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中年になってくると、若い時と違って、縛りのかかった生活がメインになってくる。
その縛りからの解放を求めて無心になっていく時を求めるのは誰しもが持つ訴求だろう。その訴求の対象は、多岐に渡ってジャンルがある。その中でも登山は中年には適したものかも知れない。
もう一つ、40代後半ともなり周囲を見回すと人の生死に関わる事も多くなってくる。登山をして少しでも身体の健康維持に努めようというせこい魂胆もあったりする。山頂に立ち、煙草を取り出して至福の一服、或いは下山後、居酒屋で暴飲暴食してれば、意味が無いけど・・・。
また、花を愛でるという感性は女性ならではのものだが、山に咲く花達は厳しい自然環境の中で凛と咲く。1年のうち、ごく短い時に咲き、登山者達の心を癒してくれる存在でもある。とりわけ、火山においての礫岩だらけで栄養分の貧弱な処に住処を定め、そこで咲く花達の運命は来年も同じ場所に咲くかどうかは分からないだろう、一年の間に大雨が降り、流されてゆく場面もあろう。
高度もあり、気象条件も厳しく、常に風が吹き続けている事を考えるとじっと耐え忍ぶという心を感じる、耐えがたきを耐へ、忍びがたきを忍びという風情をも感じ取れる。
山は決して語りかける事は無いが、高度のある山の場合「よくぞ此処へ来た!」という言葉を感じる。そしてそれは、自分との心情の問いかけであるが、私はその時間を大事にしなければならない。自分の足で登った自信は、何かに通ず―、その一念だけである。
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