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Yamareco

記録ID: 1538804
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
日高山脈

幌尻岳(チロロ林道二岐沢出合から)

2018年07月27日(金) 〜 2018年07月28日(土)
 - 拍手
kamekon その他1人
体力度
7
1〜2泊以上が適当
GPS
35:51
距離
26.5km
登り
2,496m
下り
2,489m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
8:01
休憩
0:20
合計
8:21
5:59
5:59
35
9:08
9:21
115
11:16
11:22
10
11:32
11:32
124
2日目
山行
11:40
休憩
0:50
合計
12:30
4:37
31
5:08
5:19
26
5:45
5:51
85
7:16
7:17
41
7:58
8:20
30
8:50
8:50
83
10:13
10:18
24
10:42
10:42
46
11:28
11:32
89
13:01
13:01
3
13:04
13:05
50
13:55
13:55
111
16:24
16:24
42
17:06
17:06
1
17:07
ゴール地点
天候 1日目:快晴のち夕暮れから曇り強風
2日目:快晴のち曇り+涼しい風
過去天気図(気象庁) 2018年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
国道274号を日高の道の駅から日勝峠方面へ約8.4キロ程走ると千呂露橋に差し掛かり橋を越えてすぐ右の車道に入ります。しばらく道なりに行くとやがて砂利道になります。国道から千呂露川沿いに約17キロ程でゲート前の駐車場に到着です。駐車場は10台程でしょうか止められます。満杯でも林道奥にもスペースがあるので駐車はできると思います。(実際帰りは駐車スペース以外の場所にも沢山止まってました)
駐車場には仮設トイレ(様式)がありますが紙はありません。
コース状況/
危険箇所等
駐車場のゲートから3キロの林道歩き(アップダウン有)の後取水施設前の登山道入口から先は渡渉もあり泥濘もややあります。沢の水は少ない方でしょうか。飛び石で渡れる場所もありますが見た目と違って滑る石もあるので注意深く渡った方が良いでしょう。私も転びはしませんでしたが何度か滑って冷や汗かきました。
沢を離れてからは登山道は概ね乾燥しており泥濘はほとんど無かったです。
もし雨があれば泥濘になって滑りそう場所や滑りそうな一枚岩がいくつかありました。
稜線上は笹や灌木の藪漕ぎだったり岩場の踏み後をたどったりお花畑のそばの快適な道だったり・・・を繰り返します。
その他周辺情報 前日は日高の道の駅で車中泊しました。日高国際スキー場そばのひだか高原荘で日帰り入浴できるようです。
二岐沢出合のゲート前駐車場。すでに数台止まってました。
写真左のゲートの脇から入ります。
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二岐沢出合のゲート前駐車場。すでに数台止まってました。
写真左のゲートの脇から入ります。
今回ご一緒して頂いた秋田のTさん。
ゲートを通ったら3キロの林道歩き。早朝なので気温はまだ上がっておらずアップダウンのある林道歩きも快調です。
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今回ご一緒して頂いた秋田のTさん。
ゲートを通ったら3キロの林道歩き。早朝なので気温はまだ上がっておらずアップダウンのある林道歩きも快調です。
取水施設が見えてきました。林道歩きもこれでおしまいです。
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取水施設が見えてきました。林道歩きもこれでおしまいです。
取水施設前に「北トッタベツ岳登道入口」の看板が。初めてくるとわかりづらいけど前方に入口があります。
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取水施設前に「北トッタベツ岳登道入口」の看板が。初めてくるとわかりづらいけど前方に入口があります。
先行者の後ろ姿。ピンクテープが沢山ついてるので慎重に行けば迷わず行けます。
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先行者の後ろ姿。ピンクテープが沢山ついてるので慎重に行けば迷わず行けます。
二ノ沢出合を過ぎたあたり。渡渉は何度もあります。重い荷物を背負っての渡渉なので緊張してあまり写真撮れてません。
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二ノ沢出合を過ぎたあたり。渡渉は何度もあります。重い荷物を背負っての渡渉なので緊張してあまり写真撮れてません。
振り返ったところ。
振り返ったところ。
二ノ沢出合から1キロちょっと行くと右手真横に滝が。この先200メートル程登ると正面に滝が見えてきてその右側から沢筋を離れ尾根に入ります。登山道入口から尾根に入るまで2.8キロぐらい。
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二ノ沢出合から1キロちょっと行くと右手真横に滝が。この先200メートル程登ると正面に滝が見えてきてその右側から沢筋を離れ尾根に入ります。登山道入口から尾根に入るまで2.8キロぐらい。
きつい急登を休み休み登り続けトッタの泉に到着。登りは取水しませんでしたが帰りは浄水器に通していただきました。この後も急登が続きます。
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きつい急登を休み休み登り続けトッタの泉に到着。登りは取水しませんでしたが帰りは浄水器に通していただきました。この後も急登が続きます。
とにかく急登がすごくて写真撮る余裕ありません。なのでだいぶ上がってきて景色が見えだした頃に気持ちに余裕が出てきました。右奥にチロロ岳が見えました。
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とにかく急登がすごくて写真撮る余裕ありません。なのでだいぶ上がってきて景色が見えだした頃に気持ちに余裕が出てきました。右奥にチロロ岳が見えました。
標高上がると樹林もまばらになり日が当たるようになってきた。景色が見えていいけれど今度は暑くてたまらない!
ヌカビラ岳の山頂まであと少し
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標高上がると樹林もまばらになり日が当たるようになってきた。景色が見えていいけれど今度は暑くてたまらない!
ヌカビラ岳の山頂まであと少し
ナカビラ岳山頂手前の梯子のある岩場の陰で一休み。この暑さでTさんもグロッキー気味に。北海道人も暑さに弱いけど秋田県人も暑さに弱い。
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ナカビラ岳山頂手前の梯子のある岩場の陰で一休み。この暑さでTさんもグロッキー気味に。北海道人も暑さに弱いけど秋田県人も暑さに弱い。
休憩した岩場に咲いていた不思議な花のつぼみ。見たことあるようなないような・・・後で調べたらユキバヒゴタイだと
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休憩した岩場に咲いていた不思議な花のつぼみ。見たことあるようなないような・・・後で調べたらユキバヒゴタイだと
こちらも初めて見るお花。調べたらエゾミヤマアケボノソウ
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こちらも初めて見るお花。調べたらエゾミヤマアケボノソウ
オオイワツメクサ
4
オオイワツメクサ
イワギキョウ
休憩場所から取水施設が見えました
5
休憩場所から取水施設が見えました
引いてみたところ。谷間に小さく見えます。
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引いてみたところ。谷間に小さく見えます。
梯子の側の隙間に今撮ったお花達がいます。
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梯子の側の隙間に今撮ったお花達がいます。
ヌカビラ岳肩あたりからヌカビラ岳、北戸蔦岳を望む
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ヌカビラ岳肩あたりからヌカビラ岳、北戸蔦岳を望む
カメラをそのまま右にスライドすると右奥にとんがりが特徴的な戸蔦別岳が見えます。
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カメラをそのまま右にスライドすると右奥にとんがりが特徴的な戸蔦別岳が見えます。
それにしても暑い!Tさんの温度計では30度近い温度に!
時々めまいがして熱中症気味になってました。Tさんもフラフラ
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それにしても暑い!Tさんの温度計では30度近い温度に!
時々めまいがして熱中症気味になってました。Tさんもフラフラ
このあたりからお花畑も見られるようになってきて元気だったらルンルンなのですが、暑くてその感動も薄れ気味です。
熊の掘り起こしは多数あり
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このあたりからお花畑も見られるようになってきて元気だったらルンルンなのですが、暑くてその感動も薄れ気味です。
熊の掘り起こしは多数あり
トカチフウロ
ヌカビラ岳山頂到着!
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ヌカビラ岳山頂到着!
エゾウサギギク
きれいなお花畑を目の前にしていますがTさんも疲労困憊。風がほとんどないので身体に熱がたまる一方です。
きれいなお花畑を目の前にしていますがTさんも疲労困憊。風がほとんどないので身体に熱がたまる一方です。
北戸蔦岳下のテン場まであと少しのところで雪渓を発見。ここならすぐに確保できますね。でもあとわずかでこの雪渓も消えてしまうでしょう。
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北戸蔦岳下のテン場まであと少しのところで雪渓を発見。ここならすぐに確保できますね。でもあとわずかでこの雪渓も消えてしまうでしょう。
ミヤマアズマギク
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ミヤマアズマギク
ヘロヘロになりながらようやくテン場に到着。この時点でTさんの温度計は30度超えてました。梯子のある岩場を過ぎると日差しを遮るものがないので熱中症気味です。とりあえずテントを設置。この後ソロの男性が来てもう一張増えました。このすぐ上は北戸蔦別岳山頂です。
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ヘロヘロになりながらようやくテン場に到着。この時点でTさんの温度計は30度超えてました。梯子のある岩場を過ぎると日差しを遮るものがないので熱中症気味です。とりあえずテントを設置。この後ソロの男性が来てもう一張増えました。このすぐ上は北戸蔦別岳山頂です。
お昼過ぎて間もない時間ですが熱中症気味なのであまり無理はせずテン場から5分ぐらいのところの北戸蔦別岳山頂に行きました。
同じ位に出発した親子2人も到着。息子さんは小学5年生。昨年から道内のあちこちを親子で登りはじめたそうでたくましい登りにお父さんは少々遅れ気味でした(笑)
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お昼過ぎて間もない時間ですが熱中症気味なのであまり無理はせずテン場から5分ぐらいのところの北戸蔦別岳山頂に行きました。
同じ位に出発した親子2人も到着。息子さんは小学5年生。昨年から道内のあちこちを親子で登りはじめたそうでたくましい登りにお父さんは少々遅れ気味でした(笑)
山頂から戸蔦別岳、幌尻岳を望む。幌尻岳遠いなあ(苦笑)
3年前に来た時は雨と風で全く景色が見えなかったけどこんなに凄いところだったんだね!初めて見る光景に感動・・・のはずが暑さで感動も半減。帰ってきて写真を見て感動してます。
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山頂から戸蔦別岳、幌尻岳を望む。幌尻岳遠いなあ(苦笑)
3年前に来た時は雨と風で全く景色が見えなかったけどこんなに凄いところだったんだね!初めて見る光景に感動・・・のはずが暑さで感動も半減。帰ってきて写真を見て感動してます。
テントに戻るもテント内サウナ状態で入れず(汗)
テントの側のお花畑を撮影。テントの側にお花畑ってなんて贅沢なんだろう!
ミヤマキンポウゲ
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テントに戻るもテント内サウナ状態で入れず(汗)
テントの側のお花畑を撮影。テントの側にお花畑ってなんて贅沢なんだろう!
ミヤマキンポウゲ
アオノツガザクラ
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アオノツガザクラ
ミヤマアズマギク
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ミヤマアズマギク
エゾノハクサンイチゲ
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エゾノハクサンイチゲ
マイテントとチングルマと飛び交う虫の大群(苦笑)
Tさんから雪渓で冷やしたビールを頂きました!最高ですね!でもテントの中は相変わらず蒸し風呂状態なので疲れた身体を休めたいのに休めない(涙)
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マイテントとチングルマと飛び交う虫の大群(苦笑)
Tさんから雪渓で冷やしたビールを頂きました!最高ですね!でもテントの中は相変わらず蒸し風呂状態なので疲れた身体を休めたいのに休めない(涙)
夕暮れ時。雲が垂れ込めてきた
夕暮れ時。雲が垂れ込めてきた
そろそろ日没を迎えます。気温も少し落ち着いてきました。今日は早めの就寝です。
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そろそろ日没を迎えます。気温も少し落ち着いてきました。今日は早めの就寝です。
3時の目覚ましで起床。まだ日の出前で月も出てます。
ソロの男性も同時刻に起きて1967峰に向かうそうです。
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3時の目覚ましで起床。まだ日の出前で月も出てます。
ソロの男性も同時刻に起きて1967峰に向かうそうです。
もうすぐ夜が明けます。
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もうすぐ夜が明けます。
雲海です。
テントを開けたら山の上。なんて贅沢な!
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テントを開けたら山の上。なんて贅沢な!
そして反対側には幌尻岳の姿が
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そして反対側には幌尻岳の姿が
5分で北戸蔦別岳山頂へ
朝日が眩しい!山頂には2張のテント
妙敷山、伏美岳、ピパイロ岳が見えました。
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5分で北戸蔦別岳山頂へ
朝日が眩しい!山頂には2張のテント
妙敷山、伏美岳、ピパイロ岳が見えました。
朝日をあびて戸蔦別岳、幌尻岳もとてもきれいでした。
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朝日をあびて戸蔦別岳、幌尻岳もとてもきれいでした。
ヌカビラ岳方面。私たちのテントが見えます。
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ヌカビラ岳方面。私たちのテントが見えます。
雲海が広がっていました。
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雲海が広がっていました。
いよいよ幌尻岳へ向かいます。北戸蔦別岳を下りたCカール上部。こちらは東側で朝から太陽の光が強烈です。昨日と違って涼しい風があるので助かります。
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いよいよ幌尻岳へ向かいます。北戸蔦別岳を下りたCカール上部。こちらは東側で朝から太陽の光が強烈です。昨日と違って涼しい風があるので助かります。
まぶしいけど美しい風景が広がっています。
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まぶしいけど美しい風景が広がっています。
1881峰の岩場付近。影になって涼しい。
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1881峰の岩場付近。影になって涼しい。
戸蔦別岳に近づいてきました
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戸蔦別岳に近づいてきました
来た道を振り返って。中央右寄りの台形型手前が北戸蔦別岳の山頂。小さくテントが見えます。
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来た道を振り返って。中央右寄りの台形型手前が北戸蔦別岳の山頂。小さくテントが見えます。
戸蔦別岳山頂に到着!標識の向こうに幌尻岳が見えました。
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戸蔦別岳山頂に到着!標識の向こうに幌尻岳が見えました。
山頂は結構広めですね。
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山頂は結構広めですね。
帯広方面は雲海が広がっています。
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帯広方面は雲海が広がっています。
初登頂の戸蔦別岳。バンザーイ!
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初登頂の戸蔦別岳。バンザーイ!
戸蔦別岳から七ッ沼カールが見えました。
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戸蔦別岳から七ッ沼カールが見えました。
この時期沼は消失して少なかったです。テントが1張ありました。熊は大丈夫だったかな?
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この時期沼は消失して少なかったです。テントが1張ありました。熊は大丈夫だったかな?
コルから見た七ッ沼カールその向こうにはひしめく山々がありますがさっぱりこちらは見分けがつきません(汗)
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コルから見た七ッ沼カールその向こうにはひしめく山々がありますがさっぱりこちらは見分けがつきません(汗)
この先幌尻の肩に上がるまでまたハイマツと岩場の急登が待っていた。
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この先幌尻の肩に上がるまでまたハイマツと岩場の急登が待っていた。
やっと肩まで上がりました。
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やっと肩まで上がりました。
肩から幌尻岳山頂を望む。あと少し。
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肩から幌尻岳山頂を望む。あと少し。
日高山脈南側
来た道を振り返って
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来た道を振り返って
お花畑が広がってます。
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お花畑が広がってます。
さっきのが山頂かと思ったらまだ先でした。やっぱり手強いな幌尻岳
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さっきのが山頂かと思ったらまだ先でした。やっぱり手強いな幌尻岳
ようやく到着しました!念願の幌尻岳に来れましたー!
標識は幌の字が欠けて尻岳になってました(笑)
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ようやく到着しました!念願の幌尻岳に来れましたー!
標識は幌の字が欠けて尻岳になってました(笑)
Tさんあちこち写真とりまくり
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Tさんあちこち写真とりまくり
ついでに私も撮ってもらいました。
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ついでに私も撮ってもらいました。
記念なのでもう一枚!
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記念なのでもう一枚!
暑いけど涼しい風が吹いて気持ち良いです。空は宇宙を感じる青さです。景色もぐるりと見渡せて最高です!
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暑いけど涼しい風が吹いて気持ち良いです。空は宇宙を感じる青さです。景色もぐるりと見渡せて最高です!
遥か遠くに十勝と大雪の山並みが見えました。
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遥か遠くに十勝と大雪の山並みが見えました。
ズームして
七ッ沼手前で撮ってもらいました。
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七ッ沼手前で撮ってもらいました。
帰り道1881峰の下に幌尻山荘分岐の標識がありました。
こちらのコースも急登激しくかなりな難コースのように思われます
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帰り道1881峰の下に幌尻山荘分岐の標識がありました。
こちらのコースも急登激しくかなりな難コースのように思われます
帰りも遠いな・・・北戸蔦別岳までまだまだあります。
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帰りも遠いな・・・北戸蔦別岳までまだまだあります。
北戸蔦別岳山頂まで戻って。最後の見納めに一枚。アイヌ語で「大きな山」意味する幌尻岳。行ってみてその大きさを実感できました。
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北戸蔦別岳山頂まで戻って。最後の見納めに一枚。アイヌ語で「大きな山」意味する幌尻岳。行ってみてその大きさを実感できました。

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ ソフトシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 ゲイター 日よけ帽子 着替え ザック ザックカバー サブザック 昼ご飯 行動食 調理用食材 飲料 ガスカートリッジ コンロ 調理器具 ライター ヘッドランプ 予備電池 GPS ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め ロールペーパー 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ストック ナイフ カメラ ポール テント テントマット シェラフ 携帯トイレ 水2ℓ グリーンダカラ600ml×3本 ポカリスエット500ml×1本 浄水器 カップ 熊鈴 カウンターアソールト

感想

3年前の9月に幌尻岳縦走の下見を兼ねて初めてこのルートで北戸蔦別まで行きました。霧雨から雨に変わり眺望も何もない山行だったので次は天気の良い日を狙って縦走装備で幌尻岳登頂をと考えていました。その翌年2年前の台風被害で国道すらも寸断されてしまい計画は断念。自分の頭の中からもすっかり影をひそめていましたが今年の5月に林道開通の嬉しいお知らせがありまたムクムクと幌尻岳への夢が湧いてきました。
今回同行して頂いた山友の秋田のTさん(山友と言ってもかなり先輩です)は毎年この時期10日間程単独で北海道の山を登りに訪れている方です。(去年も旭岳裾合平ハイキングと白雲岳をご一緒させていただきました)
Tさんもチロロ林道からの幌尻岳登頂は初めてなのでぜひ行ってみたいとの事で同行して頂ける事になりました。
前日日高の道の駅で車中泊をして1日目は早朝4時に車1台で二岐沢ゲートへ向かいました。
到着すると駐車場にはすでに数台止まってました。
準備を済ませゲートからの林道歩きはまだ気温も高くなかったので順調な歩きだしでした。
取水施設から登山道に入り尾根に乗るまでの渡渉の繰り返しは重荷を背負ってなので滑って転ばないように緊張の連続でした。
尾根に乗った後も急登続きで休み休みじゃないと登れませんでした。
樹林帯の中は木陰で涼しさを感じられましたがやがて標高が上がり疎林になってくると今度はもろに直射日光にさらされて暑さにやられました。加えて灌木等の藪漕ぎに更に体力を奪われます。
かなり過酷であろう事はわかっていましたがこれで本当に幌尻岳までたどり着けるのかだんだん自信がなくなってきました(苦笑)
気温は昼前にはTさん持参の温度計で30度を超えそうでした。風も無く日陰もない中重荷を背負って歩くのは正に地獄でした(苦笑)
自分が来たくて来たのに苦行以外の何ものでもないと・・・
途中何度かめまいもしてきて「顔色が悪いよ」とTさんからも指摘されやはり熱中症になっていたようです。
息も絶え絶えフラフラになりながらなんとか北戸蔦別岳直下のテン場に着いた頃にはさすがのTさんも暑さにやられて熱中症気味に。(普段から50キロ以上の山菜を背負って山を縦横無尽に歩く人です)
そんな事で1日目は無理をせず北戸蔦別直下でテントを張る事にしました。
私たちが到着した後もテン泊装備の方達が数組登ってこられ、ソロで翌朝は1967峰を目指しているという男性のテントが3張目となりました。
早々とテントを張ったはいいもののテントの中はサウナ状態でとても休める状態ではありません。標高が高いので涼しさを期待していましたがあては外れました。
Tさん持参の雪渓で冷やしたビールをいただきました。苦労して登ってきた山の上でキンキンに冷えたビールの味は格別です!ありがたかったです。(500mlを2本持ってきたつもりが間違って500ml×3本、350ml×1本を背負ってきたそうです。道理で重いと思ったと。恐るべしTさん)
夕暮れが近づく程気温も穏やかにになりそれぞれのテントでそれぞれ夕食をとりました。(お湯は沸かさず水でアルファ化米のわかめご飯を作りました)
日没とともに早めの就寝でした。日が落ちると風も強くなりテントが飛ばされないか少し心配しました。
さすがに夜も更けると気温も下がり昼間は必要ないと思われたダウン上下とシュラフの出番となりました。
後で知った事ですがこの日は満月でしかも月食だったとか。夜は風も強かったので何度か目を覚ましたけれどテントの外は確認しませんでした。残念。

2日目も早朝3時の目覚ましで起床して4時過ぎには幌尻岳へ向けて出発しました。
この日も朝から良く晴れており気温の上昇を予感させるような空気を感じました。
前日の疲れも取り切れてない中遥か遠くに見える幌尻岳へ無事着けるのか出発早々不安になりましたが荷物が軽いのと涼しい風が吹いている事に元気が出てきました。
それでも戸蔦別岳や幌尻岳肩の急登は休み休みじゃないと歩けませんでした。
良く晴れて景色は抜群です。一つのピークを越えるごとに幌尻岳が近づいてきます(喜)。景色が良く見渡せるのは時に気力を奪うものでもありますが励みにもなりますね。
ようやく8時少し前に念願だった幌尻岳に到着できました。感激です!山頂でも涼しい風が吹いていて疲れを癒してくれました。
山頂での少しの休憩の間山荘コースから登ってきた日帰りの人達が続々到着してきました。
20分程休憩した後来た道を戻ります。登頂できた感動に浸る余韻もないまま今来た道を戻るのかと思うとげんなりしてしまいます。とにかく時間までに(自分の中ではテン場まで12時までに戻りたいと思っていたので)テントまで戻る事だけを考えて進みます。
戻る途中テン泊した方や日帰りやこれからテン泊で今朝上がってきたという方々と行き会います。幌尻目指すも時間切れで戸蔦別で帰るという方も。
思っていた通り11時半過ぎには着いてテントを片付けてパッキングを済ませ再び出発できたのは12時半頃。17時ぐらいまでには駐車場に着きたいと思っていましたが下山時程慎重に歩かなくてはと緊張しっぱなしの下山道でした。
すでに脚の筋肉が限界で何度も足首を捻ったり、急斜面の土や岩で滑って転んだりしましたが鈍足でも脚だけは丈夫なようで捻挫等の負傷はありませんで助かりました。
帰りの沢の渡渉も飛び石なんかせず浅瀬をザブザブ歩きました(笑)
一方のTさんは「今日も暑さにやられた」と言いながらもサクサク前を歩きます。さすがです。私のあまりの疲労ぶりにTさんから何度か荷物を少し持ってあげるとの申し出がありましたが「最後まで自分の事は自分で!」との思いがありましたので固辞し続けました。
どうにか取水施設までたどり着き駐車場までの3キロの道のりは行きより長く感じられました。その間沢沿いなこともあり大量のアブに襲われ露出していた手や服の上からも沢山刺されました(涙)
本当に最後まで踏んだり蹴ったりの自分としては精神的にも肉体的にも超過酷な旅でしたが大きな怪我もなく無事に戻れた事がなによりでした。
同行して頂いて随所で助けていただいたTさんには心から感謝しております。
山で行き会った方々との出会いも楽しかったです。
終わってみてこうしてレコを書いていると地獄のような苦しみも全て楽しい思い出となってます。最中は「もういいわ!」と思っていましたが今はまた挑戦してみたいなと言う気持ちに変わっている事が不思議です(笑)

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コメント

おめでとう^ ^
kamekonさん、夢の幌尻岳登頂おめでとうございます
写真からお天気に恵まれて、眺望も得られて最高だったのかと思いましたが、暑さにやられてしまったのですね。
せめて風でも吹いてくれていればですよね
もう身体は大丈夫ですか?
足はなんともなくって良かったです^ ^
しっかりと身体を休めてくださいねー
日高、とっても大変ですが、中毒性がありますよね
2018/7/30 20:46
Re: おめでとう^ ^
ありがとうございます!
忘れかけてた幌尻岳への夢が実現してとても嬉しいです!
日高の山はとても好きだけど私にとってはかなり手強いなあと思っていました。今回挑戦成功して嬉しさ半分ほっとするのが半分て感じです。でも達成感は今現在メチャメチャありますね(*´∀`)
もっとHP(体力値)EXP(経験値)をアップさせて今度は日帰りできるぐらいの余裕を持って楽しみたいものです(^o^)
4泊5日縦走したmikuriさんの凄さがますます実感できましたよ!
たった1泊なのにものすごい疲労感で帰宅した私の姿見てhiroojiも4泊したmikuriさんて凄い人だねと絶賛してましたよ(^o^)/
2018/7/30 21:50
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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