西穂高岳-奥穂高岳縦走【ガスで見えないジャンダルム】


- GPS
- 47:00
- 距離
- 14.4km
- 登り
- 1,293m
- 下り
- 2,329m
コースタイム
新穂高ロープウェイ西穂高口駅(11:30)-西穂山荘(12:40)・・幕営
9月3日
西穂山荘(3:30)-独標(4:40)-ピラミッドピーク(5:20)-西穂高岳(6:05)-間ノ岳(7:50)-天狗の頭(8:45)-天狗のコル(9:05)-コブ尾根の頭(10:45)
-ジャンダルム(11:10)-馬ノ背(12:15)-奥穂高岳(12:30)-穂高岳山荘(13:15)・・幕営
9月4日
穂高岳山荘(5:45)-荷継小屋跡(7:20)-鉱石沢(8:00)-重太郎橋(8:15)-白出沢出合(9:05)-穂高平小屋(9:45)-新穂高ロープウェイ乗り場(10:30)
天候 | 9月2日:晴れ 9月3日:晴れのちガス 9月4日:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2010年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
ロープウェイは片道1500円に、手荷物代が+300円かかります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
特に問題になる箇所はないと思いますが、西穂〜奥穂間は岩が濡れているとフリクションが低下するので、難易度が上がるでしょう。雨天時は要注意です。 白出沢の下り始めはガラガラの岩屑道で、ペンキマークも見つけにくいのでガスのときは歩きにくいかもしれません。 下山後、新穂高ロープウェイ乗り場近くの「中崎山荘」にて入浴しました(大人800円) まだ出来たばかりの日帰り温泉施設のようで、お風呂はその辺の旅館などよりきれいで、いいお湯でした。 |
ファイル |
(更新時刻:2010/09/05 11:55)
|
写真
感想
7月末に予定していたルートだったが、下山路の白出沢に残雪・スノーブリッジ多しとのことで9月に変更。
新穂高の駐車場に到着したのは10:00だったが、かなり込み合っており端っこにようやく停められる場所を発見。
ここからロープウェイ駅までは10分程の道のりだが、切符売り場に着いたときはすでに汗だく。なんでこんなに汗をかくのか自分でも分からないままにロープウェイ乗車。
車中?ではおねえさんが山々の説明をしてくれる。観光客の方々は熱心に景色を見ているが、自分はおねえさんの説明を聞きながら、仕事とはいえよく標高を暗記しているなあと変なところで感心。
西穂高口の展望台で槍を見て、冷たい流水を補給したら行動開始。ここは冬にも歩きたいルートなので、赤ペンキや標識などの目印を良く把握しながら歩く。
今回は岩稜歩きなので、荷物は出来る限り軽くしてきた甲斐もあって、1時間10分ほどで西穂山荘に到着。さっそくテントの申し込みをするが、今から荷揚げヘリが来るので張るのはちょっと待って、と言われ小屋の中でしばし待機。
やがてドラム缶を吊り下げたヘリが飛来し、荷物を降ろすとあっという間に飛び去っていった。やれやれ。
時間が早いのでまだ誰もテントを張っていない。イチバン良さそうなところを確保し、設営完了と同時に汗で濡れた服を乾かしながら小屋で買ったビールを飲む。
明日は早出なので、簡単な夕食を食べた後はすぐに寝ようと思ったが、小屋の泊り客が外でワイワイやっているのでうるさくて眠れない。少し考えて欲しいものだ。
翌朝、2:00起床。朝食をすませテントを撤収し、3:30行動開始。あたりは当然真っ暗。ヘッドランプの明かりを頼りに丸山を通過して独標を目指す。西穂に着くまでには明るくなっているだろう、との予想通り、独標ではまだ暗かったがピラミッドピークに着いたところで完全に夜が明けた。
さすがにこのルートはあまり人に会わない。西穂山頂まではポツポツ出会ったが、そこから先は数えるほどしかすれ違わない。静かで良い場所だ。
西穂から先はさすがに険しい道が続く。ハシゴは皆無、クサリが数箇所に掛けられているだけで、自分の手足が頼りとなる。登りはたいしたことはないが、下りは足がすくむ場所ばかりだ。
小さいピークが連続し、登り下りを繰り返す。天狗の頭からコルに下るところは、最後の斜面が短いながらもほぼ垂直で、スタンスを探すのに苦労する。
ようやくたどり着いた天狗のコルで大休止。行動食を食べるが、周辺にはけっこうな量の大キジが残置されており、良い環境とは言い難い。
水分補給も終え、逆層スラブの登りにかかる。傾斜はさほどでもないが、逆層だけに岩を乗り越える箇所はハングしているように感じてしまう。目の錯覚とはいえけっこう緊張する箇所だ。
このころからガスが出はじめ、視界があまりよくない。ジャンダルムの手前で小休止して、憧れを目前に心の準備を整える。しかし、ガスのせいで西側に寄りすぎてしまい、ジャンダルムの西側のピークに向かっていることに途中で気付くが、行きがけの駄賃だ、とばかりそのまま進み、かなりシビレるナイフリッジを通過してピークに立つ。
ピークには残置ハーケンが3本あり、うち1本は真新しい軟鉄ハーケンだった。怖い場所なので早々においとまして、ジャンダルムに登る。ピークは思ってたより広く、平な場所だったが、ガスで周囲は全然見えない。
仕方ないので写真を数枚撮り、次なる難関である馬の背に向かう。ロバの耳のトラバースもなかなかシビアだった。馬の背基部から見上げると、ガスのため恐怖感はさほど無い。
慎重に足を運び、気付けば奥穂の頂上が見える場所まで来ていた。あとはガラガラの岩道をのんびり歩くだけだ。緊張がほぐれ、足が重く感じる。
奥穂の頂上には12:30に到着。西穂山荘を出発してからちょうど9時間が経過している。休憩時間を含めてだからまあまあのペースだと思う。荷を軽くしてよかった。
頂上もガスが巻いているので、同じルートの先行者に記念撮影してもらい、すぐに下山。
穂高岳山荘には13:15に到着し、すぐにテントを設営する。天気が良かったら涸沢岳にでも登ろうかと思っていたがあいにくガスなのでテントでビール飲み。夕方になってガスは切れ、壮大な眺望が開けた。
翌朝、今日は白出沢を下って新穂高に戻るだけなので、5:45に出発。
白出沢を上から見下ろすとほぼ直線で白出大滝に向かっているように見え、ひたすら単調なガラガラ道である。登りで使った場合はツラそうだな、と思えるルートだ。
ガラガラ歩きを2時間ちょっと続け、重太郎橋に到着。橋の上流側はヘツリの部分があってけっこう緊張する。ここから下は樹林帯となり、1時間弱で右俣谷に着いた。
新穂高には10:30に到着。とても暑いのですぐさま風呂に入り、食事をして帰路につく。帰り道が長いな…
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