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Yamareco

記録ID: 496706
全員に公開
トレイルラン
塩見・赤石・聖

南アルプス主脈全山縦走トレラン(易老渡から光岳〜甲斐駒ケ岳から黒戸尾根)

2014年08月13日(水) 〜 2014年08月16日(土)
情報量の目安: S
都道府県 長野県 静岡県
 - 拍手
体力度
10
2〜3泊以上が適当
GPS
40:45
距離
111km
登り
11,079m
下り
11,217m
歩くペース
とても速い
0.40.5
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
11:30
休憩
0:47
合計
12:17
4:43
45
5:28
69
6:37
6:39
28
7:07
32
7:39
7:40
9
7:49
8
7:57
12
8:09
6
8:15
8:19
9
8:28
8:31
29
9:00
9:02
36
9:38
9:40
39
10:19
10:21
10
10:31
10:32
9
10:41
10:43
22
11:05
11
11:16
11:44
316
17:00
ゴール地点
データが途中で切れるようなので、手入力。
(1日目)4:38易老渡登山口ー6:38易老岳ー7:40光小屋ー7:50光岳ー7:55光石(折り返し)ー8:28イザルヶ岳ー9:35易老岳ー10:20希望峰ー10:29仁田岳ー10:42希望峰ー11:04茶臼岳ー11:20茶臼小屋11:45ー12:35上河内岳ー12:58南岳ー13:35聖平小屋(8時間57分)
(2日目)5:03聖平小屋ー5:56小聖岳ー6:25前聖岳ー6:32奥聖岳ー6:50前聖岳ー7:45兎岳ー8:12小兎岳ー8:45中盛丸山ー9:30百聞洞山の家ー11:05赤石岳ー11:21小赤石岳ー12:10荒川小屋13:00ー13:45中岳避難小屋(荷物デポ)ー14:30悪沢岳(荒川東岳)ー14:50丸山ー15:07悪沢岳ー15:45中岳避難小屋(10時間42分)
(3日目)5:00中岳避難小屋ー5:06荒川中岳ー5:18荒川前岳ー6:34高山裏避難小屋ー7:04板屋峠ー8:05小河内岳ー9:07三伏峠ー9:40本谷山ー10:40塩見小屋11:05ー11:42塩見岳西峰ー11:50塩見岳東峰ー12:46北荒川岳ー14:00安倍荒川岳ー14:26熊の平小屋(9時間26分)
(4日目)5:00熊の平小屋ー5:52三峰岳ー7:02野呂川越ー7:22横川岳ー7:58高望池ー9:28大仙丈ヶ岳ー9:51仙丈ヶ岳ー11:02北沢峠下ー12:05仙水峠ー12:48駒津峰ー13:11六方石ー13:35甲斐駒ケ岳ー15:30刃渡りー16:57白州駐車場
(11時間57分)
天候 台風11号通過後、毎日晴れの予報が毎日雨に一変。
前日:午後から雨。
13日:晴れから曇り。14時頃からにわか雨。
14日:霧。強雨。強風。
15日:朝のみ晴れ。霧。雨。強風。
16日:午前濃霧。仙丈ヶ岳2合目〜甲斐駒ケ岳山頂曇り。甲斐駒ケ岳9合目〜2合目強雨。
過去天気図(気象庁) 2014年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 タクシー
最前線基地は日本のチロル「下栗の里」。ここから易老渡登山口(駐車場)まで車で40分。
アクセスルートの林道赤石線は、中部電力北又渡発電所があるため通常は早期復旧しますが、よく通行止になる悪路です。現地入り前も台風11号の影響で10日〜11日に掛けて通行止、その後も通行止・復旧を繰り返し、8月15日午後から通行止となり現在復旧メド立たずです。詳しくはこちら↓
http://www.tohyamago.com/WP/archives/category/douro
下栗の里「民宿みやした」に前泊し、登山口易老渡まで天竜観光タクシー約7500円。
下栗の里までは、飯田駅〜信南交通バス遠山郷線上町バス停〜天竜観光タクシー、または飯田駅〜飯田線平岡駅〜遠山タクシー。時間が合えば前者の方がローコストです。
尾白駐車場からの帰路は省略。
コース状況/
危険箇所等
基本的な登山技術があれば全行程特段危険はないと思いますが、悪天候時は滑り易いところが増えるので、転倒、滑落等に注意必要。
その他周辺情報 特急電車乗るために下山後は韮崎に向いましたが、小淵沢の方が近い上に遅い時間帯でも便利かも。
前泊地下栗の里。民宿から片道2km「天空の里ビューポイント」から。長逗留したくなるところです。
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前泊地下栗の里。民宿から片道2km「天空の里ビューポイント」から。長逗留したくなるところです。
入山届を出して出発します。
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入山届を出して出発します。
スーパームーンの50時間後。
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スーパームーンの50時間後。
駐車場のすぐ下の赤い橋を渡ります。
駐車場のすぐ下の赤い橋を渡ります。
見て励まされることもがっかりすることもありますが、分からないのでは役に立たない。
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見て励まされることもがっかりすることもありますが、分からないのでは役に立たない。
易老岳到着。ここから南下します。
易老岳到着。ここから南下します。
西に展望が開けると、遠くに中央アルプス。その手前はしらびそ峠から奥茶臼山への稜線。林道が見えますが、崩壊により通行止です。
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西に展望が開けると、遠くに中央アルプス。その手前はしらびそ峠から奥茶臼山への稜線。林道が見えますが、崩壊により通行止です。
ガレた沢を登り詰める静高平の花畑に出ます。振り返ると聖、兎、中盛丸山。ここの水場は枯れることがあるらしいですが、最近の雨続きのおかげで豊富。
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ガレた沢を登り詰める静高平の花畑に出ます。振り返ると聖、兎、中盛丸山。ここの水場は枯れることがあるらしいですが、最近の雨続きのおかげで豊富。
センジヶ原の亀甲状土。事前に知らないと、ランナーのペースでは見落とします。そして最南端のハイマツ。
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センジヶ原の亀甲状土。事前に知らないと、ランナーのペースでは見落とします。そして最南端のハイマツ。
光岳小屋から振り返ると、イザルヶ岳の先に富士山。
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光岳小屋から振り返ると、イザルヶ岳の先に富士山。
聖岳を中心とする山々。
聖岳を中心とする山々。
今回の山行1座目の百名山。展望が開ける方向が少ないですが、
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今回の山行1座目の百名山。展望が開ける方向が少ないですが、
上河内、聖方面と、
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上河内、聖方面と、
反対側は光石の先に池口岳〜中尾根山方面が見えます。
反対側は光石の先に池口岳〜中尾根山方面が見えます。
ホントに真っ白ですが、あまりに奥深いここを見上げる麓がどこにあるのか不明。
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ホントに真っ白ですが、あまりに奥深いここを見上げる麓がどこにあるのか不明。
崖です。
イザルヶ岳から富士山。
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イザルヶ岳から富士山。
イザルヶ岳山頂標と、これから向う稜線。易老、茶臼の手前で切れて、右から上河内、聖、兎、中盛丸山。
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イザルヶ岳山頂標と、これから向う稜線。易老、茶臼の手前で切れて、右から上河内、聖、兎、中盛丸山。
希望峰。視界なし。
希望峰。視界なし。
縦走路を逸れて仁田岳。かなり雲が上がってきました。天気さえよければ素晴らしい眺望が期待出来そう。
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縦走路を逸れて仁田岳。かなり雲が上がってきました。天気さえよければ素晴らしい眺望が期待出来そう。
仁田池。ただの雨水溜まりのような。
2
仁田池。ただの雨水溜まりのような。
茶臼岳。
雲で比較的近景も見えず。
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雲で比較的近景も見えず。
上河内岳に向かう草原。池ではありません。このところの雨でトレイルが水没。環境保護を考えると端を通すか木道を架ける方がいいと思う。
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上河内岳に向かう草原。池ではありません。このところの雨でトレイルが水没。環境保護を考えると端を通すか木道を架ける方がいいと思う。
上河内岳は形の奇麗な山です。直登でなく、二重稜線の左尾根を登り詰め、肩から20分。
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上河内岳は形の奇麗な山です。直登でなく、二重稜線の左尾根を登り詰め、肩から20分。
竹内門と聖岳。
聖岳がよく見えます。東聖と白蓬ノ頭を結ぶ急坂(冬期ルート)の標高差は僅か200m。本日の目標地聖平小屋は左手鞍部から右に下ったところ。
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聖岳がよく見えます。東聖と白蓬ノ頭を結ぶ急坂(冬期ルート)の標高差は僅か200m。本日の目標地聖平小屋は左手鞍部から右に下ったところ。
上河内岳山頂。
上河内岳から南岳、聖岳、赤石岳を望む。
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上河内岳から南岳、聖岳、赤石岳を望む。
振り返っても二重稜線明瞭。カールではありません。
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振り返っても二重稜線明瞭。カールではありません。
上河内岳下から南岳東側トラバースは花畑。
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上河内岳下から南岳東側トラバースは花畑。
笊ヶ岳からの稜線の奥に富士山。
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笊ヶ岳からの稜線の奥に富士山。
聖岳を見上げて本日の山行終了。
聖岳を見上げて本日の山行終了。
雨と霧で遠景がさっぱり見えないので、本日は標柱コレクションです。。。小聖岳。
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雨と霧で遠景がさっぱり見えないので、本日は標柱コレクションです。。。小聖岳。
(前)聖岳。今回の山行初の3000mにして2座めの百名山。
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(前)聖岳。今回の山行初の3000mにして2座めの百名山。
もう1つの標柱。
奥聖岳にも脚を伸ばします。
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奥聖岳にも脚を伸ばします。
今回初雷鳥。
中盛丸山。
百聞平。て書いてないから分からない。
百聞平。て書いてないから分からない。
雷鳥2組め。つがいでしたが、ちょっと遠い。
雷鳥2組め。つがいでしたが、ちょっと遠い。
石畳と言いたくなるほど石の敷き詰まった道を登ると、
石畳と言いたくなるほど石の敷き詰まった道を登ると、
赤石岳山頂。今山行2座めの3000m峰にして3座めの百名山。
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赤石岳山頂。今山行2座めの3000m峰にして3座めの百名山。
これが日本最高一等三角点。
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これが日本最高一等三角点。
小赤石岳3081m。その後小赤石岳の肩も3030m。
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小赤石岳3081m。その後小赤石岳の肩も3030m。
荒川東岳(悪沢岳)。3座めの3000m峰、4座め百名山。
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荒川東岳(悪沢岳)。3座めの3000m峰、4座め百名山。
悪沢岳から岩場を200m程下って穏やかな尾根を登り返すと丸山3032m。
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悪沢岳から岩場を200m程下って穏やかな尾根を登り返すと丸山3032m。
小屋からすぐ荒川中岳、3083m。3000m峰4座め(Wikiの日本の山一覧記載基準)。
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小屋からすぐ荒川中岳、3083m。3000m峰4座め(Wikiの日本の山一覧記載基準)。
急速に霧が薄くなり、悪沢岳が見えてきます。手前に見えるのが避難小屋の屋根。
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急速に霧が薄くなり、悪沢岳が見えてきます。手前に見えるのが避難小屋の屋根。
御来光。
雲が掛かって変形して見えますが、富士山。
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雲が掛かって変形して見えますが、富士山。
撮っていただきました。指かな、影になってましたね。。。右手は塩見、更に右が間ノ岳。
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撮っていただきました。指かな、影になってましたね。。。右手は塩見、更に右が間ノ岳。
雲に覆われた仙丈ヶ岳、手前左が塩見岳、右に相ノ岳、農鳥岳。
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雲に覆われた仙丈ヶ岳、手前左が塩見岳、右に相ノ岳、農鳥岳。
どんどん明るくなっていきます。
2
どんどん明るくなっていきます。
荒川前岳3068m。
悪沢岳と富士山。
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悪沢岳と富士山。
初めて遭遇!ブロッケンの妖怪。
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初めて遭遇!ブロッケンの妖怪。
高山裏避難小屋の周りはマルバタケブキの花畑。
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高山裏避難小屋の周りはマルバタケブキの花畑。
天候不良により、再びここからは証拠写真集。。。
板谷岳。
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天候不良により、再びここからは証拠写真集。。。
板谷岳。
北部とも異なる深い森を進みます。 
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北部とも異なる深い森を進みます。 
小河内岳。
前小河内岳。
烏帽子岳。
三伏峠分岐。小屋には寄らず。
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三伏峠分岐。小屋には寄らず。
三伏山。
本谷山。
塩見岳西峰3047m。3000m峰5座め、百名山5座め。
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塩見岳西峰3047m。3000m峰5座め、百名山5座め。
塩見岳東峰3052m。こちらの方が高いですが、トレイルから僅かに外れて見落としそうになっています。
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塩見岳東峰3052m。こちらの方が高いですが、トレイルから僅かに外れて見落としそうになっています。
北荒川岳。
山と高原地図42には載らないところまで北上しました。安倍荒倉岳。
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山と高原地図42には載らないところまで北上しました。安倍荒倉岳。
三峰岳。剱岳と同じ標高。胸の高さは3000m。
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三峰岳。剱岳と同じ標高。胸の高さは3000m。
横川岳。
高望池。この間にある独標は見落としました。
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高望池。この間にある独標は見落としました。
大仙丈ヶ岳。
仙丈ヶ岳3033m。3000m峰・百名山6座め。
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仙丈ヶ岳3033m。3000m峰・百名山6座め。
霧も酷いですが、レンズ曇ってますね。
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霧も酷いですが、レンズ曇ってますね。
小仙丈ヶ岳をすっとばしてさっさと北沢峠まで駆け下りました。
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小仙丈ヶ岳をすっとばしてさっさと北沢峠まで駆け下りました。
仙水峠から見上げますが、摩利支天の途中までしか見えません。
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仙水峠から見上げますが、摩利支天の途中までしか見えません。
駒津峰。
六方石付近からは山頂方面が見えるようになりました。
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六方石付近からは山頂方面が見えるようになりました。
最後のピーク甲斐駒ケ岳山頂。
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最後のピーク甲斐駒ケ岳山頂。
既登頂につき、7座めとは数えません。あとはひたすら下るだけ。
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既登頂につき、7座めとは数えません。あとはひたすら下るだけ。
登頂後酷い雨に見舞われましたが、刃渡り付近で一旦雨が上がりました。
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登頂後酷い雨に見舞われましたが、刃渡り付近で一旦雨が上がりました。
オベリスクも見えます。
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オベリスクも見えます。
その後また雨になり、次の写真はゴール。ただいま。
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その後また雨になり、次の写真はゴール。ただいま。

装備

個人装備
バックパック OMM CLASSIC25 アッパーシェル TNFアクティブシェルフーディー シェルボトムス サロモンアクティブシェルパンツ インナー スキンズロングスリーブ ボトムス CW−Xレボリューション+TNFショートパンツ バイザー(1) グローブ(2) ソックス(2) シューズ サロモンXT WINGS2 ポール BDディスタンスウルトラ ゲイター(1) ハイドレーション(1) ツェルト(1) シュラフ(1) シュラフカバー(1) ヘッドランプ(1) 携行食5日分(Shots2・VESPA Hyper2・クリーム玄米ブラン3×5) ファーストエイドキット 日焼け止め 虫除け
備考 山小屋泊想定とはいえ、未経験の距離&コースのため、ビバークの可能性を考慮してツェルトも持参、水を除くスタート時の装備重量は6.7kgありました。水は容量Max2.6Lで、毎日スタート時約2L準備。
シェル上下はTNFとサロモンのGTXアクティブ。正直防水性は低いですが、ずっと雨に降られた今回はしっかりしたレインウェアを着ていた方々もかなり濡れていたようであり、風雨による冷えに運動による発熱が勝っていた今回の私には悪くない選択だったと思います。雨さえ上がれば乾きも早いし。
シューズは水抜けを重視して非防水のXT WINGS2を使用。これと防水ソックスの組み合わせは当たりだったと思います。レインパンツとゲイターを省略した黒戸尾根下りではソックスの中が金魚鉢になりましたが。
ミレーのレイングローブは、水が入るのに抜けないという困った代物でした。やっぱりGTXのを探すべきかと思います。

感想

(計画)
「北岳から光岳まで」を南アルプス「主脈」と言うようですが、仙塩尾根を途中で逸れて北部の中心を北端とするのは、たとえ日本No.2の北岳を含んでもおかしい。そのまま仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳と北に突き抜けてこそ長大な南アルプスでしょう。と予て思っていた私は、首都圏からのマイカー日帰り派にはアクセス難の光から仙丈までを、甲斐駒ケ岳と一緒に「南アルプス主脈縦走」として纏めて攻略する機会を狙っていました。
10日段階の予報では台風通過後の天気は良好、丁度お盆の時期に休める状況、そして同時期にはTJAR開催。逆走なら選手を応援もできる。
よし、決行!
13日易老渡から入山、夕立に当たらないよう1日大凡8〜9時間行動で山小屋を繋いで光岳から甲斐駒ケ岳まで縦走し、16日黒戸尾根を下山。因みに北上ルートをとったのは、心身共に疲れ果てても暗くなっても、山行9回、登頂10回の甲斐駒ケ岳なら降りられるという安心感。
(初日)
易老岳までのコースは標識で30分割されています。10の面平までつづら折れの急登。
易老岳から三吉平までは概ね平坦な歩き易い道。折り返して茶臼岳までトレラン向きのフラットトレイルです。気楽に来れるエリアではないので次来るかというと微妙ですが。
光岳で今回の山行初の百名山Get。光石は、真っ白な石灰岩。確かによく目立ちますが、これを見上げる麓がどこにあるか分からないくらいの奥地です。
光岳への縦走路から片道僅か15分ながら外れ、3000mに満たないイザルヶ岳はパスする予定でしたが、光岳小屋から下山中に会ったトレランの方に必見と勧められたので登ってみました。素晴らしい!360度の展望。初日一番のViewになりました。ありがとうございます。尚、ダケカンバの太い枝をくぐる箇所で頭をぶつけないよう注意。
易老岳から光岳までのピストン時2回会った74歳男性。66歳で観梅に訪問した筑波山で奥様が百名山登山に目覚め、既に過半を踏破して今回は単独で聖岳までおいでになるとのこと。うらやましいですね。
希望峰までも概ね平坦。縦走路を外れた仁田岳へはハイマツに阻まれて歩き難いです。
茶臼岳を過ぎて分岐から縦走路を外れて急坂を下ると茶臼小屋。ランチメニュー特になし。カップ麺で昼食。TJARの応援のため登ってきたトレラン者多数。
二重稜線の上河内岳を降りると、南岳の花畑。
南岳から聖平へは、左手が崩落地なので、多少注意必要。
聖平から明日向う聖岳を見上げて本日の山行終了。聖平小屋はすぐです。名物フルーツポンチ(1杯無料)を頂いていると、雨が降り出しました。
聖平小屋は素泊まり5500円+夕食2000円+朝食1000円ー寝具持参1000円=7500円。私はダウンシュラフ持参しましたが、備付寝具は化繊シュラフのようです。入口横の蛇口から豊富な南アルプス天然水が出ます。夕食、朝食はごはんおかわり自由。トイレはEM菌なるアレなものを使ってますが、バイオトイレで清潔。なんと水洗。寝所は7人の仕切スペースに6人。両サイドきっちり詰められて狭かったので逆向きに寝ましたが、頭を蹴られ、脚には肘打ちされ、広い室内にはイビキが響き渡り、と残念ながら快適ではありませんでした。これは小屋自体でなく、利用者のマナーの問題。
iPhone(SB)はさっぱり通じず。
26.5km8時間57分。
(2日目)
雨予報の下、霧の小屋を5時過ぎ出発。すぐの聖平で雨になったので、雨具を着ました。以後ずっと雨中の山行になりました。
聖岳への登り〜下り〜兎岳への登りは、岩場で滑り易いので注意必要。
兎岳の山頂標から三等三角点に向おうと思いましたが、分岐に×印があり、その先もハイマツに覆われて不明瞭なので省略しました。
中盛丸山は、前日撮った写真で分かっていたとおりの急登でしたが、山頂直前で今回山行初の雷鳥発見。景色が見えない以上雷鳥さんに期待するしかありません。雷鳥を追って山頂に着くと、先客1名。TJAR撮影のためのカメラマンさんでした。無人の兎岳避難小屋泊のためこの悪天候の下大荷物を背負って大沢渡から登ってきたツワモノです。でも電波が通じないので、先頭がどこにいるかも不明と。
百聞洞下降点からは大沢岳を省略し、右の百聞洞山の家方面に向かって間もなく9:10、TJARトップの望月将悟選手と遭遇。独走でした。
百聞洞山の家には9:30着。昼食には早過ぎるので、トイレだけ借りて出発。
12:10荒川小屋着、荒川カレー1000円を賞味しましたが、iPhoneをプチ紛失して13時まで長逗留となり、体冷えました。
翌日通る中岳山頂の写真はスルーして13:45中岳避難小屋着。スタッフバッグを下ろして、今山行最高点悪沢岳、その先の3032m丸山をピストンしてきました。悪沢岳に向うトレイルが「(危)ガレた急坂」とされていますが、丸山との間の岩場の通過の方が危ない印象。
悪沢岳に向う途中で、今回3組目、親子4羽の雷鳥発見。天候不良のため、カメラ取り出せず、撮影はなし。
私の前後に二軒小屋方面から避難小屋に入った登山者多数。雨による冷えで皆さんかなり消耗。
日没頃雨が上がり、霧が切れることもありました。トイレからの富士山が絶景(笑)。
中岳避難小屋は素泊まり5500円(寝具500円)。寝具は布団です。私は持参のダウンシュラフ使用。食事はインスタントとレトルトあり。レトルト牛丼1000円とホットコーヒー300円で夕食。定員20名に14人入ったでしょうか。3人ずつの仕切内に2人で、前日と違って広々。場所が場所なので慣れたハイカーが多いようでしたが、雨具を拭かず水がボタボタ垂れる状態でハンガーに掛ける人(お陰で乾くものも乾かず)、3時30分前の活動開始禁止と書いてあったと思いますが3時過ぎから動き出す人。そして、盛大なイビキに悩まされて殆ど眠れず。
本日もiPhone(SB)はさっぱり通じず。
25km9時間15分。
(3日め)
朝は携行食をとって出発。雨具を着込みますが、急速に雲が取れ、中岳では悪沢岳からの御来光。
前岳では初めてブロッケン現象に遭遇しました。見たい見たいと思ってはいましたが、いきなり会うと驚きます。
前岳から降り始めると間もなくオーバーハング箇所あり(×印が3つ並んでいます)。その先の小さな広場から尾根伝いに下ると間もなくトレースが消え、ルートロスト。広場に入らずハイマツを越えて稜線反対側に抜けるのが正解でした。赤いペイントマーカーがあるのですが、私は赤はよく見えない。黄色にして欲しいなあ。
ガレ場を500m程急降下する最中にまた霧に巻かれ、樹林帯に入ると雨に変わりました。樹林帯もガレて滑り易いので要注意。
板屋岳〜大日影山〜小河内岳〜前小河内岳〜烏帽子岳と森林限界付近のアップダウンの少ない稜線上を進みますが、雨と強風に晒されて気持ちよくありません。視界があれば奇麗そうなのですが、残念。
本日の昼食は塩見小屋。テント場のない小さい小屋で、ランチは軽食のみ。稜線の陰になって風が弱かったので、外で座り込んでも体が冷えなくて助かりました。カップ麺と丁度切れたと思った水を購入。非宿泊者には2Lペット1本売り1000円。切れたと思った水は、荷物の重みで潰れたハイドレーションバッグからチューブに送水できなくなっただけで、残り1Lで足りる距離に2.5Lの水を背負う目に遭いました。
その先塩見岳西峰までは、岩場になります。ポールを畳む程厳しくはありませんが、三点支持必要。登りは風雨の中でもどうということはないですが、TJARランナー含め三伏峠に向う縦走者には厳しい下りではなかったかと思います。
仙塩尾根に入って北荒川岳周辺は、マディ&スリッピィなトレイルの下り。危険はありませんが、汚れるのが嫌で緊張します。
その先はコースタイムに比べて地図上の距離が長いので、フラットトレイルを期待したのですが、意外に走れず。疲労の影響もあると思いますが。
安倍荒倉岳を過ぎて本山行最後のTJARランナーと会いました。終盤の南アルプスでは疲労もピークなのでしょう、トップの望月選手以下登りも下りも1人として走っている方と会わず。
熊の平小屋は、素泊まり6000円+夕食2000円+朝食1000円=9000円。私は持参ダウンシュラフを使用しましたが、料金は寝具(布団)込みです。水場、トイレも近く、夕食、朝食はごはん&味噌汁おかわり自由。夕食はデザート付。1階食堂の上が2回寝所。小屋泊者は14人程。3人仕切スペースに1〜2人の広々使用でした。食堂のストーブで濡れものもすっかり乾きました。小屋内も静かで、初めてぐっすり休めました。
本日もiPhone(SB)はさっぱり通じず。
27.5km9時間26分。
(4日め)
最終日も霧と雨の中出発。雨は弱い代わり濃霧。大仙丈ヶ岳までは概ね50-100mの視界ですが、眼鏡っこの私は眼鏡が曇るので10-30m。
独標と伊那荒倉岳を見落とし、ハイマツ帯を登っていったら突然大仙丈ヶ岳に到着。
そして間もなく仙丈ヶ岳山頂。「南アルプスの女王」と呼ばれる優美な印象に似つかわしくない結構な岩場です。眺めるのと登るのは大違いですが、兎に角これで今回の目標である南アの未踏3000m峰・百名山を制覇しました。
仙丈ヶ岳にも複数のトレイルランナー発見、抜かれると悔しいのでさっさと駆け下り、2合目からは霧も切れたため、駒仙小屋改め長衛小屋で雨具を脱ぎました。
甲斐駒ケ岳に北沢峠から向かうのは、黒戸尾根〜山頂〜北沢峠の日帰りピストントレラン以来2回め。仙水峠経由で登ったことがなかったので、仙水峠ルートを選択。南アルプスでも1番でないかと思う仙水小屋で給水するのも目的。
美味しい水をいただいて、仙水峠〜駒津峰〜六方石から直登ルートで山頂まで行きました。直登ルートの取り付きを間違え、左から登っていきましたが、途中で修正。フリクションが大きくて手掛かり足掛かりが多いので、どうにでも修正できるルートではありますが、もう少し分かり易くして欲しいですね。以前も子連れの方が直登ルート入って困ってらっしゃいましたし。
登頂して一安心したらさっさと降り始めましたが、9合目を過ぎたら強い雨が降り出し、且つ雷も鳴ってきました。もう降りるだけだと思ってジャケットだけ着ましたが、発熱の少ない下り且つ防水ソックスの中にも水を入れてしまったため、標高が下がる割には体冷えました。
水が入って足の具合が悪くなってきたので、ペースを落としてトレランとしては自己ワースト、歩き登山時と同タイムで黒戸尾根を下山、竹宇駒ヶ岳神社でお礼参りをして無事全行程終了。
31.5km11時間57分。
iPhoneのGPSによると、総距離は110.4km、獲得標高差は11600mでした。
(体調やコースタイム設定)
通常はコースタイムの1/2を切るので、昭文社基準18〜19時間をメドとして行動時間を設定しましたが、概ね妥当でした。最終日バテて時間が掛かるのも想定内。
兎に角足をしっかりケアしようと、ワセリンと雨天時は防水ソックスで武装。黒戸尾根下りで手抜きしてずぶ濡れになったせいで脚が鈍りましたが、ゴール時も異常なし。但し、その後、濡れたシューズに普通のソックスを履いて帰宅した結果、靴擦れと酷いむくみを起こし、翌日は歩行困難になりました。ケアを手抜きしてはいけませんね。
むくみの影響か山行前と山行後では体重殆ど変わらず。但し体脂肪率は13%から8.5%に低下、目標の10%切り達成。

トレランを始めて約3年、今年の最大の目標になっていた南アルプス縦走を無事終えました。
今回は追い越し、すれ違いのハイカーの皆さんのみならず、各山小屋のスタッフ、早朝の出立に協力いただいた民宿・タクシーの方にもお世話になりました。また、ほぼ全行程に亘って連絡不通で家族には心配をかけました。天候に恵まれず、苦行のような山行になりましたが、大変満足しています。ありがとうございました。

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