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2018年04月16日 21:39棚澤村・白丸村のお山と径全体に公開

『日本山岳案内 2 奥多摩の山々・甲武相国境・奥武蔵の山々』p156-159「高指山」_その1

『日本山岳案内 2 奥多摩の山々・甲武相国境・奥武蔵の山々』
水野申也執筆, 鐵道省山岳部編 博文館刊 昭和15年6月発行
p156-159「高指山」(本仁田山)箇所の原文を記してみた。
私自身読みづらいので、現代仮名遣い、旧漢字は基本的には常用漢字に異体字はなじみのある字になおした。
今回はp156-p157の導入部分まで記した。

高指山
 高指山(タカザス山)は川苔山の南に分派する山脈が幾つもの瘤起を持つて鋸山となり、大ダワに降つてから峠を為して、又瘤高山(コブタ山一、一八〇米)へと蹴り上つてそれより西南僅かで三等三角点一、二二四・五米を算する山が此の高指山であつて、本仁田山(ホンニタ山)とも称せらるる。
 瘤高山から高指山の東面は美しい茅戸で其の西面は植林と雑林に蔽われ、川苔谷及其支流逆川の水域は望むべくもない。高指山の頂上は一ピークを為して展望美を備へ、川苔山方面の美しさや、蕎麦粒山、三ツドツケ山辺の秩父前衛の山々が望まれ、正面東から南へかけては御嶽山、大嶽山等が望見出来る。又瘤高山の山頂からは入川谷の早滝も見ることが出来る。
 此の高指山から東面に深く切込むのは西川ノ谷で、棚沢で多摩本流に合一する。
 此所より東南に延びる一脈は筑摩山(一、〇四三米)によつて二分し日向、棚沢に延びる。
 西走する一脈は間もなく二分して、一つは日原川除野(ヨケノ)に至り、他は同じく大沢方面に迫る。
 其の北西面下には川苔谷が幽邃に流下する。
 此の山への登路としては
 1、棚沢大ダワ口
 2、棚沢薬師堂口
の二ツが手頃であり、他に日原川畔の大沢、除野及び多摩本流沿いの日向からするものとある。
 然しながら熟れも地図に記載の小径は消滅して居る処多く、頂上近くは相当の藪コギを余儀なくされるからであろう。
 又、以上の外、川苔山より鋸山を経て川苔山登頂の副産物として降路に選んでも、少し足に自信のある人々には結構なことである。
 
以下メモ
1.[本仁田山から]東南に延びる一脈は筑摩山(一、〇四三米)によつて二分し日向、棚沢に延びる。
→筑摩山は花折戸尾根とゴンザス尾根との合流点のところかなと思っていたが、高さが1,043mとあるので、奥多摩登山詳細図の位置で合っている。
2.[本仁田山から]西走する一脈は間もなく二分して、一つは日原川除野(ヨケノ)に至り、他は同じく大沢方面に迫る。
→奥多摩登山詳細図平石山から南下するルートが除野に至るルートで平石尾根のルートが大沢へのルートだったのかなあ。
前から気になっているヤマレコで見かける「安寺沢方面を示す道標」がこの記述とからんでいるのかどうか?
3.此の山への登路としては(中略)除野及び多摩本流沿いの日向からするものとある。
→奥多摩登山詳細図のゴンザス尾根ルート。
4.瘤高山の山頂からは入川谷の早滝も見ることが出来る。
→入川谷の速滝は瘤高山から北東にある。今も見えるのかな?
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