大佐飛山スノトレ(巻川橋in/out) ※本年7回目


- GPS
- 15:00
- 距離
- 25.8km
- 登り
- 1,893m
- 下り
- 1,875m
コースタイム
- 山行
- 9:34
- 休憩
- 2:48
- 合計
- 12:22
天候 | Day(2/17):晴れ、Day(2/18):晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※本来は巻川橋&大巻川橋を越え、黒滝山新登山口まで乗りつけたかったが、巻川橋より先は路面凍結しており、2駆スタッドレスでは登れず、バックで100mほど引き返した。これにより、片道4km弱、時間にして1時間程度行程が増…(結局、下山時に自分含め5台停まっており、どの車も巻川橋より先に乗り入れなかった模様) |
コース状況/ 危険箇所等 |
<巻川橋〜黒滝山新登山口> 往路(2/17未明)は、所々凍結しており、駐車場から全行程チェーンスパイクで。復路(2/18昼前)は雪解けしており、雪があっても凍結箇所を避けることでつぼ足で。 <黒滝山新登山口〜稜線> かなりの急斜面だが、雪は一切ない(往路は滑り止めがてらチェンスパを外さず) <稜線〜黒滝山〜大佐飛山> 途切れることなく雪道。往路はサル山過ぎでチェンスパ→ワカンへ装換し、そのまま大佐飛山まで、及び折返しのビバーク箇所までずっと外さず。復路はビバーク箇所から稜線から外れる分岐までチェンスパで。 |
その他周辺情報 | 往路は那須塩原市の塩原あかつきの湯(平日はJAF割▲300円適用で500円)、復路は矢板市の城の湯温泉センター(500円)で日帰り入浴。 |
写真
※この辺りから今日(ついさっき)と思しき逆方面からの戻りトレースあり。どうやら大長山から少し道迷いしている間にすれ違いそびれたらしい。
まずは1月に登った高原連山!
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/photodetail.php?did=6345596&pid=320cfd6ea6c25fa25f46d6025eae31ed
中央奥が昨年GWに登った会津朝日岳!
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/photodetail.php?did=5431140&pid=e8b65ed639f40d4afc1ce99b42363fcc
その後12時間超、一度もテント外に出ることなく、6時過ぎに外に出るとマジックアワー!(3時頃、最低2パーティーがテント横を通り過ぎていく足音が!)
感想
何年か前から、東北新幹線に乗るたび、日光連山→高原連山→??→那須連山と続く峰々が見えてて、「??」に当たる大佐飛山地へはだいぶ前から興味あり。調べると、夏道はなく基本は厳冬期〜残雪期のみ登れるマニアックな、栃木最奥の一角を占める秘峰。当初計画では、大佐飛山までテントを担ぎ、軽荷で女鹿岳&男鹿岳(三百名山)までアタックする予定でした。
Day0の夜、黒滝山新登山口まで乗り付けるつもりでしたが、巻川橋を越えた直後から凍結路面となり、二駆のスタッドレス車ではタイヤ空転して上がれませんでした。真夜中に冷や汗かきながら100mほど慎重にバックし、巻川橋に駐車して、車中泊。これにより、約4km×2、往復計2時間弱、登山時間が伸びることに・・・。そのため、登山開始も1時間早めて3時スタート。都合4時間程度の睡眠となりました。
黒滝山新登山口までの木俣巻川林道には所々で凍結斜面があり、つぼ足では危険なため、雪がないエリアも多々ありましたが、駐車場から付けたチェンスパを外さずに1時間で登山口まで。登山口〜稜線までは雪はないのですが、草付きの急勾配が続くため、滑り止め代わりにチェンスパは外しませんでした。最後はヘッデンの灯りでは正規ルートがわからなくなり、雪の付いた急斜面をよじ登り、30分ほどで稜線へ。稜線からは途切れることなく雪があります。
締まった雪なのでチェンスパで快適に登っていけます。まずは三石山、そしてサル山へ。サル山を越えると雪が深くなり、10〜20cmほど沈み込むエリアもあるため、ワカンへ装換し、以降は終日ワカン装着となりました。(結局、2日間ともアイゼン、ピッケルの出番なし)
直近ではヤマレコ、ヤマップ共にほぼレポが上がってないですが、スノーシューのトレースがあり、おかげさまでたいしたラッセルなきまま進んでいけます。山藤山で初めて途切れた樹間より那須連山(茶臼岳〜三本槍岳〜甲子旭岳〜大倉山〜三倉山など)がドーンと見え、モチベーションが一気にUP!その後、黒滝山を目指しますが、あまりの急斜面に身体が悲鳴を上げ、標高1600mに幕営適地を見つけ、7時過ぎ、はやテント設営へ取り掛かります。この時点ではまだ男鹿岳を諦めてませんでした・・・。
実は雪上テン泊は自身の山史上初めてで、かつテント張るのも実は3年以上ぶりでして・・・。ショベルで整地したり、テント内部を整えたり、マイホーム建造にかれこれ小一時間ほど要してしまいました。が、一気に軽荷になり、アイゼン+ピッケルを含め、推定5kmほどを背負い、足取り軽く黒滝山へ向けてリスタート!
30分弱で黒滝山へ登り切ると、そこから先は夏道なきワンダーランド。ヤマレコには夏季に大佐飛山まで歩き通したレポが何件かありますが、この区間を雪がない夏季に通るのは”かなりありえない”苦行に感じます。が、雪があるとサクサク進んでいけます。しかも先人トレースがあり、踏み抜いたり、沈み込むエリアはほとんどないので快適です。
黒滝山から75分で大長山、そこから80分(道迷い10分含む)で大佐飛山となりますが、この山塊のハイライトは大長山から程なく現れる”天空の回廊”ですね。右には常時那須連山が見えてて、左には平ヶ岳〜会津駒〜粟ヶ岳、そして大佐飛山がドーンと見えます!大佐飛山より更に先に大佐飛山より標高の高い、通称”無名峰”も見えてて後ろ髪惹かれますが、結局は本日の目的地は時間と体力の関係で、大佐飛山と定め、進みます。
黒滝山新登山口から5時間半、トータル6時間40分で男鹿山塊の最高峰・大佐飛山(1908m)へ登頂できました!いわゆる山頂は森林限界を越えず、山頂碑のある場所からは何も遠景は望めませんが、ちょいちょい樹間の切れ間があり、山頂部を歩き回れば、西〜北〜東方面は、かなりの峰々が眺められます。概ね西から時計回りで順に、高原連山〜日光連山〜尾瀬連山〜会津朝日〜浅草/守門〜粟ヶ岳(未踏)〜御神楽岳〜二王子岳〜飯豊連峰〜磐梯〜那須連山、といった感じ。まさに日光と那須の間にあり、その抜群のロケのよさを改めて感じ入りました♪〇〇名山になっていない大佐飛山ですが、好展望やその登りづらさ含め、非常に感慨深い登山となりました。
そうそう、眼前には男鹿岳や女鹿岳も見え、その直下には全長51kmに及ぶ幻の”塩那道路”も見えました。男鹿岳は栃木県(那須塩原市/日光市)&福島県(南会津町)にまたがる三百名山で、名実ともに栃木県最奥の山、と言えます。昨秋に栃木県兼務となって以来、高原山(鶏頂山)、袈裟丸山など未踏だった三百名山巡りを本格化させており、今回は大佐飛山止まりとなりますが、男鹿岳&女鹿岳へは那須塩原市の深山湖南の矢沢ゲートより、一部塩那道路を経由して改めて登り直すこととします。今シーズン中に登りたいなー。
復路は己のトレースを辿る形で、大長山まで70分、黒滝山まで1時間、テン場まで20分。トータル2時間半、1日トータルだと9時間10分ほど、15時半前にテン場への帰還となりました。すぐにインサレーションウェアを2枚着込み(上半身は肌着入れて計7枚)、テント外で雪を溶かして2Lほど水を作り、長い夜に備えます。mont-bellのジェットボイルを持参し、ガス缶はかなり入っている状態でしたが、1時間近く最高強度で熱し続けたら翌日の飲用水、湯たんぽ用のお湯、カップラ用のお湯を沸かしきった所でガス欠に。なもんで、Day1の夕飯はカップラ1つのみに絞り、Day2朝用にコンビニおにぎり×2を胸ポケットに入れて持ち越し。(本来は翌朝は湯煎で食べれるミネストローネなどを持参してましたが・・・)
歯を磨き、17時半には就寝。本当は星空が絶対にキレイな夜でしたが、寒いし外に出るのが億劫で、12時間シュラフの中で寝て過ごしました。山中でこんなに長時間寝たのも初体験です、多分。厳冬期用シュラフに入り、7枚着込み、湯たんぽを腹に入れ、ホッカイロも2枚ほど貼り、万全の防寒対策を講じたので、寒さ的には大丈夫でした。眠りは浅かったと思いますが、Day2は朝3時台に最低2パーティーがテント横を通り過ぎていく足音が聞こえてました。多分0時前に登山口を出発しているものと思われ、お互いさまですが、スゴイ根性ですね!
6時に起床して外へ出ると期待通りのマジックアワー。ほどなくご来光となり、赤く染まる雪上テントが神秘的でしたー。下りは水を最小限に絞り、推定13kg弱を背負ってチェンスパでリスタート。明らかにまだ重たいですが、下り基調だと頑張れます!最終的には稜線を黒滝山新登山口へ下る前に空荷(半袖)で百村山へ立ち寄ってきました。
百村山から20分、テン場からだと1時間半で黒滝山新登山口まで帰還!往路ではツルツルの凍結斜面がままあり、チェンスパが大活躍でしたが、復路ではかなり雪解けが進み、日陰エリアでは一部凍結箇所が残るものの、白いザクザク雪も残っているため、つぼ足で危なげなく進めました。最終的に発着地点となった巻川橋まで、テン場から2時間40分、大佐飛山から5時間10分、トータル11時間50分の1泊2日山旅となりました。ずっと気になっていた日光と那須の間にある大佐飛山地の最高峰・大佐飛山を晴天時登頂し、かつ自身登山史上初となる雪上テン泊も経験でき、実り多き山行となりました〜♪
コメント
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初めまして、こんにちは
昨日黒滝山経由大佐飛山まで日帰りしてきた2パーティーのうち1つの者です
のぼりながら踏み跡を見ていると登山形跡はあるけれど下山形跡はないので上でテント泊されている方が居るかも、と思いながら歩いていたらテントが視界に入ったので少しほっとした覚えがあります
起こしてしまってすみません
レコ拝見したところ充実の山行だったようですね!
またどこかの山でお会いできれば幸いです
昨日の朝スライドした二人組の偵察隊です。
その節は情報共有ありがとうございました。結局黒滝山までツボ足で行ってしまいました。
あの後ビーバクの跡を確認しましたよ。私にはあそこで一人テン泊の勇気はないです…7枚も着込んで寝たのですね。
今、那須塩原市の空模様は雨です。寒くないので更に融雪が進むと推測します。この先登頂チャンスが少なくなりそうです。
また、どこがでお会い出来ると良いですね。
2度目ましてテントでお休みのところ通過させていただきたましたものです。
大佐飛山お疲れ様でした。
実はhappygo さんとは佐武流山の時にはスライドさせていただきました。
大佐飛と佐武流なんか似ていますよね。
佐武流山の時は相方さんとは少しお話させていただいております。
確か二百名山の最後は農鳥?と言われていたかな?
3度目お会いした時はゆっくりお話しできたらいいですね。
マスコットですぐ分かると思うので声掛けさせていただきます。
私たちの主戦場はヤマップです。https://yamap.com/users/1558856
※ヤマップのほうに投稿したかったのですが、コメント受け付けてないようなのでヤマレコへ
日留賀岳お疲れ様でした。
眺望はちょっと残念でしたね。
大佐飛山とは違って360度眺望があるけどなぜか人気があまりないお山ですけど、happygo さんをはじめ多くの方が登頂してレコ上げて日留賀岳良さをアナウンスしていただくといつか多くの方が訪れるお山になるかもしれませんね。
男鹿山塊のレコも楽しみにしています。私たちは2022/4/17に登頂しています。https://yamap.com/activities/16736776
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