大峰奥駈道をいく −吉野から熊野本宮へ!−
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コースタイム
7:37 近鉄吉野駅 - 9:00 金峯神社 - 9:23 青根ヶ峰 - 10:39 四寸岩山
- 11:36 二蔵宿小屋 - 12:38 大天井岳 - 13:20 五番関
- 14:53 洞川茶屋 - 16:00 山上ヶ岳 - 16:49 小笹宿(テン泊)
<5月2日>
5:43 小笹宿 - 7:04 小普賢岳 - 7:14 大普賢岳 - 8:27 七曜岳
- 9:28 行者還小屋 - 10:49 奥駈道出合 - 12:40 弥山小屋
- 13:25 八経ヶ岳 - 15:27 楊枝ヶ宿小屋 - 18:13 釈迦ヶ岳
- 18:30 千丈平(テン泊)
<5月3日>
6:16 千丈平 - 6:36 深仙小屋 - 7:10 太古の辻 - 8:03 天狗山
- 8:47 天狗の稽古場 - 8:54 地蔵岳(子守岳) - 9:19 般若岳
- 10:15 涅槃岳 - 10:43 証誠無漏岳 - 11:10 阿須迦利岳 -11:26 持経ノ宿
- 13:04 転法輪岳 - 13:37 倶利迦羅岳 - 14:56 行仙岳
- 15:30 行仙宿山小屋 - 17:10 笠捨山 - 17:42 葛川辻(テン泊)
<5月4日>
4:59 葛川辻 - 5:41 地蔵岳 - 6:44 香精山 - 7:13 塔ノ谷峠 - 9:27 花折塚
- 10:26 玉置山 - 10:36 玉置神社 - 12:39 大森山(三角点)
- 14:10 五大尊岳 - 15:22 大黒天神岳 -16:18 吹越山 -16:59 吹越峠
- 17:22 七越峰 - 18:35 熊野本宮
天候 | 5月1日〜4日 晴時々曇り ※出発前々日と下山翌日は雨。その狭間の好天に恵まれた4日間。感謝。 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰路:5月4日 竜神バス熊野本宮→渡瀬温泉(300円程度)(温泉&テン泊) 5月5日 竜神バス渡瀬温泉→紀伊田辺駅(1,850円) JR紀伊田辺駅→天王寺駅 ※ルートは2〜3分毎のログです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<危険個所> ・五鈷峰:トラバースが崩落しており、もろいガレ場をロープを使って下る ・楊枝ヶ宿小屋手前:トラバースが崩落しかかっており慎重に渡る ・釈迦ヶ岳北側:高度感のある岩場、急登の鎖場が連続する ・地蔵岳(笠捨山の西):下りは5m程度のほぼ垂直の岩場を鎖で下降。 ・五大尊岳:登り下りとも急な鎖場。下りはざれていて疲れた足が滑りやすい。 <迷いやすい箇所> いずれもやや広めの斜面で地形的に特徴がなく、不明瞭な踏み跡が多い印象。 ・小普賢岳手前 ・仏生ヶ岳手前 <水場> 利用した水場は以下の通りです。 ・小笹宿:水量豊富な沢 ・行者還小屋付近:水量豊富。登山道上の岩場。 ・鳥の水(孔雀岳手前):水は細いですが登山道にあるので便利 ・千丈平:水は細い。登山道から少し隠れたところ。標識あり。 ・持経ノ宿:汲み置きの水をいただきました。感謝。 ・葛川辻:ロープを辿って7分激下るので要注意。小さな滝のような感じ。 <下山後> ・下山後、その日に紀伊田辺に向かうバスは終わっていたので、 途中の渡瀬温泉へ。キャンプ(約600円)&温泉(約400円)。 http://www.kumano-de-kenko.com/kurhaus/camp/ 翌朝6:11のバスで紀伊田辺へ。 |
写真
感想
奈良県吉野から和歌山県熊野本宮を結ぶ大峰奥駈道は、
8世紀に確立されたとされる修験の道。
近畿最高峰の八経ヶ岳を始め、30くらいの山々を越えていきます。
日程的な都合もあり、水平距離で100km弱の奥駈道を
3泊4日(一日20km強×4日)で辿りつきたいと考えました。
私の体力・技量ではぎりぎりの挑戦であったため
先人の皆さんのレコを何度も拝見し、軽量化が重要と認識しました。
結果、登山開始時点で14.4kg(水2.5L、ストック含む)でスタート。
<1日目>
大阪からの始発電車の車窓から吉野の奥深い山の緑が見えてくると、
「この山の向うの向うまで歩き通すのだ」と気持ちが引き締まりました。
近鉄吉野駅に到着し、不安と緊張の面持ちでいざ、出発。
しばらくは先日家族で桜を見に来たコースなので足慣らしには丁度よい。
五番関で法螺貝の音が聞こえて大峰・山上ヶ岳の雰囲気が出てきます。
できれば初日に大普賢岳を越えて行者還小屋まで辿りつきたいと
考えましたが、やはり山上ヶ岳の鎖場でへばりました。
予定通り小笹宿の苔むした沢のそばにテントを張り、一日目の夜を過ごします。
<2日目>
本日は大普賢岳、八経ヶ岳、釈迦ヶ岳を越える最もハードな行程です。
寝坊のため出発が遅れ少し焦りながらのスタートです。
朝の食事は抜きにして、ナッツ類の行動食を適宜補給することにします。
出だしから調子が今イチあがらず、小普賢岳手前でルートミスを犯すなどして
さらに焦りはつのりますが、大普賢、七曜岳、行者還岳を越えてから、
奥駈出合までが意外と遠くなかなか到着しません。
10:30過ぎにようやく奥駈出合に近づきましたが、
弥山はまだまだ遥か遠くで近づく気配がありません。
シャリバテと残雪に苦しみながら辿りついた弥山小屋で購入したポカリ
のうまかったこと。
イオンが身体中にしみわたっていき、一気に活力が湧いて復活。
アミノバイタルも補給します。
その後は崩落個所を慎重に越えて、仏生ヶ岳付近で若干迷いつつ、
ようやく楊枝小屋に辿りついたのが15:30。
何とか日が暮れる前に釈迦を越えられると判断し先を急ぎます。
楊枝小屋の水場は往復10分なのでスルーし、孔雀岳付近の
鳥の水を補給。(水が細いので枯れていないか実は心配でしたが)
釈迦ヶ岳北面の険しい岩場の通過が今回の旅で一番苦しかったところ。
18:00過ぎに無事到着した頃にはまさしくお釈迦様にすがる思いでした。
千丈平でテントを張ると、先着されていたグループの方々と
楽しくお話させていただき緊張がほぐれました。
<3日目>
またまた寝坊のため出発はなんと6:10。
当初は21世紀の森でテントを張る予定でしたが、笠捨山越えを本日の
目標に変更しました。
太古の辻を通過していよいよ南奥駈道へ。気持ちも落ち着きます。
しばらくは笹原のおだやかなアップダウンを気持ちよく進み、
最高の稜線歩きを楽しむことができました。
しかし、笠捨山は何度小ピークを越えてもなかなか近づかず、
代わりに日没が近づいてきて、またまた焦りと疲労が重なっていきます。
とにかく一歩一歩、休むことなく進んでへろへろになりながら到着。
笠捨もきつかった。
<4日目>
最終日。熊野までの行程は、山と高原の地図のコースタイムで13時間半。
最初の地蔵岳を慎重に通過した後は穏やかなアップダウンが続き、
楽だなと思っていると五大尊岳あたりから雲行きが怪しくなります。
地図では読み取りにくいアップダウンと鎖場で体力が消耗してきます。
人の笑い声が聞こえると思ったら誰もいなかったり、
屋根が見えたと思ったら木の影だったり、獣のうなり声に警戒したりと、
きつい状態になりつつありました。
そうして辿りついた熊野本宮。
自分の体力や判断力、忍耐力を100%使い、夢中で歩き通した4日間。
お会いした方々、山、木、花、空、鳥・・・すべてに感謝です。
<主な装備>
・ザック 42L
・テント エアライズ1 (ツエルトにしようか悩みましたが・・)
・シュラフ 3シーズン用
・燃料(100均の固形燃料10個ー内、4個使用)、アルミホイルの風よけ、小さなゴトク
※風が強い時は500ccの湯を沸かすのに20分以上。2個一緒に燃やした方が効率的。
・衣類 行動中の最低限の着替え、防寒着(夜はまだ冷え込みます)
・その他必要装備
<食糧・エネルギー補給>
・乾麺(フォー) 5食分、フリーズドライの米4食分
(消費したのはフォー4食、米2食)
・わかめスープの粉末(乾麺や米の味付けに)
・行動食(ナッツ・チョコ・フルグラ・塩&クエン酸飴・干し魚 計400g程度)
・アミノバイタル14本、ブドウ糖タブレット
(筋肉疲労の回復にはアミノ酸、集中力維持にはブドウ糖が効いた気がします)
出会った方々の中には1週間くらいどっぷりと奥駈に浸って歩かれている人も
いました。そんな山旅もまたいつかしてみたいと思います。
tubataroさん こんにちは♪
それにしても4泊で駆け抜けるとは凄いですね
通常は5〜6泊じゃないですか?
大峰奥駈の深い山々のあの長〜い稜線を、一度辿ってみたいなと
思っているのですが、こんなにモチベーションと体力が持つか
自信がないですね
このレコで行ったつもりにしておきます
本当にお疲れさまでした。
今度お会いした時に、お話をお聞かせください。
ご無沙汰しております。
自分の体力ではギリギリの行程で、
4日目の午後でもまだその日のうちに辿りつけるか不明でした。
天候に恵まれたおかげだと思います。
でもやっぱりのんびり、大峰に浸りながら歩くのがよいと思います。
時間があればぜひ!
またお会いした時にはよろしくお願いします。
tubataroさん、こんにちは。また、はじめまして。
5月1日から4日にかけて、前鬼から縦走してました。それにしても、奥駈道を通しで4日で歩くのはすごいですね。
行仙の山小屋でも吉野から通しで歩いている方に会いました。結構いらっしゃるようですね。いやー、とても私には体力もちません。
ところで、本宮の最後の大鳥居に行くときに、河原にあるテントで川は渡れたのでしょうかね? カヌーが行き来していたように見えました。私も絶対渡れないと思ったので、橋を渡りました。
今後も楽しい山行を!
ありがとうございます。
関東から来られたんですね!素晴らしい。
お疲れ様でした。よい天気に恵まれてよかったですね。
歩いて渡ったというレコも拝見したことがあるのですが・・
カヌーは見かけなかったです。残念。
jm1bwoさんもよい山行を!
4日で制覇なんて凄いですね!
お天気も味方についてくれたみたいで良かったですね(*^▽^*)
いつかはチャレンジしたいですが、一応女人なもんで行者還から本宮とか…いつになるやら(笑)
ご無沙汰しています。
そうですね、天気が悪ければあっさり停滞するつもりでしたので、
運がよかったんですよ。
行者還からや、弥山からゆっくり時間をとって
大峰に浸って楽しんでみてください。
いやー、山道100kmを4日で駆け抜けられるとは尊敬の一言です・・・自分も今年からテントを導入するので1度こんな風にじっくり歩いてみたいですね。tubataroさんのレポは何時も見ていてワクワクするものばかりなので次も期待しております
GWの大峰奥駈はやはりたくさんの方が歩いておられました。
なかには2泊3日のトレランの人も。
人それぞれ色んな目的で色んなペースで楽しんでおられました。
夏は水場が厳しくなるので涼しい時期がおすすめです。
nagisukeさんのレコも楽しみにしています。
tubataroさん どうもです!
当方へのコメントありがとうございます
奥駈:4日で達成された事、本当に素晴らしいです & ご存知の様に私のやりたかった山行です。
私の失敗としては軽量化をしていなかったのと、4日目に熊野本宮に着いた後に17:16のバスで大阪に戻る予定を組んだのが、ルートミスをした場合のリカバリーが効かなかった事ですね・・
関西を離れてしまったので、中々気軽には行けませんが、<人生の遣り残し>なので、ここ数年の内に再トライしたいですね
私の技量ではぎりぎりの挑戦だと思ったので、
ButaModernさん、tamaoさんはじめ皆さんのレコを参考に
させていただきました。
加えて、やはり天候に恵まれたことも大きかったです。
少しづつステップアップしていますので歩みは遅いですが、また色々ご教示ください。
そうそう、Futaroさんとも家族ぐるみでお付き合いさせてもらっています。
今後ともよろしくです!
GWはロングにもってこいですね。
私もいつか歩いてみたいです。
その日のために、お気に入りに頂いておきます♪
そうですね、5月はロングにはぴったりですね。
でもHIさんなら、奥駈3日で歩けるのではないでしょうか。
他にも面白いロングコースがないか探索中ですので
よいのがありましたら教えてください。
GWはどこに行かれてたのかな〜と思ってましたが、こんなロングコースにチャレンジされたんですね。
4日間も一人で山の中にいたら貴重な体験たくさんできるんでしょうね。
そして走破されたtubataroさん流石です☆
僕も今年こそいよいよテン泊デビューするつもりなので、
これからも色々参考にさせて頂きます〜。
ご無沙汰です。
家族でどこかにと思っていたのですが、
それぞれ学校や習い事などで日が合わず
暇なのは私だけでした(爆)。
テントがあるとまた山行の幅が広がりますね。
(ちなみに私は家族用にステラリッジ4、単独用にエアライズ1)
またレコ楽しみにしています。
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