東北の小さな町の商業高校を卒業して、東京に就職してから68年経った。中年頃から同級生が集まって毎年お正月に熱海で新年会を行ってきた。自然とメンバーは固定してきて、70歳を過ぎてからは15名程度が集まった。賑やかで楽しかった。流石80歳になった時はみんな疲れてきて、もうこの辺で終わりにしようとなった。その時の出席人数は8名に減っていた。
あれから6年が経った。年賀状を止めたというのが増え、ごく少数の同級生を除き、情報が途絶えがちになった。他のみなさんはどうしているのだろう、あのとき欠席した同級生は病気で亡くなったということだが・・・・
それでいつもの幹事に久しぶりの同級会開催を持ち掛けた。幹事も乗り気になりいろいろ手配してくれて、昨日どうにか開催することができた。
出席者は幹事と自分を含めて6名、うーん、こんなものかと思うが、とてもさみしい。
出席者のうち一人は娘さんの付き添いだった。認知症を患っているという。ただ週に2回ジムに通っているということで、一見元気そうだった。ただ以前から大酒飲みで、この日も大ジョッキで3杯焼酎割を飲み干したあと更に4杯目を欲し、娘さんがしきりに制止しても駄々をこねる子供のように要求して止まない。誰かの知恵で水に一滴たらしたのを渡してなだめたらおとなしくなった。習性は変わらないものだ。
ほかの同級生は、年齢相応に元気といえば元気、でも飲みすぎる、制限なしにひたすら飲みまくる、焼酎を浴びるほど飲んだら次は紹興酒、会話はあってないようなもの、脈絡がない、何を話しているのかわからない、86歳にもなってそんなに飲んでいいの、え、誕生日が来たから87歳!・・糖尿病を患っているのに、自分の身体を考えなさいよ、酒をほとんど飲まないこちらとしてはあきれるというか感心するというか、・・・もっとお互いゆっくり近況を話し合えればよかったのだが、同級会は、かえって身体に有害だったかも、来年は米寿の会だと言ってるが、また死ぬほど飲むか
幹事の話し
連絡をとったうち、
死亡・・・1名
痴呆状態・・・3名
「あんた誰?」と返されてがっくりきた。
むにゃむにゃしてわけがわからない、仕方なく電話を切った。
話はできるが絶望に沈んでもう、何だろう。
病気・・・1名
一時病気をして回復し、新年会にも出席していたのだが
冷淡・・・1名
にべもなかったとのこと
所用欠席・・・2名
元気だが、それぞれどうしようもない用事と重なってしまった。
1番会いたかった奴に会えなかった。
連絡せず・・・1名
幹事が敬遠(まあ仕方ない)
出席・・・6名
幹事と自分を除けば4名に過ぎない。
元警察官で「100歳まで生きるぞ!」と豪語していたあの男が痴呆状態とは、もう、ちょっとやりきれない。
やりきれない気持ちをフレッシュにしようと、今日は午後から城山へ出かけた。湿気の多い暑さで汗びっしょり、夏の予行演習だ。
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