場所は広河内岳南側の池ノ沢。昔は広河内岳から大井川まで登山道がありましたが、今は廃道化しています(道型はかろうじて残っています)。
2740m鞍部から石がゴロゴロした谷に入り、地を這うハイマツを横断して再び石に覆われた谷へ。ここにはケルンが点在し、往年の登山道の存在をうかがわせます。
谷がハイマツに覆われたらそのままハイマツに突入。よく見ると足元には空間があり道の跡だとわかります。
ハイマツ帯を抜けると森林限界を割ってダケカンバ樹林に変わります。踏跡が分からなくなりますが、比較的狭い谷地形なので迷う心配はありません。木が増えてそろそろ水が出てきそうかなぁなんて思いますがまだ水の気配はありません。地面は草付きか土が出ている場所が多いですが、なかなか広い平坦地がありません。ソロ用テントなら張れそうな場所はいくつかありました。
そのままダケカンバの谷を下っていくとまたハイマツ帯が邪魔をしますが、ここも強引に突入、突破します。
再びダケカンバ樹林で歩きやすくなり、傾斜が緩んで開けた平坦地(幕営適地だが雨が降ったら水没するかも?)が現れると左側の斜面に水場があります。流れは分散して広く浅いためか水の流れる音は聞こえませんが、斜面をコケが覆っているので分かると思います。北岳山荘の水場より10倍は流れていると思います。今回を含めて夏場に2回利用しましたが水量は変わらずでした。
稜線から水場まで標高差約270m、往復で1時間ちょっとかかります。広河原から縦走する際は農鳥小屋で水を汲んで農鳥岳、広河内岳を越えるか、それともここで水を汲むかどちらかの選択がいいか悩むところです。大門沢から上がる場合は利用価値は高いと思います。大門沢で水を汲んで持ち上げるのはかなりの標高差があるため、1時間かけても池ノ沢で水を得るのがお得でしょう。逆方向で笹山東尾根を登りに使う場合は半端な位置になるのであまり価値が無い。もっと南から出発し、転付峠で幕営して翌日の幕営地としてはちょうどいい場所だと思います。
写真1:水場までの地図
写真2:水場。流れが広く浅いので水が写っていないが十分な水量
写真3:水場直近のテント適地
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