東北地方からある程度アクセスできる温泉宿といえば安達太良山のくろがね小屋と那須の三斗小屋温泉くらいだろうか。ただ、くろがね小屋は、今改修工事に入ってしまっている(しかも、昨年から下から電気を引く工事をしていた)ので,現在行けるのは三斗小屋温泉のみではないか。
沼原に車を置き、那須の稜線を一周し、大峠から沢を3つ越え、最後のなかなかイヤらしい登り坂を登り切ったところに三斗小屋温泉が現われると安堵の気持ちになる
大黒屋の若いご主人が、気持ち良く受け入れてくれ、部屋に荷物をおいて
すぐに温泉で汗を流し、疲れた身体を癒やす・・・
さっぱりしたところで、楽しみにしていたビールで乾杯。ビールの苦みが、五臓六腑に染み渡る。
そしてほどなく睡魔が・・・
部屋に布団をひくと、何も考えずに眠りの世界に。そのまま数時間ほど眠りにつく
別に泊っていた子どもたちの遊び声で目が覚めたところで、再び温泉に入る
熱い風呂をあがると、ちょうとお腹が減ってくると、
「ご夕食をお持ちしました」と廊下ではスタッフの声が響き渡る
こういう時に食べるご飯は、なんでも旨いものであるが、
おひつに入れられたご飯、一粒一粒が輝いている。
夕暮れ時には、近所を散歩すると、裏那須方面の夕焼けが美しい
ここは電波もこないし、日常からも完全に隔離された場所
こういう情報社会だと、スマホをみないつもりでもつい見てしまうけど、
電波がこないおかげで、物理的見ることはできないのがなんとも嬉しい
本館で、再びビールを飲みなら、ほろ酔い気分に。
三斗小屋温泉誌を眺め、白湯山信仰や会津中街道、戊辰戦争、硫黄採掘、牛の通った道・・・など三斗小屋宿&三斗小屋温泉の栄枯盛衰の歴史を感じるひととき
翌日は、三斗小屋温泉の源泉、隠居倉、硫黄採掘で栄えた道を辿って再び三斗小屋温泉へ戻る。すると大黒屋の全ての部屋から布団が干してあり、旅館前は干されたシーツ群で埋め尽くされている
そこから、かつての宿場町である三斗小屋宿跡へ向かう。誰にも会わない静かな道・・・
笹が生い茂るいかにもクマが出そうな雰囲気・・鈴は鳴らしているが、沢の音でかき消される。
私が先が見えない登山道の角の手前で「お〜〜いおい」と大声を出すと
なんと「イエ〜ス」という声??空耳?
と思ったら、前から外国人の歩荷さん。昨晩呑んだ🍺などの箱を沢山背負っている。
確か、前夜の夕食時の調理室にいらした方だ。
なるほど・・三斗小屋の歩荷さんは、この道を使っているんだね。
「歩荷お疲れ様です」と声をかけると、
「ボッカボッカ」と笑顔で👍
三斗小屋宿は、誰1人いないものの、過去の賑わいを感じさせる不思議な空間
ここからは、茶臼岳や大倉山も美しく眺められることからも信仰の宿場町であるのも実感する。
「白湯山」と書かれた石灯籠や復元された鳥居、多くの石碑が歴史を物語る
また、ここには、日本で一番長い名前の小学校があったそうな
そして、歩みを進め、かつての運搬時の難所、麦飯坂をゆっくりのぼっていく
最後の「ご褒美」である沼原湿原を逍遥しながら、山旅も終わる・・・
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