「前回からお変りないですか。」
2ケ月に1度通院する度に担当医師からそう訊かれる。
「はあ、特に変わったことはありませんが・・・」
毎回そう答える。前日に血液と尿の検査は済ませてある。
医師もなんとなく手持ち無沙汰のようでぼんやり画面を眺めながら
「検査の数値も横ばいだからいいでしょう。」
とつぶやいたりする。こちらもそれを聞いてよかったとひと安堵する。あとは、薬を処方されるだけ、これを繰り返してきた。
昨年12月のときもそれで終わる筈だった。だが急に「心エコーの検査をしましょう。」と言い出した。2年半前にやってから大分経っているのでそろそろやった方がいいとのこと
「心臓の弁に少し異常があるけど、まあ加齢によるものね。」
その当時の担当医ドクターX女史はそう言ってにやりと笑った。
下肢がパンパンに腫れて階段上がりに息切れしていたのだが、利尿剤を処方されたらたちまち回復した。それ以来あまり変わりがないので、今回は、「なんか症状が出たらお願いします。」と言い訳して検査をパスした。
ところが罰が当たったのか、寒さが厳しくなるにつれ地下鉄の階段上りがつらくなった。それまでもそうだったのだが、今回はゆっくり上がっても途中の踊り場で呼吸を整え、地上へ出た時には「はあー・・」とため息を付いてしばらく胸苦しさを感じるようになった。症状が強くなった。山ではそんな症状が出ないのに地下鉄の階段となると息苦しくなる。
こうなるとやはり検査を受けておけばよかったと後悔、先月の通院日を待っていつもの担当医に検査をお願いした。小回りのきく病院なので2日後には検査を受けることができた。そしてその結果を先週担当医から知らされた。心臓の弁に異常があって前回から進んでいる、専門の循環器担当医に回すとのこと
これは大変、ああ、やっぱり、年には勝てない、ついに年貢の納め時か、山歩きはもう無理なんだろうなあ、大事な心臓がだめになったのではもうお終いだ、あれこれ考えて暗い気持ちになった。
一昨日循環器科医師の診察を受けた。なんと言われるか、恐ろしいことを告げられるのでは、ぼそぼそと挨拶、
「お願いします。」
「ああ、nibinさん、大丈夫ですよ。」
えっ、大丈夫って? 悪くないの?
「血液検査なども併せて診ましたが、この程度なら心配いりませんよ。」
ああ助かった、専門医からそう言ってもらえれば心強い。本当によかった。
「寒さが厳しかったから症状が強く出たのでしょう、そろそろ暖かくなってきたらまた良くなりますよ。」
そうですそうです、自分もそう思って自ら慰めてきたところだった。春になれば、暖かくなれば、早くさくらが咲いてほしい。
昨日今日と少し足も軽くなったような気がする。でも検査結果は少しとはいえマイナスの方に進んでいるのだから気を付けないといけない。加齢を止めるか・・・
ドキドキしながら読んでました。
でもお気をつけてくださいね(^^♪
ご心配おかけしてすみません。
心不全にどっぷりはまったのかと一時は暗澹たる気持ちに・・・
それだけに意外な医師の言葉には勇気づけられました。一方で本当に大丈夫?という心配も残ってるのですが
いずれにしろいろんな弁が逆流と書かれていて異常があることは確かなので、今後の山行では心臓に過重な負担を掛けないよう注意しなければ
この先も長く山歩きしたいですからね
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