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最終更新:ヤマレコ/YamaReco
険しさと端正さをあわせ持つ常念山脈北の二百名山

餓鬼岳は長野県の山で、標高は2647mです。北アルプスの東側に連なる常念山脈の一部で、その北に位置しています。
日本二百名山に選ばれており、端正な山容は麓からよく目立ってみえます。

登山道は険しさもありますが、そのぶん得られる達成感も大きく、主に経験を積んだ登山者らを惹きつけています。また山頂からの眺望は雄大で、美しさと厳しさが同居する一座です。
山名の由来はいくつかあり、仏教の餓鬼道にちなむ伝説や、岩場の多い「崖(がけ)岳」が訛って「餓鬼岳」になったとする説などがあります。
北アルプスと安曇野の絶景が楽しめる

餓鬼岳の山頂は花崗岩の岩場で、小さな祠が鎮座しています。三等三角点が据えられていますが、点名は「餓飢(がき)」で山名とは表記が異なります。

360度の大パノラマが広がり、北アルプスの名だたる峰々をありありと望むことができます。
眼前には、同じ常念山脈の常念岳や燕岳(つばくろだけ)が立ち並び、谷を挟んで正面には裏銀座縦走コースの野口五郎岳や烏帽子岳などが連なります。さらに遠くには、槍・穂高連峰や立山連峰といった雄大な岩峰群もそびえ、まさに圧巻の眺望です。

また東側には、眼下の安曇野の街並みを、その奥には八ヶ岳や浅間山、そして富士山までも遠望できます。
登山の拠点・餓鬼岳小屋

餓鬼岳を目指す道のりは長く険しいため、一般的には2日以上をかけて登ります。この山域で営業している山小屋は、山頂直下の稜線に建つ餓鬼岳小屋のみです。

昔ながらの素朴な佇まいが魅力で、小屋のマスコット的な「餓鬼」のキャラクターも味があり、訪れる人を和ませてくれます。
定番ルートは白沢からのピストン

餓鬼岳への登山道は限られており、通常は白沢登山口から山頂を往復するルートが選ばれます。

序盤は白沢に沿って登山道がつけられており、涼やかな水音に癒されながら歩を進めます。ただし歩きづらく、気の抜けない箇所が続きます。沢をへつるように足場が付いていたり、梯子や鎖がかかっていたりと、まるでアスレチックのようなスリルが味わえます。

沿道にはいくつもの滝が現れ、紅葉ノ滝や魚止ノ滝といった名のある滝は立ち止まりたくなる美しさです。
最終水場を過ぎると、道は沢から離れます。

途中にある大凪山は、看板がなければ通り過ぎてしまいそうな、ひっそりとしたピークです。

さらに登ると、百曲りなるつづら折りの急登が登山者を待ち受けます。

稜線に上がると餓鬼岳小屋です。ここから餓鬼岳山頂はもうすぐです。

道中は、餓鬼岳小屋のスタッフが設置した注意書きがいくつも吊るされており、登山者を励ましています。
唐沢岳まで足を延ばすプランも

餓鬼岳の北西には唐沢岳がそびえており、こちらも合わせて登るプランは健脚な登山者らに好まれています。

登山道は、餓鬼岳から稜線を伝った1本のみで、アップダウンを繰り返しながら登ります。地質は花崗岩質のため、風化によるザレ場が多く、足元が滑りやすい箇所もあります。

コマクサの群落が見られるほか、訪れる人が少ないため比較的静かな山行が楽しめます。

唐沢岳より向こうに道はありません。なかなか辿り着けないことに加え、北アルプスの行き止まりの山として注目されています。

唐沢岳山頂は花崗岩の岩場で、三等三角点が設置されています。

眼下には大町ダムや七倉ダムといった、高瀬川にかかるダムのダム湖を望みます。さらに谷を隔てては立山連峰と裏銀座縦走コースをより間近に見渡すことができます。
二百名山2座に登る・餓鬼岳から燕岳への縦走

餓鬼岳の南にそびえる燕岳は、餓鬼岳と同じく日本二百名山の一座です。

このふたつの山を繋ぐ縦走ルートは、日本二百名山を一度に2座踏破できるルートとして注目されています。

縦走路における難所は、餓鬼岳と東沢岳のあいだに広がる岩稜帯です。切り立った岩壁や痩せ尾根が続き、緊張を強いられる地形がいくつも待ち構えています。

中でも剣ズリと呼ばれる区間では、剣のように鋭く突き出た巨岩が連なり核心部とされています。
登山口 |
白沢登山口 中房温泉登山口 |
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周辺の山小屋 | 餓鬼岳小屋 |
基本情報
標高 | 2647m |
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場所 | 北緯36度26分50秒, 東経137度44分09秒 |
山頂 |
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山の解説 - [出典:Wikipedia]
餓鬼岳(がきだけ)は、飛騨山脈(北アルプス)にある標高2,647mの山。山体すべてが長野県に属し、中部山岳国立公園内にあり、日本二百名山に選定されている。高瀬川の支流の源流の花崗岩質の山である。北西約5.1kmの位置に高瀬ダムがあり、北約4.8kmの位置には七倉ダムがある。山頂には三等三角点がある。山頂周辺は森林限界のハイマツ帯で、その砂礫部に高山植物のコマクサの群生地がある。山頂直下約100m南には、昔ながらの山小屋である餓鬼岳小屋がある。
山名の由来は安曇野から見上げる岩壁がそばだっているので、「崖(がけ)岳」が転訛したとする説もある。または麓の長野県大町市には後述の餓鬼(飢餓)の伝承も残る。
2009年(平成21年)7月18日には、麓のエリアに国営アルプスあづみの公園大町・松川地区部分(大町市、北安曇郡松川村)が開園し、観光名所となっている。
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2025年07月26日(2日間)