槍ヶ岳に登って来ました♪(新穂高温泉から上高地)


- GPS
- 33:10
- 距離
- 34.5km
- 登り
- 2,220m
- 下り
- 1,748m
コースタイム
- 山行
- 10:25
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 11:55
- 山行
- 6:40
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 8:10
天候 | 13日晴れのちガス 14日晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
市営新穂高第3駐車場(登山者用無料駐車場) http://www.hida.jp/kita_alp/sinhotaka_p_map.pdf 【復路】 濃飛バス 上高地線 上高地⇒平湯温泉 1,160円 濃飛バス 平湯・新穂高線 平湯温泉⇒深山荘 820円 http://www.nouhibus.co.jp/new/noriai.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは新穂高登山指導センターにありました。 殺生ヒュッテ 1泊2食8500円 個室3000円 http://www.nakabusa.com/lodge/lodge.html |
その他周辺情報 | 新穂高温泉「ひがくの湯」 大人700円 http://shinhotaka.com/higaku.html |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
お盆に燕岳から大天井岳の表銀座を歩いてみて、槍ヶ岳に登ってみたい気持ちが日に日に大きくなりました。
ここにきて好天の予報が続く9月の連休を使って、どうせなら1番登りたい山に登ろうと槍ヶ岳に挑戦することにしました。
問題は長い頂上までのアクセス。
一般的なのは上高地からの槍沢ルートですが、自家用車の乗り入れに規制のある上高地は早くても6時過ぎからのスタートになるようです。
一方、新穂高温泉からの飛騨沢ルートなら登山口に前夜入りして、早朝出発が可能なようなので、新穂高温泉から槍平小屋を経由して山頂を目指し、翌日に槍沢ロッジから上高地へ下山して、バスで新穂高温泉に戻るルートを計画しました。
宿泊地は槍ヶ岳山荘が良さそうですが、問い合わせると今の時期は大部屋しかないということなので、上高地側へ少し下った殺生ヒュッテの個室を予約しました。
新穂高温泉の無料駐車場は早い時間に満車になるらしいので、途中での買い物は一切せずに、18時に大阪を出発して22時30分に到着しました。
監視員の方が居て、既に満車とのことでしたが、他の車の邪魔にならないスペースに停めてくださいとのことでギリギリのタイミングで駐車することができました。
翌朝は5時20分に駐車場を出て、新穂高登山センターを5時30分に出発しました。
標高は1000mほどですがひんやりとして、もう秋なんだなと思います。
新穂高ロープウェイの横の道を進んで、車止めゲートから右俣林道を歩きます。
普段なら地味な林道歩きですが、3連休の初日で前にも後ろにも登山者が多く、時折開ける北アルプスの展望もあって不思議と退屈しません。
穂高平小屋を過ぎて白出沢出合に着くと、今の時期だけなのか仮設っぽいテントの休憩所と簡易トイレが設置されていました。
分別のゴミ箱まであって至れり尽くせりです。
白出沢出合からは本格的な登山道になり、徐々に気温も上がって暑いので上着を脱ぎます。
ブドウ谷、チビ谷を過ぎて、お盆に事故のあった滝谷出合に着きました。
避難小屋があるはずと思ってキョロキョロすると、右に見上げた高い場所にありました。
滝谷はこの時も多くの方が休憩するような広い河原で、白いマーカーを進むと2つの沢を渡ります。
1つ目は丈夫そうな大きな木橋を渡りますが、2つ目の沢は細い丸太が1本かかっているだけなので石を辿って渡りました。
この日は水かさもなく渡渉に問題はありませんが、増水時はどこをどう渡ればいいのか想像が尽きません。
亡くなられた方のご冥福を祈ると共に、自分達の教訓としても強く意識させられます。
滝谷を抜けて樹林帯の道を暫く行くと、道に木道が現れ始めてすぐに槍平小屋に着きました。
今日は距離が長いので、荷物の軽量化の為に食べ物は行動食のみで、ここで少し早い昼食にします。
時間は10時、昼食メニューは10時半からなのでカップ麺を頂きました。
先の長い道のりに向け、しっかりとカロリー補給と休憩を済ませてから10時30分に再スタート。
分かってはいましたが延々と続く急坂に喘ぎながら登り、情けないですが途中で引き返そうかと何度も思いながら、せめて千丈分岐まではと足を上げて、槍平小屋から2時間30分の13時に千丈分岐に着きました。
千丈分岐には救急箱が置かれていてありがたさを感じます。
いつの間にか森林限界も超えていて西鎌尾根も見えますが、午後になりガスも上がってきていました。
快晴なら千丈乗越から西鎌尾根を歩こうかと思っていたのですが、尾根がガスで包まれそうだったので飛騨乗越に向かいました。
千丈分岐までは本当に辛かったのですが、ゴールが見え始めたからなのか、飛騨乗越へは苦しいながらも気持ちは前へ向いています。
下から歩く人が確認できるのも良かったのかも知れません。
ジグザグのザレた道を登って14時50分に飛騨乗越に着きました。
ずっと見えなかった槍ヶ岳が目に入ってテンションが上がります。
テントが段々畑のように張られた道を進んですぐに槍ヶ岳山荘に到着しました。
時間は15時ちょうど。スタートから9時間30分です。こんなに長い時間登り続けたのは初めてでした。
ただ終わりじゃありません。今夜は殺生ヒュッテに泊まる予定なので山頂登頂を明日にはしたくないところです。
槍の穂先を見ると右半分がガスにかかっています。
何とか間に合うかもと15時15分に山頂にアタック開始です。
取り付きから見上げるような岩場ですが、足元はしっかりしていて意外とスイスイと進むことが出来ました。
鎖や梯子もありましたが、春の石鎚山に比べれば難易度は低いと思いました。
更に先が詰まって時々順番待ちになることで、かえって焦ることがなくて良かったかも知れません。
最後に長い2つの梯子を登って、ずっと念願だった私たちの百名山15座目となる槍ヶ岳(3,180m)の山頂に立つことができました!
ただ頂上に立ってみると周囲はすっかりガスに覆われていて、360度の展望は全くありませんでした…
ガスが晴れるのを待ちたい所ですが、16時のこの時間でも、狭い山頂には次から次へと下から登ってこられているので下りる他ありません。
ところが!
山の神様は何かご褒美を用意してくれているんですね。
太陽を背にしたガスの向こうにブロッケン現象が見えたんです!
周囲の人も歓声を上げて、私たちも初めてのブロッケンに大感激です♪
展望はなくてもすっかり満足した私たちは槍ケ岳山荘に下りて、そのまま殺生ヒュッテへと向かいます。
カラフルなテントを通り過ぎて、17時15分に今夜の宿泊地の殺生ヒュッテに到着しました。
夕食は18時からでしたが一緒に食事をしたのは6人ほどで、今までの大規模の山小屋とは違ってゆっくり落ち着いて食べることが出来ました。
個室に戻ってからは、今日の長い登りの疲れから19時過ぎには就寝しました。
翌朝の朝食は6時からなので5時過ぎに小屋の外に出てみると、どうやら殺生ヒュッテは場所的にご来光は見えない角度のようです。
5時30分頃に日の出の時間なのでしょう、槍ケ岳山荘の方から歓声が聴こえました。
槍ケ岳が朝日に染まって見事なモルゲンロートです。
ご来光は他の山でも見れますが、朝焼けの槍ケ岳が見えるベストポジションは殺生ヒュッテだと思いました。
今日は下山だけなので朝食もゆっくり頂いて、6時30分にお世話になった殺生ヒュッテのスタッフの方にお礼を告げて下山開始です。
今回の計画で、もう1つのお楽しみは初めて上高地を歩くことでした。
下山に選んだ槍沢ルートは、新穂高温泉からの飛騨沢ルートより更に長い距離を歩きますが、上高地の標高は1,500mほどなので、新穂高温泉の標高1,090mに比べて標高差が少なく、尚且つ殺生ヒュッテまで下りた分、下山時の足への負担は少ない筈です。
殺生ヒュッテからすぐに槍ケ岳山荘からの道に合流して、グリーンバンドと呼ばれるハイマツ帯を下りて行きます。
ガレた岩がゴロゴロとして浮石に注意しながらですが、快晴の中で緑と白の気持ちのいい道は快適です。
天狗原分岐を過ぎてミヤマトリカブトやアキノキリンソウを楽しみながら大曲りに至ります。
大曲りから下って行くと、槍沢ロッジから登って来られる方とのすれ違いが多くなります。
この辺りまで結構な傾斜があるので、登りの皆さんの苦しそうな表情を見ては昨日の辛さが思い出されます。
更にババ平のテント場を過ぎて暫く進むと、下山開始から2時間30分の午前9時に槍沢ロッジに着きました。
思ったよりも早く着いたので、槍沢ロッジのセルフコーヒーを飲んで休憩です。
槍沢ロッジから先は道はなだらかになって、槍沢沿いの樹林帯の道を一の俣、二の俣と進んで行きます。
槍沢の水がとても綺麗だったので、手を洗うと冷たくて気持ちが良かったです。
やがて道の先に大きな建物が見え始めて、11時ちょうどに横尾に到着しました。
綺麗な横尾山荘前にある木のベンチで休憩をして、沢山の登山客で賑わう広々とした奥上高地を満喫しました。
いつかは横尾大橋を渡って穂高に登ってみたいな。
11時30分に横尾を出発して、道幅の広い遊歩道のような道を歩いて1時間で徳沢に着きました。
ここでのお楽しみはやっぱりソフトクリームです♪
濃厚なバニラがとっても美味しくて、いつの間にか観光気分ですね。
徳沢を過ぎると普段着の観光客の方が増えてきました。
13時40分に明神に着くと半分くらいは観光客だったでしょうか。
天に向けて突き上げるような尖った明神岳がかっこよかったです。
平坦な上高地ですが、かなりの距離を歩いて、足の裏が痛くなってきた頃にビジターセンターを過ぎて有名な河童橋に着きました。
河童橋には老若男女の大勢の人が居て、登山スタイルの方が少数派です。
少しバスの混雑が心配になってきたので、バスターミナルに行くと案の定凄い人です!
初めてで勝手が分からないのでウロウロしながら平湯温泉行きのバスチケットを購入して、バス乗り場に向かってみると信じられないくらいの長蛇の列がバスターミナルから森?の中まで続いていました。
列の最後尾に並んで待つこと1時間…
15時40分にやっと平湯温泉行きのバスに乗り込むことが出来ました。
平湯温泉から新穂高温泉行きのバスに乗り継いで、深山荘で下車。
17時30分、なんとか明るいうちに新穂高駐車場に戻ってこれました。
帰りは「ひがくの湯」に立ち寄って露天風呂でゆっくりと2日間の疲れを癒しました。
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