【深南部】池口岳北峰(2392m)池口岳南峰(2376m)鶏冠山北峰(2204m)
- GPS
- 13:50
- 距離
- 19.9km
- 登り
- 2,128m
- 下り
- 2,116m
コースタイム
- 山行
- 12:49
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 13:52
◆念のためにアイゼンとテント装備をかつぎます。しかし、その重荷が足を引っ張ります。
過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
<池口橋〜犬切尾根>
池口橋から直上するモノレール道にとりつかず、そのまま池口川に沿って林道まっしぐら。シャクナゲ沢ルートを狙います。ところが、呆然!!林道が池口川に洗われて消失してるじゃないですか!しばらくは、ごまかしごまかし進みますが、いよいよ万事休す。
白布をかけた砂防堤の左岸は、岸壁を登った所が段差の大きいコンクリートの階段状。待てよ、川を渡渉して、右岸側にかかるハシゴを登ってダムを乗り越そうか。ひとしきり悩んでから渡渉を選びます。ところが、足がかりになりそうな岩が、水ゴケでつるんつるん。それにだ、たとえ渡渉に成功したとしても、堤の上流側に抜けてから、果たして再び左岸に戻れるかの保証もないしね。
考えた末、どちらの選択肢も捨てます。三つ目の案は左岸側のガレ沢状の急登を這い上がることです。浮き石のゴーロに耐えて高度を上げます。両岸とも崖状。特に左手は地形図上の崖マーク。万一、正面突破が出来なければ、撤退必至です。しかし、その正面にしても、露岩が安定していなければルート・ラインは引けません。山行自体の仕切り直しも余儀なくされちゃう。足元には悪相の両岸から吐き出された岩が詰まっていて一進一退。
おっ!忍の一字で登り詰めるうち、右岸側にバンドが斜上しているのをめざとく見つけました!肩に食い込むザックを恨みながら、木の根にすがって這い上がります。ところがその先がいやらしいスラブだ。どうしてくれよう。灌木にすがって何とか直上し、しぶとく支尾根に這い上がりました。思わぬタイムロス。や〜れやれ。そのまま高みを狙います。頭に描いていた尾根が左から寄り添ってきました。やったぜ!
ルートはシャクナゲ沢に一旦降りてから、右岸側の尾根に寄っていきます。見渡すと、池口岳の南峰・北峰、鶏冠山の南峰・北峰の四人囃子!すっかり上機嫌。
<池口橋〜犬切尾根>
そうこうするうち、小雪の散り敷いた犬切尾根に届きました。マナイタ平を歩くと、白く冠雪した中央アルプス!息を荒くして岩尾根を登り、凍ったヌタ場の不思議模様に感嘆し、砂糖をまぶしたような小笹の尾根を歩きます。倒木を乗り越え、ようやくようやく鶏冠山の北峰です!
いよいよ大きい池口岳。けど、その前に気になるのは鶏冠山の南峰。南に寄ります。明るい笹の斜面からは大展望。御嶽山に恵那山に愛知の最高峰、茶臼山。そしてこちらは大無間山と富士の高嶺。
それにしても、鶏冠山の南峰はあまりに人相が悪い。慎重に行きましょう。コルから登りに転じますが、岩壁に氷が着いて、こいつはタフだ。木の根にすがり、じりじり距離を伸ばします。岩にベルグラが張ってリスキー。アイゼン履いてミックス壁を登る方が得策にも思えます。けど、細引きやカラビナは持ってきてないし。
迷っているうち前衛峰に登り着きました。ところが、そこからがいよいよナイフリッジじゃんか!ルート選びを間違った!?しかも、その先にまた、陰険な岩壁が逆光の陰影に沈んでいるし。
これは時間的にアウトだ。ザックは重いし、装備不足。リスク回避のための懸垂下降すらできない。やめとこっと。こうなったら、束の間のパノラマ・ビューをたっぷり楽しむか。
<鶏冠山南北峰〜池口岳南北峰>
鶏冠山北峰から笹ノ平へ。こちらは、一転して伸びやかでオープンな空間。素敵だ。ここは何度でもリピーターしたいな。次々に表情を変える池口岳の双耳峰を楽しみながら、陶酔の海を泳ぎます。立ち枯れしたシラビソの枯木が絶妙なオブジェ。蒼穹に映えて美しい。
池口岳南峰が近づくと、光岩を抱いた光岳の存在感が増してきました。左右に衛兵のように加加森山と信濃俣を従えています。その背後には真白き峰々たち。茶臼、上河内、聖、赤石、悪沢、塩見・・・と、にわかに有頂天。
池口岳北峰へ足を伸ばします。ここでもまた、中ノ尾根山や黒法師岳、不動岳などなど。パノラミックな大展望にうっとり。
<下山>
あとは下山あるのみ。時間に追われるようにして、ザラナギ平、利検沢ノ頭、黒薙、面切平・・・とカウントダウン。ヘッドライトにマイカーが浮かび上がりました。ただいま〜!!
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