※シルバーウィークの紅葉を求めて【初めてのテント泊(3泊4日)】上高地〜涸沢(北穂高〜涸沢岳縦走チャレンジ)


- GPS
- 70:20
- 距離
- 42.0km
- 登り
- 2,873m
- 下り
- 2,873m
コースタイム
- 山行
- 2:32
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 2:59
- 山行
- 8:26
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 9:34
- 山行
- 9:18
- 休憩
- 2:31
- 合計
- 11:49
- 山行
- 2:25
- 休憩
- 0:12
- 合計
- 2:37
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
・JR新幹線はくたか551号 東京06:28発〜長野08:08着 ・JR信越本線・甲府行 長野08:18発〜松本09:33着 【往路バス】 アルピコ交通路線バス(松本〜新島々〜上高地) 松本発10:10〜上高地バスターミナル12:00 http://www.alpico.co.jp/access/kamikochi/shinshimashima/ 【復路バス】 アルピコ交通路線バス(上高地〜新島々) 上高地バスターミナル12:00〜新島々バスターミナル13:05 ※行きの往復券にて新島々〜松本への上高地線へ振替え 【復路電車】 ・上高地線 新島々13:26〜松本13:55 ・特急あずさ76号 松本14:18発 |
コース状況/ 危険箇所等 |
北穂高から涸沢岳へ至る縦走路は、涸沢岳ピークに至る岩稜が長い垂直に近いところを、岩のくぼみの足がかりや、クサリ、時には、杭を駆使して、登攀するのに代表されるように、2時間弱ほぼ全般的に集中力を要される危険地帯であり、つい先月も若い女性の単独行で死に至る滑落事故を起こしている場所なので、岩場の経験が少ない初級者は、このルートの選択には慎重な判断が必要。 |
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
こちらのさきほどの装備が入ってパンパンに。
スタビライザーのポケットやセンターポケット、サイドポケットなど、収納性が充実していたのが、購入の決め手。
背負って体重計に乗ると18kg。
装備
備考 | 【持って行って良かったもの】 ・CANON一眼ミラーレスカメラEOS M2(EF-M18-55):せっかくの紅葉の時期、期待の涸沢カールの眺めやテン場の夜景、星空など、露光の関係から一眼でなくては撮れない写真を撮りたいと思っていた。初のテント泊ということもあり、普段の一眼は重くて邪魔なので、思案していたところ、丁度このモデルが型落ちして、不人気の赤ボディーが非常に安く買えた。本体重量274gと、タブレット並の軽さながら、メインで使用しているEOS KISSに劣らぬ性能。行動中もキットのEF-M18-55 IS STMレンズをつけたまま、肩にたすき掛けで、まったく重さや違和感を感じなく、撮りたい時に即レンズキャップを外して写真を撮れた。 ・Tabio トレイルラン五本指ショートソックス:日帰りならぬ長期の登山で、特に急な斜面を長時間下山しなければならないケースの場合、フィッティングしてもらった登山靴でもどうしても、足先に負荷がかかり、指と指の間が擦れて靴づれをおこすことがままあった。今回こちらの五本指ショートソックスで手袋のように足の指を独立して履けるので、普段のソックスに二重履きしたところ、靴づれもなく帰宅まで快適に過ごせた。 ・イスカ(ISUKA) ウルトラライトコンプレッションバッグ M:初めてのテント泊で、テント、シュラフ等必要最低限のものを、MILLET MARKHAM 60+20に詰めたのだが、予めこれを買っておかなかったら、どうパッキングしても収まらなかった。 マイシュラフ、モンベル ダウンハガー800 #2も苦も無く半分近くの容積に圧縮できて非常に重宝した。 【反省点】 ・装備上のあれがあればよかったなどは特になかったものの、計画上不測の事態を見越していないスケジュールだったので、あわやという事態があった。3日目北穂高〜涸沢岳の縦走を達成した後、涸沢ヒュッテに下山するまでのタイムスタンプは予定通りだったものの、デポしたザック等を片付け、テントをしまう撤収作業が見込んでいなく、1時間ぐらいのロス。慌てて横尾まで下ったが、慣れない18kgのザックを担いだままのハイペースな下山に、本谷出会到達前に足をくじく失態をおかす。 幸い歩けなくなるほどのものではなかったが、ペースがかなり落ち、日没までに横尾キャンプ場に到着できるか怪しい雰囲気に。横尾手前は沢沿いの平坦な道なので、ヘッドランプがあれば問題ないのではあるが、テン場の受付が終わるのではないかといいうことと、受け付けてもらえても、日没後の暗闇で慣れないテントを張らなければならないことに思い至り、不安に焦りながらギリギリ薄暗くなる頃合いに到着してひと安堵した。 普段は慎重に2〜3時間は余裕を持たせたスケジュールを組むのであるが、槍ヶ岳山行で見知ったコースを通ることに慢心した結果の半生である。 |
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感想
【動機】
・今年初め、知人に誘われて初めて北アルプスの槍ヶ岳を目指し、勢いでテントも買ってから、見聞きするようになった涸沢カール。紅葉時期の目覚ましいばかりの景色や、並び立つテントと雄大で荘厳な穂高連峰の美しい景色の写真をいろいろ調べて見るにつけ、次第に練度が上がったら絶対行ってみたい憧れの場所となっていた。
・6月の初北アルプス燕岳に始まり、今年の目標だった槍ヶ岳も無事登頂。いままで未経験だった3,000m級の山の魅力に取りつかれ、コンスタントに月一で経験値を増やしていた自分は、予定では来年と決めていた涸沢カールを、9月になり、シルバーウィークの登山を考えていたところに具体的に計画するようになっていた。
【感想全般】
・4日間快晴に恵まれ、特に北穂高〜涸沢岳の縦走を決行した3日目は、今年一番の澄み渡ったこれ以上にない好天。初めてのテント泊に、素晴らしい絶景を堪能でき、3日目の朝にはモルゲンロートも見ることができ、感動もひとしお。
【北穂高〜涸沢岳縦走について】
・当初、力量から考えて、北穂高〜涸沢ヒュッテの往復を基本に計画し、現地で状況判断して問題なさそうであれば、北穂高〜涸沢岳縦走することをなんとなく考えていた。(登山計画上は、コースタイム等も縦走をシミュレーション)
・涸沢に着いたのが2日目のお昼頃と中途半端な時間だったので、翌日の穂高アタックの予行演習として、ザイテングラートを登攀することに決める。時間的に穂高稜線上の穂高岳山荘までは無理であることが予想されたので、途中15:00には折り返すことを念頭に入れて涸沢を出発する。
・その名前から登るのも躊躇していたものだが、慎重に行動すれば翌日のザイテンの下りも問題ないことを確かめ、穂高山荘手前20分地点、岩場が終了したあたりで予測通りの15:00になったので、テントへ引き返す。
・北穂高から涸沢岳へ至る縦走路は、「山と高原地図」上でも、ハシゴと長いクサリ浮石・落石注意とある危険個所であり、難所とされている部分なので、自分の力量で可能かどうか涸沢ヒュッテの山岳相談所に事前相談したところ、「まずは、ザイテングラードから奥穂、もしくは、北穂高への岩場、クサリ場を経験したうえで、難なくこなせるならば」というアドバイスをいただいた。
その上で、前日のザイテンの途中までの体験と、槍ヶ岳、赤岳〜横岳間の少々トリッキーな岩場を経験した中で、「まずそうと思ったらすぐ引き返す」判断で、いよいよ当日の状況で決行してみる踏ん切りがついた。
・3日目は、30ℓのサブザックに必要最低限の防寒装備と水、行動食を携えた軽装で北穂高登頂。途中の岩場、クサリ場もなんなくクリアして、時間もペースどおり、天候・体調ともに申し分なかったので、北穂高の帰路、涸沢ヒュッテと涸沢岳の分岐点で涸沢岳の道を選ぶ。
・北穂高から縦走路への分岐点の岩場を登り切ると、後は飛騨側に大きく切れ込んだ急斜面を、乏しい足場に浮石に最新の注意をしつつ、長い垂直下降に近いクサリ場や、スラブ状の急斜面にわずかな足がかりがある峻険岩場のトラバース等の登降を経て最低コルに至る。
・涸沢岳まではWebなどの情報や下から見上げて想像した以上に非常に不安定で細いルートが続き、始終緊張が途切れなかったが、一歩一歩、足の裏、手に神経を集中させてなんとかクリアした。
・涸沢岳手前のほぼ垂直の岩場登攀は、何度も偽ピークがあり、ルートも見分けが困難であったが、先行者のルートを見つつ、気持ちを落ち着かせて乗り越えた。
・事前に逆ルートの奥穂高からの下りは、難易度が違うことを情報として得ていたが、まさに取り付いている岩場の垂直下降は、登りと違って、足場を見つけるのも困難なので、自分の力量では不可能であったと思い知る。
無事縦走を終えて思い返すと、始終ひやひやしながらも、飛騨側の鋭く落ち込んだ斜面からの眺めや、涸沢側の景色は、このルートでなければ、得られないまさに絶景で、慎重に検討を重ねたうえで涸沢岳登頂部へたどり着いた時の感動はなにものにも代えがたいものがあった。
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