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Yamareco

記録ID: 229678
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

憧れのジャン! 奥穂-西穂縦走 1泊2日

2012年09月28日(金) 〜 2012年09月29日(土)
 - 拍手
y-urano その他1人
体力度
7
1〜2泊以上が適当
GPS
29:17
距離
17.3km
登り
2,871m
下り
1,767m
歩くペース
とても速い
0.60.7
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

9月28日
8:00新穂高登山センター-9:05白出沢-9:53重太郎橋10:05-10:20鉱石沢-10:55荷継沢-12:45穂高山荘
PM 穂高岳-馬の背まで視察
9月29日
5:45穂高山荘-6:05奥穂高岳-6:55ジャンダルム7:15-8:03天狗のコル8:13-8:28天狗の頭-9:00間ノ岳-
10:00西穂高岳10:15-10:45ピラミッドピーク-11:05独標-11:50西穂山荘12:30-13:05新穂高RW
天候 28日 晴れ時々曇り
29日 曇りのち晴れ
過去天気図(気象庁) 2012年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
新穂高無料駐車場 (28日2割 29日4割 空き)
コース状況/
危険箇所等
<新穂-白出沢-穂高岳山荘>
・今回は日中の歩行だったので新穂高-白出沢まで近道を3つ通りました。
 2週間前、同じコースを全て林道で歩いた時と比べて15分短縮出来ました。
・白出沢コースの重太郎橋-鉱石沢は落石・滑落の危険あり注意して登りましょう。
・荷継沢-穂高山荘までの2時間のガレ場はコース目印に従って歩けば少し楽です。
<奥穂-西穂間(初めてです)>
・2週間前、槍-涸沢岳(大キレット)を歩きましたが難易度は遙かにこちらです。キレットだったら鎖やアンカーが充分あって安全でしたが、こちらはそれに比べればずっと少なく、自分で考えて登る箇所が多いです。 
・奥穂-西穂を休憩を入れて4時間で歩きましたが、時間での疲労度が違いました、足下の不安定感にずっと緊張したまでした、下りでは石を落とさないよう気を遣いました。
・目印が不明の場所も多く、いつも周りを見ていましたが、総じて尾根の切り立ったところを通過するコースが当たり前と思っていれば良いようでした。
・何よりもこの区間を歩き抜く体力が必要です、体力消耗に備えて水、食料等装備を充分にして行きましょう。もちろん天候が安定していることが前提です。
・馬の背は前日、空荷で下った時には距離が短いためそれほど難しく感じませんが、当日荷物があると正面を向いて下る時にザックがあたってしまい、難儀しました。またザックのサイドのメッシュポケットに物を入れていたため、岩で擦れて穴が空いてしまいました、細身の出っ張りの無いザックが良いですね。
・馬の背等のナイフリッジの様な場所は、他にも数カ所ありますので注意です。
・奥穂-天狗のコル間がコース中で一番厳しい気がしましたが、それ以降も少し厳しくないといった感じです。つまりほとんど気が抜けません。
・天狗の頭を下ったところの逆層スラブは、鎖をもって下ればあっという間です、ここは楽しかった。ただその上にある鎖に危険だから使うなと書いてあったが、私は使ってしまいました。
・あんな急なところを登れるのか、下れるのかという場所ばかりですが、実際取りかかってみれば案外出来てしまうものだなと思いました。
・西穂からは丁寧に目印も多く危ない箇所は急激に減ってきます、独標までいけばハイキングコースが始まり観光客と一緒になります、緊張が一気にほぐれて疲れがどっと湧いてきました。
白出沢を登って振り返れば笠ヶ岳が迎えてくれます
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白出沢を登って振り返れば笠ヶ岳が迎えてくれます
ここから嫌な石ばかりの急登
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ここから嫌な石ばかりの急登
歩きづらいなあ、ガスが出てきた
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歩きづらいなあ、ガスが出てきた
なんとか山荘に到着、眼下に涸沢カール
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なんとか山荘に到着、眼下に涸沢カール
時間があったので空荷で馬の背まで足を伸ばす
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時間があったので空荷で馬の背まで足を伸ばす
ビビリながらも何となく自信が湧く
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ビビリながらも何となく自信が湧く
山荘への帰り、綺麗なブロッケン、先には常念
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山荘への帰り、綺麗なブロッケン、先には常念
翌日4時半、奥穂方面に輝く星空
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翌日4時半、奥穂方面に輝く星空
え?西には夕日? なんと月が真っ赤になって沈むところです!不思議です。
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え?西には夕日? なんと月が真っ赤になって沈むところです!不思議です。
5時過ぎようやく東の空が明るくなって来ました
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5時過ぎようやく東の空が明るくなって来ました
高感度で撮影した山荘付近
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高感度で撮影した山荘付近
5時半過ぎにようやく日の出です
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5時半過ぎにようやく日の出です
涸沢岳と北穂がモルゲンロードで赤く染まります
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涸沢岳と北穂がモルゲンロードで赤く染まります
笠ヶ岳にも日が差してきました、雲海に影が映ります
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笠ヶ岳にも日が差してきました、雲海に影が映ります
奥穂への途中、岩間からのぞくと富士山が見えました
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奥穂への途中、岩間からのぞくと富士山が見えました
これから行くジャンにも日が差します
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これから行くジャンにも日が差します
振り返れば槍の勇姿
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振り返れば槍の勇姿
さあ馬の背を下りましょう、真っ逆さま・・
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さあ馬の背を下りましょう、真っ逆さま・・
みんな慎重に下ります
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みんな慎重に下ります
今度はロバの耳、日影の部分から一気に登ります
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今度はロバの耳、日影の部分から一気に登ります
その後トラバース
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その後トラバース
今下ってきた斜面、あんなに急だった?
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今下ってきた斜面、あんなに急だった?
回り込んでジャンへ向かいます
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回り込んでジャンへ向かいます
ジャンが丸見え、近い!
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ジャンが丸見え、近い!
直登コースは×マーク左上のロープを使うのか?
次回は挑戦するぞ、今回は回り込んで登ります。
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直登コースは×マーク左上のロープを使うのか?
次回は挑戦するぞ、今回は回り込んで登ります。
ジャンから奥穂を望みます
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ジャンから奥穂を望みます
穂高岳山荘から涸沢、北穂、南、槍の連邦
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穂高岳山荘から涸沢、北穂、南、槍の連邦
双六、鷲羽、水晶、薬師遙か向こうは立山連峰か?とにかく遠くまで望めます
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双六、鷲羽、水晶、薬師遙か向こうは立山連峰か?とにかく遠くまで望めます
これから進む西穂方面
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これから進む西穂方面
前穂の向こうに八ヶ岳、富士、南アルプス
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前穂の向こうに八ヶ岳、富士、南アルプス
眼下に上高地と霞沢岳
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眼下に上高地と霞沢岳
ジャン登頂の記念にどれを持って撮影しようか・
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ジャン登頂の記念にどれを持って撮影しようか・
天使様と遠くに槍
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天使様と遠くに槍
ジャンから下って振り返る、こちら側からは格好がよろしくないようですね
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ジャンから下って振り返る、こちら側からは格好がよろしくないようですね
天狗のコル目指して下ります
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天狗のコル目指して下ります
ここにも馬の背か
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ここにも馬の背か
まっすぐに落ちたようなルンゼを下ります
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まっすぐに落ちたようなルンゼを下ります
落石に注意、
どんどん下ります
3
どんどん下ります
岳沢の斜面
下って天狗のコル
1
下って天狗のコル
コルから下ってきた先を見上げる
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コルから下ってきた先を見上げる
コルから登ってすぐに天狗岳
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コルから登ってすぐに天狗岳
天狗岳の下りに逆層スラブの長い鎖、でも傾斜は緩やかです
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天狗岳の下りに逆層スラブの長い鎖、でも傾斜は緩やかです
ここを一気に下ります
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ここを一気に下ります
下って見上げると反対コースの女性が軽やかに登っていきました
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下って見上げると反対コースの女性が軽やかに登っていきました
間ノ岳の斜面、色づいています、ほっとします
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間ノ岳の斜面、色づいています、ほっとします
間ノ岳を見上げる、尾根沿いを登ります
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間ノ岳を見上げる、尾根沿いを登ります
頂上はすごく狭い
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頂上はすごく狭い
西穂はあのとんがったところか?
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西穂はあのとんがったところか?
間ノ岳の下り、崩れやすい割れた岩の斜面を行きます、落石注意
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間ノ岳の下り、崩れやすい割れた岩の斜面を行きます、落石注意
西穂近くになるとこの小さな花をよく見かけました
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西穂近くになるとこの小さな花をよく見かけました
西穂手前の長い垂直の鎖
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西穂手前の長い垂直の鎖
西穂より進行方向
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西穂より進行方向
振り返って吊り尾根からジャン、奥穂山頂がちょっと見えます
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振り返って吊り尾根からジャン、奥穂山頂がちょっと見えます
昨日、今日と常に見守ってくれている様な笠ヶ岳
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昨日、今日と常に見守ってくれている様な笠ヶ岳
ハイマツの中に紅葉が映えます
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ハイマツの中に紅葉が映えます
下ってピラミッドピークから西穂
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下ってピラミッドピークから西穂
たくさんの人で賑わっているのが独標
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たくさんの人で賑わっているのが独標
もうすぐ山荘です
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もうすぐ山荘です
さらば西穂、縦走完了です。
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さらば西穂、縦走完了です。

感想

金曜日が休みになり、金・土を利用して混雑からは逃れた登山ができる事になりました。
それなら思い切って憧れのジャンダルムの頂点に着きたい、その縦走をしようという事になりました。
メンバーはいつものA君と2人です。
実は、2週間前に一緒に槍-涸沢岳(大キレット)を縦走していましたので、その時の経験と感覚がまだ新しい内に、また今年の登山の結集としてと考えたのでした。

それからはネットで情報収集をしたり、ユーチューブ等で動画を見ながらイメージトレーニングをして準備してきました。
行くなら1泊2日で行ける、白出沢から穂高岳山荘泊、翌日、奥穂-西穂縦走・新穂高ロープウェーのコースです。
日曜日には台風の影響が出るかも知れないので、とにかく土曜日中に帰って来ようと思いました。

前日は午後3時頃までに穂高岳山荘に着けばいいので、朝8時にスタートです。
今回は新穂高の無料駐車場も空きがたくさんありました、やはり日曜日以降の天候が皆さん気になるようです。
白出沢の最後の登りは嫌だなあと思っていましたが、思ったより早く登れ、やはり最短コースですね。

山荘には早く着いたので、午後は穂高岳のあと馬の背まで空荷で視察に行って、下ってみました。
馬の背を往復することで、なんとか明日への自信が湧いてきました。
この日、夕方ガスの影響で綺麗なブロッケンが山荘付近で見られたのも明日の吉兆かなと思いました。
穂高岳山荘は空いていましたが、部屋が階段横にあったためなかなか寝付けられませんでした。

翌日は朝食が5時半からです、直ぐに食べてご来光を見て出発しました。
この日は予報では台風の影響で夜は雨とのことでしたので、なるべく早め、早めに進みます。
先ず奥穂に登って、祠の神様に今日の無事をお祈りして6時に縦走スタートです。
出だし直ぐ、馬の背前で先行の4名のパーティに道を譲ってもらって、颯爽と馬の背を下ろうとすると、あれれ?ザックがあたって旨く下れないぞ!ちょっとあわてましたが何とかクリアーです。
そのまま一気に下って、ロバの耳を登ってジャン手間まで行きます。

ジャンの奥穂側からの直登に興味があって少し登りましたが、やっぱり無理は禁物、今回は止めて西穂側に回って安全登山です。ジャンの山頂には先行者2名の方がおられました、穂高岳山荘からのピストンとのことで、3時間あれば行ってこられるわけですから、こんなコースも時間が無いときは面白いかも知れませんね。

ジャンからの景色は皆さんの言われる通り360度全て見渡せます、薄曇りのなかでしたが山々は全て望むことが出来ました。
まさか自分が今年中にここに来れるとは・・・・、登頂した感激にしばらく浸っておりましたが、雲行きが少し心配だったので後ろ髪を引かれる思いで先を目指します。
ジャンを下って天狗のコルまでが結構長い急な下りです、ナイフリッジ、ルンゼの直下へ長い鎖もあって緊張の連続です、ふと振り返って自分があんな急な岩場を下ってきたのかとびっくりするほどでした。

天狗のコルでは雑誌「PEAKS」の取材を受けました、我々が帽子の中にいれてある工業用のインナーヘルメットに興味を持たれたようでした。写真をバシバシ撮られて恥ずかしかったです。

天狗のコルから天狗岳までは一気に登ります、ほぼ垂直に登っていく感じでした。ピークから下りは逆層スラブです、心配でしたが鎖を両手持って消防士の様に下っていけばあっという間です、傾斜も思ったより無くて、靴底でしっかり岩面をとらえて下ります。ここは下から見れば視覚的に難度を感じます。逆層スラブを下って、西穂側からの単独の女性と少し立ち話、縦走は初めてと聞いてびっくり、若さ故でしょうか、すごいなあと思いました。

一息して、目の前に鋭利な岩山が聳え立ちます、間ノ岳への登りです。
急激に切り立った尾根の岩伝いに登っていって山頂ですが、ここから見える西穂高岳が近いようで遠い、落石に注意して下ってまた登り、ピークを越えてもまだピークが続きと・・嫌になってしまう頃、最後の長い垂直の鎖を登ってやっと山頂です。
間ノ岳から西穂まで気がゆるみかけますが、ここが危ない所なんだと痛感します。実は、ここで岩場を登る時に左膝をぶつけてしまい今後の歩行に影響しました。

西穂から独標までは上級コースらしいですが、西穂-奥穂に比べればレベルにだいぶ差がありそうです。
ここからの下りは色つき始めた山々を見下ろしながら下っていきます。
奥穂から約6時間、足の裏が痛くなってきた頃ようやく西穂山荘に到着です。長かったというのが実感です。
西穂山荘では、今年から始めた味噌ラーメンをいただきます。特製スープが疲れた体にしみ込みました。

西穂-奥穂と奥穂-西穂、どちらが良いかと言われれば、帰りにロープウェーで帰れるこのコースの方が良いのではと思います。
このコースで感じたのは、十分な体力と十分な時間では無いかと思います。時間に追われて余裕が無くなれば事故につながります。また休日だと渋滞もあって、より多くの時間がかかるでしょう。
家に帰ってきてからの疲れ方は先日の槍ヶ岳日帰りよりはありました。体力の他に気を遣った分が大きいからだと思います。

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技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
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技術レベル
3/5
体力レベル
3/5

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