木曽駒ヶ岳(権現山ルート)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 2,202m
- 下り
- 657m
コースタイム
権現山登山口3:55
6:05権現山6:10
7:20板沢の頭7:20
7:35駒ヶ岳登山道五合目7:55
10:10七合目10:10
10:55西駒山荘11:40
11:55聖職の碑12:00
12:25黒沢分岐12:25
12:40濃ヶ池12:55
13:50駒飼ノ池13:50
14:25宝剣山荘14:40
14:55中岳15:00
15:05駒ヶ岳頂上山荘(テント設営&生ビール♪)17:50
18:05木曽駒ヶ岳18:30
18:40駒ヶ岳頂上山荘
2日目(8月3日)
駒ヶ岳頂上山荘6:30
6:40木曽駒ヶ岳7:00
7:10駒ヶ岳頂上山荘8:00
8:10中岳8:15
8:25宝剣山荘8:35
8:50宝剣岳8:55
9:40極楽平9:40
10:05千畳敷駅
合計距離: 14.99km
累積標高(上り): 2077m
天候 | 8月2日(1日目) 晴れときどき曇り 一時雨 8月3日(2日目) 曇りのち小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
|
その他周辺情報 | 権現山から西駒山荘まではトレースはありますが、藪漕ぎあり。 5合目から先が長丁場。 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ガスカートリッジ
コッヘル
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
テント
テントマット
シェラフ
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感想
「聖職の碑」という映画を観た。
木曽駒ヶ岳が舞台の実際の登山道にある聖職の碑にまつわる話で、映画の最後、聖職の碑が建っている場所を現在は多くの登山客が訪れているという映像で締めくくられていた。
映画自体は全体としてさほど面白いとは思わなかったのだが、そのラストシーンで背後に映った美しい山々に凄く魅了されたのを覚えている。
今回登る木曽駒ヶ岳は、実際に聖職の碑とその周囲の山々をこの目で見てみたいと思い、そこを通るルートで計画を立てた。
自分にとって初めての中央アルプスだが、今まで中央アルプスはどうしても食指が動かない山域だった。
まず、3000m級の山がなく、おまけに山域自体の全長も北や南と比べて短いために南北のアルプスに比べ見劣りしてしまっていた。
また、中央には千畳敷カールがあり、そこまではロープウェーでいとも簡単に行けてしまうことも要因の一つ。
今までは、観光で訪れるハイキング客が多いイメージが抜けず、ロープウェーがあるお陰で、わざわざ足を使って登っているところをロープウェーの客から見下ろされるのが馬鹿馬鹿しく思えていたこともあり、ずっと敬遠していたのだ。
そんなことで、東京に住んでいる自分としては、距離的に中央へ行くのとさほど差のない北アルプスへ目を向けることが多かった。
しかし、聖職の碑の位置を見るとロープウェーからは距離があり、しかもテント場を経由して山頂に行けるルートを組めることが分かると、中央アルプスへの思いが自分の中で一気に強まってきていた。
最初は桂小場からスタートするつもりであったが、そこまでの道路が閉鎖されているという事で、代替ルートとなる権現山を経由したルートを取った。
このルートは、登山口から木曽駒山頂までの標高差がおよそ1800mというハードなルート。テント泊の荷物を背負って挑むことにワクワクしながら東京を出発した。
スタートは、いつものごとく夜明け前から出発するため、2時半に起床し3時半に伊那市内のホテルを出てタクシーで登山口へ向かった。
権現山頂上直下と駒ヶ岳五合目からは、天気が良かった事もあり綺麗な南アルプスの眺望を得られ、気持ちよく歩を進めることが出来た。
しかし、そこからは登山道の雰囲気にまるで変化がないばかりか藪の中を突き進むこともあり、しかも登っているのも自分一人というマイナールートなため、五合目から森林限界を超えるまでの約2時間半は修行のような山行となってしまっていた。
西駒山荘では、稜線上にもかかわらずちゃんと管理された水場があったので有難く給水し、初体験の袋トイレを済ませ、木曽駒へ向かう。
気が付いたら聖職の碑があり、映画で見たのと比べると人が一人もいなかったのと雲がかっていたこともあってか、綺麗な写真が撮れなかった。しかも、何故か将棊頭山をスルーしてしまっていて軽く驚いた。
西駒山荘からは木曽駒頂上までは平たんなイメージで歩いていたが、宝剣山荘手前は雪渓を横切ったりハシゴが出てきたりと、意外と登っていてキツかった。
宝剣山荘に着くとすぐに雨が降ってきたので小屋の中に避難させてもらい、雨が降り続くようならテント泊を諦めようかと思っていたところで雨が止んだので、目的地へと進んだ。
中岳を越えて頂上山荘に着く頃には陽が再び出ていたので、受付を済ませテントを張る場所を探しに出る。
山と渓谷社のガイドブックには100張りとの記載だが、広い割には大きな岩が多く、張れるスペースは意外と少ない印象で、自分より遅くに来た人で張る場所がない人は、スペースを作るために岩を掘り起こしている人もいた。
テントを張って、生ビールを飲む。
ハードな山行を終えて飲むビールは、自分が今まで飲んだビールの中で間違いなく1番美味かった。デジカメで写真を撮るのも忘れ、一気に飲み干してしまった。
酔いがさめた頃に、木曽駒の山頂へ向かう。
夕陽が見られればと思って山頂まで来たが、西側は雲が多く、諦めてテントに戻った。
テントは、程良くわずかに足の方に傾いていたからか、とても気持ちよく眠れてしまい、アラームを消して更に1時間ほど二度寝をしてしまった。
しまったと思い、慌ててテントを飛び出ると東の空が既に赤くなっていたが、御来光はまだだったのでホッとした。
上空の雲に太陽が隠れるまで朝日を浴びたのち、もう一度木曽駒の頂上へ景色を見に行くと、昨日は雲で隠れていた北アルプスや南アルプスがいくらかよく見えるようになっていた。
山頂碑などのモニュメントは、ずっとツアー客で囲まれていたため早々と退却し、再び中岳を経由して宝剣岳へ向かう。
宝剣山荘に着いた頃から雲が多くなり始め、しかも寝坊をしてしまって出発が遅れたため、当初の予定の北御所登山口まで自力で下りる計画は断念した。
予定を変更し、宝剣岳を越えて千畳敷へ向かう。
宝剣岳はクライミングの要素も兼ね備えた、自分にとって程良い難度の山で、登っている途中で降ってきた雨のせいで濡れた岩で足を滑らすことがなければ、気持ちよく登れたと思う。
いくつかの岩稜帯の小ピークを越え、極楽峠で稜線から離れ千畳敷に辿り着いた。
稜線では西側から上がってくるガスで小雨がパラパラ降っていたが、極楽峠から下降している間も雨は止まず、次第に強くなってきていた。
千畳敷でカールの写真を撮っていると雨具が必要なほど降ってきたので駅の中に避難した。
天候が悪くなってきたためにロープウェーの券売所の列が長くなり、整理券を配るほどの人数にまで急に膨れ上がってきたので、30分ほど待って乗ることとなった。
初の中央アルプスで特に印象に残ったのが、西駒山荘から歩く途中に見た伊那前岳と木曽駒山頂から見た三沢岳。
双方とも山の形が良く、尾根筋の通り具合や低木の緑と岩の灰色の混ざり具合がとても綺麗で、ドーム状の形をした木曽駒よりも断然気に入ってしまった。
360度の展望を有する木曽駒が人気があるのは頷けるが、自分にとっては前者の二つの山に、また今度中央アルプスに来た時に登りたいと思った。
おしまい
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