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実は蜂に刺された後、蜂の巣に殺虫剤を噴霧し、地面に落ちて苦しむ蜂達を、剪定バサミで切って皆殺しにしていました。
駆除と言えば聞こえがいいのですが、今思えば惨いことをしました。
その後、帰宅の車で十字路に止まっていると、殺した蜂と同じ種類の蜂が一匹、フロントガラスに張り付きました。
まるでこちらの顔を見ているようで、あまりいい気持ちがしません。
「殺した蜂の生き残り」と一瞬思いましたが、こんな遠くまで飛んで来るとは思えません。
別の日に部屋の窓を開けていると、一匹の蜂が部屋に侵入し、危ないと思いハエ叩きで叩くと、また同じ種類の蜂。
これは偶然かも知れませんが、何か薄気味悪さを感じます。
そんなことが続いた、敬老の日の月曜日。
天気も快晴なので、東北百名山の青森の縫道石山に登ることにしました。
低山ですが、遠くから見ても特異な岩峰の山容は、その存在感を際立たせています。
駐車場に着くと何台か車があり、先行者がいるようです。
途中のババ岩に寄ると青森県の先行者がいて、この岩は何だと聞かれたので、ババ岩だと教えてあげました。
ババ岩から見ると、森の上に縫道石山が頭を出し、その特異な山容が目立って見えます。
この日は二座登る予定だったので、その先のジジ岩には行かず山頂に向いました。
登山道は、一旦下ってから山頂に向って登りになりましたが、正面の岩肌から想像した険しい道ではありませんでした。
所々にロープや梯子があり、一箇所大きな倒木がありましたが、ここは巻いて登ります。
山頂に向う岩場まで来ると、快晴の空と青い海が見渡せ、低山とは思えないい景色が広がっていました。
ところが山頂の手前で、まるで通せんぼするように一匹の蜂が飛び回り、ピークを中々踏ませてくれません。
仕方なく我慢比べをしていると、いつしか蜂は飛び去り、ようやく山頂を踏むことができました。
遠くに見える岩木山と海の景色を楽しんだ後は、次の山に向うため、急いで下山を開始。
そして、登山口の近くまで快調に進んできたその時、突如、蜂が首筋に飛んできてグサリ。
直ぐに蜂を掴んで投げて、その場を離れたのですが、今度は帽子の上から後頭部を刺されてしまいました。
毒針の刺さった深さが違うのか、特に後頭部が激痛で、少しでも毒液を流そうと思い、水筒の水を頭から浴びました。
後頭部なので患部が見れず、頭の毛が邪魔して上手くリムーバーを使うこともできません。
先月も蜂に刺されているので、アナフィラキシーショックになるとマズイと思い、急いで登山口に戻りました。
戻ってから、傷口に持参のステロイド軟こうを塗ったのですが、2箇所とも刺されたところが頭髪のところなので、
気休め程度しか患部に塗ることができず、頭髪のところを刺されると厄介だということを勉強させられました。
その後、むつ市の総合病院で急患で診てもらい、二座目を諦め帰宅の途につきました。
振り返れば、刺された時に握った蜂は同じような黄色い蜂、正に殺した蜂の復讐を受けたような気がしてなりません。
蜂の復讐がこれで終わればいいのですが、蜂を駆除してから不思議なことが続いた気がします。
やはり虫とはいえ、惨いことはしないことです。
縫道石山は東北100名山最北の山で、移動が長時間でしたが、また登りたくなる絶景の山でした。
そして今回の事件のこともあり、忘れられない一座となりました。
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