今日は一日雨だった。山へ行けないので、昼に自分でホットケーキを作った。
結婚以来、「男子厨房に入らず」を固く守ってきたが、最近は気の向いたときに台所に立っている。一人残された時の準備という意味合いもある。
妻には、口を出さないで、と言っておいたのに、準備しようとしたら、横にピッタリ寄ってきた。
すでにホットケーキの粉袋が台所の上に置いてあった。仕方なくその袋を開けようと手に持ったら、私の手から粉袋を取り上げ、引き出しから鋏を取り出した。
そのくらい自分でやるよ、とあわてて取り戻した。
さて粉を入れる容器はどこかな、と探そうとしたら、さっとボウルが妻の手に現れた。
大き過ぎるよ、と言ってみたが、大きいほうがいいのよ、と押し付けられた。
卵、卵、と言いながら冷蔵庫を開けたら、こっちに出してあるわよ、との返事、気付かなかったが、台所にすでに置いてあった。
牛乳は150mlか、どれで計かろうかな、とつぶやいたら、これがいいわ、とまたもや妻の手に小さなスプーンが現れた。
これでは自分で料理を作ったことにならない。
あっちへ行け、と追い払った。
たまには自分で料理を作ってみたら、と普段から文句を言っているくせに、いざ私が始めると何やかやとそばに来て手を出してくる。もう見てられないと言うが、仕事に没頭していた男が台所をうろうろするのは絵にならないのだろう。
ふとアイデアが浮かんだ。こっそりウイスキーを入れてみた。
おっ、今度は粉がフライパン全部に広がらない、成功するぞ。
以前、もんじゃ焼きみたいに広く薄くなってしまったのは、牛乳の入れ過ぎだったんだ。
調子に乗ってどんどん生地を流し込んでいったらでかくなってしまった。仕方ない、ではこんどのは小さく、あっ、しまった、黒焦げだ、じゃあ、裏はあっさりと、などやっていたら、結局4個とも大小バラバラ、黒焦げ、白地、見た目は台無し、まあ夫婦だけで食べるのだから生焼けでなければいいや。
女房は大きいのを1枚、自分は大小2枚、小さい1枚はおやつにして、おいしい昼食となった。
「なんか、洋酒の風味ね。おいしいわ。」・・・うふふっ・・・山の休みも楽しかった。
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