*阿弥陀岳 北稜* この一年の成長を・・



- GPS
- --:--
- 距離
- 10.0km
- 登り
- 1,125m
- 下り
- 1,122m
コースタイム
9:30 行者小屋 10:12
10:21 阿弥陀岳分岐
11:28 第一岩稜取り付き 11:48
12:29 第二岩稜取り付き 12:40
13:26 阿弥陀岳
14:05 中岳のコル
14:30 行者小屋
15:51 赤岳山荘駐車場
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
〇道路状況〇 11日朝は少し深い轍の中何とか美濃戸まで上がりました。 下山するころには美濃戸〜美濃戸口まで重機で除雪されておりましたが、轍が無い分ずっと横滑りしやすくなっていました。 4WDのスタットレスです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
〇行者小屋まで 雪質はとてもよく凍結個所などはなくアイゼン使用しないで歩きます。 〇行者小屋〜第一岩稜 この日はトレースがしっかりありました。とはいえ、最初の樹林帯からいきなりの急登。 ジャンクションピーク手前はダガーポジションで一歩一歩あがっていきます。 〇第一岩稜〜第二岩稜 今回は岩に氷雪がほとんどついていなかったので登りやすかった。 最初にすぐ上のハンガーボルトに中間支点をとる。 木、次のハンガーボルト、ピナクルにスリングでランナーの長さを調節しつつロープの流れが直線的になるようにセットして進む。 〇第二岩稜〜阿弥陀岳 第二岩稜はガバが多くルートも短いので難易度は高くなく、ナイフリッジの付いている雪も状態がよかったです。スタンディングアックスビレイで確保。 〇阿弥陀岳〜中岳沢〜行者小屋 雪の状態はあまり良くなく細心の注意を払って下っていきます。 |
写真
雪質を師匠が確認。ビーコンは山頂から装着。間隔をあけ必ずどちらかが上方を確認してその間に急いで下ります。
感想
2012年秋、精神的に辛い事があり山を辞めようか続けようか迷っていた。
そんな私を見ていて応援したいと思ってくださった師匠から一年間自分に預けないかとお話があった。
去年の3月。
初めてのアルパイン初心者ルートの阿弥陀岳北稜を歩きました。
この時はまだロープワークも何もよくわからず、ガイド登山のように連れて行っていただいたという感じ。
あれから一年間、プログラムを組んで私を育ててくださいました。
雪洞訓練や岩トレ、座学をとても丁寧に指導してくださいました。
この春、約束の一年が終了する。
二日前に師匠から阿弥陀北稜を卒業試験にするからと・・・。
CLとして計画して、オールリードで行くようにと。
私はごく一般的な主婦なので家事と仕事との両立させているため自由になる時間がほとんどない。
たった二日間で計画書を上げて、準備しなくちゃならない。
一年前に歩いたとはいえ、あの時は何が何だか分からず引き上げて頂いたようなもの。
支点やルートなどほとんど記憶にない。
ネットや本などで調べる時間もなく、正直ぶっつけ本番。
いつもは師匠やヤマちゃんの後ろでいっぱいいっぱいで付いていくだけだった私。
今回は最初から最後まで自分が先頭だったので、極力疲れないように汗をかかないように
歩きもいつもの倍近くゆっくりと歩く。
心配していたトレースもしっかりついていたのでラッセルで体力を消耗することも無かった。
関東の大雪の関係かこの日の八ヶ岳はありえないほど人が入っていなかった。
なので渋滞するはずの岩稜も貸し切りでゆっくり考えながら支点構築やランナーなどを取ることが出来た。
雪壁のような急登の場所でのアイゼンやピッケルの使い方も思い出しながらゆっくりと進む。
ナイフリッジを過ぎて支点を取ろうと思ったけれど、そこにはただ雪しかなく、
訓練でたった一度だけしたスタンディングアックスビレイにて師匠を確保。
本当ならナイフリッジの先の急登の最後にランナーをとった木の根みたいなものを終了点にするべきだったのかも。
とはいえ、アルパインルートに正解というものもなく、自分なりに考えての最善策だったのかと。
師匠からはスタンディングアックスビレイのスリングが長かったのと
ルートやランナーなど色々悩みながらだったので時間がかかりすぎだと注意を受けました。
ただ、支点、ランナーなどの位置などスムーズな流れはとても良く優等生的な取り方だったと褒められ嬉しかった。
また、ランナー回収しやすいようにこういう感じでもいいかもとの指導をうけました。
師匠に以前からmitukiに足りないものがあると言われていた。
それが何かわからずにいた。
今回師匠がしびれを切らしてその何かを教えてくれた。
私に足りないもの。。。それは「自覚」と「自信」だと。。。
一年間真面目に山に向き合って勉強してきた自分の今を信じて、
そしてその先、自分が何をするべきかを自主的に考える力。
確かにいつも自分に自信なく、不安で、色々な面でまだまだだと思ってきていた。
アルパインルートの登竜門とはいえ、この阿弥陀北陵を自分の力で登り上げた。
出来るかどうか当日まで本当に不安だったけれど、全てを自分で決めてそれをやり遂げた事。
連れて行ってもらうから自分で考えて行動するへの変化。
この山行が私の足りなかったものを少しだけ埋めてくれたような気がします。
師匠からは卒業するけれど、またもう一年、復習を兼ねて別のところで勉強することに決めました。
人それぞれ、十人十色、その人なりの山のカタチがある。
山が好き。
ただそれだけ。
これからも自分の山をひとつづつ、そして皆さんの山を応援したいと思います。
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