記録ID: 675451
全員に公開
無雪期ピークハント／縦走
大雪山
大雪山縦走 層雲峡〜ニングルの森
2015年07月05日(日) 〜
2015年07月09日(木)
北海道
peaks100
その他1人 - GPS
- 104:00
- 距離
- 57.7km
- 登り
- 2,489m
- 下り
- 3,286m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
1日目
- 山行
- 2:50
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 2:50
13:40
170分
黒岳登山口
16:30
白雲岳避難小屋テン場
2日目
- 山行
- 8:55
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 9:30
5:30
170分
白雲岳避難小屋テン場
8:20
8:40
140分
忠別岳
11:00
0:00
210分
ヒサゴ沼分岐
14:30
14:45
15分
トムラウシ
15:00
南沼テン場
3日目
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
5:30
0分
南沼テン場
5:30
南沼テン場
4日目
- 山行
- 9:55
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 10:30
5:30
150分
南沼テン場
8:00
8:10
210分
釣鐘山
11:40
12:00
60分
双子池テン場
13:00
13:05
175分
オプタテシケ
16:00
美瑛富士避難小屋テン場
5日目
- 山行
- 9:42
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 10:22
5:38
202分
美瑛富士避難小屋テン場
9:00
9:05
35分
十勝岳
9:40
0:00
110分
上ホロ避難小屋
11:30
11:50
160分
富良野岳
14:30
0:00
75分
富良野岳分岐
15:45
16:00
0分
天使の泉
16:00
ゴール地点（ニングルの森登山口）
途中はメモをしていないので大体の記憶です。スタート時間と到着時間は正確です。
| 天候 | 7/5．6．8．9＝快晴 7/6夕方〜7/8朝＝暴風雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2015年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス タクシー
ケーブルカー（ロープウェイ／リフト） 飛行機
17:00成田（バニラエア903）→1:45新千歳19:20（エアポート193＝スーパーカムイ39号に変身）〜旭川21:25 9:15旭川（81番バス）→層雲峡ロープウェイ口11:05 12:00ロープウェイ、リフト 13:30黒岳7合目登山口 ＜下山＞ 17:10ニングルの森登山口（タクシー）→富良野市街18:00 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
雪渓トラバースがたくさんありましたが、アイゼン（10本爪）は一度も使用しませんでした。黒岳通過後最初の大きな沢はスノーブリッジがまだ確かで通過容易でしたが、そのうち崩壊すると思いますので要注意。警戒していたオプタテシケの雪渓はつかわずに夏道で登れました。一番困難だったのは、富良野岳からニングルの森までの下山路で、頂上直下急坂から1500m付近まで火山礫の超絶ザレ、滑り転び危険の上、印や赤布もなく、夏道も雪渓や沢で途切れてルート不明瞭です。ルートファインディングの経験がないと相当不安になると思われます。また、ヒグマの超大足跡多数とほかほかウンチもあり、その意味でも緊張マックスで危険度高しです。 トムラウシで暴風雨にあい、1日停滞しましたが、氷点下になり過酷でした。翌日も朝方は結氷していました。 水については美瑛避難小屋のみ苦労しました。15分ほど歩いて雪渓まで取りに行かねばなりませんでした。予想より早く降りられたので、予定変更してニングルの森登山口で幕営せずにすみましたが、ここでは水は取れません。30分ほど手前の天使の泉で汲むべきです。携帯トイレブースは南沼は使用不可、美瑛避難小屋は可でした。 |
| その他周辺情報 | ニングルの森登山口にタクシーを手配しましたが、途中停滞やその後の追い上げで5回もの変更をお願いしました。富良野タクシーさんでは毎回親切に快く応じてくださいました。心配した通信状況は、トムラウシ以降ほぼ全域でドコモ通話可でした。（前半は携帯のバッテリー温存のため、南沼まで通信を試していません） |
写真
高根ケ原を歩く。毎年来ている方に聞くと今年は開花が遅いらしい。いつもなら満開なのに、といわれたが、我々としては十分に幸せ。
忠別岳に到着。4名のパーティと今日中にトムラウシにいけたら100座目というご夫婦、ソロの男性等、たくさんの人がいた。
ヒサゴ沼幕営予定だったが、時間も早いので南沼まで行くことにした。が、予報どおり、怪しい雲が・・・。風も強くなってきた。
トムラウシ頂上が2時半、こんなに素敵な青空がこの後一転。暴風雨となり荒れ狂う。
怪しい黒雲が押し寄せる。6日夕方6時ごろから大粒の雨と強風。明日の停滞を決定。翌日7日一日中、テントの紐が2か所も切れるほどの暴風雨となる（スペアのテント紐あり、補修）。トイレに出るのも決死の覚悟。ひたすら恐ろしい嵐に怯えてじっと耐える。絶えずテント内にも水が滴り、ダウンにナノエアにカッパと全部着ても寒くて震えながら明け方を待つ。白むころ、やっと風が大人しくなり雨音もなくなる。外にでると5�僂曚匹料�柱。寒いはずだ、氷点下。
1
怪しい黒雲が押し寄せる。6日夕方6時ごろから大粒の雨と強風。明日の停滞を決定。翌日7日一日中、テントの紐が2か所も切れるほどの暴風雨となる（スペアのテント紐あり、補修）。トイレに出るのも決死の覚悟。ひたすら恐ろしい嵐に怯えてじっと耐える。絶えずテント内にも水が滴り、ダウンにナノエアにカッパと全部着ても寒くて震えながら明け方を待つ。白むころ、やっと風が大人しくなり雨音もなくなる。外にでると5�僂曚匹料�柱。寒いはずだ、氷点下。
5時半に歩き出すころにはガスも晴れて青空。トムラウシに朝日が昇る。あの恐ろしい嵐がうそのよう。
層雲峡のビジターセンターでお話した係員の方が、三川台のあたりは本当に素晴らしい、とおっしゃったように、見たこともないすばらしい光景にため息と歓声が絶え間なく漏れてしまう。この美しさを見るために頑張ったんだ。
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層雲峡のビジターセンターでお話した係員の方が、三川台のあたりは本当に素晴らしい、とおっしゃったように、見たこともないすばらしい光景にため息と歓声が絶え間なく漏れてしまう。この美しさを見るために頑張ったんだ。
核心、オプタテシケの雄姿。雪渓の登りを心配していたが、すれちがった3年連続というおじさまに「今年は夏道がでてる。雪渓は通らなくてよいよ」と教えていただき、ほっとする。
2
7/8 11:02
核心、オプタテシケの雄姿。雪渓の登りを心配していたが、すれちがった3年連続というおじさまに「今年は夏道がでてる。雪渓は通らなくてよいよ」と教えていただき、ほっとする。
当初の予定では双子池幕営だったが、どろどろで適地がなく、時間も早いので美瑛富士避難小屋までいくことに。この日同じく南沼からでて、抜きつ抜かれつしていたソロのセローさんを誘って一緒にいくことにした。双子池は水は豊富。
1
7/8 11:32
当初の予定では双子池幕営だったが、どろどろで適地がなく、時間も早いので美瑛富士避難小屋までいくことに。この日同じく南沼からでて、抜きつ抜かれつしていたソロのセローさんを誘って一緒にいくことにした。双子池は水は豊富。
釣鐘山、コスマヌプリと順調に越え、石垣山ではナキウサギを探すも声のみ。4時ごろ美瑛富士避難小屋に到着。すでに4張ほどが平なテン場にあったがなんとか適地を見つける。遠い平野には町の明かり。美瑛町だと思われますが、夕焼けと夜景のコラボにしばしうっとり。
7/8 19:16
釣鐘山、コスマヌプリと順調に越え、石垣山ではナキウサギを探すも声のみ。4時ごろ美瑛富士避難小屋に到着。すでに4張ほどが平なテン場にあったがなんとか適地を見つける。遠い平野には町の明かり。美瑛町だと思われますが、夕焼けと夜景のコラボにしばしうっとり。
翌日も快晴の中を快調にスタート。結氷していたので氷点下になったようだ。美瑛岳をふりかえる。最初の計画では双子池の次に上ホロ避難小屋テン泊だったが、美瑛富士までいけたので、この日降りてしまうことにした。
7/9 7:10
翌日も快晴の中を快調にスタート。結氷していたので氷点下になったようだ。美瑛岳をふりかえる。最初の計画では双子池の次に上ホロ避難小屋テン泊だったが、美瑛富士までいけたので、この日降りてしまうことにした。
十勝岳までの行程は、三川台までの天国のような光景と打って変って荒涼としている。変化にとんだ縦走路。あらためて面白くやりがいがあるルートだと感じる。
1
7/9 8:40
十勝岳までの行程は、三川台までの天国のような光景と打って変って荒涼としている。変化にとんだ縦走路。あらためて面白くやりがいがあるルートだと感じる。
3年前登った十勝岳を超えて噴火口。懐かしく思い出しながら歩くのだが、気温が高く、疲れもでて足が重い。
そしてついに、富良野岳にたった。疲れて暑くてへとへとで、よろよろしながらとうとう登った。ここは前回来たときには飛ばしたので、初登頂。それよりも、あの遠い旭岳のほうからここまで、とうとう完走したのだとおもうと、突然涙がこみあげてしまった。
5
7/9 12:33
そしてついに、富良野岳にたった。疲れて暑くてへとへとで、よろよろしながらとうとう登った。ここは前回来たときには飛ばしたので、初登頂。それよりも、あの遠い旭岳のほうからここまで、とうとう完走したのだとおもうと、突然涙がこみあげてしまった。
ここからが最難所だった。頂上直下、火山礫のざれた急坂で滑るこける、中くらいの石も簡単に浮いてラクを生むので、下に人がいるときは極めて危険。印も赤布も見当たらずルート不明瞭。とにかく疲れて痛くて緊張し通し。悪い膝をさらに痛めてしまう。
2
7/9 13:19
ここからが最難所だった。頂上直下、火山礫のざれた急坂で滑るこける、中くらいの石も簡単に浮いてラクを生むので、下に人がいるときは極めて危険。印も赤布も見当たらずルート不明瞭。とにかく疲れて痛くて緊張し通し。悪い膝をさらに痛めてしまう。
1500mくらいまでそんな感じで、途中、沢や雪渓にルートが消えるのでルートファインディングの必要あり。
なんとか草原まででると、こんなに美しく心洗われる素晴らしい光景なのだが・・・
ぎょぎょ！この巨大な足跡は！しかも先ほどというくらい新鮮。いけどもいけども、ずっと続いている。幸い逆方向だけど・・・時折大きな声で会話したり、歌ったりしながらびくびくして歩く。
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7/9 14:14
ぎょぎょ！この巨大な足跡は！しかも先ほどというくらい新鮮。いけどもいけども、ずっと続いている。幸い逆方向だけど・・・時折大きな声で会話したり、歌ったりしながらびくびくして歩く。
なんとか緊張の中、富良野岳分岐まで到達、あとは普通の荒れ気味な登山道をひたすら下山。この平原にでるあたりからは赤布がきっちりあってルートはわかりやすい。ただし足元はぐちゃぐちゃ。分岐の場所は看板があるので迷うことはない。
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7/9 14:36
なんとか緊張の中、富良野岳分岐まで到達、あとは普通の荒れ気味な登山道をひたすら下山。この平原にでるあたりからは赤布がきっちりあってルートはわかりやすい。ただし足元はぐちゃぐちゃ。分岐の場所は看板があるので迷うことはない。
へとへとになって重い足を引きずりながらも、やっとこさ天使の泉に到達。このあと30分ほどで無事ニングルの森、ロッジ前駐車場に到達。予定より早かったので、もう一度タクシー会社に電話して時間を早めてもらい、濡れたものを干している間にタクシー到着。5日ぶりの下界へと戻りました。
7/9 15:57
へとへとになって重い足を引きずりながらも、やっとこさ天使の泉に到達。このあと30分ほどで無事ニングルの森、ロッジ前駐車場に到達。予定より早かったので、もう一度タクシー会社に電話して時間を早めてもらい、濡れたものを干している間にタクシー到着。5日ぶりの下界へと戻りました。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
ゴアテックス靴下（防水用） グローブ×２
防寒着（パタゴニアのナノエア）
薄手ダウン
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
ザック（482ｇのZpack)
サブザック（モンベルのポケッタブルライトパック）
行動食
非常食
食器
ライター
地図（地形図）
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ大小各１
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
携帯トイレ
保険証明カード
免許証
携帯
時計
サングラス
セームタオル
ストック
ナイフ
シェラフ
シュラフカバー
ロールマット
濾過器
10本爪アイゼン
プラティパス2リットル×２
ビタミン剤等サプリメント
携帯予備バッテリー（Cheero)
虫よけ兼清浄スプレー
ウィスキー（250ml）シュリンゲ（120?）×３
テント紐スペア
|
|---|---|
| 共同装備 |
調理用食料
調味料
お茶
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ポール
テント
テントマット（キューベンシート）
飲料水用塩素
|
| 備考 | 一日の行動も長く、行程も長かったことと快晴と高温で最終日熱中症気味になり、パワーがでなくて辛かった。これは行動食および食料にタンパク質が不足したせいと感じたので次回から改善したい。登山飲料水用塩素はものすごく効果的かつありがたかった。食事以外の飲み水が簡単に得られた。濾過器は一瞬喉を潤すにはよいがまどろっこしく、双子池で一度使ったきりだった。 |
感想
我ながらよく頑張ったと思います。
3年前、ピストンで旭岳、十勝岳、トムラウシを連続で登ってから、相棒といつか縦走したいと夢を抱いてきました。どうせ歩くならなるべく長く、ということでニングルの森をゴールにしましたが、なかなか記録が見当たらず、実際歩いてみると思っていたより困難だったので、もしチャレンジされる方があったら参考にしていただければと思い、初めて山行記録を投稿しました。
不慣れのため、いろいろとわかり辛い箇所も多いかと思いますが、何かお役にたてれば幸いです。
ちなみに我々が停滞を決めてひたすら耐えていた日に、不幸にも遭難された方があったようです。同じ場所にいたものの一人として、心からご冥福をお祈りします。
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