(栂池自然園)→白馬大池→白馬三山→不帰嶮→唐松岳→五竜山荘→遠見尾根→(アルプス平)
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- GPS
- 70:02
- 距離
- 31.9km
- 登り
- 3,051m
- 下り
- 3,346m
コースタイム
渋谷駅 0802
↓ (湘南新宿ライン)
大宮駅 0835 0902
↓ (新幹線あさま509号)
長野 1018 1035
↓(アルピコ交通・特急バス)
栂池高原 1205 1228
↓(パノラマウェイ)
栂池自然園 1305
↓
天狗原 1410 1415
↓
乗鞍岳 1525 1533
↓
白馬大池山荘 1605
【DAY-2】
白馬大池山荘 0505
↓
小蓮華山 0719 0733
↓
三国境 0822 0831
↓
白馬岳 0924 0950
↓
白馬山荘 1006 1034
↓
杓子岳 1201 1210
↓
鑓ヶ岳 1326 1330
↓
天狗山荘 1450
【DAY-3】
天狗山荘 0446
↓
天狗の頭 0511 0524
↓
天狗の大下り 0609
↓
不帰キレット 0648
↓
不帰嶮一峰の頭 0713
↓
不帰嶮二峰の北峰 0815
↓
不帰嶮二峰の南峰 0834 0853
↓
不帰嶮三峰の頭 0905 0913
↓
唐松岳 0948 1015
↓
大黒岳 1238
↓
白岳 1409 1416
↓
五竜山荘 1425
【DAY-4】
五竜山荘 0611
↓
大遠見山 0751 0800
↓
中遠見山 0833
↓
地蔵の頭 0954 1004
↓
アルプス平 1106
↓ (五竜テレキャビン)
エスカルプラザ 1119 1218
↓(無料シャトルバス)
神城駅 1224 1234
↓ (大糸線・各駅停車)
松本駅 1419 1449
↓ (スーパーあずさ22号)
新宿駅 1750 (台風のため遅延)
天候 | DAY-1 曇/晴 DAY-2 晴/霧 DAY-3 晴/曇 DAY-4 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
天狗原から乗鞍岳へ登る雪田は、長くて急で、上部で横切るので、軽アイゼンが有ったほうが良い。 不帰嶮は、昭文社の地図では破線だが、鎖等がしっかりついているので危険は感じなかった。 下山後にエスカルプラザで温泉に入れる。¥500 |
写真
感想
転勤で忙しくなる前に、三連休も利用して夏休みを取り、栂池から白馬、唐松、五竜、鹿島槍ヶ岳と縦走し、扇沢へ下る計画で山旅に出る。結果、大型でゆっくり進んでくる季節外れの台風6号のため、五竜岳手前の遠見尾根で下山。数年前も、暴風のため五竜手前で遠見尾根を下山した。なかなか、五竜岳には登れない。
【DAY-1】
時刻表を調べると、中央線の特急で松本経由で行くよりも、大宮から長野新幹線を利用して長野に出て、バスで栂池高原に出る方が早いのが判った。少し早めに家を出て、湘南新宿ラインに乗り、大宮駅で朝カレーを食べる。大宮からの新幹線はいつものように満席だったが、これもいつものように軽井沢で大勢下車。さすが有名リゾート地。栂池高原行のバスも、ほぼ満席だったが、登山者は、それほど多くは無い様子。白馬八方で半分以上下車。栂池高原で降りたのは、十名程度。栂池高原のパノラマウェイ乗り場で、昼食の笊蕎麦を食べ、ゴンドラリフト「イブ」に乗る。15分ほどで終点の栂の森駅に着き、ロープウェイに乗り換える。雲りなので、残念ながら白馬三山は見えない。5分ほどで、栂池自然園駅に着く。暫らく舗装道を登って行くと、栂池ヒュッテや山荘があり、その奥に自然園入口があり、登山道は、右手にひっそりとある。
登山道入り口からは、樹林帯と笹原の中の結構急な道を登って行く。銀嶺水を過ぎると、天狗原が近くなって視界が広がるようになる。晴れていれば、白馬岳が見える所らしいが、残念ながらガスの中だ。その少し先が天狗原で、晴れていれば気持ちのよさそうな広い湿地帯だ。ここで小休止。正面の雪田を、登山者が登っているのが見える。結構、急だ。アイゼンを持ってこなかったので少し焦るが、いまさらどうしようもないし、登りなので慎重に歩けば大丈夫だろうと思って先に進む。暫らく池塘の間の木道を進み、いよいよ登りに取りかかる。すぐに所々に、雪が混じるようになり、少し行くと本格的な雪田の登りになる。幸い、雪は柔らかく、しっかりついている踏み跡をたどれば、滑る心配はなさそうだ。慎重に登って行く。振り返ると、天狗原の眺めが良い。ここでも小休止。雪田上部で雪田を注意して横切る。ここで滑ると止まれそうにないので、さすがにロープが渡してあったが、雪は柔らかいので、慎重に踏み跡をたどれば危険は感じなかった。雪田を過ぎると、すぐに乗鞍岳の広い頂稜にでる。岩がごろごろした歩きにくい道を、遠くに見えるケルンに向かって歩いて行く。ガスが無ければ景色が良い所だろう。ケルンの所に、「乗鞍岳頂上2436.7m」とある。ケルンから、少し行くと、白馬大池と山荘が見える。予想外にテントが多い。池の向こうの船越の頭や雷鳥坂付近に、残雪模様があり、大池との対比がなかなか良い。晴れて青空が広がっていれば、もっと良い感じだろうなと思いながら、ついつい写真をたくさん撮ってしまう。池を回り込んで、山荘に着く。三連休でものすごく混んでいるらしく、4畳半の部屋に8人とのこと!!シーズン前の予定だったが、甘かった。宿泊の手続きを終え、外に出ると、すっかり青空が広がり、船越の頭付近の残雪模様と大池と青空の対比が素晴らしい。山荘と雪田の間に広がるお花畑もなかなか良い。手持無沙汰も手伝い、ついつい写真を撮ってしまう。夕食のカレーを食べ、山荘近くから、朝日岳と雪倉岳の間に沈む綺麗な夕陽を見る。
【DAY-2】
布団一枚に二人では、身動きもとれず、ほとんど眠れなかった。外に出ると、天気が良く、早朝の満月が美しく、雷鳥坂の上にかかっている。朝食を終え、朝日を浴びながら出発する。白馬大池を左手に見て、雷鳥坂をゆっくりと船越の頭に向かって登って行く。風が無いので、大池が鏡のようだ。ひと登りして雷鳥坂を越えたあたりから、右手に、残雪の美しい小蓮華山、鉢ヶ岳、雪倉岳の眺めが広がってくる。残念ながら、朝日岳は雲の中だ。ここからは、船越の頭を経て小蓮華山に向かう緩やかな長い稜線を、景観や高山植物を楽しみながらゆっくり登る。船越の頭が近づくと、左手に、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳、白馬鑓ヶ岳が見えて来る。これから向かう縦走路だ。青空が広がり、実にすがすがしくて気持ち良い。船越の頭で小休止。小蓮華山へは、一旦下り、緩やかに登り返してゆく。雲海上遥かに、八ヶ岳と富士山、南アルプス、奥秩父山塊が見えている。雷鳥もいる。黄、白、紫等の高山植物が咲いているが、名前は全く分からない。小蓮華山は、信仰の山らしく、山頂に鉄剣が突き刺さっている。ここからは、白馬岳の眺めが良い。雪倉岳の向こうは日本海か、青い水平線が広がっている。小蓮華山から、景色を見ながら緩やかに下り、緩やかに三国境に登り返す。三国とは、信州、越中、越後だ。三国境から、白馬岳への最後の登りにとりかかる。特徴的な青紫のウルップ草が沢山咲いている。もう鉢ヶ岳や雪倉岳は随分と低くなった。白馬岳と右手の旭岳との間に格好の良い剣岳が見える。0924白馬岳山頂着。杓子岳、白馬鑓ヶ岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳へ続く縦走路が見えている。遠くに、槍・穂高連峰、立山・剣岳が見えている。遠く白山も見える。小蓮華山方面にはガスがかかって来た。小休止後、巨大で立派な白馬山荘へ下り、昼食の醤油ラーメンを食す。シーズン中は、この巨大山荘が満杯になるとは、想像すると恐ろしい。
次の目的地は、杓子岳だ。杓子岳には、巻き道もあるが、せっかく来たのだからとガスの中、山頂を目指す。振り返ると白馬岳は、すっかりガスの中だ。杓子岳や白馬鑓ヶ岳にも次第にガスがかかって来る。ガスの中、杓子岳着。残念ながら、ガスの切れ間から、時々、白馬鑓ヶ岳への登山道の一部が見える程度だ。小休止し、白馬鑓ヶ岳へ向かう。結構な急登だ。時々、ガスが切れて杓子岳や白馬鑓ヶ岳が見える。白馬鑓ヶ岳着。霧の切れ間から、時折、五竜岳と手前の唐松岳が見える。白馬鑓ヶ岳から少し下った所が鑓温泉との分岐で、直進し、ゆっくり下って天狗山荘へ向かう。山荘直前で、割と大きな雪田を横切り、山荘に着く。幸い空いていて、今日はゆっくり眠れそうだ。山荘横に天狗池があるが、小さな池で、雪田がなくなったら、池もなくなってしまいそうだ。夕食後、山荘近くから美しい夕陽を見る。
【DAY-3】
さすがに、ゆったりと良く眠れた。目が覚めると、外が仄かに明るいので、外へ出てみると、テント場の向こうに、夜明け前の美しい空が雲海の上に広がっていた。山荘前の岩峰の上には満月が輝いている。急いで荷物を纏め、御来光を楽しむ。
山荘から一息で主稜線に登ると、剣岳が朝日を受けてほんのり赤く染まっていて美しい。輝く朝日を浴びながら、天狗の頭に向かって、緩やかに登る。天狗の頭は、 360度の展望で、立山、槍・穂高、鹿島槍ヶ岳・五竜、白馬鑓ヶ岳、火打・妙高、乙妻・高妻、浅間山、八ヶ岳、富士山等が良く見える。景観を楽しみながら、お弁当にしてもらった朝食を食べる。天狗の頭から、ゆるく少し下った先が、天狗の大下りで、約300mを一気に下る。前方の不帰嶮の向こうに、唐松、五竜岳が見えている。それほどの距離には見えないが、難路なので時間がかかるだろう。ストックを片付け、軍手をはめて、慎重に下って行く。さすがに300mの大下りは長い。ようやく下りきった鞍部が不帰のキレットだ。振り返ると天狗の頭が高い。黒部側も信州側も切れ落ちている。信州側が、不帰嶮の名前の由来となった不帰沢らしい。これから、不帰嶮の第一峰、第二峰(北峰、南峰)、第三峰を越えてゆく。第一峰は、特に危険な個所は無く、稜線に沿って道がつけられている。第二峰・北峰・南峰までは、岩場の難路が続くが、鎖がつけられ、足場もうまく切ってあるので、特に危険は感じない。小休止しながら、立山や剣岳の景観を楽しむ余裕は十分にある。第三峰まで着くと、唐松岳は近く、山頂の人影が良く見える。小休止し、ひと登りで唐松岳に着く。眼前に五竜岳のごつごつした姿が広がる。はい松の緑、岩と残雪のコントラストが良い。振り返ると、不帰嶮と天狗の頭からの縦走路が良く見える。ここから五龍山荘までは、数年前に通った道なので、一安心しゆっくり休憩する。黒部渓谷を挟んで、立山や剣岳の眺めがすばらしい。遠く槍・穂高連峰、火打・妙高、四阿山・浅間山も見えている。唐松山荘でペットボトルの水を買い、五竜山荘に向かう。この頃から、霧がかかり始める。唐松山荘から五竜山荘までの間には、切れ落ちて、やせた岩稜帯もあるが、鎖がつけられ危険は感じない。大黒山を越え、最低鞍部に着く頃には、かなりガスっぽくなってしまった。景色が見えにくくなったせいか、足が疲れたせいか、ここから白岳までが、かなり遠く感じられた。昭文社の地図では2:30と書いてあるし、記憶でも、こんなに遠くなかったが、と思いながら進む。とはいえ、時間は未だ十分にあるので、高山植物の写真を撮りながら、時々、霧の切れ間から見える五竜岳や剣岳を眺めながら、ゆっくり歩く。最後に、白岳のきつい登りを終え、霧の中、五竜山荘に着く。三連休最終日なので、空いていた。
大型でゆっくり進む台風6号が近づいてきており、明日以降の行動については、翌朝決めることにする。
【DAY-4 】
朝起きると雨。激しくはないものの、十分に雨が降っている。山岳気象隊の天気予報では、台風のため今後数日間雨が続く模様。一日ぐらいなら、待機するつもりだったが、ずっと雨では致し方なく、遠見尾根を下山することに決める。ほとんどの人は下山したようだ。数年前の暴風で下山した時と同じ状況だ。五竜岳は、なかなか登らせてもらえない。雨の中、内側から汗で濡れながら、ガスで全く景観が無い遠見尾根を下り、テレキャビンのあるアルプス平に着く。時間は十分にあったので、アルプス平の植物園で、高山植物を鑑賞する。小雨降る平日にもかかわらず結構混んでいた。コマクサの群生地で、白いコマクサを見たり、ヒマラヤの青いケシを見たりする。名前が全く分からなかった高山植物の名前をいくつか知る(すぐに忘れてしまうのでが・・・植物の名前は、どうも覚えられない)。アルプス平から、テレキャビンで一気にエスカル・プラザに下り、風呂に入って、無料送迎バスで神城駅に出る。夏休み直前だからか、お昼時の電車は中高生で混んでいた。いい加減嫌になったころ松本に着き、特急あずさに乗り換える。台風のため25分ぐらい遅れて新宿に着く。
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