また山に行きたくなる。山の記録を楽しく共有できる。

Yamareco

記録ID: 5470803
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

GWに行く針ノ木サーキット(屏風尾根周回ルート)

2023年05月04日(木) 〜 2023年05月06日(土)
 - 拍手
マリベ その他2人
体力度
6
1〜2泊以上が適当
GPS
24:14
距離
21.3km
登り
2,522m
下り
2,515m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
6:10
休憩
0:30
合計
6:40
9:24
10
スタート地点
9:34
9:34
123
11:37
11:41
117
2日目
山行
11:04
休憩
0:34
合計
11:38
6:43
42
7:25
7:25
253
11:38
11:38
93
13:11
13:28
72
14:40
14:49
176
17:45
17:53
6
17:59
17:59
22
18:21
3日目
山行
4:07
休憩
0:13
合計
4:20
5:47
71
6:58
7:03
155
9:38
9:46
17
10:03
10:03
4
10:07
ゴール地点
※メンバー3名のうち、1名は2日目に爺ヶ岳南尾根から往路を下山している。残る2名で針ノ木までの縦走を継続(当初からその予定だった)
天候 1日目晴れ
2日目晴れのち雲多め
3日目曇り時々雨パラつく
過去天気図(気象庁) 2023年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
柏原新道の登山口駐車場(無料)
ゆっくり登り始めだったのもあり、登山口近くは満車。手前に戻り、のこり数台にとめられてよかった
その他周辺情報 薬師の湯で日帰り入浴(700円くらいだったか)
昭和軒でランチ(大人気定食屋、トンカツ、駐車場あり)
三俣山荘図書室でコーヒー(1階に本屋さんあり、駐車場なし)
コースの全体像
立っているのは爺ヶ岳南峰
指さしている奥の雪渓が、針ノ木雪渓で私たちの予定下山ルート
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コースの全体像
立っているのは爺ヶ岳南峰
指さしている奥の雪渓が、針ノ木雪渓で私たちの予定下山ルート
爺ヶ岳南峰の夕暮れ
沈むほうのダイヤモンド剱岳!を撮ってる私
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爺ヶ岳南峰の夕暮れ
沈むほうのダイヤモンド剱岳!を撮ってる私
大町の夜明け
爺ヶ岳南峰から見る朝焼け!春山なりのマイルドな気温
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大町の夜明け
爺ヶ岳南峰から見る朝焼け!春山なりのマイルドな気温
針ノ木サーキットに向かう私
見えている小屋は種池山荘
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針ノ木サーキットに向かう私
見えている小屋は種池山荘
途中にある新越山荘
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途中にある新越山荘
赤沢岳に立ち、黒部ダムと対面!
剱岳は遠くなっていった
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赤沢岳に立ち、黒部ダムと対面!
剱岳は遠くなっていった
赤沢岳から見る、天を突くスバリ岳
2023年05月05日 14:47撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
3
5/5 14:47
赤沢岳から見る、天を突くスバリ岳
スバリ岳の雪壁を登る私
もっと急で、もっと長いやつが、この先に待ってる
でも、この写真、めっちゃよく撮れてる✨
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スバリ岳の雪壁を登る私
もっと急で、もっと長いやつが、この先に待ってる
でも、この写真、めっちゃよく撮れてる✨
スバリ岳の2つ目の雪壁を登る先輩
上が急なのよね〜💦
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スバリ岳の2つ目の雪壁を登る先輩
上が急なのよね〜💦
雪壁を登って、スバリ岳山頂
天気が下り坂。雨がぱらつく
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雪壁を登って、スバリ岳山頂
天気が下り坂。雨がぱらつく
マヤクボのコルで、ビバーク決定
稜線なので、風は強かった
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マヤクボのコルで、ビバーク決定
稜線なので、風は強かった
4時半に出発。針ノ木岳に向けて登り始める
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4時半に出発。針ノ木岳に向けて登り始める
針ノ木岳は、雪と氷のセクションが出てきたので早々にアイゼンを履く
2
針ノ木岳は、雪と氷のセクションが出てきたので早々にアイゼンを履く
針ノ木にきて初めて、高瀬ダムを見られた
蓮華岳から続く縦走路も見え、曇天だけど、視界はクリア✨
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針ノ木にきて初めて、高瀬ダムを見られた
蓮華岳から続く縦走路も見え、曇天だけど、視界はクリア✨
針ノ木から、60度くらいの雪壁はビビった笑
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針ノ木から、60度くらいの雪壁はビビった笑
階段になっているので、バックステップで慎重に
2
階段になっているので、バックステップで慎重に
峠に向けて雪面のトラバースへ
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峠に向けて雪面のトラバースへ
針ノ木雪渓は、やや新しいデブリがあるが今すぐ雪崩る心配はなさそう。下部はデブリが増え、落石も見られた
早朝にさっさと下山するのが吉
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針ノ木雪渓は、やや新しいデブリがあるが今すぐ雪崩る心配はなさそう。下部はデブリが増え、落石も見られた
早朝にさっさと下山するのが吉
扇沢バスターミナル
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扇沢バスターミナル

装備

個人装備
上下レインウェア(レインパンツは3日目のみ着用朝晩のテント内では着用) 3シーズン用ちょっと暖かいシュラフ(モンベルの#1か#2か) ファイントラックのちょっと暖かいシュラフカバー 象足 フリースズボン(あってよかった次はダウンパンツ買おう) のこぎり(雪ブロックを積むのに便利だし持っていこう) テムレス(あってもいい) フリース手袋(不要だった) 薄手の手袋(使ってもこれで対応できた) ニット帽(いらんので持っていってない) 帽子(あった方がいい!) ヘルメット(一応着用した) 手ぬぐいやタオルやバンダナ(マジで暑いので汗をかいたり首に巻いて日焼け防止したり頭に巻いたり使い道いろいろあるので絶対必要) 日焼け止め(マストだな) 長袖(薄手のほうがいい!) 長袖インナー(薄手のほうがいい!) ズボン(冬用ならレインパンツ履かなくていい夏用ならレインパンツ重ねることになりそう) 厳冬期用ブーツ(今回はそうしたけど厳冬期じゃなくてよかった) 12本爪ワンタッチアイゼン(今回はそうしたけど重いので10本爪バンド式でいいかもしれない雪壁の具合次第) ストレートピッケル(使えた) ダブルストック(必要)

感想

今冬の雪があまりに少なく、天気予報も悪く
目標ルートをあきらめたことで
私たちの行き先は「迷子」だった。
直前に天気予報を見定めて、ここへ。

言われるままに、計画されたところへ行く時代もあったけど
少ない山行の機会に、興味あるルートへ行ってみたい
先輩と気になる山の名を挙げて
お互いテンションが上がるところを探った

【GW春合宿のコンセプト】
・残雪を求めて、北アルプス
 そのためのトレーニング山行をした
・雪の量に左右されない登山道のあるコース
・全装担いでの縦走に自信がないので
 ゆとりのある2泊3日
・モチベ維持のため
 記録が少ないなどのマイナールートだと最高
・ロープ使用を前提としない雪尾根へ

参考にした過去記事は
『岳人』2006年5月号 ←ふるっ!🤣
山田哲哉さんがこんなふうに書いていた

ーーーーーー
ゴールデンウィークの北アルプス。(中略)
槍・穂高、白馬、立山のように
多くの登山者がドッと押しかける山域もある。
一方、広々とした空間を独占できる山々も少なくない。
(中略)後立山連峰南部も、爺ヶ岳を過ぎると
他の登山者のトレースはまずない。
春山スキーの人が多く登る針ノ木峠周辺までは
すべて「自分たちの山」だ。
ーーーーーー

確かに、ヤマレコやヤマップで
近年の春の記録を検索すると
ない年すらあった

「なぜ、記録がないのか?」
「人が入らない理由は何なのか?」

私たちは無雪期も含め、初めてここを歩くので
何が出てくるのかと怖くもある。
実際は、休日ごと1パーティは入っていた。
それでも十分少ない!
ハーネスと補助ロープは持って臨んだ

 扇沢をぐるりと取り囲む、この山々。
 総称で「屏風尾根」と呼ばれていた?らしい
 目立つピークがないからだそう
 針ノ木サーキットは、かつては
 「屏風尾根周回ルート」とか呼ばれていたんだって

*******

爺ヶ岳から赤沢岳までは、体力と忍耐の縦走だった笑
中盤は雪がなくて、アイゼンを脱ぎ、
冬靴はまったく不釣合いで💦

しかし、ただ体力…とか言っているのもそこまで。
スバリ岳は、遠目から見るからに
ラスボス感がプンプンにおっていた。

私たちの足下にある稜線は、
スバリ岳の急峻な、雪が付かない岩稜の
どこに接続し、どうやって山頂に続くのか?
見通すことができない。
夏道は雪で覆い隠されているようで
残雪時は、急な雪壁が登路になるようだった。

これが、本ルートの核心だな…

そこで、先行する女性2名のパーティを初めて目視。
ずっと存在を気にしていたので
ちょうど核心部の雪壁を登られるお二人を
手に汗握って目で追った。

急な雪壁は2つあった。
(お二人のトレースを追う形になるので
緊張はするがまだ気持ちに余裕はある)

プロテクションは取れないので、ロープは意味がなく
頼れるのは、ピッケルとストックと自分の足だけ。
落ちたら終わりなので恐怖。

といっても、私には「先輩」という切り札がある(笑)
こういう場所では、しれっと先を譲って
後ろからついていく作戦🤣

あとで先輩も「まあ僕が行くんだろうと思ってた」と言ってて
以心伝心で伝わる🤣

先行する女性2名のトレースは、
的確に、雪壁の先の登山道に続いていた。
難所を終え、スバリ岳の山頂に立てた。

すでに18時近く、天気も悪くなり薄暗い。
針ノ木岳とのあいだにある
マヤクボのコルでビバークすることに決めた。
ここなら、縦走を続けることも、
マヤクボ沢から下山することもできる。

風がビュービュー吹き、
テントの中で会話ができないくらい。
北アの稜線で悪天なの、初めてかも……
と不安になったけど、テントの外に出たら
真冬の八ヶ岳の風のほうがよほど強くて寒いと思う。
あと御在所の藤内沢もね!

「こんなもんか、大した風じゃないな」

安心して翌朝を待つことにした。
でも、風がうるさくて
ほとんど寝られなかった!💦

*******

最終日、雨予報だったのが
いい方向に転がってくれた。
夜から風は強いが、雨は降っていない!

2時半に起きて、
風がうるさくて寝られなかったね〜と話す。
うとうとしただけだった。

4時半に出発。
針ノ木岳に向けて登り始めると、
耐風姿勢をとらないと飛ばされそうなくらい風が💦💦

どーしよ、これ、
針ノ木岳行ける?

すると先輩が、だいじょうぶっしょーって
私を追い抜いて行く。
ここで大事とって下山しよか、となったら
針ノ木経由での周回はできなかった。
結果として、風が強いのは場所によってで
前進すればそれ以降、困らなかった😊

 ※エスケープは、
 マヤクボのコルから雪渓で下山もできる

針ノ木岳は、雪と氷のセクションが出てきたので
早々にアイゼンを履く。
しかし雪があればマシで、
足元から崩れる不安定な岩の道のほうが怖い💦

針ノ木にきて初めて、高瀬ダムを見られた
蓮華岳から続く縦走路も見え、
曇天だけど、視界はクリア✨

針ノ木から、60度くらいの雪壁はビビった笑
階段になっているので、バックステップで慎重に
峠に向けて雪面のトラバースへ
途中から雪渓を下るトレースも
よく利用されているようだった
私たちは忠実に針ノ木峠を目指した

針ノ木雪渓は、やや新しいデブリがあるが
今すぐ雪崩る心配はなさそう。
下部はデブリが増え、落石も見られた
早朝にさっさと下山するのが吉

思い描いた通りの、
ラウンドの縦走路を見ながらの下降だった😍

まとめ

【残雪の針ノ木サーキット】
・スバリ岳の北斜面が悪い。
 雪の具合によっては上級者向け
 時計回りでは懸垂下降もあり得る状況
・スバリ岳〜爺ヶ岳のセクションは
 一般的なエスケープ路がなく、撤退が難しい
・早出のガッツリ行動なら2日間で歩けるが
 余裕をみたら3日間行動

人が少ないのも納得だw
安易に入ると危ないので
コースガイドには、できないかも(笑)

*******

爺ヶ岳南尾根と
鳴沢岳からスバリ岳の下まではアイゼン不要で
3日間の半分くらいは岩や土を歩いたことになる

少雪だったな〜
今後も温暖化で避けられなさそ。
GWに雪たっぷりな年が稀なことで
季節を1か月前倒して考えていかないとって
子育てて8年も間をあけて、実感した

3月にGWがあればいいのに!!(笑)
厳冬期のブーツで来たことを何度も後悔した😇

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