今週は車検のためスキーの練習はお休み。
昨日(2019年1月19日)お山に行く予定つもりだったのだが、朝起きたら寝違えてしまっていて首が痛い。さらにしもやけも悪化し両足の小指がふくらんで痛い(ノД`)・゜・。そそくさ諦めた。
お昼に、東京の神保町の八木書店さんで新天理図書館善本叢書「奈良絵本集」刊行記念の展示会「奈良絵本を見る!」を見に行った。
奈良絵本とは室町時代後期から江戸時代中期にかけて作られた色彩豊かな本や絵巻物のことだそうだ。
天理図書館さん所蔵の奈良絵本が30点展示されていた。
『竹取物語』『物くさ太郎』『一寸法師』『鉢かづき』『浦島太郎』など御伽草子が多かった。
展示資料に『玉水』(たまみず)というお話があった。私は初めて知った。
今日(2019年1月20日)は「奈良絵本は面白い!」というテーマで講演会があった。
その中で、『玉水』が昨日のセンター試験の国語に出題されたというお話があった。
『玉水』は鳥羽の辺りに住む高柳の宰相の姫君に牡狐が恋をした。牡狐は姫君に会うために人間の女性に化けて、玉水とい女官として姫君に仕えた。ある時、紅葉の美しさを競う紅葉合が開かれるにあたり、牡狐は兄弟の狐にきれいな紅葉を見つけてもらい、姫君は勝利する。しかしこのことで、帝に見初められ入内が決まってしまう。というお話だそうだ。
この話で変わっている点は、牡狐が男性ではなく女性に化けたことなのだそうだ。
異類婚姻譚(人と動物との婚姻)は、人間の女性を、動物などが見初めて人間の男性に化けて結婚して、本性が明らかになってしまうというパターンが多いとのこと。
新聞に掲載されていたセンター試験の問題に
「姫君との関係に於いて玉水のどのような姿が描かれているか」という問いがあった。
答えは
「玉水の秘めた思いを察した姫君は、それが自身への恋心であるとは思いもよらず、胸中を知りたいと戯れる。打ち明けられない思いを姫君本人から問われてしまうという、せつない状況に置かれた玉水の姿が描かれている」
試験の文章を読んでいてもせつない気持ちになった。
受験生の中には、ちょっと涙ぐみながら次の漢文の問題を解かれた方もいらしたのではないかと思った。
講演会を聞いて、奈良絵本は、本が作られた時代の風俗を反映していたり、(江戸時代初期はタバコが病も治すと信じられて、人物の多くがタバコを吸っていたりする)元になる別の本の絵があったりするなど、おもしろい要素がたくさんあるなあと思った。
八木書店さんの展示のURL
https://company.books-yagi.co.jp/archives/news/5003
1月26日まで開催されています。