一気に繋いだ!妙高から雨飾(燕温泉〜妙高山〜火打山〜焼山〜雨飾山〜雨飾荘)


- GPS
- 50:00
- 距離
- 30.4km
- 登り
- 3,403m
- 下り
- 3,502m
コースタイム
燕温泉7:25-北地獄谷麻平分岐8:30-9:15天狗堂9:20-10:35妙高山(南峰・北峰)11:05-長助池分岐11:55-大倉乗越12:30-黒沢池ヒュッテ12:50-13:40高谷池ヒュッテ
(10月9日)
高谷池ヒュッテ5:30-天狗ノ池5:45-7:00火打山7:20-影火打7:35-8:20胴抜切戸8:25-9:40焼山10:00-泊岩分岐10:50-11:05富士見峠11:20-12:35金山12:45-14:50大曲り
(10月10日)
大曲り4:40-笹平5:40-6:05雨飾山6:15-6:35笹平6:40-7:25荒菅沢7:40-雨飾高原キャンプ場8:50-9:25雨飾荘
天候 | 10/8 快晴のち曇り 10/9 快晴 10/10 曇りのち快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
高田駅6:13発の鈍行で関山駅6:44着(400円) 関山駅から燕温泉までタクシー(3280円) 燕温泉まで路線バスもあります 南小谷駅行きのバスは雨飾荘から3分ほど手前の雨飾高原バス停より乗車なので注意 |
コース状況/ 危険箇所等 |
地図上の破線コース… 火打山〜焼山…火打山から影火打まではなだらかな道。影火打から小ピークを1つ越すと胴抜切戸への下り。胴抜切戸へは前半こそジグザグに下るので比較的楽だが、後半は急下りの箇所が多い。ここまで踏み跡明瞭。焼山へは枯れ藪→草原→ガレ場といずれも急な登りが続くも、ピンクテープ、ペイント等豊富で迷うことはない。 焼山〜金山…山頂標識を背に少し下ると右に踏み跡、矢印の書かれたペイントがあり、以後それを忠実に辿る。途中鎖場があり、急なガレ場を下り終えると金山まで踏み跡明瞭、ピンクテープ豊富な低木樹林帯や笹原の道となる。細かなアップダウンがあり、金山直下はやや急登。 金山〜大曲り…歩き始めから終始踏み跡明瞭。暫くはなだらかな道が続き、小ピークを3つ続けて越えた先からは急な下りも出てくる。後半になるほど細かなアップダウンが多くなり、意外と疲れる。なおコース中に道標、テープ等は一切ないが、迷うことはまずない一筋の尾根道。 大曲り〜笹平…ヘッデンを点けての歩きでも迷うことはなかった笹原の道。ただ中間地点辺りに開けた斜面があり、ここはザレているので暗いうちは分かり難いかもしれません。道は右上部にあり。 水場… 北地獄谷コースの中間にある赤倉温泉源湯…水量豊富。 長助池分岐のすぐ先の沢…水量そこそこ。500mlが15秒ぐらいで満水。 黒沢池ヒュッテ、高谷池ヒュッテ…要煮沸。 富士見峠…峠のすぐ手前右側に窪地へ下る薄い踏み跡あり。雪渓の残る時期はともかく、今は僅かな流れと溜まり水があるだけ。 大曲り…すぐ脇を流れる小沢。水量まずまずで500mlが5秒ぐらいで満水。 荒菅沢…水量は超豊富。 雨飾名水…雨飾荘の下を通る道路沿いにあり。水量まずまず。 トイレ… 燕温泉バス停、黒沢池ヒュッテ、高谷池ヒュッテ(紙持ち帰り)、雨飾高原キャンプ場、雨飾高原バス停にあり。 温泉… 小谷温泉「雨飾荘」500円。人気の雨飾高原露天風呂は雨飾荘とバス停の中間にあり。いずれも10時から入浴可。 |
写真
感想
かつて南小谷駅まで行きながら、予想外の大雨で登山口にすら行けなかった雨飾山。
その後、縦走登山にハマるようになると妙高、火打と繋げて歩きたくなり、去年辺りから機会をうかがい、遂に今回その計画を実行することになった。
(10月8日)
前夜池袋から夜行バス、列車を乗り継いで関山駅に早朝降り立つ。
3人の登山者が一緒に降り、うち1人からタクシー相乗りを提案された。
他の2人も一緒に行けばバス運賃と同料金ぐらいでいけると思ったが、その2人は近くにコンビニでもあるのか、ザックを置いてさっさとどこかへ消えてしまった。
そうこうしているうちにタクシーがやってきて少し迷ったが、高谷池のテン場争いのことも頭にあり、相乗りして燕温泉に向かうことにする。
実は今回、山仲間でヤマレコユーザーでもあるmegarithさん(通称鍋さん)がほぼ同じ行程で歩くことになっていて、燕温泉に7時半頃到着予定とのことだったが姿が見えない。
ただ彼の足は私より速いので、途中で追いつかれることを見越して一応メールを送ってから先に歩き出す。
暫くの車道歩きの後、右に深い谷を見ながら細い道を行くと、やがて赤倉温泉源湯へ。
光明滝、称明滝の2つの滝を過ぎ、少し先で沢沿いを歩くようになる。
沢上部から胸突き八丁と呼ばれる急な登りを越えると天狗堂に到着。
ここから1時間もすると九合目の鎖場へ。ここの鎖場はステップが切ってあるので鎖に頼らず通過できます。
すぐ先が山頂かと期待したが、もう少し登らされてから妙高山南峰に着いた。南峰の方が僅かに高いが三角点、山頂標識は北峰にある。
北峰で展望を楽しみ、軽く昼食にしてから再び歩き出す。ホントはもっとゆっくりしたいが、どうしても高谷池のテン場のことが気に掛かる。
いっそ笹ヶ峰から歩いて先にテントを張ってから妙高をピストンとも考えたが、燕温泉から歩き出したほうが充実感があると思い、リスクを取ってでも今回の行程としたのだ。
妙高山からの下りは北面なので、週初めに降った雪が残っていてやや滑るため慎重に下りる。大倉乗越を過ぎるとぬかるみが酷くなった。
まだ若干テン場に空きがある黒沢池ヒュッテを過ぎた先で、テン泊装備の単独男性から声を掛けられた。「高谷池でテントですか!?かなり凄そうでしたよ…」
内心覚悟はしていたが、実際見てきた人にこう言われるとさすがに焦る。茶臼山辺りでも年配男性に同じようなことを言われ、ますます不安になりながらようやく高谷池ヒュッテに到着。
早速申し込もうと中に入ると、他のテン泊者がノートに記入をしている。「なんだ!大丈夫じゃん!」と、テン泊したい旨を伝えるとヒュッテの方が少し困った顔で「水場を越えて、通常のテン場の更に奥に原っぱがあるので、そこに張れることができたら受け付けます」と聞かされた。
慌ててそこに向かってみると、スペースはまだあるが適した場所がなかなか見つからない。それでも、なんとか平坦な場所を確保して設営できた。
無事に寝場所を確保すると、あとの気掛かりは結局追いついてこなかった鍋さんのこと。彼は私より全然経験豊富だから心配はしていないが、やはり気にはなるので受付の時に小屋の方にそれとなく尋ねてみたが「今日はもの凄く混んでいるからねぇ」とやんわりと断られ、分からずじまいのままだった。
ただメールをチェックすると燕温泉に朝着いたことは分かったので、明日以降に会えるかもしれない。
(10月9日)
3時半前に起床。テント内は0℃。フライシートは凍結してバリバリ。朝食後暗い中撤収し、トイレ渋滞も間一髪回避して5時半にスタート。
天狗ノ池への木道も当然凍結していて2度尻餅をつく。その天狗ノ池では若干の風があり、残念ながら見事な逆さ火打とはならなかった。
火打山からは今日歩く稜線が一望でき、中でもモクモクと噴煙を上げ不気味な噴気音を上げている焼山が一際目につく。
地図上ではここから破線コースとなるが道は至って明瞭。おまけに胴抜切戸下降点までは、なだらかで気持ちの良い稜線漫歩となった。
胴抜切戸への下りは見た目ほどキツくはなく、ジグザグに斜面を下って行きます。後半になるとさすがに急になり、こぶ状の小ピークを越えると最低鞍部に着き、多分この辺りが胴抜切戸と思われる。
ここからまずは緩やかに登って低木帯を抜けると開けた場所に出て、見上げると焼山への道は見るからにキツそうだ。
実際のっけからかなりの急登で少し登っては休み…を繰り返し、ゆっくりと高度を上げていった。途中、富士見峠にテン泊したパーティーに水場の様子を聞くとダメだと言われ、十分な水は担いでいるもののあまり摂取し過ぎないように気をつけることにする。
焼山山頂部に着き、まずは右へ向かう。モクモクと噴煙を上げていて、ここは火打から見たあの噴気孔の裏側のようだ。あまり近付くとガスでむせそうなので程々にして踵を返して山頂に向かった。
山頂では金山に昨夜テントを張ってここまでピストンしてきた男性とお話をしたが、過去に雨飾山まで歩いたことがあるそうなのでシゲクラ尾根について尋ねると、事も無げに「しっかりとした道ですよ」と教えてくれ、更には富士見峠の水場についても詳しく教えてくれた。
焼山からも道はしっかりとしていて、踏み跡が分かり難いザレ場やガレ場にはペイントやピンクテークが要所要所にあったし、その先の低木帯にはうるさいぐらいにテープがあった。
富士見峠は南面が開けた気持ちの良い小広場。昨夜はここに10人ぐらいと5人ぐらいの2組がテントを張ったそうで、さぞ賑やかでしたでしょう。
富士見峠から金山へは遠目に見た限りで気持ちの良さそうな道だが、実際は細かなアップダウンが続き意外と疲弊した。
金山では男性が1人休んでいてお話をすると私と同じく雨飾山への縦走だそうで、今日の泊地も同じ大曲りだと分かった。
金山からのシゲクラ尾根はネットで調べてもあまり歩いている記録がないが、実際歩いた方の記録を見る限り意外としっかりとした道と思われた。ただ実際見てみないことには分からない。
男性から少し遅れて私も先へ進む。歩き始めから踏み跡は明瞭だ。
少し歩くと反対側から5人ほどの若い男性が歩いて来た。早速大曲りの水場の状況を聞いてみるとチョロチョロだが出ているとのこと。これを聞いて水の心配がなくなりホッとした。
この後、立て続けに男性2人組と若い男性6人組とすれ違い、思った通り3連休ともなればそれなりに歩いている人はいるようだ。
道ははっきりとしているうえに、暫くはなだらかでホントに歩きやすい。所々急な箇所も出てくるがずっと下り基調なので個人的にはキツくなく、金山であった男性を途中で追い抜く。
ところが後半になると一転、小さいながらもアップダウンが連続するようになり、最後はさすがにウンザリとしてきた頃、道が大きく左へ曲がり一跨ぎで越えられる小さな沢を3つほど過ぎると突然小さな平坦地が目に入った。脇には鋸岳との分岐を示す道標。ここが大曲りで登山道を塞ぐ形にはなるが数張りのテントは張れそうだ。
暫くすると男性もやって来て、もう誰も来ないでしょうとテントを張り出した。
設営後、テント内で寛いでいると金山方面から足音が聞こえてくる。もしやと思い顔を出すと、予想通り鍋さんでした!「今朝は寒くて起きれず、8時スタートになった」と言う。
そりゃアナタ、ゆっくりしすぎでしょ(笑)何はともあれ合流できて良かった。
(10月10日)
この日は3時起床。テント内は10℃でさほど寒くはない。5時出発の予定だったが早めに準備ができたので、まだ暗かったがヘッデン頼りに4時40分に歩き出す。
笹平までは破線コースになっていたので暗い中の歩きは少し不安もあったが、いざ歩いてみるとこちらも昨日と同じく至って明瞭な道だ。
ただし急登が続くので足元に気をつけてゆっくりと進む。途中右手に糸魚川の街の灯りが望めるが、足元は崖なので暗いうちは注意!
白々と夜が明けかけた時、笹平に到着。雨飾山へはここからは笹原を経て、最後に岩場を一登り。当然誰もいるはずもなく、2人で静かな山頂と大パノラマを楽しんだ。
笹平に戻ると私は雨飾荘へ、鍋さんは雨飾山荘へとそれぞれ向かうのでガッチリと握手を交わして、ここでお別れ。
笹平からはガレた急下りが続きます。この辺りで早くも登ってきた人とすれ違う。かなり早い時間から歩き始めたのでしょう。
下るにつれ、すれ違う人の数も多くなる。荒菅沢までの間だけで40〜50人ほどとすれ違ったのではないかと思う。そして下りでは、以下の会話が何度も交わされるようになる(笑)
「もう下山ですか!早いですね。何時に登り始めたんですか?」
「いや〜、妙高からの縦走でして…」
「妙高から!?それは凄い!」
登って来る人の数は荒菅沢を過ぎるとさらに多くなって、40人強の団体さんとブナ平でも20〜30人の団体さんとすれ違った。これに加えて単独者や数名のグループも数多く登って行かれたので、最終的には200人近くが山頂へと向かって行ったと思われ、大して広くはない山頂は物凄いことになっていることが想像できた。
キャンプ場に下山してみると、駐車場に入りきれない車の路駐も当然のように多かった。
下山後は雨飾荘で汗を流し帰宅となったが、南小谷から地元の駅まで鈍行7時間半はさすがに疲れました〜。
今回、紅葉は妙高、火打の方は残念な感じだったが雨飾ではなかなかの色付きで良かったし、何より念願の縦走路を踏破できたことが嬉しかった。
今年の夏以降は週末の天候にあまり恵まれなかったが、こと3連休に限れば海の日の3連休は後立山縦走、9月最初の3連休は×、その次の3連休は立山〜剱〜大日岳、そして今回と、かなり恵まれたのではないかと思う。
今年はあと数回はテン泊したいと思っているが、果たしていかに…
コメント
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こんにちは!
とてもおもしろい旅でしたね!
破線を行く山旅で山をつなぐ…なんともロマンあふれる魅力的な行程です
青空のもと景色にも恵まれ大満足されたのではないでしょうか。なにより昨年から練ってた計画が成功裏に実行できて良かったですね〜
はいはい、楽しかったですよ〜
道自体はハッキリしすぎてとても破線コースとはいえなかったですが、火山系の山が好きなので焼山登頂は特に嬉しかったです
それになんといっても縦走は最高に楽しいですね!
お金と時間には限りがあるのに、今後の縦走計画があれやこれやと…
ケンさん、カッコイイですね〜☆
破線縦走路を踏破しちゃうなんて!!
連休で人の入りは多かったようですが、なかなかドキドキしますよね!
テント山行で、予定より早く出発できた試しがありあせん。早く起きても予定時刻か、遅れてしまいます。
ケンさんを見習わないと。。
妙高・火打の紅葉は残念でしたが、雨飾山はきれいですね♪
雨飾山の登山者の多さはすごいですよね。団体さんも半端なく多い!抜かすのも譲るのも大変ですよね。
それにしても、こんな縦走記録を見せつけられたら、歩きたくなっちゃったじゃないですかーー!
登山口までのアクセス(往路岐路)を考えると、いつ実現するか分かりませんが、いつかトライしてみたいと思います(^^)
3連休、わたしたちも妙高〜雨飾の破線ルート歩いていました。コースタイム見るとお早いですものねぇ。二日目は金山泊だし!すごい!
鍋さんという方とは、どうも火打山からすぐのところでお会いしているかと思います。あっと言う間に見えなくなっちゃいましたねぇ。
焼山までは思ったよりもすれ違う人も多かったけど、それ以降は静かな山旅ができて、シゲクラ尾根からの雨飾の紅葉がなんとも素晴らしく、思い出深い旅になりました。
雨飾の下山ではおじちゃんおばちゃんに誉められますしね☆ 笑
とは言っても、ホントに普通の道でしたよ
でもやはり不安点もありましたから、もっとも人が歩いていそうな10月の3連休を狙ったんです。
見ての通り、こまちさんなら問題ありませんよ
妙高、火打、雨飾は行かれたようですが、焼山はまだでしょ?行きたくなっちゃいました?
私も撤収はかなり遅いです
起床→朝食→撤収→パッキング→トイレ→出発の一連のサイクルで、いつも2時間をみています。
なので、誰かとテン泊する時は結構プレッシャーなんですよ〜
名古屋からのアクセスだと確かに車の回収など大変そうですけど、こまちさんも縦走好きですからぜひ歩いてみて下さい
hirappeさん、はじめまして!コメントありがとうございます!
私もhirappeさんたちが歩かれているのは知っていましたが、昨日まで忙しかったのでまだレポは見ていないんです
このコメントが書き終わったら、早速見させて頂きますね。
ちなみに鍋さんとは山友で先週末も顔を合わせ、hirappeさんのことも話題に挙がりましたよ
仰るように、私も充実感一杯の山旅となりました
ははっ!やはり雨飾からの下山時は感心されちゃいましたか
っと言うことは、近々新しい山行記録も出てくるのですね〜♪
ひらっぺとよっしーはアブナイ感じだったらしく、高谷池ヒュッテの方からも「ホントに行くの?」的な声が。。行ってみたらなんてことないし! 笑
こちらは今週末朝日連峰です♪
音符マーク付けたけど、多分冬山だろうなあ。。だはー
hirappeさん、こんばんは♪
先週末は、山仲間と裏磐梯のペンションに泊まってマッタリだったんです。
予定では安達太良と磐梯に登る予定でしたが、雨で中止となりました
一応雄国沼と浄土平周辺を散策したんですが、まぁ今回はレポは無しで
朝日縦走は、この夏数度計画しては天候不順で実行できなかったんです
来年こそは!
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