写真2:鹿島槍南峰から見た奥日光
写真3:鹿島槍南峰から見た奥武蔵〜奥多摩、奥秩父
10/14(土)に日帰りで赤岩尾根経由で鹿島槍に登ってきたが、朝日連峰が見えた8月11日の白馬岳以上の記録的遠望が得られた。吾妻連峰(260km)と飯豊連峰(230km)だ。
いつものように日の出の時刻に山頂に到着するように真夜中に出発。満天の星空で真っ暗闇の中でもシルエットで稜線が見え、山頂に雲がかかっていないことが確認できた。
布引山到着時は日の出前でまだライトが必要な暗さだったが、東の空は赤く焼け出して志賀高原の山並みがはっきり見えていた。地平線付近に雲は皆無で今日はきれいな日の出が見られそう。
さらに高度を上げると志賀高原の山並みに凸凹がないはずの位置にピークが登場。その形状から尾瀬の燧ヶ岳、至仏山、奥日光の日光白根〜男体山だとすぐに分かった。これらの山々は100kmを越える遠くにあるため通常は見えないが、見える場合でも霞んでしまっていることが多い。ところが今回はあまりにはっきりと見えて志賀高原の山と同じコントラストだったので、空気の透明度の良さがはっきりと分かった。
鹿島槍南峰山頂直下で日の出を迎えて山頂に到着。防寒着を着込む前に東の空の遠い山並みを撮影した。越後駒ヶ岳の左側には毛猛山塊、浅草岳、守門岳と続くが、それより北の山は高妻山〜乙妻山がブロックして見えない。しかし乙妻山〜妙高山間の鞍部には遠い山並みがはっきりと見えている。しかし通常時に見えない山は同定できないので、写真撮影をして帰宅後にカシミールで確認した結果、飯豊であった。距離は約230kmで、白馬岳から見た朝日連峰の約255kmに肉薄する結果であった。
現場では気付かなかったが、帰宅後に写真のチェックを行っている際に毛猛山と浅草岳の間の鞍部に山が映り込んでいるのを発見。毛猛山も浅草岳も標高は2000mに満たないがその周辺では最も高い山の部類であり、その奥に見える山がどこなのか全く想像できなかった。そこで毎度のカシミールでチェックすると福島/山形県境の吾妻連峰で、西吾妻山〜中吾妻山付近と判明。その距離は約260kmで、白馬岳から見た朝日連峰を越えていた。しかも朝日連峰は見えるかどうかギリギリのコトラストの低さで、画像処理をしないと判別できないくらいだったが、今回は「生写真」のままでもちゃんと写っていた。間違いなく今回の方が遠望が利いていた。
南東に目を向けると両神山の左側に尖ったピークが。これは間違いなく武甲山。距離は約150kmと先述の山よりずっと近いが、それでも北アから滅多に見えない山だ。両神山の右側には奥多摩〜奥秩父にかけての山並みが続いていた。
鹿島槍から飯豊がこんなにくっきり見えるなんて驚きです。
私もその場に居あわせたら、すごく興奮したと思います。
私は大型連休から11月末まで毎週北アルプスに登っていますが、これだけの展望は数年に1回程度で、今回は過去最高でした。ここ7,8年で北アルプス(後立山)から飯豊が見えたのは今回を含めて3回だけです。
天気図で晴が予想され、大陸性の乾燥した高気圧からの乾いた風が入る気圧配置でも、これだけ遠望が利くことは滅多にありません。今回はそこそこ展望が良くて奥日光は見えるだろうと期待していましたが、まさか飯豊が見えるとは予想しませんでした。
おそらくどこの山でも同じだと思いますが、ここまでの遠距離が見えるのは日の出前から直後くらいまでで、日が高くなると見えなくなってしまいます。私は夜間登山で山頂に日の出の時刻に到着するよう登っているので見ることができますが、通常の登山者の場合は山で1泊しないとまず無理かと思います。
また、登っている山の上からどこまでの山がどの方向に見えるかの予備知識が無いと写真撮影は難しいでしょうね。さすがに標準の焦点距離=広角いっぱいで写真撮影したら、ピクセル等倍で見てもこれほどの遠距離の山は小さすぎて判別不可能です。私は一昔前に数万円で購入した安物のコンパクトデジカメ(最大で光学30倍)で撮影しています。
北アルプスからの遠望に興味を引かれたのでコメントさせていただきました。
北アルプスから吾妻連峰がここまで見えるのは凄いですね。
写真を見るだけでワクワクしてきます。
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