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もう少し歩くと十条の1割引きのプラモデル屋さん。
大遠征すると戸田橋。
その十条には朝鮮高校と帝京高校があります。
当時の帝京高校は今のようにスポーツで名を売る前の男子校で
隣の朝鮮高校とよく乱闘騒ぎをしていたと噂では聞いていました。
中指を挟んで剃刀を2枚持ち、これで切り付けると縫合が大変だとかと
まことしやかに囁かれていました。
朝鮮高校への迫害を止めよと当時私たちの行動範囲にあった染井墓地隣の
東京外語大のお兄さんお姉さんがビラをまいていたのも覚えています。
そんな朝鮮高校に中学校から通うことになった女の子を主人公にした
小説が「ジルのパズル」です。
芥川賞の候補になっていたようです。
テポドンが日本列島を越えて太平洋に落ちた日から朝鮮学校への生徒への
迫害を危惧して、生徒はチョゴリをやめ、体操着で登校します。
ところが主人公の少女は前日の体育祭をさぼり、そのことを知らず、
翌日もさぼり一人チョゴリを着たまま池袋に居たところを
警官を名乗る男たちに暴行を受けます。
朝鮮語を満足に話せない主人公は教室に掲げられた金親子の肖像を
殴り捨て精神病院に入院させられます。
これらをカナダの留学先の絵本作家に語り始めるという小説です。
著者崔実(チェシル)はまだ30歳前半。
期待したい新人です。
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