記録ID: 1899578
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山滑走
剱・立山
(立山・剱岳)真砂沢、長次郎谷、剱沢、雷鳥沢を周遊
2019年06月01日(土) 〜
2019年06月02日(日)


- GPS
- 32:00
- 距離
- 17.9km
- 登り
- 2,696m
- 下り
- 2,720m
コースタイム
天候 | 6/1晴れ、6/2曇時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
黒部立山アルペンルートで室堂へ。今年の雪の大谷はあまり高さがない気がした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
(以下はあくまで6/1,6/2時点の状況です。遅いアップになったためすみません…) ・稜線は夏道が出ているところが多いが、沢筋はまだ雪たっぷり。ただし、標高が落ちるほど溝が走っていて滑りにくい。 ・真砂沢は滑り出しに小さなクラックがいくつかあるが問題になるほどではない。途中、一か所沢が大きく割れているところがあるが、右岸側に雪がつながっているので滑り抜けられる。下部に古いデブリ跡があるものの、概ね快適。 ・剱沢は目立ったデブリもなくおおむねきれい。ところどころ落石があるので注意。 ・長次郎谷は熊ノ岩までは古いデブリ跡があるくらいで意外ときれい(もちろん落石は注意)。左俣のノドはまだ割れておらず通過可能だが、端のほうにクレバスが開き始めているので注意。それより上はデブリ跡や溝などでけっこうガタガタ。急傾斜(上部で35°以上)も相まって滑降は苦しめられる。滑降時に左俣のノドを通過する自信がなければ、熊の岩の上を滑ってトラバースし、右俣に抜けるとよい。 ・長次郎のコル〜剱岳は、水平距離はわずかだが、この時期は出だしが50°〜60°くらいの雪壁になっている(比高80mくらい?)。往復する場合、登りはよくても、雪壁のクライムダウンはかなり怖いので、ロープと懸垂下降用のギアを持って行ったほうが良いと思う(実際、ところどころに懸垂用の支点が見受けられた)。私は今回はそうした装備を持っていなかったので、自重して山頂には行きませんでした。 |
その他周辺情報 | とやま健康の森グリーンパーク吉峰で温泉に入りました。お湯は無色透明で普通。ちょうど立山ICに戻る道沿い(ちょっと細い道を入ったところ)にあります。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
明日詰める予定の長次郎谷出合いが近づく。目の前の岩峰は源次郎尾根。
よく言われることだが、雪渓では風景が大きすぎて距離感がおかしくなり、ちょっとそこまでのように感じても実際は悠久のような時間がかかることが多い。
よく言われることだが、雪渓では風景が大きすぎて距離感がおかしくなり、ちょっとそこまでのように感じても実際は悠久のような時間がかかることが多い。
ちょっと時間は早いが、長次郎谷出合でテントを広げる。右奥に見えるのが長次郎谷。
谷中だが意外に風が強く、ブロックを積んだ。近くで雷鳥がケロケロとしきりに鳴いている。
長次郎谷出合いで幕営する記録はよく見るのだが、やっぱり雪のある時期に谷中に泊まるのは少し薄気味悪いですね。と、いいつつも寝不足がたたったらしく、18時ごろ本を読もうとシュラフに入った瞬間から記憶がありません。
谷中だが意外に風が強く、ブロックを積んだ。近くで雷鳥がケロケロとしきりに鳴いている。
長次郎谷出合いで幕営する記録はよく見るのだが、やっぱり雪のある時期に谷中に泊まるのは少し薄気味悪いですね。と、いいつつも寝不足がたたったらしく、18時ごろ本を読もうとシュラフに入った瞬間から記憶がありません。
翌朝、気が付くと既に5時前。山でこんなに寝過ごしたのは初めてだ…11時間眠ったことになる。
テントから顔を出すと、薄明の中、源次郎尾根を登っていくヘッドライトの光があった。さすがにアルパインの方々は朝が早い。
6時過ぎに長次郎谷をシール登行開始。雪面はまだカチカチだが、最初は傾斜が緩いので何とか登っていける。
テントから顔を出すと、薄明の中、源次郎尾根を登っていくヘッドライトの光があった。さすがにアルパインの方々は朝が早い。
6時過ぎに長次郎谷をシール登行開始。雪面はまだカチカチだが、最初は傾斜が緩いので何とか登っていける。
しかし、登りは容易だが、帰りはここをクライムダウンしなければいけない。できないことはないだろうが、雪壁のクライムダウンは登りの何倍も難しい。アルパインの方々ならともかく、一般登山者が確保もなしにやっていい範疇の話だろうか?自問自答した挙句、中間地点で下山を決心。山頂まで水平距離は100mもないだろうが、安全には替えられない。ピッケルを深く差しつつ、慎重にコルまで下降。
本来なら、この時期にここを登るなら50mロープと懸垂ができる装備を持ってきたほうがよさそうです。途中、ところどころ懸垂支点がありました。
本来なら、この時期にここを登るなら50mロープと懸垂ができる装備を持ってきたほうがよさそうです。途中、ところどころ懸垂支点がありました。
長次郎谷にドロップイン。
雪はちょうどよく緩んでいるものの、予想通り雪面はガタガタで滑りにくい。転倒すると結構な距離を滑落してしまいそうなので、雪溝の凹凸を利用してジャンプターン気味に慎重に高度を落としていく。
雪はちょうどよく緩んでいるものの、予想通り雪面はガタガタで滑りにくい。転倒すると結構な距離を滑落してしまいそうなので、雪溝の凹凸を利用してジャンプターン気味に慎重に高度を落としていく。
しかし、風景が大きすぎて進んでも進んでも目の前に見えるものが近づいてこない。この雄大な景色をいつまでも見ていたいのだが、こう雄大な景色がいつまでも見えているとだんだん憔悴してくる。幸せなのか悩ましいのかよくわからない。
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