立山
- GPS
- 32:00
- 距離
- 9.2km
- 登り
- 759m
- 下り
- 761m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はありませんが、美女平のバス停で凍結した路面で転倒してケガをしました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
アイゼン
ピッケル
ビーコン
スコップ
行動食
調理用食材
調味料
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
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感想
4月28日 晴れ
今回は長島さんとスノーキャンプを主目的に立山へ。5月の立山は3年ぶり6回目だが、テント泊は24年ぶり3回目で久しぶりだ。新しい車は4/30納車なので、これが最後のドライブになる。
昨日・今日と立山は雪が降っているのでスノーシューも持参。冬山装備一式とテント泊装備で総重量約26kg。アルペンルートの規定でピッケルやスノーシューなど突起物はザックに付けたまま乗車出来ないので、デイパックに収納し、ザック2個体制だ。
史上初の10連休初日の出発なので大渋滞を予想して12:05に出発したが、天気が悪いせいかアクアラインも首都高も全然混んでいない。10連休で分散しているのかも知れない。1時間15分で長島さん宅に到着した。長島さんとは2月の西穂以来だ。
調布まで下道を走り、インター入口のスタンドで給油して中央道に乗る。今度の車は航続距離が約1,000kmなので、たいていの山は無給油で往復出来るはずだ。
中央道は上りも下りも予想外に空いている。諏訪湖SAで休憩し松本ICで降りる。沢渡付近で桜の花吹雪と思いきや、なんと雪が降ってきて、やがてまさかの吹雪になった。気温はなんと-2℃。道の駅・奥飛騨温泉郷で休憩する頃日没になった。
平湯から神岡を経由して富山市に入るまで信号も少ないいので順調に走る。富山市内のすき家で夕食。「うな牛」で栄養を付ける。
20:50立山駅に到着。駅に一番近い第1駐車場はほぼ満車だが、数台分の空きがあり辛うじて駐車できた。駅まで偵察に行くと、明日の始発は6:00でチケット売場は5:20に開くとのこと。4:00に起床し、朝食と支度をして5:00に駅に行くことにする。
天気はピーカン、満天の星だ。駐車場周辺にはうっすらと雪が積もっており、停まっている車の上にも積もっている。ビールを飲み22:00前にシートを倒して就寝。
3:50起床。2:00頃目が覚めたとき寒かったのでエンジンを掛け暖房した。パンとバナナの朝食を食べて身支度し、4:40に駅に行くと既に100人位が並んでいた。
行列はどんどん延びてすぐに200〜300人になった。チケット売場は5:20開門となっていたが、5:50に開いた。始発の6:00のチケットは変えず2便の6:10だった。ケーブルカーの定員は120人なので、我々の前に120人以上いたことになる。
時刻表では2便は6:20になっているが乗客が多いので臨時便が出るのだろう。6:10発のケーブルカーで美女平に着くと、場内アナウンスで「室堂周辺道路の除雪作業のため運行見合わせ中」とのこと。なんてこった。
待っている間外に出て写真を撮っているとき、ツルツルに凍結した車道で滑って転んでしまった。滑りやすいのは判っていて注意していたので悔しい。右肘を強打したが、服に傷は無く、痛みも大した事ないのでそのままにしたが、これが後で大変なことに。
美女平周辺は完全な雪景色。この時期に立山側から入山するのは3度目だが、周囲に雪があったのは初めてだ。
約1時間待って7:07に出発。いつもはドライで雪の無い森の中を走るのだが、今回は最初から完全に雪道だ。雪の回廊を縫いながら高度を上げると富山湾が良く見える。薬師岳も大きくきれいに見え、室堂に近づくと剱岳が見える。
8:00室堂ターミナル着。入山届を提出しようとしたが、地上に出る階段の途中には無かった。以前は階段の踊り場にあったのだが。後で判ったが、帰りの高原バス乗り場付近にあった。
ビーコンを装着し、サブザックに入れて来たものをザックに取り付けて外に出る。外は昨日降った新雪が陽光に輝いて眩しい。大勢の観光客で大賑わいだ。一ノ越方面に少し行き、観光客が来ない場所でザックをデポする。肉と野菜はザックの下の雪の中に埋めた。
ふと気が付くと右肘から出血している。服の肘はなんとも無いので、切り傷や擦り傷ではなく衝撃で皮膚が裂けたのかも知れない。ハイドロコロイド絆創膏を貼り、長島さん持参の包帯を巻いて貰った。
新雪が40cmほど積もっており、トレースはあるものの少し潜るので、スノーシューを履いて出発する。サブザックには防寒具と行動食、水、アイゼン、ピッケル、スコップ。浄土山下の雪崩危険エリアを抜けた傾斜の緩い所でアイゼンに履き換える。
この頃には空には薄い雲が掛かり、太陽の光を屈折して日暈が出現した。これはなかなか珍しい。晴天と新雪の照り返しでTシャツ1枚でも暑い。新雪の上をTシャツで汗をかきながら登るのが春の高山の醍醐味だ。
一ノ越直下はかなりの急登なのでスノーシューよりアイゼンの方が登りやすい。室堂から1時間15分で一ノ越に到着。コースタイムは1時間だが、アイゼン装着時間を考慮すればほぼコースタイム通りだ。
一ノ越からは雲は多めながらも遠望は利き、槍・穂高、笠ヶ岳など北アルプスの山々が良く見える。
ストックをピッケルに持ち替えて雄山に向かう。一ノ越から雄山への稜線は雪と岩がミックスしたいやらしい急登だが、足を置く場所は大半が雪が付いており岩の上を歩くのは僅かだった。
この頃空の低い所に水平の虹「環水平アーク」が見えた。これはかなり珍しい現象で、この日は東日本各地で見られたようだが、気象関係者にとっても最高級のものだったらしい。我々はラッキーだったのだ。
雄山神社の建物が直ぐ近くに見えるのだが、なかなか近づかない。80分掛かって雄山に登頂。山頂からは表銀座、裏銀座、西銀座、後立山、八ヶ岳、富士山、南アルプス、白山などが見え、素晴らしい展望だ。
日本三霊山である富士山、立山、白山が全て見えるのも嬉しい。雄山神社・峰本社の祠のある3,003mの山頂まで登り、剱を見て記念撮影をしてから下山開始。一ノ越まで55分、さらに室堂まで40分で下った。
右肘の傷はなかなか血が止まらず、絆創膏からは鮮血が滴って真っ白な雪を染めてしまった。だが、痛みは殆ど無い。
デポした荷物を回収し、雷鳥沢を目指す。1時間とはいえ26kgは重たい。55分掛かって雷鳥沢キャンプ場に到着。以前は管理所が雪に埋まっていてトイレや水場は近くの山小屋まで行く必要があったが、今は掘り出されていてトイレと水場が使えるので嬉しい。
テントは150張程度だが、殆どのテントが防風壁を積んでいるので設営可能な空き地は意外に少ない。管理所前のメインストリート沿いにちょっとしたスペースを見つけて設営した。
設営後、雷鳥沢ヒュッテで温泉。スノーキャンプで温泉に入れるのは嬉しい。右肘の傷が濡れないように右腕を上げていたので、イマイチリラックス出来なかったが気持ち良かった。
テント場には売店も自販機も無いので、小屋の自販機でビールを買う。立山はアクセスが良いせいか物価が安く、500cc缶が500円、350cc缶が400円だ。内容量と価格の比率がヘンだが、500ccを買った。
雷鳥沢ヒュッテの向かい側にある「ロッジ立山連峰」は屋根が大きく剥がれていた。昨年9月4日の台風21号で壊れたとのことで、再開は未定とのことだ。因みに経営は雷鳥沢ヒュッテと同じらしい。
温泉からテントに戻る途中、夕陽が立山を赤く染めて見事なアーベントロートが見られた。日中多めだった雲もほぼ無くなり、明日の天気が期待出来る。
テントに戻り早速夕食。今回のメニューは「焼き肉」だ。牛肉400gをアルミホイルで包んで冷凍し、車中では蓄冷材を入れたクーラーバッグに入れ、立山駅からは凍らせたアクエリアスと一緒に保冷バッグに入れて運び、雄山登頂の間は雪の中に埋めておいたので、ドリップは出ているが傷んではいない。
まずは前菜として細い姫アスパラとエリンギを炒める。塩胡椒を忘れてしまったので焼き肉のタレで食べたが、美味しい。メインの牛肉は1人あたり200gあるので、肉だけでも腹一杯になる。カット野菜「鉄板焼きセット」270gも頑張って完食した。〆は焼きそばだが、用意した2玉は到底食べきれず、1玉を2人で食べた。満腹だ。ソーセージは残してしまった。
テント内での焼き肉は煙がこもるが、まあ仕方がない。
食後はトイレと歯磨きをして寝る支度だが、食事の火を消すとかなり寒くなる。風呂上がりにヒートテックのタイツとブレスサーモの長袖シャツを着て、ダウンパンツとダウンソックスを穿き、ライトダウンジャケットを着て聖に借りた薄手の3季用羽毛シュラフに潜る。21:00就寝。テント内0℃、あまり寒くない。
4月29日 晴れのち曇り
4:30起床。夜中に2度目覚めたが、そこそこ良く眠れた。起床時のテント内-10℃と予想外に寒く薄手の3シーズンシュラフではちょっと寒かった。
天気はピーカン、素晴らしい。まずはコーヒーを飲み、朝食はマルタイ棒ラーメンに玉子、メンマ、叉焼のトッピングとα米赤飯。
朝食後パッキングをしてテントの撤収だが、ここで大誤算。テント周辺の雪がカチカチに凍結し、ペグが抜けずスカートが外れない。ピッケルで掘り出すのにかなりの時間と労力を要した。昨日の設営時には比較的軽い雪だったのに・・・・。
起床から3.5時間掛かって出発。日差しが強く無風なのでTシャツ1枚で丁度良い。
雷鳥荘の前で雷鳥に遭遇。2羽が至近距離を歩いて大サービスしてくれる。重荷に喘ぎ、70分で室堂に到着。観光客が凄い。往路と同様にスノーシューやピッケルをサブザックに詰め替える。
10:00のバスで美女平に向かう。雪の大谷ウォークには行かなかったが、最前列の席から満喫できた。公称15mと言う事だが、見た目には10mくらいの感じだ。大谷ウォーク区間を過ぎると急に減少して4〜5mになる。
美女平駅は昨日の朝ツルツルに凍結していたのに、今朝はすっかり乾いていた。天気は次第に下り坂になり、立山駅に着いた頃には完全に曇りになった。
立山駅前の広場ではツアー客らしい大勢の観光客が弁当を食べていた。駐車場はほぼ満車だ。
帰りに芦峅寺の雄山神社・中宮祈願殿へ。これまで何回もチャンスがあったが、行けなかったので今回初めての参拝だ。駐車場は5台分しかなく満車だったが、隣の立山博物館で聞いたところ博物館裏手の博物館と神社の間の広い駐車場に停めて良いとのこと。
境内は鬱蒼とした杉木立に囲まれた荘厳な雰囲気で、良い感じだった。手水舎には「剱岳点の記」のロケ地であることを紹介するパネルがあった。また来よう。
帰路、道の駅・細入でカレーの昼食を食べ、道の駅・奥飛騨温泉郷で飛騨牛の牛串焼きを食べた。今日は1時間しか歩いていないので温泉はパスした。
松本IC手前のスタンドで給油したが、うっかり満タンにしてしまった。明日新車と入れ替えるので、半分で良かったのに。勿体ないことをしてしまった。
中央道は事故と交通集中で大渋滞。夕方からは雨が降り出した。我々は悪天候の合間の1.5日間の晴れ間に恵まれてラッキーな素晴らしい山行だった。ステップワゴンも最後まで良く走ってくれた。13年間、187,585kmだった。
後で判ったが、4/28の朝に北アルプスで4人の遭難者が発見された。雷鳥沢、北俣岳、槍ヶ岳、唐松岳でいずれも単独行者だった。4/27の悪天候で行動不能に陥り疲労凍死したらしい。ツェルトとスコップがあれば助かったと思うのだが・・・・。
カメラにダスト多数と左上に大きな円形の影が出ている。クリーニングしなければならない。
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