北岳・中白根山


- GPS
- 48:18
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 2,183m
- 下り
- 2,165m
コースタイム
- 山行
- 2:15
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 2:48
- 山行
- 5:09
- 休憩
- 3:00
- 合計
- 8:09
- 山行
- 4:44
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 5:13
天候 | 8/2:晴れときどき雨、8/3:午前は快晴、午後からガス、8/4:午前は快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:11:40頃乗合タクシーで広河原→芦安へ移動、温泉・昼食後15時のバスで甲府へ(14時ごろ到着) |
コース状況/ 危険箇所等 |
整備状況は極めて良好で特に危険箇所等はなし。 |
その他周辺情報 | 白峰会館:下山後の立ち寄り温泉・昼食で利用。温泉は内湯1つ・露天風呂1つ。他の人の口コミを読むと週末は洗い場・脱衣所が混雑するようだが、この日は平日なのもあり快適に利用できた。食事も美味しい。売店で販売されていた"YETI"というジェラート (https://yetigelato.work/) がとても美味しかった。八ヶ岳山麓で生産されてるようだが、限られた場所でしか買えないとのことなので見かけた際はぜひ。 |
装備
備考 | ・モンベル「トレールウォーターパック」(2.0L) を初めて使ってみたが、荷物を降ろさなくても水が飲めるのはとても便利だった。欠点は残量がわからない・給水時の出し入れがやや面倒・料理に使う時もやや不便、あたりか。 ・ザックの容量に余裕がなかったので行動食を少なめにしか持っていかなかったのだが、ほとんど全部食べきってしまった(途中の小屋でほとんど購入できなったのも想定外)。遭難時のことなどを考えると、かさばらないものをもう少し持っていけばよかった。 |
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感想
8/2: 広河原インフォメーションセンターで装備を簡単に整える。韓国からの旅行者らしき青年がバスのチケットカウンターで何やら困っている。親切なバス会社のおばちゃんがずっと説明しているのだが、いかんせん日本語なので埒が明かない。英語で話を聞きにいってあげたところ、「帰りのバスのチケットを買っておきたい」「前もっては変えない、下山後このカウンターに来れば大丈夫」程度の簡単な話ですぐに解決した。お礼に韓国のお菓子をもらった(あとから調べたところ、多分「薬菓」(https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/28257d76492e869b301c217c453123ef03133257)というお菓子。カロリーは間違いなく高そうで、行動食にぴったり)。
一日一善を終えて無事出発。樹林帯の中を進むが、すぐ右手に沢が流れているおかげで風が涼しく気持ちよく登っていける。第一ベンチ (1880m) で一度休憩し昼食を取る。ここからは沢も途絶えやや暑くなる。次の第二ベンチ (2059m) はすぐに着いたが、ここから白根御池小屋まではアップダウンが多くて意外としんどかった。とはいえ14時には到着。韓国人の青年とも再会。
小屋ではソフトクリームやバナナマフィンなどが販売されているらしいのだが、この日は売り切れ。生ビールやPET飲料も全て売り切れていた。デーツとココナッツのお菓子を購入した。
白根御池小屋のテント場は、小屋に近い小高い丘の上と、御池の周辺にある。小屋に近い方は樹々に囲まれていてあまり眺望が良くないのと、仮設トイレの匂いが上がってきそうな気がして池の周囲にテントを張ることにした。こちらは広々として開放的。山岳部らしき学生の集団が多く、楽しそうに盛り上がっていた。設営してしばらくすると小雨が降ってきたのでテントに潜り込み、軽く昼寝をする。雨がやんだ16時頃から夕食の準備。鶏肉とキノコの豆乳鍋を作る。具材を冷凍してアルファ米用のフードコジーに入れて持ってきたのは名案だった。締めには餅を持ってきたのだがやや量が少なく炭水化物不足だった。翌日の弁当を小屋に受け取りに行き、20時ごろ就寝。
8/3: アゼラスチン(抗ヒスタミン薬)を飲んで寝たお陰か、ほとんど1回も目が覚めなかった。4:30に起床。日の出まではかなり寒い。弁当(おにぎり3つ+ミートボール)を食べて、お湯を沸かしてコーヒーを淹れる。撤収して6時頃出発。
草すべりは急登だが、ジグザグに道がついているおかげで地図の等高線間隔から想像するよりは登りやすい傾斜だった。名前はわからないのだが、花が多くて楽しい。2時間ほどで小太郎尾根分岐に到着。一気に展望が開けてテンションが上がる。北岳はもちろん、甲斐駒ヶ岳・鳳凰三山といった南アルプスの山、八ヶ岳の稜線、さらに遠く北アルプス(立山と槍ヶ岳がよくわかる)、そして富士山、とどの方向にも馴染みのある山が見えて楽しい。
小太郎尾根分岐を越えると稜線に出て風が強くなる。行動中は大丈夫だが、立ち止まるときは上着が必要だった。肩の小屋まではすぐに到着。肩の小屋もやはり売り切れが多く、PET飲料や牛乳は購入できず。桃のシャーベットが販売されていたので購入した。
肩の小屋から北岳山頂まではちょっとした岩場も登場。山頂で記念撮影しつつ休憩。少し雲が上がってきて富士山の下の方は雲に隠れたり遠くの山が霞んで見えにくくなったりはしていたが、この時間まではまだ素晴らしい天気だった。
山頂から岩場を少し下ると広々とした尾根に出る。少しガスってきた中を早足で山荘へ。北岳山荘のテント場は山荘のすぐ近くと、山荘から南東側の斜面にある。設営した場所は傾斜地の中でも一番下にあり(といっても山荘まで5分程度)、山に囲まれてテントを張っている気分を楽しめた。設営後は山荘で昼食(カレー)。行動食の残りが心もとなかったので補充しようと思ったのだが、カレーと缶ビールとアルファ米以外は全て売り切れだったので断念。
昼食後、13時頃に間ノ岳を目指し出発。しかし見事にガスっていて風もやや強い...。疲れが出て歩くのも遅くなっていたし、視野が悪くて何も見えないし、結局中白根山で撤退することにした。やや未練を残しながら歩いていたところ、中白根山からの帰り道で登山道をぴょこぴょこ歩いてくるライチョウの親子と遭遇。人馴れしているのか、ヒナの方は手を伸ばせばさわれそうなくらいの距離まで近寄ってきて全く逃げる様子も見せなかった。途中で引き返したお陰でライチョウを見れたということで結果オーライ。また、北岳山荘の近くの北西斜面にはニホンザルの群れ(8頭くらい?)を発見。こちらはこの高度に本来生息していい動物なんだっけ、とか、さっきのライチョウは襲われないかな、とか、尾根を超えて山荘側までサルが来るようになるとテント場の食べ物が狙われそうだな、とか色々心配になった。
14時ごろテント場に戻り、夕食までダラダラ過ごす。テントを囲むハイマツ林を数羽のイワヒバリ?がしきりにさえずりながら飛び回っていた。夕食は麻婆春雨とフリーズドライのカレー・中華丼。我慢できずに山荘でビールとアルファ米のエビピラフも購入。実は登山中に飲酒したのは初めてだったのだが、あまりの美味しさに気絶するかと思った。やや食糧不足でひもじかったのだが、さすがに2人でアルファ米を3パックも開けると満腹になった。
夕食後、夕焼けを見に尾根に登ったが、西側はほとんど一面の雲で何も見えず。1,2回太陽がわずかに雲の間から顔を出したので満足してテントに戻る。テント場がある方の斜面はガスがあまりかかっておらず、夜の帳がおりてくると甲府市街の夜景が浮かび上がってくる。黒い影になった山並みの向こうをぼんやりと眺めていると何やら赤い火花が上がっている!どうやら遠くの街で花火大会をやっているらしい(方角と時間から考えると、本栖湖神湖祭; https://hanabi.walkerplus.com/detail/ar0419e00257/ か?)。山から花火を見るのは初めてだった。21時前に就寝。
8/4: 日の出を見るために4時に起床。すでに東の水平線はうっすら明るんでいる。朝食の準備や荷物の整理をしているうちに、吊尾根から太陽が顔を出す。白峰三山の稜線がモルゲンロートに照らされたのもつかの間、あっという間に周囲が明るくなり気温もどんどん上がっていく。朝食はアルファ米のリゾットとフリーズドライの味噌汁で簡単に済ませ、ゆっくりコーヒーを飲んで6時に撤収完了。
北岳山荘から吊尾根へのトラバース道は、少し緊張感があるが高山植物が密に咲き誇っていた。通った時間は行き交う人もおらず、静かにお花畑を独り占めできた。吊尾根に出て八本歯のコルからは、ゴロゴロとした大きな岩の岩場を勢いよく下っていく。雲ひとつない快晴のなか、左手に北岳バットレスを見ながら降りていくのは爽快でいつまでも歩いていたい気分になる。
八本歯のコルからは木製のハシゴが連続する。ハシゴはどれも真新しくほとんどは手すりもついていて、とてもよく整備されている。ハシゴが終わり左俣の沢に出ると、両側を雪解け水が川になって流れている。道自体は単調なザレ場の下りで日差しも耐え難く暑く、冷たい流れの水に手を浸して涼むのが唯一の気晴らしといったところ。段々足も疲れてきてうんざりしたあたりで二俣の分岐に到着するが、ここから御池小屋までの樹林帯の下りが地味に登り返しだらけで、ほんの30分ほどのはずがとても遠く感じる。
10時前、ようやく白根御池小屋に到着し、ベンチで少し休憩を取る。ここでは少しだけお菓子が売っていたので、アルフォートを購入(ソフトクリームが食べたかった...)。12時のバスに乗るために食べ終わったらそそくさと出発する。
最後の樹林帯の下りは半ば走るように降りていく。第二ベンチまでは少し登り返しもあるが、そこからは単調に駆け下りて、11時半にバス停に到着。
ちょうど自分たちを入れれば芦安までの乗合タクシーが出発できるとのことで、ほとんど休む暇もなく乗合タクシーに乗車した。
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