立山・剱



- GPS
- --:--
- 距離
- 17.4km
- 登り
- 1,999m
- 下り
- 2,001m
コースタイム
- 山行
- 6:10
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 7:50
- 山行
- 13:20
- 休憩
- 2:15
- 合計
- 15:35
- 山行
- 0:15
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:15
天候 | 9/13:晴れのち曇りのち雨、14:晴れ、15:曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
剱岳はそれなりです。セルフビレーをしたので安心して通過出来ました。 |
その他周辺情報 | みくりが池温泉 |
予約できる山小屋 |
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
行動食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ヘルメット
ハーネス
|
---|
感想
9月13日 晴れのち曇りのち雨
君津18:05-22:10横川SA22:45-0:35名立谷浜SA0:45-1:40有磯海SA2:05-3:00立山(572km)
立山7:40-7:50美女平8:10-8:55室堂
室堂9:25(60)10:25一ノ越10:35(1:10)11:45雄山12:20(25)12:45大汝休憩所13:20(1:55)15:15別山15:15
(30)15:45剱御前小屋16:05(1:10)17:15剣山荘 (計6:10)
今回は立山と剱岳。露木登山隊に同行することにしていたが、ママさんとそのお友達の熊本さんも同行する。7人で予約し、個室が取れていたみくりが池温泉は5人になったので相部屋になってしまったが、やむを得ない。
5人なら1台で行けるが、露木さんと佐々木さんは予約していた夜行バスで富山駅まで行き、立山駅で合流する。
荷物は水、ビール等込みで約19kg。小屋泊まりなのでもっと軽くできるが、乾杯用のビールやシチューなどを5人分と水2リットル、バーナー、コッフェル、梨など余計な快適グッズが4〜5kgあるからだ。それでも20kg以下なので、かなり軽い。
18:05出発。関越、上信越道、長野道、北陸道と乗り継ぐ。上越市付近でかなり強い雨が降ったが、富山県に入ったら上がった。
名立谷浜SAで給油、有磯海SAで夜食を食べて3:00頃立山駅に着いた。
立山駅の駐車場は満車で、やむを得ず枠外のスペースに駐車してシートをフラットにして仮眠した。駐車場の周囲には芝地があり、テントで仮眠しているパーティーもいた。次回はそうしよう。
5:30起床。身支度し朝食を食べて6:30頃に立山駅のチケット売場に行くと、時間指定制で、なんと7:40とのこと。通常20分間隔のケーブルカーは7分間隔のピストン運行しているが、流石に3連休だ!迂闊だった!WEB予約するか、もっと早く窓口に来るべきだった。
露木さんと佐々木さんは6:30着の電車で来たが、富山駅から室堂までの通しのチケットで、ケーブルカーには優先的に乗れるので6:40頃のケーブルカーに乗って行った。我々は1時間遅れになるが、室堂で合流する事にした。
ケーブルカーは荷物車が後ろに連結された特殊なもので、大きなザックは荷台に乗せるシステムだ。7:40立山駅発、7:47に美女平駅に到着。美女平から室堂行きのバスはケーブルカーに連動して臨時便が出ており、8:10に出発。バスは10kg以上の荷物代300円を払うと荷室にザックを入れてくれる。バスは称名の滝など観光スポットでは停まってくれる、完全な観光バスだ。
天気は上々で、車窓からの弥陀ヶ原などの風景も素晴らしい。遠く富山平野や富山湾も良く見える。室堂に近づくと立山や剣岳が素晴らしく、信州側からよりも越中側からの方が景色のよいアプローチが出来る。
バスは45分で室堂ターミナルに到着。待合室で露木さん、佐々木さんと合流した。露木さんは予定通り雷鳥坂を登って最短距離で剣山荘に向かうとのことで、我々3人に佐々木さんを加えた4人で立山を縦走する。
室堂を出発する前に写真屋さんのシャッターサービスで全員の集合写真を撮ってもらうが、例によって商売モノの写真は買わない。
9:25室堂ターミナルを出発して一ノ越を目指す。天気が良く空気も爽やか、立山連峰の展望も良く、快適な登りだ。大勢の登山者の列が続いているが、道幅が広いので渋滞は起きない。
途中雪渓が残っていたが、10月には雪が降るので万年雪なのだろう。
10:25一ノ越着。室堂から丁度1時間、標準コースタイム通りでなかなか調子が良い。
ここで熊本さんから「赤福」をいただく。あんことモチなので、ある意味理想的な行動食だ。
南側の槍・穂高方面は雲が多いものの槍ヶ岳の尖ったピークがはっきりと見てとれる。
10:35雄山に向けて出発。そこそこの急登を大勢の登山者に混じって登る。佐々木さんはかなりの健脚で、自分より強そうだ。熊本さんは登りは苦手なようで、遅れがち、休みがちになる。
11:45雄山に登頂。一ノ越から1時間10分と少し時間が掛かってしまった。熊本さんは少し遅れて12:00に到着。一ノ越を出る頃からガスが出てしまい、雄山では展望ゼロ。残念だ。
雄山神社のある山頂はとても大勢の登山者で大賑わいで、富士山のようだ。そういえば、富士山、雄山、白山は日本三霊山だ。なにはともあれ、持参したビールで乾杯!沁みる〜!
雄山神社には夏の間神主さんと巫女さんが常駐している。佐々木さんと熊本さんは500円の参拝料を払って、てっぺんにある峰本社の前で神主さんにお祓いをして貰った。御神酒も出たそうだ。自分とママさんは去年の5月に行っているので、今回は社務所で参拝した。今回の山行の無事と成功、その他諸々を祈願した。
12:25雄山を後にして立山縦走に向かう。縦走コースに入ると登山者が随分減少するが、それでも結構な賑わいだ。あいかわらずガスの中で展望は無い。
20分ほどで大汝休憩所に到着。ここは宿泊はできない食堂と売店だけの小屋で、6/14に公開された木村大作監督の映画「春を背負って」で「菫小屋」として主な舞台となった小屋だ。好きな映画なので、その舞台に出会えて嬉しい。
小屋の前でお湯を沸かし、レトルトシチューを温め、パンと一緒にランチをした。デザートは今が旬の梨「幸水」を味わう。甘くて瑞々しく、とても美味しい。
大汝山のピークは小屋から少し登った所だが、パスした。
13:20休憩所を出発。富士ノ折立を過ぎ内蔵助カールの稜線を通過する際にはガスが切れて東側のカール、西側の室堂が見渡せた。
真砂岳付近では青空も見えたが、晴れたりガスったりの繰り返しだった。
15:15別山登頂。休憩所から1時間55分だが、ほぼコースタイム通りだ。熊本さんも時々立ち止まりつつもママさんの激励もあり頑張っている。
別山付近でみくりが池温泉から電話があり、明日は個室が用意できるがどうするか、との事だったので、迷わず個室を依頼した。
別山を下り、別山乗越に建つ剱御前小屋に着く頃には小雨が降ってきた。剱御前小屋で雨宿り休憩しようと思ったら、連休で宿泊者が多く休憩室も宿泊室として使われているため、入口の軒下で立ったまま休憩になった。雨は次第に強くなり本降りになってしまったので、全員雨具を着けた。剱御前小屋から剣山荘までは剱御前の山腹をトラバースするコースを行く。ガスと雨のためテンションが上がらないが、小屋から少し行ったところで小さなオコジョに出会う。とても可愛いいオコジョに会えてラッキーだ。
濃いガスと雨の中、17:15剣山荘に到着。剱御前小屋からコースタイム1時間のところ1時間10分なので、あまり遅れてはいないが、目標が見えないせいかとても遠く感じた。
小屋の玄関で露木さんと合流。露木さんは御前小屋と剣山荘の途中で雨に降られたそうだ。
宿泊費9,500円を払ってチェックイン。玄関脇の乾燥室に濡れたレインウェアなどを吊して2階の「チングルマ」という部屋へ。4畳の2段ベッドの上段が我々のスペースで、布団4枚に5人という半端な割り当てだ。
「とりあえず食堂で生ビール」と思ったが、混雑しているので食堂での長居を防ぐ為に食堂内での飲酒は今日は禁止とのこと。やむなく食堂前の通路のベンチで乾杯となった。う〜、沁みる!
シャワー室があったが、17:00迄とのことで残念!
18:10〜夕食。アジフライ、メンチ、シューマイ、マッシュポテト、トマト、焼き鯖、野菜煮物など、なかなか多彩で美味しい夕食だ。ご飯はお代わりした。
我々が食べる頃には食堂は空いており、飲酒をしているパーティーもいた。
小屋の混み具合からして明日の剱岳は渋滞が予想されるので、早立ちする事にする。とはいえ暗い中ヘッ電の灯りだけで岩場を行くのは危険なので、3:30起床、4:30出発にした。日の出は5:30頃なので、5:00頃には明るくなるからだ。
熊本さんは明日の剱岳登頂を躊躇していたが、佐々木さんの「挑戦せずに諦めるのは早い」とのアドバイスを受け入れて、行けるところまで行く決心をした。
朝食弁当を受け取り、部屋に戻って明日の荷物をサブザックに詰めて、20:00頃就寝。
人が多いせいかTシャツだけでも寒くはない。
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9月14日 曇りのち雨
剣山荘4:45(30)5:15一服剱5:25(1:10)6:35前剱6:45(3:45)10:30剱岳10:45(3:00)13:45一服剱13:50(25)
14:15剣山荘14:55(1:35)16:30剣御前小屋17:05(1:15)18:20雷鳥平18:40(1:05)19:45みくりが池温泉
(計12:45)
3:30起床。部屋を出ると廊下や玄関で出発準備をしている人が大勢いた。
外に出てみると満天の星!快晴だ!
食堂に行くと、灯りは点いていないが、お茶、お湯、コーンスープが用意されていた。自分でお湯を沸かそうと思っていたが、手間が省けて有難い。
粉末のコーンスープを作り、昨夜受け取った朝食弁当を食べる。露木さんは食欲が無く半分くらい残していた。
朝食後、身支度をしてザックを部屋の外に出すが、廊下はもう一杯なので階段の踊り場に5つ並べる。
4:45真っ暗な中、ヘッドライトを点けて出発。剣沢方面からは多数の光の列が続いている。剣山荘の泊まり客は半数以上が既に出発している模様だ。
まもなく一服剣への登りになり、鎖場も出てくるがヘッドライトの灯りを頼りに登る。
5:15には明るくなり、ヘッドライトは不要になる。一服剣を越えた頃に鹿島槍ヶ岳から朝日が昇る。雲一つ無い快晴で、素晴らしい御来光だ。
さらに明るくなると富山平野と富山湾が見渡せる。前剣付近まで来ると剱岳本峰が間近に見えるようになり、頂上に大勢の人影が見える。
前剣は上りルートが頂上を通り、下りルートは山頂を巻いているが、我々の前を行く人達は皆間違えて下りルートを取っているので、前剣山頂到着時は誰もいなかった。
6:35前剣に到着。ここからは険しい岩場が続くので自分とママさん、熊本さんはハーネスを装着する。今回ヘルメット装着者は7割くらいで思ったより多い。剣山荘のレンタルヘルメットを被った人も目立つので、レンタル効果かも知れない。ハーネス着用率は約50%と高い。恐らく日本の一般ルートではヘルメット、ハーネスの着用率は最も高いだろう。佐々木さんは昨夜小屋でヘルメットを借りようとしたが、既に全部貸し出し済みだった。まあ、無くても大丈夫だけど。
熊本さんは前剱までの鎖場をクリアして自信が付いたのか、剱まで行く決心をした。
最初の難所「前剣の門」で約20分の渋滞。4mのブリッジは風がないので通過しやすかった。ブリッジを渡ったところの絶壁トラバースでセルフビレイの練習をするが、初めての熊本さんも頑張ってクリアした。
前剣を越えると剱岳本峰が間近に見え、振り返れば立山、北方には富山平野と富山湾が見渡せ、素晴らしい展望だ。
続く難所は「平蔵の頭」。こちらの渋滞はさらに激しく、通過に1時間も掛かってしまった。これは先が思いやられる。日陰での長時間の待機は身体が冷えて寒い。
平蔵の頭を越えるといよいよ上りの核心「カニのたてばい」だが、こちらも大渋滞で、待っているうちに行列は平蔵の頭まで繋がってしまい、取り付くまでに1時間以上掛かってしまった。
去年はガスっていてあまり高度感が無かったが、今回は天気が良く高度感満点だ。
ママさんはなんなく通過。岩場に慣れていない熊本さんは苦労しているが、露木さんのサポートもあり、なんとか通過した。結局タテバイ通過に1時間30分掛かってしまった。
タテバイを登り切ってから20分ほどで山頂に到着したが、残念な事に山頂はガスに包まれてしまった。大渋滞していたので、山頂はさぞかし大混雑かと思いきや、意外にもそれほど混んではいない。
それでも記念撮影スポットの祠の前は順番待ちで、5分ほど待って記念撮影した。
昨年は落雷で破損して修理中で下山していた祠が今回は戻っていた。
登りで3時間近く渋滞待ち時間を費やしてしまい、明るいうちにみくりが池温泉まで行けるか怪しくなってきたので、山頂には長居せずに下山を開始する。
上りの渋滞がそのまま下りに続いていると思ったが、意外に空いていて、カニのヨコバイで20分ほど待った以外は渋滞は無かった。ヨコバイ下のハシゴを下ったところのトイレは床が塞がれていて使用出来なくなっていた。
タテバイの渋滞は続いており、2時間以上待っているとのこと。1時間待って半分も進まず、明るいうちに帰れないと判断して引き返す女子パーティーもいた。
上りは5時間45分掛かったが、下りも渋滞はないのに3時間30分掛かってしまった。
14:15に剣山荘に到着。荷物を取って一休みして出発。昨日はガスで何も見えなかった別山乗越へのトラバース道だが、今日は剱岳や剣沢の展望が素晴らしく、昨日ほど遠くは感じなかった。
剣御前小屋で梨を剥き、みなさんに振る舞った。疲れた身体に甘くてジューシーな梨が美味しい。
17:05剣御前小屋を出発。標準コースタイムでみくりが池温泉まで2時間10分なので、既に日没に間に合わないのは確実になった。みくりが池温泉に電話をして遅れる事を伝えた。
せめて明るいうちに雷鳥坂を下ってしまわないと危険だが、雷鳥沢に架かる橋に着いた頃には真っ暗になってしまった。
雷鳥沢キャンプ場からみくりが池温泉までは石畳の遊歩道なので、暗くてもヘッドライトさえあれば安全に歩ける。
真っ暗な道を登りながらふと空を見上げると満点の星が輝き、天の川もクッキリと見える。まさか小屋に着くまえにこんな星空を見るとは思いもよらなかったが・・・・
19:45みくりが池温泉に到着。
本来なら温泉に入って汗を流し、生ビールを飲みながら夕食、というところだったが、到着が遅れたため、部屋に荷物を置いたら即夕食。
みくりが池温泉の夕食は刺身、肉の陶板焼き、魚のホイル焼きなどなど多種多彩でとても素晴らしい。山小屋というより観光客も泊まる温泉宿ながら、個室料金込みで1人10,400円は素晴らしい。
長時間の行動で疲れているはずだが、皆とても満足げで、幸せな打ち上げになった。特に本格的な登山が初めてで、いきなり最難関の劔は無理と周囲から諌められた熊本さんは、無事に登頂出来大満足のようだ。案内したこちらも嬉しい。
生ビールをピッチャーで頼み勧められるままにジョッキ3杯飲んでしまい、酔っぱらってしまった。
部屋は2階の6畳間の和室。登山者は2段ベッドの部屋が通常だが、元々7人で予約した事もあり、個室に泊まることが出来てラッキーだ。
部屋で少し休憩してからお風呂へ。時間が遅いせいか風呂は空いていた。露天風呂は無く内風呂だけだが、日本一高いところにある温泉は素晴らしい。
風呂から上がり、すぐに就寝。今日は4:45に出発して19:45に宿に着くまで実に15時間も行動するという、登山人生最長の1日だった。
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9月15日 雨のち曇り
みくりが池温泉7:55(15)8:10室堂 (計15)
室堂8:30-9:20美女平9:30-9:40立山
立山10:00-11:00富山駅11:00-13:30東部湯の丸SA14:15-16:10甘楽PA16:20-21:25君津
(595km)
5:30頃起床。天気は曇り。まずは温泉へ。朝風呂は気持ち良い。日本最高所ならばなおさらだ。
朝食は山では珍しくバイキング。6:00頃は混んでいたので少し空いてきた6:30頃食堂に行った。
和食メニュー中心だが、品数豊富で満足できる朝食だ。ついつい取りすぎるが、なんとか完食する。
今日は室堂から下山するだけなので、のんびり7:55に出発する。曇り空ではあるが、ミクリガ池越しの剱岳や弥陀ヶ原越しの富山平野を眺めながらのんびりと室堂まで歩く。
8:30のバスに乗りケーブルカーを乗り継いで9:40に立山駅に到着。駐車場は依然として満車だった。
JRで神戸に帰る熊本さんを富山駅まで送り、帰路は佐々木さん、露木さんも一緒に帰る。
剱の大渋滞は想像を超えていたが、天候と同行者に恵まれとても良い山行だった。
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