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今回も懸念がないことはなかった。下って行って林道への降り口がわからなかった場合は引き返すことになるのだが、その体力は大丈夫か、また情報によれば踏み跡のないざれた急斜面で危険な道らしいので自分のような老人がそんなところに踏み込んでいいものかどうか、万一遭難でもすれば、それみたことかと非難嘲笑の的になる、今更そんなことやる必要ないだろうと囁く声もあったが、でもまあ、距離的に短いし暗くなることもないだろうから慎重に足を運べば大丈夫だろうと楽観的に考えることにした。
吾野駅から滝不動の前を通り子の権現へ登った。もうそれだけで疲れた。まず成功を祈願してゆっくり昼食をとり、12時40分スルギ到着。
最初のあの大きな博打岩、あれは岩の上を通過した。博打岩の裏側から尾根道が下方へ続いている、予想より急斜面だ、踏み後はない、少し先にまた巨岩、それを越えたらまた巨岩、それも超えてどんどん降りて行った。斜面が急なので引き返すとなると大変だなと覚悟を決めた。尾根の幅は狭くないし、足元は十分注意すれば危ないこともない。木立の中をとにかく下った。
やがて左側に見晴らしが開けた。下方に広々と明るい沢のような平らな原っぱが見えた。あそこへ下って右へ進めば方角的にはいいのだろうが、とにかくそこまでの距離が遠い、その辺を探ってみたが登山者が下りたような痕跡もない。急斜面はまだ続いているのでもう少し進んでみた。
間もなくちょっとどうかなと感じる平らな地点に降り立った。さっきよりは大分近い下方に降りてみてもいいような地形がある、あそこへ下りればなんとかなるかも、足を踏み出そうとしたが、その前に地図を確認してみた。地図では尾根が右へ緩やかにカーブする平坦なところで林道に下るように書いてあるが、ここまでもこの先も直線的な下りだ。道の先をよく観察すると下方にやや平らな箇所が見ていた。それでそこまで下りてみた。行き止まりのような感じだが・・・
左を眺めてびっくり、なんじゃ、これは、目と鼻の先に先週歩いた林道があるではないか。2階の窓から家の前の道路を眺める感じ、いやー、よかったー、成功だ!安堵感がどっと押し寄せた。
だけど林道へ降りるのがちょっと難儀、仕方ないのでざれた個所をずるずる尻セードで滑り下りた。そこは林道終点の少し手前50メートルだった。先週行きつ戻りつしたところだが、まさか頭の少し上の高さの尾根がそうだったとは、地図と照らし合わせてみたが、なんだかよくわからなかった。1時20分になっていた、スルギから40分掛かったわけだが、途中いろいろ観察などしたから、すんなり下れば30分で済むだろう。
結局、林道と尾根の間の歩き方はフリー、どこを歩いてもご自由にということかもしれない。ネットの記録を調べてもみなさんてんでんばらばらのようで一向にわからなかった。今回は、とにかくもう少しもう少しと下り続けたら偶々林道に接することができた。これは運がよかったのだろう。林道と尾根上の間に距離はない、そんなこと思いも寄らなかった。林道から尾根上へ登る区間が厄介だと思い込んでいた。
大満足、成功した、バンザーイと叫んでウキウキあの長い舗装路を駅へ歩いた。いつもは疲れた足を引きずってなのだが、今日ばかりは足取り軽くさっさと歩けた。小さな冒険を終え心が若返った。
(写真1) A地点に降り立った。そこで降りずにもう50メートル進めば尾根の先端B地点に降りることができるのだが、気が付かなかった。実は、先週そのB地点から少し登りかけたのだが、とにかく危なっかしくて先がブッシュのような気がしたのですぐに引き返していた。強行しておけばスルギまで行けた筈
(写真2) スルギのルート入口にある博打岩、上を乗り越えた。岩の手前右側に幅広の下り道があったので気になったが、とにかく尾根道だからと、その道には入らなかった。どこへ行くのだろう。
(写真3) 降り立ったA地点、目の前がルートの尾根とは、知ってみればあっけない。位置は林道終点と林道カーブとの中間地点、地面から枝が付き出している(軍手)し、そこだけざれているのですぐわかる。B地点から入るより安全かも
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