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Yamareco

記録ID: 6892956
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大雪山

大雪山(旭岳~忠別岳~トムラウシ山)

2001年08月12日(日) 〜 2001年08月14日(火)
 - 拍手
yamaaruki108 その他2人
GPS
29:05
距離
40.8km
登り
2,233m
下り
2,873m

コースタイム

1日目
山行
7:20
休憩
0:40
合計
8:00
6:30
165
9:15
9:45
105
11:30
65
12:35
12:45
105
2日目
山行
9:50
休憩
0:30
合計
10:20
6:50
7:00
135
9:15
9:20
80
10:40
10:50
65
12:55
13:00
180
3日目
山行
9:40
休憩
1:05
合計
10:45
7:15
75
8:30
70
9:40
10:45
195
14:00
100
15:40
35
16:15
短縮登山口
天候 晴れ
アクセス
利用交通機関:
バス ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
往:旭川-旭岳温泉(バス)
  山麓駅-姿見駅(ロープウェイ)
復:トムラウシ温泉-新得(バス)
1日目。
およそ100人も乗れるロープウェイで6時10分に姿見駅に到着。朝食を取ってから旭岳に向かう。背負った荷が重く肩に食い込む。
チングルマやエゾノコザクラが咲く遊歩道を歩いて20分ほどで姿見の池に着いた。池の畔にはまだ雪が残っている。対岸の地獄谷からは盛んに白煙が上がっており、その上に朝日を背にした逆光の旭岳の黒い山体が高く大きく望まれた。
1日目。
およそ100人も乗れるロープウェイで6時10分に姿見駅に到着。朝食を取ってから旭岳に向かう。背負った荷が重く肩に食い込む。
チングルマやエゾノコザクラが咲く遊歩道を歩いて20分ほどで姿見の池に着いた。池の畔にはまだ雪が残っている。対岸の地獄谷からは盛んに白煙が上がっており、その上に朝日を背にした逆光の旭岳の黒い山体が高く大きく望まれた。
姿見ノ池からは標高差600mのきつい登りが続く。しかし高度を上げるにつれて展望が開け、荷の重さを幾分か紛らわしてくれる。
姿見ノ池からは標高差600mのきつい登りが続く。しかし高度を上げるにつれて展望が開け、荷の重さを幾分か紛らわしてくれる。
傍らには地獄谷の白煙。
傍らには地獄谷の白煙。
九合目の金庫岩が見えてきた。その先には旭岳の山頂。
九合目の金庫岩が見えてきた。その先には旭岳の山頂。
振り返って見れば姿見ノ池が小さく、姿見駅が遥か遠くに見える。
振り返って見れば姿見ノ池が小さく、姿見駅が遥か遠くに見える。
その先の雲海の彼方には昨日電車から見た夕張岳と芦別岳が並んでいる。
その先の雲海の彼方には昨日電車から見た夕張岳と芦別岳が並んでいる。
さらに火山特有の滑りやすい砂礫の道を登って行くうちに遠くの化雲岳の稜線越しにトムラウシ山が姿を見せてきた。右遠くには十勝連峰も見える。
さらに火山特有の滑りやすい砂礫の道を登って行くうちに遠くの化雲岳の稜線越しにトムラウシ山が姿を見せてきた。右遠くには十勝連峰も見える。
遥かなるトムラウシ。はたして無事あそこまでたどり着けるのだろうか。
遥かなるトムラウシ。はたして無事あそこまでたどり着けるのだろうか。
十勝連峰遠望(左からオプタテシケ、美瑛富士、美瑛岳、十勝岳、富良野岳)。
十勝連峰遠望(左からオプタテシケ、美瑛富士、美瑛岳、十勝岳、富良野岳)。
金庫岩のある九合目から頂上は目と鼻の先で、一頑張りして9時15分に標高2290mの北海道の最高峰に登頂する。
金庫岩のある九合目から頂上は目と鼻の先で、一頑張りして9時15分に標高2290mの北海道の最高峰に登頂する。
旭岳山頂から地獄谷と更に小さくなった姿見ノ池を見下ろす。なかなかきつい登りでした。
旭岳山頂から地獄谷と更に小さくなった姿見ノ池を見下ろす。なかなかきつい登りでした。
多くの登山者で賑やかな旭岳頂上からは360度の展望が得られた。北から東にかけては、この旭岳に登っている間は見えなかった表大雪北部の山岳群が展開する。写真は安足間岳と比布岳方面。
多くの登山者で賑やかな旭岳頂上からは360度の展望が得られた。北から東にかけては、この旭岳に登っている間は見えなかった表大雪北部の山岳群が展開する。写真は安足間岳と比布岳方面。
その右に鋸岳、北鎮岳、凌雲岳方面。手前に熊ヶ岳。
その右に鋸岳、北鎮岳、凌雲岳方面。手前に熊ヶ岳。
これから縦走する表大雪の山々。右遠くに白雲岳。
そのうち雲が湧いてきて展望が遮られるようになってきた。白雲岳まではまだまだ先は長いので9時45分に旭岳山頂を出発する。
これから縦走する表大雪の山々。右遠くに白雲岳。
そのうち雲が湧いてきて展望が遮られるようになってきた。白雲岳まではまだまだ先は長いので9時45分に旭岳山頂を出発する。
熊ヶ岳との鞍部への下りはぎらざらした滑りやすい砂礫の道だった。道に沿って張られたロープを頼りに慎重に下って行く。鞍部近くになると小規模ではあるが、コマクサやエゾノツガザクラ、エゾコザクラ、チングルマ、イワギキョウなどが群生していた。
可憐な花々に歓声を上げながら裏旭キャンプサイトがある鞍部を行く。行く手には熊ヶ岳がアルペン的な稜線を連ねている。

熊ヶ岳との鞍部への下りはぎらざらした滑りやすい砂礫の道だった。道に沿って張られたロープを頼りに慎重に下って行く。鞍部近くになると小規模ではあるが、コマクサやエゾノツガザクラ、エゾコザクラ、チングルマ、イワギキョウなどが群生していた。
可憐な花々に歓声を上げながら裏旭キャンプサイトがある鞍部を行く。行く手には熊ヶ岳がアルペン的な稜線を連ねている。

登山道はその右手の斜面を緩く登って行く。登ってしまえば後は起伏の少ない広い稜線をのんびりと歩くだけだ。登る途中で振り返るとお鍋を伏せたような姿の旭岳が大きかった。

登山道はその右手の斜面を緩く登って行く。登ってしまえば後は起伏の少ない広い稜線をのんびりと歩くだけだ。登る途中で振り返るとお鍋を伏せたような姿の旭岳が大きかった。

一登りして間宮岳の一角に着くと目の前に御鉢平の雄大な展望が開けた。御鉢平を目の当たりにしてようやく大雪山に来たという実感が湧いてきた。
一登りして間宮岳の一角に着くと目の前に御鉢平の雄大な展望が開けた。御鉢平を目の当たりにしてようやく大雪山に来たという実感が湧いてきた。
ここから北海岳までは御鉢平を巡る外輪山の稜線歩きとなる。このあたりの稜線にはイワギキョウやイワブクロが随所に咲いていた。
ここから北海岳までは御鉢平を巡る外輪山の稜線歩きとなる。このあたりの稜線にはイワギキョウやイワブクロが随所に咲いていた。
起伏の少ない稜線を歩いて12時35分に標高2149mの北海岳に到着する。ここは賑やかだった旭岳に比べて人はずっと少ない。黒岳方面へ縦走する道と白雲岳方面へ行く道との分岐点でもある。
起伏の少ない稜線を歩いて12時35分に標高2149mの北海岳に到着する。ここは賑やかだった旭岳に比べて人はずっと少ない。黒岳方面へ縦走する道と白雲岳方面へ行く道との分岐点でもある。
静かな山頂でしばらく休憩し展望を楽しむ。振り返れば旭岳は既に間宮岳の後ろに小さく遠ざかってしまっている。
静かな山頂でしばらく休憩し展望を楽しむ。振り返れば旭岳は既に間宮岳の後ろに小さく遠ざかってしまっている。
北にはお鉢平と北鎮岳。その後ろには安足間岳と比布岳。
北にはお鉢平と北鎮岳。その後ろには安足間岳と比布岳。
一方、南側には北海平を前にしてこれから越えて行く白雲岳が横たわっている。御鉢平と北鎮岳を見納めて、今日の最終目的地の白雲岳キャンプサイトに向かって出発した。
白雲岳から続く尾根を越えると道は下りになり、雪渓からの水の流れを横切って行くと遠くに避難小屋とキャンプサイトが見えてきた。トリカブトやエゾフウロなどが咲くキャンプサイトには午後2時30分頃に到着した。
一方、南側には北海平を前にしてこれから越えて行く白雲岳が横たわっている。御鉢平と北鎮岳を見納めて、今日の最終目的地の白雲岳キャンプサイトに向かって出発した。
白雲岳から続く尾根を越えると道は下りになり、雪渓からの水の流れを横切って行くと遠くに避難小屋とキャンプサイトが見えてきた。トリカブトやエゾフウロなどが咲くキャンプサイトには午後2時30分頃に到着した。
2日目。白雲岳避難小屋近くのテントサイト。
昨夜は夜半から風が強くなった。テントが飛ばされないように外に出てまわりを調べたりしたためあまりよく寝られなかったが、4時頃に起きて外に出てみると星が出ており風も弱まっていた。
2日目。白雲岳避難小屋近くのテントサイト。
昨夜は夜半から風が強くなった。テントが飛ばされないように外に出てまわりを調べたりしたためあまりよく寝られなかったが、4時頃に起きて外に出てみると星が出ており風も弱まっていた。
テントをたたみ、朝食の支度をするうちに明るくなってきたが、晴れてはいるものの雲も多い。そのためか日の出の輝く瞬間もなく、遥か遠くに見えるトムラウシ山も少し赤味を増しただけで、その後は朝霞で少しぼやけているように見えた。
一晩過ごした懐かしいテントサイトを後にして、次の目的地のヒサゴ沼に向かって午前5時40分に出発した。
テントをたたみ、朝食の支度をするうちに明るくなってきたが、晴れてはいるものの雲も多い。そのためか日の出の輝く瞬間もなく、遥か遠くに見えるトムラウシ山も少し赤味を増しただけで、その後は朝霞で少しぼやけているように見えた。
一晩過ごした懐かしいテントサイトを後にして、次の目的地のヒサゴ沼に向かって午前5時40分に出発した。
遙かなるトムラウシ山。今日は忠別岳(左端の雲がかかっている山)を越えてヒサゴ沼までの行程。朝の清々しい空気を吸いながらハイマツの中の道を下り高根ヶ原へと向かう。
遙かなるトムラウシ山。今日は忠別岳(左端の雲がかかっている山)を越えてヒサゴ沼までの行程。朝の清々しい空気を吸いながらハイマツの中の道を下り高根ヶ原へと向かう。
避難小屋を振り返る。
ハイマツを抜けるとエゾフウロやトリカブトなどが咲く道となる。左手の谷筋にはまだ残雪が多く、そのまわりにはエゾコザクラの群落が随所に見られた。
避難小屋を振り返る。
ハイマツを抜けるとエゾフウロやトリカブトなどが咲く道となる。左手の谷筋にはまだ残雪が多く、そのまわりにはエゾコザクラの群落が随所に見られた。
やがて道は高根ヶ原を行くようになる。高根ヶ原は岩礫に覆われた溶岩台地。正面に忠別岳やトムラウシ山を眺めながら緩い起伏の広々とした稜線をのんびりと歩いて行く。

やがて道は高根ヶ原を行くようになる。高根ヶ原は岩礫に覆われた溶岩台地。正面に忠別岳やトムラウシ山を眺めながら緩い起伏の広々とした稜線をのんびりと歩いて行く。

コマクサの群生地から白雲岳を振り返る。この溶岩台地にはあたり一面にコマクサが咲いていた。群落というほどの密度はないが、忠別沼に至るまで随所にピンク色の花が広大な稜線を彩っていた。
コマクサの群生地から白雲岳を振り返る。この溶岩台地にはあたり一面にコマクサが咲いていた。群落というほどの密度はないが、忠別沼に至るまで随所にピンク色の花が広大な稜線を彩っていた。
緩い下りの広々とした稜線を、音更山や石狩岳、ニペソツ山などの東大雪の山々を眺めながらのんびりと歩く。曇りがちではあるが東側の見通しは結構よく、遥か遠くに阿寒富士など阿寒山群と思われる山々も見えた。
緩い下りの広々とした稜線を、音更山や石狩岳、ニペソツ山などの東大雪の山々を眺めながらのんびりと歩く。曇りがちではあるが東側の見通しは結構よく、遥か遠くに阿寒富士など阿寒山群と思われる山々も見えた。
午前6時50分に高根ヶ原分岐に着き一休みする。ここは高原温泉へと下る三笠新道の分岐点だが熊が出没しているということで通行禁止となっている。
午前6時50分に高根ヶ原分岐に着き一休みする。ここは高原温泉へと下る三笠新道の分岐点だが熊が出没しているということで通行禁止となっている。
分岐から進んで平ヶ岳付近から白雲岳を振り返る。右端に緑岳。
分岐から進んで平ヶ岳付近から白雲岳を振り返る。右端に緑岳。
岩礫の道を進んで行くうちに忠別岳への緩い登り道となる。白雲岳から見たときはちょっとした丘のようだった忠別岳も、登ってみると結構道のりがあり登り甲斐がある。ようやく忠別沼が見えるピークに達し、そこから少し下って9時15分に忠別沼に着く。
岩礫の道を進んで行くうちに忠別岳への緩い登り道となる。白雲岳から見たときはちょっとした丘のようだった忠別岳も、登ってみると結構道のりがあり登り甲斐がある。ようやく忠別沼が見えるピークに達し、そこから少し下って9時15分に忠別沼に着く。
忠別沼からの登りも結構長く、緩い坂道がどこまでも続く。いい加減にいやになったころにようやく山頂に着いた。10時40分だった。
山頂からの眺めは良く、行く手には化雲岳の彼方に雲がかかり始めたトムラウシ山が眺められた。
忠別沼からの登りも結構長く、緩い坂道がどこまでも続く。いい加減にいやになったころにようやく山頂に着いた。10時40分だった。
山頂からの眺めは良く、行く手には化雲岳の彼方に雲がかかり始めたトムラウシ山が眺められた。
振り返ると旭岳から白雲岳、高根ヶ原にかけての歩いてきた表大雪北部がよく見えた。
振り返ると旭岳から白雲岳、高根ヶ原にかけての歩いてきた表大雪北部がよく見えた。
白雲岳と高根ヶ原を拡大。右下に忠別池。この忠別岳あたりが今日の行程の中間点かな。
白雲岳と高根ヶ原を拡大。右下に忠別池。この忠別岳あたりが今日の行程の中間点かな。
忠別岳からハイマツの中の道を下って五色岳との鞍部まで下って来た。一帯はハイマツが繁る広々とした平坦地で、近くに忠別岳避難小屋がある。
午前11時55分に避難小屋への分岐を過ぎて前方に見える五色岳の登りにかかる。この登りはこれまでとは違って背丈を超えるハイマツが生い茂る道だった。
忠別岳からハイマツの中の道を下って五色岳との鞍部まで下って来た。一帯はハイマツが繁る広々とした平坦地で、近くに忠別岳避難小屋がある。
午前11時55分に避難小屋への分岐を過ぎて前方に見える五色岳の登りにかかる。この登りはこれまでとは違って背丈を超えるハイマツが生い茂る道だった。
背をかがめてトンネルの中を行くように歩くが、背中のリュックが枝に引っかかったりして歩きにくいことこの上ない。ハイマツと格闘しながら進むこと1時間ほどで12時55分に標高1868mの五色岳山頂に着いた。思いの外時間がかかり、とにかく疲れたので荷を降ろして一息つく。
背をかがめてトンネルの中を行くように歩くが、背中のリュックが枝に引っかかったりして歩きにくいことこの上ない。ハイマツと格闘しながら進むこと1時間ほどで12時55分に標高1868mの五色岳山頂に着いた。思いの外時間がかかり、とにかく疲れたので荷を降ろして一息つく。
ハイマツに囲まれた山頂は狭くあまり居心地は良くない。山頂からは越えてきた旭岳や忠別岳、これから目指す化雲岳などが眺められたが、五色ヶ原の彼方のトムラウシ山は雲の中に隠れていて残念ながら見ることは出来なかった。
ハイマツに囲まれた山頂は狭くあまり居心地は良くない。山頂からは越えてきた旭岳や忠別岳、これから目指す化雲岳などが眺められたが、五色ヶ原の彼方のトムラウシ山は雲の中に隠れていて残念ながら見ることは出来なかった。
南下してきた道はここで右に90度折れて西に向かう。相変わらずハイマツの生い茂る平坦な道を化雲岳目指して進んで行くが、そこを抜けるとまわりが開けた木道を行くようになる。左手に広大な五色ヶ原を、そして右手に化雲岳へと続くたおやかな稜線を眺めながら坦々と歩いて行く。
南下してきた道はここで右に90度折れて西に向かう。相変わらずハイマツの生い茂る平坦な道を化雲岳目指して進んで行くが、そこを抜けるとまわりが開けた木道を行くようになる。左手に広大な五色ヶ原を、そして右手に化雲岳へと続くたおやかな稜線を眺めながら坦々と歩いて行く。
やがてその右手のたおやかな山稜の斜面にアオノツガ
ザクラやエゾコザクラの大群落が現れ、木道に沿って延々と続く。こんなにスケールの大きな群落を見るのは初めてで、さすがは大雪山だなあと感心する。
やがてその右手のたおやかな山稜の斜面にアオノツガ
ザクラやエゾコザクラの大群落が現れ、木道に沿って延々と続く。こんなにスケールの大きな群落を見るのは初めてで、さすがは大雪山だなあと感心する。
化雲岳分岐で山頂への道を右に分けて進み神遊びの庭と呼ばれる化雲平あたりに来ると、そこには先はどを上回るスケールでエゾコザクラやチシマノキンバイの大群落が広がっていた。花は登山道の中にまでも咲き乱れており気をつけないと踏みつけてしまうほどだった。
化雲岳分岐で山頂への道を右に分けて進み神遊びの庭と呼ばれる化雲平あたりに来ると、そこには先はどを上回るスケールでエゾコザクラやチシマノキンバイの大群落が広がっていた。花は登山道の中にまでも咲き乱れており気をつけないと踏みつけてしまうほどだった。
素晴らしい景色に興奮しながら緩い坂道を登って行きヒサゴ沼分岐に出る。ここから化雲岳までは指呼の距離で、その平坦な山頂にぽつんと大きな化雲岩が乗っているのがよく見える。しかし時間も遅くなってしまったので登頂は割愛して先を急ぐ。
その後避難小屋のあるヒサゴ沼のキャンプサイトに着いたのは午後4時だった。
素晴らしい景色に興奮しながら緩い坂道を登って行きヒサゴ沼分岐に出る。ここから化雲岳までは指呼の距離で、その平坦な山頂にぽつんと大きな化雲岩が乗っているのがよく見える。しかし時間も遅くなってしまったので登頂は割愛して先を急ぐ。
その後避難小屋のあるヒサゴ沼のキャンプサイトに着いたのは午後4時だった。
3日目。
昨夜はかなり冷え込んだ。寒さのためよく寝られず4時頃に起きる。テントをたたみ、カップラーメンの朝食をとって5時30分にヒサゴ沼をあとにしてトムラウシに向かう。雲一つない完壁な晴天で、昨日とは違った澄み切った空気を抜けてくる朝日が眩しかった。
3日目。
昨夜はかなり冷え込んだ。寒さのためよく寝られず4時頃に起きる。テントをたたみ、カップラーメンの朝食をとって5時30分にヒサゴ沼をあとにしてトムラウシに向かう。雲一つない完壁な晴天で、昨日とは違った澄み切った空気を抜けてくる朝日が眩しかった。
昨日下りてきた雪渓を登り返して大きな岩が積み重なった道を行き、化雲岳との鞍部に6時30分に着く。鞍部から一登りするとまわりが開けた平坦な稜線に出る。振り返ると先ほどまで居たヒサゴ沼が青く光っており、その彼方に石狩岳やエペソツなどの東大雪の山々が青い影となって連なっていた。
昨日下りてきた雪渓を登り返して大きな岩が積み重なった道を行き、化雲岳との鞍部に6時30分に着く。鞍部から一登りするとまわりが開けた平坦な稜線に出る。振り返ると先ほどまで居たヒサゴ沼が青く光っており、その彼方に石狩岳やエペソツなどの東大雪の山々が青い影となって連なっていた。
昨日化雲岳からの下りで見た、特異な形をした岩が随所に突き立った台地上の起伏の少ない木道を歩いて7時15分に天沼に着く。このあたりが日本庭園と言われるところだが、チングルマなどの花が既に終わっているせいか少し荒れた感じのする眺めだった。
昨日化雲岳からの下りで見た、特異な形をした岩が随所に突き立った台地上の起伏の少ない木道を歩いて7時15分に天沼に着く。このあたりが日本庭園と言われるところだが、チングルマなどの花が既に終わっているせいか少し荒れた感じのする眺めだった。
日本庭園から岩が積み重なった歩きにくい道を行き少し下って7時40分に狭い小さな鞍部に着く。そこから一登りして緩く下るとロックガーデンと呼ばれる、ゴロゴロした岩だらけの開けた鞍部に出る。このあたりはナキウサギが多く生息しているらしく、どこからかその場き声が聞こえてくる。
鞍部からいよいよ最後の急登が始まる。
日本庭園から岩が積み重なった歩きにくい道を行き少し下って7時40分に狭い小さな鞍部に着く。そこから一登りして緩く下るとロックガーデンと呼ばれる、ゴロゴロした岩だらけの開けた鞍部に出る。このあたりはナキウサギが多く生息しているらしく、どこからかその場き声が聞こえてくる。
鞍部からいよいよ最後の急登が始まる。
岩の道の急登を続けて8時30分に平坦な頂きに立つ。遠くからトムラウシを眺めたときに王冠のような本峰の前に見える平坦な台地の上だ。振り返ると旭岳や白雲岳が見えた。眼下にはロックガーデン。
岩の道の急登を続けて8時30分に平坦な頂きに立つ。遠くからトムラウシを眺めたときに王冠のような本峰の前に見える平坦な台地の上だ。振り返ると旭岳や白雲岳が見えた。眼下にはロックガーデン。
さらに緩く登ると目指すトムラウシ本峰が目の前に出現する。本峰の足下には北沼が静かに青い水を湛えている。
さらに緩く登ると目指すトムラウシ本峰が目の前に出現する。本峰の足下には北沼が静かに青い水を湛えている。
岩の多いトムラウシ本峰の登りはなかなかきつく、暑い日差しを避けて岩陰で休みながら登り続ける。山頂近くになると火山特有の岩だらけの道となり、喘ぎ喘ぎ登ってようやく9時40分に標高2141mの山頂に着いた。
岩の多いトムラウシ本峰の登りはなかなかきつく、暑い日差しを避けて岩陰で休みながら登り続ける。山頂近くになると火山特有の岩だらけの道となり、喘ぎ喘ぎ登ってようやく9時40分に標高2141mの山頂に着いた。
振り返り見れば遠く旭岳から白雲岳までの表大雪北部の山々を始めとして、高根ヶ原から忠別岳、五色岳、化雲岳などの越えてきた山々が手に取るように見渡せた。
振り返り見れば遠く旭岳から白雲岳までの表大雪北部の山々を始めとして、高根ヶ原から忠別岳、五色岳、化雲岳などの越えてきた山々が手に取るように見渡せた。
反対側にはこのトムラウシ山から続くオブタテシケや美瑛岳、十勝岳などの十勝連峰も眺められた。
山頂で1時間ほど過ごして、10時45分に下山を開始した。
反対側にはこのトムラウシ山から続くオブタテシケや美瑛岳、十勝岳などの十勝連峰も眺められた。
山頂で1時間ほど過ごして、10時45分に下山を開始した。
急な道を下って南沼のキャンプサイトに降り立ち、トムラウシ山の山腹を巻くように進んでから急降下するとトムラウシ公園と呼ばれるところに着いた。
しばらく平坦な道を行き、前方の小さなピークに登ると、そこからは公園を前にしてトムラウシ山が大きく眺められた。トムラウシ山もここで見納めとなる。
急な道を下って南沼のキャンプサイトに降り立ち、トムラウシ山の山腹を巻くように進んでから急降下するとトムラウシ公園と呼ばれるところに着いた。
しばらく平坦な道を行き、前方の小さなピークに登ると、そこからは公園を前にしてトムラウシ山が大きく眺められた。トムラウシ山もここで見納めとなる。
その後、前トム平、こまどり沢、カムイ天上などを過ぎ、長い長い下りと一部登りの道を歩いて、お腹ぺこぺこ喉からからでいい加減いやになってきたころ、短縮コースの登山口まで車で来ている人に出会いトムラウシ温泉まで乗せていただくことになった。天の助けとはこのことでトムラウシ温泉には5時15分に着いた。ずっと歩いていけばあと1時間はかかっただろう。駐車場でお礼を言って別れました。
かくして精魂尽き果てかけた3日間に亘る大雪山の縦走は、好天気に恵まれたことも幸いして、全員の頑張りで何とか無事終了しました。

その後、前トム平、こまどり沢、カムイ天上などを過ぎ、長い長い下りと一部登りの道を歩いて、お腹ぺこぺこ喉からからでいい加減いやになってきたころ、短縮コースの登山口まで車で来ている人に出会いトムラウシ温泉まで乗せていただくことになった。天の助けとはこのことでトムラウシ温泉には5時15分に着いた。ずっと歩いていけばあと1時間はかかっただろう。駐車場でお礼を言って別れました。
かくして精魂尽き果てかけた3日間に亘る大雪山の縦走は、好天気に恵まれたことも幸いして、全員の頑張りで何とか無事終了しました。

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