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2016年04月12日 01:19山辺のカフカ全体に公開

避難小屋と冬季開放小屋 奥多摩奥秩父編

昨晩久々に避難小屋の夢というか、入院中に夢うつつに一人で冬季小屋に泊まっている思いをして、懐かしさを感じたので今までお世話になった無人小屋のことを書きます。
私が本格的に山を歩くようになったのは中学3年生です。
初めて泊まったのは鷹巣避難小屋。
まだ暖炉があった古い小屋です。
ホエーブスのあの轟音が止まると非常にさみしくなったものです。
シュラフにくるまり寝ていると何か動物の気配を感じる。
しまいには顔の上を走り抜けた。
必死になって正体を探し、小さなネズミであることが分かり安心して眠りました。
高校生になってもお金がなく電車賃以外は持てず、もっぱら避難小屋と冬季開放小屋です。
雲取山避難小屋
高校一年生の時初めて泊まりました。
鷹巣避難小屋と同じく暖炉のあった古い小屋の時代です。
一人で寝ていると営林署の人たちがやってきて「クマに襲われるなよ。」と脅かされました。
将監小屋
高校一年生の冬初めて雲取山から先に行きました。
雲取山からの下りは左に大きく雪庇が張り出していて、初めて見る雪庇に感動したものです。
しかしこの話を小学校の同級生の兄で山岳部に所属する人に話しても、あんなところに雪庇は発達しないと笑われました。
さて途中で将監小屋近道という案内板を発見して、そちらに向かうとトレースはなく
踏みぬきもひどく、小屋に着かないのではないかと後悔しました。
すると突然樹林帯が終わり、広い雪面に飛び出しました。
ホワイトアウトの中を恐々進むと突然小屋が現れました。
小屋には毛布が何枚もありましたが、みなしけっていて何枚使っても寒く、結局フェザーのシュラフに戻りました。
笠取小屋
この小屋は冬季でも水場の水が凍らず便利な小屋でした。
小屋の備え付けのノートには小屋に入り込んだ狸が日本酒をあおって酔っぱらって土間をくるくる回っていた話や、小屋番が食料が尽きて身動きが取れなくなり、登山者に助けられて話などが記されていました。
雁峠小屋
この小屋は若いころは一回も立ち寄ったことがありません。
数年前に初めて立ち寄ったとこは崩壊寸前で放棄され、立ち入り禁止になっていました。
それでも入っていくと古いペナントを見つけ持ち帰りました。
今の人は三角形のフェルトでできたペナントなんて知らないのではないでしょうか。
あの頃はお土産といえばペナントかバッジでした。
雁坂峠小屋
とても立派な小屋でした。
なんでも埼玉高体の時に整備されたそうです。
薪があったので先輩から借りたピッケルを鉈代わりに薪を割りどうにか火をつけたときに小屋番の親父が長くつで上がってきて、「よく火がつけられたな。」とほめてくれました。
素泊まり代450円を取られるかと思いひやひやしましたが、ただで泊めてくれました。
破風避難小屋
たぶん二階建てだったのでしょうが、二階の床はすべてなくなり、床全てが土間で回りにベンチレベルの段があっただけでした。
甲武信小屋
この小屋は冬季開放がなかったので立ち寄ったことがありません。(笑)
大弛避難小屋
今は有人のようですが、昔はただの避難小屋。
小屋の前は広々して気持ちの良い小屋でした。
当時は林道から目の前にあったと思います。
初めてこの大弛峠に来た時は驚きました。
いきなり広い道とガードレールが現れたので。
金峰山石室
たぶん古いガイドブックを見て知った金峰山石室が地図にないので観光協会に問い合わせましたが、その存在を知らないといわれました。
このときは夏でしたので構わずその石室を当てにして歩きました。
石室というのだからきっと五丈岩の近辺だろうと裏に回るとありました。
この五丈岩をかなりの間ゴモンイワと呼んでいました。
やけに急だが確かに一人は寝れ夜露はしのげました。
目の前に富士山が見え、電光型に光る登山者の列を見ながら寝ました。
二年前のゴールデンウィークに金峰山から大弛峠へ進む雪原を歩いていて右へ折れて樹林帯の入るとき、ふと反対側を見ると少し先に、崩壊した石室を発見しました。
もしこの石室が使えたら最高のロケーションでしょう。
水根沢の山葵小屋
高校生の時に親とけんかして着の身着のまま家出。
ポケットには定期券と五円玉のみ。
青梅線で寝ていると検察で起こされ「あ、ここで降ります。」と難を逃れトイレから駅の外に脱出して無人駅まで歩き、そこで切符を拾って奥多摩駅へ。
途中で工事用のポールに差し込まれた点滅するバッテリーを抜き取り、これをヘッデン代わりに奥多摩奥秩父全山縦走だと意気込む。
水根から鷹巣山避難小屋を目指す。
植林中はどちらを向いても木が平行に生えているので、道が分かりにくい。
そのうち足の裏の感触で道がつかめるようになる。
気がつくと小屋が目の前にある。
変だなー鷹巣避難小屋まで小屋はないはずなのに。
とりあえずここで着の身着のまま眠ることにする。
なんというクリスマスイブだ。
翌朝、周りの山葵棚を見てここが地図にはない山葵小屋であることを理解する。
小屋を出発してしばらく行くと、目の前で山鳥がバタバタと音を立てて飛び出し、私は驚き、危うく谷に落ちそうになりました。
割とすぐに登山道に戻れました。
これで秘密の小屋を一軒手に入れたと喜びました。
さて鷹巣避難小屋には期待した登山者はなく、つまり朝食にはありつけづ、六石尾根を降りて越沢バットレスのある駅(名前を度忘れした。)まで歩き、裏の柵を乗り越えて無事帰宅。
このような違法無謀な山歩きはマネしないでください。
酉谷避難小屋
中学生の時に初めて訪れましたが、すでに床はあちこち抜け、囲炉裏で薪を燃やしたら小屋が燃える勢いでした。
しかし谷に向いた窓からはきれいなV字形の谷が見渡せよかったです。
そのころは林道歩きがほとんどなく、今の左岸の林道に上がるところで右岸に渡り良く整備された桟道をいくつもわたって日原鍾乳洞直前で車道に上がった記憶があります。
40年以上山歩きをしていると山小屋はどんどん新しくなったり、あるいは見捨てられたり、登山道も付け替えられ、2メートルのトレンチ化したり、見通しの良い幼木の植林地帯が鬱蒼とした森になったり、滝が消えたり、上流の原生林が崩壊してガレ場になったり、山は思った以上に変化していますね。
そう大正池は冬季にブルドーザーが入ってしゅんせつ工事をし水面積を維持して、立ち枯れの木を毎年10本は立てて、大正池らしさを維持しています。

嘘です。
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コメント

RE: 避難小屋と冬季開放小屋 奥多摩奥秩父編
こんにちは
避難小屋の達人ですね
僕はテン泊はしますが、避難小屋はどうも・・・
鷹巣くらいのいきれいな小屋なら泊まりたいと思いますが
古い小屋はやっぱり・・・何か棲んでますよね
2016/4/12 10:33
RE: 避難小屋と冬季開放小屋 奥多摩奥秩父編
避難小屋の達人ではなく貧乏人の知恵です。
冬季開放小屋の季節が一番好きでした。
奥多摩駅から直接六石尾根に取り付きしばらくすると廃屋がありました。
土曜日に学校が終わってから直接行くとちょうどよい時間に廃屋に着きます。
近くにお墓もあり気味が悪かったですが寝てしまえば同じでした。
しかし夜一人で山の中で寝ているといろいろな音が想像を掻き立てますね。(笑)
2016/4/12 13:55
RE: 避難小屋と冬季開放小屋 奥多摩奥秩父編
ボラフさん、手術ご苦労様でした。日記を書けるという事は経過は順調のようですね。
私も高校までは西武池袋線沿線に住んでいたので、奥秩父に中学時代からよく通いました。
ボラフさんの日記の中で記憶にないのは金峰山石室くらいでしょうか。あっ、それと山葵小屋ももちろん知りません。
雁峠小屋(山荘?)は中学生の時に初めてひとりで泊まった山小屋でした。土曜日の午後、学校が終わってから電車に乗ったので秩父湖までバスは行かず、三峰ロープウェイ駅の先から夜道を歩きました。工事中だった国道140号の道端で寝て、翌日は釣橋小屋を経由してブドウ沢から雁峠に達しました。当時も不明瞭な道でしたが今や廃道です。雁峠小屋の管理人さんから、よくこのルートで登ってきたと感心されました。食事は出せないといわれたのですが、宿泊していた女子高山岳部からカレーを貰ったとのことで、管理人さんが私にもタダで食べさせてくれました。感謝すべきなのですが、そのカレーが実に不味かったのです。
近くの笠取山にも登りましたが当時は主ルートから外れていて、訪れる人も少なかったです。何故か今は人気の山の様ですね。最後の大正池の話、笑えました。
それではお大事に。
2016/4/12 12:51
RE: 避難小屋と冬季開放小屋 奥多摩奥秩父編
ANKOTAさん
ありがとうございます。
昨日の深夜から突然元気になりました。
PCの文字も見えるようになりました。
しかし通なルートを歩かれていましたね。
大正池は山岳部の顧問の先生が若いとき撮られた昭和30年代の
写真を見せてもらい、その枯木立の多さに驚いたものです。
私が初めて大正池を見たのは昭和48年ぐらいでしょうか。
今はほとんど枯木立はないですね。
2016/4/12 14:06
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