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2015年06月23日 21:22全体に公開

「舟井戸」検証(「転」の編になってしまった)

前回の日記で、「舟井戸」検証(起の編)として
「舟井戸」(フナイド)は「岐神」(フナトガミ)から来ているのではないだろうかと考えた。
と仮説をたててみた。
しかしながら…

いきなり「承の編」を飛ばして「転の編」に入りざるをえなくなってしまった
反証が見つかったのだ。

今日図書館から借りていた、金邦夫さんの『奥多摩登山考』を読んでいた。すると231頁に『奥多摩町誌』「地名考」の引用で「川乗山」という記載があった。

タイミングよく、図書館からリクエストしていた『奥多摩町誌 歴史編』と『奥多摩町誌 民俗編』が他館から届いたとのメールをもらった。読み終えた『奥多摩登山考』を返却し先の2冊を借りた。目次をみると『奥多摩町誌 民俗編』に「十八、地名考」という項目があった。

559頁に「川乗山」の項目があり
「(前略)棚沢村ではこれを舟井戸山と呼んでいました。頂上の直下に舟形の湧水池があってここを舟井戸と呼び、(以下略)」
と記載があった。
舟の形をした池があったとは

「舟井戸」(フナイド)は「岐神」(フナトガミ)を証明できる資料も引き続き気長に探してみよう。

仮説が覆されたとしても、考えること、調べてみることが実に楽しいなあと思う。
これも、実際にお山に行ったからこそ、好奇心が湧くのだろう。

ずぶずぶと、奥多摩にはまる私である。

追伸:
奥多摩に関してよく、宮内本、田島本という言葉を耳にする。
宮内本は
『奥多摩』宮内敏雄著 昭和刊行会発行 1944年刊行
復刻本は
『奥多摩 : 山・渓・峠 復刻版 』 百水社 1992年2月刊行
但し完全復刻ではなく、「伝説篇 奥多摩の民俗を語る」が割愛されている。
田島本は
『奥多摩 : それを繞る山と渓と』田島勝太郎著 山と渓谷社発行 1935年刊行

なお、田島本は国立国会図書館のデジタルコレクションで全頁閲覧可能だ。(印刷も可能。)
URLはhttp://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1208964

宮内本に関しては戦争末期の時期によく出版できたなあと思った。実物を見ると、紙は酸性紙で、すぐにボロッと破けそうで、とても状態が悪いものだ。紙も当然不足していただろうに、刊行には大変な御苦労があったのではないだろうか?
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