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スポーツをしている時の熱中症は、通常の気候であれば梅雨明けの暑くなり始めの時期の 7月下旬〜 8月上旬に多く発生し、日差しのある 10〜16時が危険な時間帯です。また、気温は21〜 38℃の広い範囲で、湿度が高い場合は気温がそれほど高くなくても起こるとされています。
人のカラダは、運動をすることで筋肉で熱を発生させます。そうした熱を、皮膚からの放熱や汗による冷却などにより、体温を適温に保っています。しかし、高温・高湿によりムシ暑い状態だと、熱の放出が効率よく行えなくなり、カラダの冷却が滞るため、体温の上昇を抑えられない状態が起こります。こうした状況の進行により、熱中症の症状が引き起こされていきます。そこで対策が必要となります。
走る時間を選ぶ
ランニングの暑さ対策として効果の大きいものに、比較的気温の低い時間に走ることが挙げられます。熱中症の起こりやすい時間帯は、太陽が高いところにあり、気温が高い 10時〜 16時であるため、この時間帯はランニングは避け、気温の低い早朝や、日が傾いた夕方や夜間に走ります。
ランニングウェアの選び方
ランニングで着用するシャツは、汗を素早く吸収して発散してくれる吸湿速乾性能がある、スポーツ向けの薄手のものがおすすめです。紫外線をカットし肌を保護してくれる UPF加工がされているウエアであれば、日焼けのダメージを抑えられます。普段着として着ているような綿 100%のTシャツは、乾燥しにくく、一度汗を吸ってしまうと濡れた状態のままになるため、ランニングで着るのは避けた方が良いです。
ウェアの色は、白もしくは淡い色は光の反射率が高く熱を帯びにくい反面、黒などの濃い色は光を吸収して熱を発生させます。そのため、日差しの下で走る時は、濃い色は避けて、明るい白などのウェアがおすすめです。
カラダを冷やす
ランニングにより熱気を帯びるカラダは、冷水を飲んだり、水をかけることでも、内外からクールダウンできますが、冷却ツールを使えば効率的に冷やすことができます。手軽なところでは、保冷剤を手にもってランニングをしたり、休憩時にカラダに当てることです。ただし、保冷材は冷た過ぎるため、タオルでくるむなどの調節が必要です。また、濡らして冷やすタイプのタオルでもカラダを冷やすことができます。
最近は、手のひらに適温の保冷剤を装着するグッズも発売されています。デサントの「コアクーラー」やミズノの「コールドチャージハンド」などです。
プレクーリング
プレクーリングは、あらかじめカラダを冷やしておくことで体温の上昇を抑え、運動中のパフォーマンスを上げたり、熱中症を防ぐために用いられる方法です。ランニングに出る前に、末梢部位にあたる手や足を冷水に浸したり、手のひらや足裏をアイスバックなどで冷やすことで、深部体温を下げる効果が期待できます。また、冷却率の高いシャーベット状のドリンク「アイスラリー」を飲むことでも、カラダの内部から効果的に体温を下げられます。
紫外線対策
太陽光の一部の紫外線は、肌の日焼けや目に入ることでランナーにダメージを与るものです。曇りの日でも『薄曇りの場合は、快晴時の約8〜9割のUVインデックスとなりますが、曇りの場合は、快晴時の約6割』というように、一定量降り注ぎます。
ランニングウェアは紫外線をカットする UPF加工のものを選び、顔やウェアから露出する肌には、汗でも落ちにくいウォータープルーフ仕様の日焼け止めを塗るようにします。紫外線による目へのダメージを避けるためには、紫外線カット効果のあるサングラスをかけることが有効です。また、帽子を被り、日差しを遮ることで目を保護します。
最善の対策は、日差しのない夜間や早朝にランニングをすることで、紫外線の影響は気にしなくて済みます。
コンディショニングを整える
夏のランニングでは、コンディションを整えることも重要になります。暑さのため寝苦しい日々が続き、食欲も減退気味になります。十分な睡眠と食事とることは、良いトレーニングをするには不可欠であるとともに、熱中症を防ぐためにも必要です。
夏は冷たいビールやお酒が美味しい季節になりますが、二日酔いでのランニングは体調不良につながるため、避けるようにします。ランニング後にお酒を飲みたい人もいるかもしれませんが、アルコールは利尿作用があり、飲むよりも多くの水分を排出するため、水分補給にはなりません。どうしてもという人は、ノンアルコール系の飲料にするか、十分な休憩と水分補給を挟んでから飲むようにします
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