比良の盟主:武奈ヶ岳へ【最高の天気に恵まれた比良デビュー】


- GPS
- 09:10
- 距離
- 16.1km
- 登り
- 1,409m
- 下り
- 1,414m
コースタイム
- 山行
- 6:47
- 休憩
- 2:16
- 合計
- 9:03
天候 | 秋晴れの一日 【気温】イン谷口:18℃ 八雲ヶ原:21℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
R421〜R8〜琵琶湖大橋経由でR161 北比良・道の駅「妹子の里」へ 向かい7:00に最終合流⇒「妹子の里」〜イン谷登山口まで約15分。 イン谷口バス停を上がったワンゲル道入口の駐車スペースを利用。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【第一印象】 多彩なコースが交差し、なんて分岐の多い山だろう。 各分岐に道標は完備しているが、気づいたら違う登山口に出ていた なんてことは無いだろうか。 特に八雲ヶ原には多くのコースが集まり、まるでハブ空港のようだ。 |
その他周辺情報 | 「山と高原地図」のコースタイムは少し甘めの設定かと思います。 |
写真
感想
琵琶湖の対岸に横たわる比良山系は、なじみの鈴鹿北部から
眺められる同じ滋賀の山だが、琵琶湖を渡るとなるとちょっと遠方に
なる印象でなかなか機会がなかったが、歩いてみたい山ではあった。
そこで今回経験者との同行が叶い、イン谷口から武奈ヶ岳縦走コースを
歩く機会に恵まれた。
薄い雲がかかる比良の山並みを眺めながら早朝の琵琶湖大橋を渡り、
登山口のイン谷口へ到着すると、幸い大津ワンゲル道入口の
駐車地にスペースを見つける事が出来た。
比良デビューの記念だと先頭を命じられ、先陣を切って薄い踏み跡から
比良川の右股を渡りワンゲル道へ入る。
台風の影響と思われる倒木を避けて薄い踏み跡を辿り、
ウラジロの茂みやアカマツの巨木を見て山腹から尾根に上がる。
時々蜘蛛の巣に絡まれるが最近はあまり歩かれていないのかな?
樹間に覗く堂満山?や琵琶湖をチラ見しながら高度を350m程稼ぐと
「近江舞子」のプレートが下がる最初の分岐で道標を見ると
「ワンゲル道・難路注意」とある。この先どんな道になるのだろう?
次第に傾斜もきつくなり喘ぐように登ると、やがてロープが下がる
急な岩尾根が現れた。90度近い岩尾根をしばらく登ると、
登り続きだったワンゲル道もやっと傾斜が緩み、二度目となる分岐を
右(北)へ向かうと最初のピーク:釈迦岳に出た。
展望の無い小広い山頂で初めてゆっくりした休憩をとり行動食を頬張る。
直進する踏み跡はヤケオ山方面。リトル比良と言われるエリアへ向かう
道かな?
地図で確認して西向きの緩やかな尾根を辿り、電波塔?が建つカラ岳から
南へ向きを変えて下ると、徐々に尾根下に絡むようになる。次郎坊山の
山腹を捲くようにして崩壊した斜面を過ぎると、谷側へ下る薄い踏み跡の
分岐に出る。道標の擦れた文字を読むとなんとか「八淵の滝」と読める。
分岐のすぐ上に有る比良明神は不動明王の石仏が並ぶ小さな台地だった。
以前有ったと言われる鳥居の形跡は見られなかった。
登山道へ戻りしばらく山腹を捲くようにして上がるといきなり
ぽっかりと開けた明るい平坦地に出ると、初めて道標に「八雲ヶ原」の
文字が。ここも楽しみにしていた場所だ。
ここで北西へ向きを変えしばらくすると、足元に水が染み出した野原の
ような場所に出て、見下ろす先に池が見えた。
今回の目的の一つ、八雲ヶ原の湿原に到着だ。
風もなく穏やかな青空の下、おおらかに広がる湿原を眺めながら
昼食にしましょう。
染まり始めた紅葉の下で肩を並べて寛ぎの時間を終え再びザックを担ぐ。
センブリやリンドウが咲く草原を抜けると、道はやがて谷地形を
辿るようになり、何度も小さな流れを跨ぐと小滝の架る渓流に出て、
イブルキのコバの道標を見る。明るければ美しい場所だろうな〜。
谷を渡り西向きの支尾根に乗り、しばらくすると足元に下草が現れ
右手に山頂で寛ぐ人影を捉えられるといよいよ稜線に合流だ。
コヤマノ岳分岐の道標を確認して右へ向かい、岩ゴロの不安定な凹面を
登り切り、一気に溢れた人に混じって北へ向かうと快晴の武奈ヶ岳山頂
に到着だ。
そこに広がる絶景は、まるで武奈ヶ岳ビギナーの私に琵琶湖を含め、
比良山系の全てを披露してくれているようだ。
対岸に連なるお馴染みの鈴鹿にも目を凝らすが、残念ながら山座同定は
難しかった。
いつまでも絶景に酔っていたいが、13時を過ぎたので先を急ごう。
分岐からコヤマノ岳に向かうと、これまでの道とは明らかに雰囲気が
異なる明るいブナの林が広がっている。気持ちの良いブナの尾根で
コヤマノ岳を過ぎると少しルートが曖昧になってくる。
倒れた中峠への道標を確認して、南を向いて一気に下る。
やがて右に沢音を聞いて鞍部に出るが、この先が長かった。
アップダウンを繰り返しながら高度を下げ、石楠花の茂みが現れると
ここも分岐となる沢筋に出てやっと下りも終わった。
奥ノ深谷の源流?で噴き出した汗を洗いさっぱりしてから、
橋を渡ると僅かに登りとなりそこが金糞峠だった。
本来は峠から青ガレを下る計画だったが、台風の影響で荒れた?
谷道を避けて時間は長くなるが、北比良峠からダケ道下山を選択し
分岐を左へ向かう。金糞峠から北比良峠への登り返しにかかると
早速石楠花が現れた。流石に「石楠花尾根」と呼ばれるだけに
前山にかけて途切れる事無く続く石楠花ロードは、鈴鹿では経験した
事が無い長さだ。
石楠花が尽きると同時に登りも尽き、避難小屋が残る前山を越えると
今度は山の上とは思えないほどの開放的な平坦地が広がってた。
北比良峠だ。昔はここに比良ロープウェイの山上駅があったようだ。
西に先ほどまで居た武奈ヶ岳、東に海のような琵琶湖を展望しながら
最後の小休止をとる。時計を見ると7時半に出発してすでに8時間、
15時を過ぎてしまった。さあー、気合を入れ直して下ろう。
土砂が流れたのか露岩がゴロゴロした尾根道を駆けるようにして
下り着いたカモシカ台から下る谷道も不安定な岩ゴロの道だ。
登山口の大山口まで、いよいよ最後の下りだ。
気を抜かず浮石に注意して下ろう。
【武奈ヶ岳を歩くコースとしては定番かも知れないが、
山頂から望む事が出来た比良の山並み、ワンゲル道の険しくも
変化に富んだ道、明るいブナの林を辿るコヤマノ岳の尾根などなど、
ハードではあったが、始めて歩く私にとっては実に魅力満載の
コースだった。】
onetotaniさん、こんばんは。
比良デビューだったんですね。
大ベテランのonetotaniさんなら、既に何度も歩いてみえることだろうと思っていました。
琵琶湖も西岸になると、はるか彼方の感じがしますが、近畿圏のお山だけあって、多彩なコース取りができるメジャーな山なんでしょう。
私も一度だけ積雪期にhigurasiさんと武奈に登ったことがあります。
グリーンシーズンも花や湿原が楽しめて、いいですね
武奈から眺める伊吹や鈴鹿は、いつもと違って見えて新鮮に感じた思い出があります
totokさん 今晩は。
琵琶湖の対岸となると少し時間がかかるため、都合の良い伊那や阿智方面に
つい向かってしまい、縁遠くなっていましが、やっとデビューしました。
素晴らしい天気と、同行者のコース計画に恵まれて武奈ヶ岳の
魅力をたっぷり感じてきました。
同じ滋賀の山でもエリアが変わると山の雰囲気も変わり、鈴鹿では味わう事が
出来ない雰囲気も楽しめました。
今回のルートは一寸ハードでしたが、積雪期の武奈ヶ岳も人気が高いですね。
いつかは私も雪を踏んで山頂に立ちたいです。
ほぼ逆ルートを歩かれていたようですね。
朝のうちは武奈ヶ岳は雲が多めでしたので
一番いい天気の時に登られましたね👍
鈴鹿も大好きですが、比良山系も大好きで
す。ウチからは近くはないですが、近くて良
き山って感じですね😉
shibasentaさん 今晩は。 コメントありがとうございます。
そうですね、釈迦岳へ向かうにつれて青さが広がって来ましたから
比良に歓迎されたんでしょうか。
さまざまなルートが交差し、稜線に近い谷にも水が豊富で、
新鮮な気持ちで比良を満喫できました。
我が家からもう少し近ければ足繁く通うでしょうね。
武奈ヶ岳、ずいぶん遠く思い勝ちですが
琵琶湖大橋経由ですと、2時間以内だった
記憶があります。
普段、見慣れてる景色を、鏡のように
見れるのが面白いですね。
坊村からのピストンを、1度体験したきりで、
他の季節に、違うルートでと思いつつ
なかなか2度目がなく、今に至ってしまってますが
変化ある、東側からのルートも、一度
体験してみたいなと思いました。
komakiさん 今晩は。
比良を代表する山:武奈ヶ岳に至る魅力的なルートを案内して
頂きました。鈴鹿を感じたり、鈴鹿より山が複雑だと感じたり
色々な思いで歩いてきましたが、なんといっても山頂で比良の山並みを
全て眺望できた事が最高でした。
リトル比良、高島トレールなどにも脚を踏み入れて行きたいな〜。
比良の山々は私もずっと気になっている存在でなのですが、琵琶湖の対岸なので遠く感じて、まだ未踏のままです。皆さんのレコで良さが伝わって来ますし、このレコを拝見してますます歩いてみたくなりました。
やはりお天気の良い日を選んで、琵琶湖の眺めを堪能してみたいですね。後日の参考にさせて頂き、私もそのうち比良デビューを果たしたいと思います。
ありがとうございました。
teppan2013さん お早うございます。
自宅から3時間ほどかかりました。
登るにつれて青空が広がり、素晴らしい天気に恵まれ
比良の山並みや琵琶湖が終日鮮明に眺められました。
登りのワンゲル道とコヤマノ岳周辺の尾根などはガラリと雰囲気が
変わり、実に楽しいコースでした。
金糞峠からの下山コースを北比良峠経由に変更したため、
山行時間が長くなりましたが、おかげで比良の魅力を充分に
感じ取れ、これ以上ないデビュー山行になりました。
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