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今までにバイコフ、アルセーニエフ、そしてニコライ・ブッセの「サハリン島占領日記」、チエーホフの「サハリン島」を読んでいたので、戦争を知らない作家が作る物語(高橋弘希の「指の骨」を読み始めたときもそうでしたが、)は嘘くさいなと思いながら読み進めました。ところどころに【熱】を入れてあざといなとも思いました。しかし一気に読めました。少しアカデミック崇拝がありますが、実在のブロニスワフ・ピオトル・ピウスツキと「極」で知った樺太アイヌの山辺安之助を中心に置いたユーカラですね。しかし今もアイヌ民族は差別を受けていることを忘れてはいけないと再認識しました。橋根直彦さんは今どうしているのでしょうか。
読み返すと本人以外何を書いてあるかわかりませんね。(笑)
間宮林蔵が海峡を確認するまで樺太(サハリン)が島か半島かも「文明社会」では知られていない時代からそこに暮らす先住民が、のちに侵略してきたロシアと日本の覇権に翻弄されていく様を史実を踏まえ、物語られます。
多分何らかの賞を取るでしょう。
2019年8月30日発行
426頁で1,850円はお買い得。
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