赤岳〜阿弥陀 南沢in御小屋outで雪が戻った八ヶ岳
- GPS
- 09:10
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,684m
- 下り
- 1,694m
コースタイム
天候 | 二日間ともピーカン |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
金曜の雪で森林限界以上は積雪あれど雪少し緩め(特に東南側) 地蔵尾根〜御小屋尾根森林限界まで常にこのコンディションが続く |
写真
感想
北八か南八か悩みつつ天気予報をずっと追いかけてましたが
土日晴れ、風強くない、やや寒くなる(ただし木曜日高温で雨、金曜日に降雪)
という好条件なので今期の内に赤-〜阿弥陀をつなぐことに決定。
1日目 晴れ・風ほぼ無し
2月に比べて登山客が少なくなったバスに乗り、おなじみ美濃戸口よりスタート。やや寒いとは言え3月の温度で雪は腐り気味。美濃戸山荘まではアイゼンでもつぼ足でもOK。
ここから大好きな行者小屋を目指して南沢ルートを選択。ここはアイゼンかチェンスパ必要。日陰では先週の高温と木曜の雨が再凍結して滑ります。つぼ足で滑った人を見かけました。
高巻き道を越えると傾斜がきつくなりますが石と木の根で歩きづらい以外は問題なくダラダラ歩きで行者小屋到着。阿弥陀と赤横硫黄が笑顔でお出迎え。雲一つ無い八ヶ岳は珍しい。
テント設営は春山らしく調理テーブルを作ってみたり。テントの外でご飯作るのは久しぶり。コーヒー飲んでカレー&チキンステーキ食べて一日目終了。夜もそんなに寒くなく、かなり快眠。
2日目 晴れ・風は普通
相変わらずとろい準備を済ませてテント片付けて地蔵尾根へ出発、の前に準備中の登山者に「地蔵行きますか?」と尋ねられたので情報交換。
聞けば初赤岳で地蔵〜文三郎考えてるけど不安、とのことなので文三郎ピストンを勧めました。思い返せば私も初挑戦で悩んで文三郎ピストンでした。
で、改めて地蔵尾根へ。11月に偵察済みなので何となく記憶してるとおりに登る。新雪が乗った少し緩めの雪質でステップ作りづらくトレース微妙な箇所有り。
ヤマレコで間違いトレース(足跡で無く雪玉が転がった跡と思われる)の報告あるのは多分森林限界超えたハシゴの辺り。
登りなら見ないので問題なし。下りは左左に意識しつつ右の沢に入らないようにすれば良いと思う。上から見ると沢の方が広くて歩きやすそうなので間違えやすい?
トレース不明瞭の傾斜を直登御は朝日を背に神々しいお地蔵様を眺めて天望荘の清里側で休憩。風は強くも無く弱くも無く、平常運転。
天望荘から先の急登もやはり新雪&緩めの雪で少々疲れる。前回の雪がほとんど無い岩岩とどっちが良いかと言われると、爪をかませられるだけ今回の方がマシ。
赤岳山頂に着いたらお湯を飲んで一息しつつ久々の富士山。いやぁ今回は天気最高っすわ。
でで、今回のメインディッシュ、阿弥陀へ。まず文三郎を中岳分岐まで下る。直下の岩場も雪が戻っておりアイゼンを置きやすい。
ここで今回の反省点その1。アイゼン置きやすいからと足を組み替える際、アイゼンの効きが弱くスリップあわや滑落の危機。
赤岳を越えて気が緩んでたのかもしれません。足組み替えの際は必ず二点接地。そもそも足を組み替えることがNG。身をもって学びました。
九十九折りトラバースや急傾斜で降り方を背面に変える際はよくよく注意。
文三郎の中岳分岐から中岳へ移動。コルからの登り返しで内もも筋をつるアクシデント。登り出しの傾斜だから良かったものの…
気温が高めで汗をかいて水分塩分補給が足りないのが原因と思われました。
普段の筋トレでもつり気味になるので癖になってるんでしょう。
痛みが治まったので続行。中岳山頂からは名物のナイフリッジ連発。幸いトレースがあるのでそれに従って進む。崖と雪庇に合わせて北側南側をスイッチ。
ピッケル指す→2歩進む→ピッケル刺すの繰り返しに集中。風は西風メインで阿弥陀が防いでくれるので助かりました。
阿弥陀分岐到着で一息。つり対策にお湯とアミノバイタル。
2人ほど行者から阿弥陀ルートで分岐まで登ってましたが、2月以降は雪崩の巣。人食い阿弥陀が牙を研いで待っている。
阿弥陀分岐からは阿弥陀の文字通り「壁」を登ります。普通に登れるのは序盤くらいで、程なくダガーポジション大活躍状態。
ダガー刺して安定を確認後にアイゼンの前歯をかませながら登るのを繰り返す訳ですが、やはり雪が少し緩めで午前の早い内が勝負。雪が緩んだ午後にここを通過するのはかなり骨を折る作業になりそう(ヘタすると文字通り)。
阿弥陀から御小屋尾根へ下ります。山頂から道標まではナイフリッジ気味の道を歩く。中岳と違う点は阿弥陀が風を防いでくれないこと。身体が風に慣れたタイミングを見て渡る。
道標から先は長い下りの急坂。先ほど学んだ足の置き方に注意しつつ背面下降。
ここで今回の反省点その2。トレースが凍結した急傾斜に繋がってたので仕方なく下りました。ダガーポジション&前歯かませですが、ペルグラ氷も混ざって思うように歯をかませられず、短い距離だけど阿弥陀の登りよりも精神的に辛い降下。
後ほど後続者に確認したら隣に草の生えた傾斜があったとのこと(写真でも確認)。
下れると踏んだから下ったわけで、実際下れましたがもっと周りを確認すべきでした。
以上より、御小屋尾根からの阿弥陀はこの場所さえ巻ければ難易度は地蔵尾根レベル。すれ違った人「厳しいところある」ってうそぶいてごめんなさい。御小屋ピストンが正解でした。
森林限界からの下りはやはり急ですが風が弱くなる分だけマシ。難易度的に天狗の登り下りレベル。緊張の連続でいい加減に疲れたので水場看板より10分ほど手前で休憩。ここら辺から先はストックでも問題ないので換装。
水場の看板から先はダラダラ歩きになります。雪も腐ってきて服装も軽くしないと暑いくらい。
ダラダラと御小屋山に到着。アウターとヘルメットをしまってチェンスパの林道歩きモードに換装。赤岳山荘への近道には謎の×印。私は素直に美濃戸口方面へ。
山頂から10mほど歩くと美濃戸口への分岐があるのでそれを下る。困ったことに斜面が木曜日の雨や融雪の水が凍結しておりめちゃくちゃ滑る。2-3月の低山ハイクで1番出くわしたくないアレ。
凍結箇所に雪が薄く積もっておりチェンスパでも歯が上手くかめずに滑りやすい。参った。
おずおずと下ること20分ほど。ようやく歩きやすい傾斜になりそこから先は通常速度で歩行。最後は雪も無くなりかけの道になり美濃戸別荘に下山。長く感じる別荘通りを下って美濃戸口へ到着。
今回は来期目標にしたい編笠からの南八縦走の仮想山行としてテント装備で歩きましたが、やはり阿弥陀は八ヶ岳一般道の難関と呼ばれるに値する山でした。
アイゼンワークとルートファンドのミスがあり、万全とは言えないのは反省点。基本的な体力と経験値稼ぎとしては権現〜赤岳の良い仮想トレになりました。
結果オーライで心に引っかかるものはありますが、今回も無事下山できておつかれちゃんでした。
それにしても冬の阿弥陀は「ちょっと登ろう」で登れる山じゃ無いと実感。特に中岳〜阿弥陀岳のルート。
赤〜硫黄縦走終えていよいよって感じで挑みましたが、御小屋から阿弥陀、赤をデイハイクしちゃう人達、ほんとタフっすわ…
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