ハクサンイチゲが咲き乱れる稜線と裏腹に、
不忘山から振り返って、青麻山を眺めると、その惨状に悲しみがこみ上げてきます。
知らない間に青麻山の裏側(東北自動車道からは見えない)が丸裸の土の斜面に変貌していました。
牧草地やゴルフ場跡地ならまだしも、
森林を伐採して、メガソーラーを建設・・・
これによって、森林のもつ炭素固定能力のみならず、様々な動植物の生の源を奪うことになります。ひいては下流を含め流域住民の水資源を劣化させるうえ、これまで森林で保水されていた雨水は、これからは森林によって保水されず、特に豪雨時にはダイレクトに川へ流れ込むことになります。
話は変わりますが、
よく山の立入禁止に関する議論の中で、
私有地や管理権者などといって思考停止に陥る傾向にあります。
山は、本来地元の人たちの共有財産であり、入会思想に基づき維持されるべきものだと私は考えます。
さらに、畠山重篤さんの「森は海の恋人」という言葉にもあるとおり、山と川と海を大きな水循環として捉えるべきと思います。
そのような観点から、山は、その流域に住む人の水源にもなる場所でもあり、地元の方々をはじめ、上流域をどのように維持管理をすべきかについては、流域住民の意思も反映されるべきです。
そういう意味で、「山」については、西洋的価値観から来る「所有権」にはなじまないもので、今の日本では、所有権に基づく山管理の矛盾が噴出しています。
折しも先日の25日の河北新報によれば、白沢五山から戸神山に至る広大な領域に、
太陽光パネル工場やメガソーラー建設の計画があるそうです。
これも、「土地所有権」を根拠に実施されるものです。
再生可能エネルギーという名のもとに推進されるこのような開発の流れを変えたいと思います。
すでに保全の網掛けがなされている土地であればともかく、
そういう土地でない限り、なかなか今の流れを止めることは難しいですよね。
それでも、山好きな多くの人にこの惨状を知ってもらい、皆さんの行動の一助になればと期待はしています。
今年4月に環境税的な条例は不十分ながらも、流れを止めるための一歩だと期待してます。
私も、自分なりにやれることは実行したいと思ってます。
私も何処かの山を登頂した時に、山の一帯がメガソーラーが建設されていて登頂した喜びが一気に失せる経験をした事があります。
自然をあれだけ破壊してまでの必要性があるのかを一度立ち止まって考えた方が良いのではと個人的には思います🤔
ここ数年、今まで緑に覆われた地域が太陽光パネルに変貌している姿を頻繁にみるようになりました。自分自身、電力を多量に消費している立場で、景観的な側面はある程度仕方ない、と思ってます。
しかし、森林を破壊してほぼ再生不可能な状態にして、「再生可能エネルギー」なんて、本当に本末転倒です。この流れはどうにかしなきゃいけないと思ってます。
話しが変わったあとの件ですが、
「山頂の地権者」に関しては前々から違和感を感じてきました。
火山で安全確保のための規制などは別として、「◯◯神社(または所有者)がダメだと言ってるから閉山中の登山は絶対ダメ」ってのはモヤモヤが残ります。
仮に、東海製紙が「入山禁止」と言いだしたら、南アルプスの美味しいところに行けなくなるって事ですよ。
私の頭の中では、入会思想を拡大して「山は皆んなのもの」と認識しています。
法律家じゃないので良くわかりませんが、所有権と使用権があるように思うんです。
山の中の大規模太陽光発電なんかも、環境アセスメントをもっと強固にやって使用権に制限をかけるべきですよね。
ほんとに再生不可能になっちゃいますよ。
ヤマレコやヤマップなどの登山SNSでは、いい加減な法律知識が蔓延しているのが現状ですね。それはさておき、所有権は、「使用・収益・処分」を原則として自由にできる権利であり、極端にいえば、立入禁止も破壊も理由がなく自由にできます。まあ、南アルプスは、国立(国定)公園なので、自由が制限されてますけど。ただ、これからの山の管理を考えるうえで、所有権を前提とした考えでは、立ち行かなくなってます。所有権が相続によって細分化されて誰も管理しなくなったり、豊かな自然を大部分買い取って囲い込んで自然を破壊してソーラーパネルをはる。今まで地元の人が自由にやっていた山菜採りが制限されるようになったり。
山林については、入会に基づく、新しい法体系の構築が必要だと思ってます。がんこ屋さんが仰るとおり、このままだと、日本の豊かな自然は再生不可能になっちゃいますね。
地元の入会権はそのうち自分の日記でと思っていたのでソーラーパネルについて触れます。
設置場所によっては土砂崩れの原因にもなりますがビバーク場所に使われないか気になります。
なにより人目のない山奥に"銅線泥棒"が出没しないかが心配です。(ソーラーパネルの銅線泥棒はNHKの「所さん! 事件ですよ」の初期の頃に扱われました)
ソーラーパネルの耐用年数と高額処分料金からパネルの不法投棄もあるうようですね😖
先日、仙台市内で、メガソーラー一帯や燃える事件がありましたが、ソーラーパネルの管理はなかなか大変だと思います。どれだけ業者がリスクを考慮に入れているのか疑問です。特に、最後のソーラーパネルの耐用年数終了後の廃棄物処分問題は、まだそれほど顕在化していないようですが、将来を考えると本当に不安を覚えます。
福島市から見る吾妻小富士側の開発も問題になってましたね。昨秋にあの景観を実際に見て悲しくなりました。
(実際に山を相続して所有しており)税金だけを取られるだけの山に開発話が来たときに、手放してしまう方がいるのも分からないでもないです。
一方、山歩きを趣味とし自然が好きな自分としては、このままの山(混合林ですが)を保全することを選ぶような気がします。将来、杉が出荷できれば自然林に戻したいかな😁また、地元や流域の方の利用や開発への選択権はあって当然と思っています。
昔と違って山を持っていることがステータスでなくなっており、相続も含めて、今の日本の状況にあった法整備を切に望みたいです。
前の世代の方は、様々な思いで山を購入したり、山の恵みを得てきたのでしょうけど、そういう思いや経済的な基盤を後の世代が引き継いでいるわけではないので、山を維持するという方を所有者にのみ押し付けるわけにはいきませんよね。所有権の考え方が、ムラ社会特有の閉鎖的な考え方から解放してきた側面もあるので、そういった個人の自由を基本にした考え方と入会というか共有的な考え方を調和した新しい考え方が必要なんでしょうね。
林業の再興や森の維持については鳴子の取り組みは先進的な取り組みとして私個人としては注目しています。
吾妻小富士の件は知りませんでした。今年の夏、訪問したいと思います。情報提供ありがとうございます。
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