「麻酔をかけますよ。」
医師の声とともにカッと見開かれた眼球の中へドバドバっと水を注がれた。
「もう一度ね。」ジャブジャブ、さらにまたジャブジャブっと
どうぞたくさん掛けてください、痛みがわからないように、恐怖心をなくして貰うのならいくらでも
もう心臓はドキドキ、早鐘を打つよう、神経はピーンと張り付いた。意識があるのに目の中にメスが・・・ああ、だめだめ、そんなこと考えちゃだめ、他のことを考えよう
山のこと?・・・いや、そんな余裕はない・・・おばあちゃんでも平気でやってるじゃないか、なんでもないよ、お前は男じゃないか・・・?
「では、顕微鏡の光を当てますからね。」
上下にテープを張り付けられた瞼は閉じることができない。してはいけない。
太陽光のような眩い照明が直射する。
「患者名nibin、白内障手術を始めます、執刀医ドクターX、」
「看護師ぼそぼそ、看護師ぶつぶつ・・・」
いよいよ始まった。・・ううう、ふー・・あ、血圧計が音を立て始めた。
あれ、映画「2001年宇宙の旅」の冒頭のシーンで宇宙から落ちてきた鉄板2枚が、目の中心に黒く横向きに並んでる、何だろう、少し揺らめくような黒い物体の周囲には虹のような光がしきりに輝いている、眼球の中でなにやら動き回る感触、これがメスだろうか、・・・あ、そんなことは考えるな、もっと他のことを・・・早く終わって・・・祈るばかり
眼球にぬめぬめした感触、メスによる出血か・・・
ジジジー、血圧計のバンドがうなり声をあげて腕を締め付け始めた。上昇してるのだ。いけない内視鏡検査の時のようにリラックスに努めなければ、・・・それ、肩の力を抜いて、呼吸を楽にして、はい、そうそう、全体的にゆったりと・・・緊張とリラックスを繰り返す。
「さあ、レンズを入れますよ、ちょと押されるような感じがしますからね。」
極度の緊張感に身体が反射的に固まった、血圧計がうなり声をあげ始めた。眼球が軽く圧迫された。痛みは感じない。自分は臆病者だ、気が小さい、しょうがないね。
最初から見詰め続けた視界の中で絶えず揺らぐような感じのした黒い物体が2枚ともきちんと並んで固定された。
「はい、終わりました。」
わー、助かった。
昨日の白内障手術、病院に1泊して今日ようやく生還
そんな大袈裟な、馬鹿みたい、笑われそうだが意識下の手術は怖かった。
これを来月もう片方の目でやる、どうしよう・・・
でも最初から見えていたあの黒い物体は何だったのだろう。
私も手術というほどのことではないのですが、眼球に突き刺ささった鉄粉除去と眼球の水疱除去のため処置したことがありますが、目に向かってくるメスやら先の尖った物やら、恐怖でした😱
白内障の手術をされたお花の師匠が『よく見えるようになった、服の下まで透けて見えるぞ』とおっしゃってました😀
お大事に、そしてもう片方の👀も頑張ってください
おはようございます。
うわー、これは怖い経験をされましたね。
「眼球に突き刺さった・・・」
イメージがぱっと浮かんで思わず目をつむってしまいました。
なんか目は怖いです。
でも次回は楽かも、登山ルートと同じように2度目は先がわかるので、そう思い込むようにしてます。
確かに明るく見えるようになりました。
これまで両眼で白く見えてたPCの画面が、手術後の片目ではそれこそ真っ白、手術前の片目ではどんより黄いばんで見えます。明治時代の黄いばんだ古い写真が撮影直後の真新しい写真でピカピカに蘇えった感じです。次回の手術が済んだらすべてがチカチカして眩しいかもしれませんね。
残念ながら服の下までは見えませんでした。
残念ながら?・・枕詞です。
aoitoriさんは、すでに怖い経験をされているので、遠い将来に白内障の手術をうけることになっても軽く流せますね。早めの受診をお勧めします。
私は、乱視矯正レンズを挿入しても乱視は元に戻りませんでした。逃げ回っている間に症状が進みすぎていたようです。残念
年に一回の特定健康診断で今日、眼科で診察を受けたのですが、その結果「白内障が進んでいる」と医師に言われました。
道理で年々、地図の等高線が見にくくなっている筈だと思いました。
私も遅かれ早かれ、白内障の手術を受ける事になりそうです。
こんばんわ
「白内障が進んでいる」と言われましたか
症状はどうでしょうか
私は、当初は下山のときに足元の登山道が二重に見えはじめ、更に最近は遠近感も不安を感じるようになりました。この猛暑を挟んで急激に悪化した感じです。
早く手術すればよかったと今は後悔してます。
手術は、痛みなど全くなく、ただただ精神的な恐怖感が殆どでした。
vt250zさんなら楽楽でしょう。早めのご決断をどうぞ
怖い怖い体験談、ありがとうございます。お疲れ様でした。
以前、同僚が若い頃網膜剥離の手術で意識はあるのに…と怖かった話を聞いていましたが。
私は正常眼圧緑内障で、今は点眼薬で経過観察中です。
手術の様子をイメージできると心の準備の手助けになります。
もう片方の目も無事に終わりますように。
こんばんわ
コメントありがとうございます。
目の手術は、気持ちの持ちようですね。痛みは全く感じませんから
私のような臆病者が書いた日記は、大袈裟でしょう。医者に手を触れられただけでワッと泣き出す幼児のようですね。
手術室に入る時も出る時も、終わった患者とこれからの患者とすれ違いましたが、医者は次から次とベルトコンベアーに乗ってくる患者をさっさと片付けている感じでした。
次は頑張ります。
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