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Yamareco

記録ID: 359272
全員に公開
沢登り
甲斐駒・北岳

農鳥岳 野呂川荒川本谷→大門沢、奈良田

2013年10月17日(木) 〜 2013年10月18日(金)
 - 拍手
GPS
37:20
距離
20.9km
登り
2,280m
下り
2,853m

コースタイム

10/17  6:00甲府→7:00鷲ノ住山→野呂川の荒川→14:30右左股の二股C1(標高2100mくらい)
10/18  6:00C1〜途中日差し待ちなどで8:30まで→10:30-11:00農鳥小屋→12:00西農鳥岳→12:30-13:30農鳥岳→14:00下降点→16:00大門沢小屋→19:20南アルプス線→奈良田 
天候 1日目 ハレ
2日目 ハレのち雲海
過去天気図(気象庁) 2013年10月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
荒川本谷は50年前まで使っていた登山ルートだが今は道無し。
北沢出会い近くまでブル道があるがヒザ徒渉もあり。
南沢二股の対岸に取水口への作業道入り口があるが、特に目印はない。
1512から作業道を降りて細沢吊り橋を渡り細沢の右岸尾根(尾無尾根)の踏み跡をしばらく登り。特に目印もないところを本谷に下降する。ここが難しい。
本谷はヒザまでの徒渉多数。
標高2060m付近の本谷北股と南股の分岐はわかりにくく、水流に沿って行くと南股に入り易い。しばらく登ってから緩い尾根を北股へ乗り越すもよい。
農鳥小屋の水場が小屋の下100mにある。これより南側へ上がると急なガレルンゼへ上がることになる。
甲府盆地(竜王)から農鳥岳初冠雪してる
2013年10月17日 06:00撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
2
10/17 6:00
甲府盆地(竜王)から農鳥岳初冠雪してる
鷲ノ住山出発
2013年10月17日 07:14撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/17 7:14
鷲ノ住山出発
間ノ岳冠雪
2013年10月17日 07:42撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 7:42
間ノ岳冠雪
野呂川本流吊り橋
2013年10月17日 08:15撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/17 8:15
野呂川本流吊り橋
ダム
2013年10月17日 08:15撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/17 8:15
ダム
鷲ノ住山
2013年10月19日 05:20撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/19 5:20
鷲ノ住山
荒川入口
2013年10月17日 08:22撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 8:22
荒川入口
取水ダム関連の滝かな。水量が多すぎ
2013年10月19日 05:20撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/19 5:20
取水ダム関連の滝かな。水量が多すぎ
歯抜けの怖い橋
2013年10月19日 05:20撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/19 5:20
歯抜けの怖い橋
北沢二股下のダム
2013年10月17日 09:20撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 9:20
北沢二股下のダム
北沢二股下のダム
2013年10月19日 05:20撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/19 5:20
北沢二股下のダム
増水でへつり徒渉
2013年10月17日 09:30撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 9:30
増水でへつり徒渉
増水でへつり徒渉
2013年10月17日 09:31撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 9:31
増水でへつり徒渉
増水でへつり徒渉
2013年10月17日 09:31撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 9:31
増水でへつり徒渉
増水でへつり徒渉
2013年10月17日 09:31撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 9:31
増水でへつり徒渉
増水でへつり徒渉
2013年10月17日 09:31撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 9:31
増水でへつり徒渉
南沢二股対岸の作業道入り口
2013年10月17日 10:16撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 10:16
南沢二股対岸の作業道入り口
1512近くの登りより農鳥岳と山ウルシ
2013年10月19日 05:20撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/19 5:20
1512近くの登りより農鳥岳と山ウルシ
1512近くの登りより農鳥岳と山ウルシ
2013年10月17日 10:41撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 10:41
1512近くの登りより農鳥岳と山ウルシ
細沢を渡る取水口施設の吊り橋
2013年10月17日 10:53撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
1
10/17 10:53
細沢を渡る取水口施設の吊り橋
吊り橋下の三つ滝
2013年10月17日 10:54撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/17 10:54
吊り橋下の三つ滝
尾無尾根の踏み跡を登る
2013年10月19日 05:20撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/19 5:20
尾無尾根の踏み跡を登る
本流への下降点1520m付近
2013年10月19日 05:20撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/19 5:20
本流への下降点1520m付近
本流への下降点1520m付近
2013年10月19日 05:20撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/19 5:20
本流への下降点1520m付近
本流はゴルゴル
2013年10月17日 12:03撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 12:03
本流はゴルゴル
本流はゴルゴル
2013年10月17日 12:03撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 12:03
本流はゴルゴル
本流はゴルゴル
2013年10月17日 12:04撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 12:04
本流はゴルゴル
本谷
2013年10月19日 05:20撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/19 5:20
本谷
本谷農鳥沢二股
2013年10月19日 05:20撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/19 5:20
本谷農鳥沢二股
天場
2013年10月17日 17:26撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 17:26
天場
天場
2013年10月17日 17:47撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/17 17:47
天場
天場
2013年10月17日 17:57撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/17 17:57
天場
本谷登る
2013年10月18日 08:29撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/18 8:29
本谷登る
本谷登る
2013年10月18日 09:13撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9
10/18 9:13
本谷登る
本谷登る
2013年10月18日 09:34撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/18 9:34
本谷登る
本谷登る
2013年10月18日 09:47撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
4
10/18 9:47
本谷登る
鳳凰山
2013年10月18日 09:50撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
3
10/18 9:50
鳳凰山
鳳凰山と雲海
2013年10月18日 09:50撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
10/18 9:50
鳳凰山と雲海
水場
2013年10月18日 10:07撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/18 10:07
水場
水場
2013年10月18日 10:11撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/18 10:11
水場
水場
2013年10月19日 05:24撮影 by  HDR-PJ760V, SONY
10/19 5:24
水場
富士山
2013年10月19日 05:24撮影 by  HDR-PJ760V, SONY
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10/19 5:24
富士山
西農鳥岳
2013年10月19日 05:24撮影 by  HDR-PJ760V, SONY
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10/19 5:24
西農鳥岳
農鳥小屋と間ノ岳
2013年10月19日 05:24撮影 by  HDR-PJ760V, SONY
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10/19 5:24
農鳥小屋と間ノ岳
西農鳥岳と農鳥小屋
2013年10月19日 05:24撮影 by  HDR-PJ760V, SONY
1
10/19 5:24
西農鳥岳と農鳥小屋
左西農鳥岳、右の平らが農鳥岳
2013年10月19日 05:24撮影 by  HDR-PJ760V, SONY
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10/19 5:24
左西農鳥岳、右の平らが農鳥岳
西農鳥岳から塩見岳、左奥は悪沢、聖、赤石
2013年10月19日 05:25撮影 by  HDR-PJ760V, SONY
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10/19 5:25
西農鳥岳から塩見岳、左奥は悪沢、聖、赤石
笊ヶ岳方面
2013年10月19日 05:25撮影 by  HDR-PJ760V, SONY
1
10/19 5:25
笊ヶ岳方面
西農鳥岳から塩見岳、左奥は悪沢、聖、赤石
2013年10月19日 05:25撮影 by  HDR-PJ760V, SONY
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10/19 5:25
西農鳥岳から塩見岳、左奥は悪沢、聖、赤石
山頂の三人
うしろは間ノ岳、北岳
2013年10月18日 13:25撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/18 13:25
山頂の三人
うしろは間ノ岳、北岳
下降点の慰霊モニュマン
2013年10月19日 05:21撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
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10/19 5:21
下降点の慰霊モニュマン
大門沢小屋
2013年10月19日 05:25撮影 by  HDR-PJ760V, SONY
10/19 5:25
大門沢小屋

装備

個人装備
ノコギリ
沢個人とまり装備
共同装備
ツエルト
予備ストーブ
ロープ20m
1

感想

農鳥岳は甲府盆地から夜叉神峠の窓越しに見える南アルプス県境リッジで、甲府在住中に登りたい一番候補の最高未踏峰。直登コースの荒川本谷から。荒川本谷研究家のヤトシさんと一緒。農鳥小屋は今の稜線上の場所になる以前、少し荒川側に降りた水の取り易いところにあり、その頃には荒川ルートは一般登山道だったらしい。ヤトシさんに初めて連絡を取ったのも、甲府の図書館にあった荒川本谷記録を読んでのことだった。
出発の朝、台風あけの晴天で雪が積もっていた。初冠雪だ。
鷲ノ住山で車を降りて野呂川へ下降。農鳥、間ノ岳が薄いけど真っ白。吊り橋、発電施設、二股から立派な林道へ。
標高1250に合流する日陰葵沢を見上げると氷瀑できそうな滝が数筋あり。南ア林道自由時代にはここまできて登ったとマオサさんに教わる。北沢出会いを過ぎると林道工事の道が昨日の台風のためかばっさり流されていて、ヒザまでの徒渉。山靴の二人は脱いで、地下足袋に換える。僕は元から地下足袋。荒川本流で数回徒渉あり。今回は水が多いとのこと。左岸の1512へ上がる作業道の入り口はわかりにくいが南沢二股の向かい当たり。標高差150m登ると農鳥も見えた。熊の平というもと飯場を下がると吊り橋で細沢を渡り、細沢右岸の細い尾根(尾無尾根)を登る。踏み跡程度。左の谷への降り口はわかりにくい。ヤトシさんがこれまでに何度か試行錯誤して当てたルートを下る。ここも後半はガレの横の結構コワいところを下る。降りたところは結構なゴルジュで、ヒザ濡れの徒渉して通過。これはもう沢登りだ。アスナロ沢、農鳥沢分岐を超えて行くと、左岸側に高さ10m以上の土砂の絶壁が延々続く。土砂のデブリを、その後猛烈な激流が削り取った側面だ。自動車くらいの大岩が、不安定な土砂の壁からぶら下がっていて、下を通りたくない恐ろしいところ。山の中では大災害は毎年起きている。人がいないから災害になっていないだけだ。
見上げる標高2000m付近が黄色く染まっている。朝の光で撮りたかったのでそこら辺で泊まる。右股、左股の間の緩い尾根上で。行くのは右股だが、二股は不明瞭で、気を付けないと左股に行くことになる。夕方からガス。ヤトシさんが重い重いおでんを持ってきてくれた。満月がガスで霞んでいる。長い時間火を見つめて眠る。
二日目
朝6時に出たが、紅葉の薮に光が当たるのを待ち、1時間半ほど過ごす。黄色の葉はダケカンバと桂のようだ。紅葉はこのあたりだけだ。右股をどんどん上がると、紅葉が切れ樹林限界も超える。ちょうどナナカマドの実が赤くなる。上の方では飛沫が凍っていた。水流に足を濡らしながら右へ右へと上がると小屋の水場に通じる黒いホースが横切っているのでそれに沿って右へ行くと、水場があった。谷の雲海が下から紅葉のあたりまで上がって来た。水場から小屋へは20分の登りだ。小屋のご主人と20分ばかり話す。鹿の害の話、細沢カールが雑誌に書かれて以来泊まる人が増えて稀少植物瀕死の話など、ここは人がほとんどこないせいか、話したいことがたくさんあることだろう。尾無尾根からの下降点はもっと上まで登ってから下るのがよい、と教わった。
西農鳥岳は最高点だけど一応農鳥岳をメインとしてあっさり通る。でも山頂らしい高まりで、中央アルプスと北アルプスの眺めはこっちだ。後ろ立山方面はもう真っ白。
農鳥岳山頂まで来ると、北岳が間ノ岳の右側に姿を見せる。塩見岳中腹の紅葉が光っていて、笊ヶ岳の山並みが雲海の半島みたいだ。ヤトシさんは荒川本谷ルート何度目かで、これまで一番天気がよいという。ジモトクライマー、マオサさんは弘法小屋尾根とか尾無尾根とか、大唐松山の長大な尾根とか全部冬季に登っていて、ほかにもマイナー山脈を見る目を光らせている。ダブルジモトクライマーと登る山だ。無風で陽気もあるが、この時間だと後半は暗くなる。いつまでものんびりもできない。
下降点を降りると雲海が上がって来て、以降は濃いガスの樹林帯となる。登りの沢で乗った石が転がりヒザを強く打ったのが、下りになって痛くなって来た。打撲炎症のようだ。下降時、ヒザを曲げると痛い。大門沢小屋はもう冬じまいしていた。
17時半すぎると暗くなった。暗くてよく見えないけど、結構急で高いところをトラバースする細い道があったりで、あまり気を抜けない下山路だ。ヒザがときどきぶれるので油断がならない。標高1140mで右岸から合流する支流は、橋が見あたらず、暗闇で対岸のマークが見えずルート探しに15分ほど使った。その後もダム湖の右岸であまりしっかりしていないトレイルをトラバースするところなどあり、やはり暗闇下山は緊張するなあと反省する。二人がが道に詳しくてずいぶん心強かった。
地図にはない巨大ダムが出てくるたび三回吊り橋を渡り、早川本流に出たところでお迎えの堀さんが待っていた。予定より時間が押して心配かけた。車はここまでの終点。買って来てもらった牛乳1リットルをみんなで回し飲み。運動直後の牛乳は筋肉になり易いとか。ここで電話も通じ、下山連絡も済んだ。奈良田早川と、暗い道を戻る。先日の台風で途中片側通行箇所もある。ここが8時までだと間に合わないところだったが、きょうから10時までになっていてよかった。
住処の町から見える農鳥岳。登ったあとはまた感慨ひとしお、見上げる気持ちが変わるのである。次に見るときは真っ白かな。

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この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 甲信越 [日帰り]
北岳 間ノ岳
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

この記録で登った山/行った場所

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