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先日、NHK聞き逃し配信「らじるらじる」で山カフェを聴いていたら、角幡唯介さんがゲストに出ていました。といっても、私自身は、角幡さんのことは全く存じあげていなかったのですが、そのインタビューを聞いて、その生き方に興味をもち、早速、図書館へ足を運びました。
角幡さんの著書では、最新の「地図なき山:日高山脈49日漂泊行」が気にはなりましたが、なんとなく、ツァンポー峡谷が著者の原点のような気がして、「空白の5マイル〜チベット世界最大のツアンポー峡谷に挑む」を手に取りました。(ツァンポー峡谷の存在自体、今般初めて知りました)
久々に、「面白かった〜」というのが感想
正直、私は、すでに現代は「山は死んだ」(1966年・本多勝一)時代になったという認識でした。
にもかかわらず、20世紀末において「空白」への渇望を抱いていた若者がいる、というのが驚きです。しかも私の世代よりも若い。
これが実際にツァンポー峡谷に足を運んだご本人によって書かれて、それがお話の臨場感に拍車をかけています。
私は、あまり感受性もなく想像力も乏しいので、
山歩きの本とか、紀行文の類いって、「退屈」に感じてしまうのが正直なところ。
「孤高の人」(新田次郎)や「疲労凍死」(平山三男)を夢中で読んでしまったのは、それが小説であるということと無縁でないでしょう。
そんな中にあって、ノンフィクションである「空白の5マイル」・・・ツァンポー峡谷の探検史、カヌイストの死、そしてご本人の脱出行など、どの部分も大変刺激を受けました。こんな感覚は久々です。
年末年始にかけて、さらに角幡さんの書物を読みながら、その人生を追跡してみたいと思いました。
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