穂高岳 (涸沢〜吊尾根) [天晴れ2!]
- GPS
- 18:45
- 距離
- 28.1km
- 登り
- 2,291m
- 下り
- 2,303m
コースタイム
- 山行
- 2:31
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 2:41
- 山行
- 6:02
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 7:45
- 山行
- 6:46
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 8:07
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
写真
感想
穂高岳。
深田久弥「日本百名山」には次のように記されている。
「しかし、そこで永遠に眠った人も多かった。(中略)死ぬ者は今後も絶えないだろう。それでもなお穂高はそのきびしい美しさで誘惑しつづけるだろう。」
これはもちろん厳冬期登山だったり岩登りのバリエーションルートのことで、一般登山道を通過するのには当てはまらないのではあるが、それでもやはり厳しい山であることに変わりはない。
涸沢からの上り下りであれば最も安全ではあるものの、せっかく上るのであれば3000mの稜線を歩いてみたい。先日の槍ヶ岳登山からの帰りに上高地から見た、あの稜線を歩いてみたいと思った。
というわけで、今回のコースは涸沢〜奥穂〜吊尾根〜前穂〜重太郎新道〜上高地と決めました。奥穂高岳の山頂を踏むことを第1目標として、コンディションが悪ければ涸沢ピストンもあり、と考えました。
初日は高速バスで新宿から上高地に移動。昼に上高地に到着し、横尾山荘に宿泊です。
横尾山荘はお風呂もあり、2段ベッドの部屋もとても綺麗で快適でした。
翌日は穂高岳山荘に向けて出発。快晴です。
妻と息子は涸沢には何度か行っているのですが、私が行くのは2回目。先に行ったのは雨天で景色も見えなかったので新鮮な感じです。
途中のガレ場ではオコジョも顔を出してくれました。私と妻は尾瀬で一度出会ったことがあるのですが、息子は初めてで、テンションも上がってきます。
涸沢ヒュッテではコーヒーを飲んで小休止し、いよいよ穂高への登りに取り付きます。奥穂登頂経験のある息子が教えてくれ、ザイテングラードの突起のような尾根道をはっきりと確認することができました。
淡々と登りをこなし、2時間ほどで穂高岳山荘に到着。まだ昼前でしたので、軽食を取った後奥穂高岳山頂にピストンしてくることにしました。明日に備えて体力温存の妻と何やら眠たそうな息子は小屋において、一人で出かけます。
小屋からすぐのハシゴを登り、山頂に向かいますが、午後になってガスがかかりはじめ、あまり遠望が効きません。しかしながら煙にかすむジャンダルムはこれはこれで絵になる景色でした。本番は翌日、3人でよい景色が見らればよいと割り切って小屋に戻りました。
それでもまだ時間があったので涸沢岳にも登ってみました。
3日目も快晴。浅間山のほうから昇るご来光を拝むことができました。風もないベストコンディションですので、予定通り吊尾根に進むことにします。
まず奥穂高岳山頂を目指して歩き始めますが、昨日とは打って変わって素晴らしい大展望です。3年前に登った笠ヶ岳、去年登った黒部源流の山々、そして2週間前に登った槍ヶ岳、まだ登っていない白山など名峰が一望できます。
ジャンダルムもはっきりと見えて、その薄いテッペンに登って立っている人々の姿も確認できました。
そして山頂。祠のある山頂部分はとても狭いので、並んでいる順番にカメラを回して、皆が記念撮影をしていました。快晴ですので、皆さん晴れやかな顔をしていました。
山頂からは南アルプスの向こうに富士山もはっきりと見えました。
そしていよいよ吊尾根へ。右手に上高地、左手に涸沢を覗き込むように尾根を進んでいきます。岩場が続き、気が抜けませんが、気分は爽快です。
正面の前穂高岳が徐々に大きくなっていき、なんとか紀美子平に到着。妻にはここで待機してもらい荷物をデポして、息子と二人で前穂山頂にアタックです。
岩をよじ登り山頂へ。そこはまさに360度の大展望でした。
じっくり展望を楽しみたいところではありましたが、妻と長い下りが待っているので長居はせず、引き返します。
紀美子平から重太郎新道もなかなか険しい道です。ここは実は以前上高地からピストンしたことがあるのですが、ほとんど記憶がありません。きっとそのころは山頂に行くことだけを考えてただひたすら歩いていたのだと思います。
岳沢の小屋はかなり遠くから見えているもののなかなか近づきません。この日は天気が良いので日差しが強く、大きな段差の坂が続くためだんだんと疲労感も出てきますが、なんとか小屋までたどりつき、昼食休憩をとることができました。
岳沢からも楽ではありませんでしたが、1時間半ほどで上高地に到着。観光客に交じって河童橋から見上げる吊尾根は感慨深いものがありました。
今年家族3人で目標としていた2週間前の槍ヶ岳と今回の穂高岳の縦走登山を無事にやり終え、充実感のあふれる山行となりました。どちらも簡単ではない山でしたが、少しずつチャレンジし、協力しあって最後まで歩き通せたことが最大の喜びです。
アルプスの大展望、掴んだ白い岩の感触、握った鉄ハシゴの熱さ、仰ぎ見た空の青さなどもきっと忘れられないものになりそうです。
yoshiyanさん 槍に続いて北アのスターに登られたんですね。
私は9月6日焼岳におりましたが、暑い位の快晴でしたね。
荘厳で美しい穂高連峰と青空の写真、最高でした。
ご家族の皆様にもよろしくお伝えください。
korisu06 さん、こんにちは。
昨年はいぶし銀のような黒部源流の山々を歩きましたので、今年は槍穂の両スターを歩いて来ました。両山行ともに天候に恵まれ、よい思い出になりました。
6日には焼岳でしたか。我々は涸沢から穂高岳に登っていたので、穂高岳のすぐ(?)裏側にいらしたのですね。またどこかでお会いしましょう。
yoshiyan
****
korisu06 ちゃん!
いつもあなたのことを思い出しながら、3人で歩いています。
高天原小屋で出会ったあなたは、山奥に現れた可愛い妖精のようでしたよ。
去年、私は、黒部五郎岳の下りの稜線で、
空中1回転をしてしまって、ヘルメットのおかげで助かりました。
少しでも横にずれて転がっていたら、危ないところでした。
今回、吊尾根で、息子に
また空中1回転したら、今度は巻き込まれないように逃げるからね、
気を付けてね、
と言われながら歩きました。
私の実力では歩けないコースを
夫と息子のサポートのおかげで連れてきてもらって、
本当に幸せです。
いつかまたkorisu06 ちゃんに山で会いたいなぁ。
yoshiyan妻
奥様までご返信いただけて、とっても嬉しいです。
私も高天原・三俣山荘で過ごした時間は、山行の中でもトップクラスの宝物です。
妖精だなんて・・・言われた事皆無です(笑)
いつか私も山でひょっこり皆さんとお会いしたいと思っています。
そこは男の浪漫街道か、奥秩父的泥くさい道かもしれませんね。
ではまたのお写真をお待ちしております
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