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Yamareco

記録ID: 8634820
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

光岳・聖岳

2025年08月30日(土) 〜 2025年09月01日(月)
情報量の目安: A
都道府県 長野県 静岡県
 - 拍手
体力度
10
2〜3泊以上が適当
GPS
25:52
距離
44.3km
登り
4,012m
下り
4,032m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
8:36
休憩
2:33
合計
11:09
距離 14.0km 登り 2,166m 下り 368m
5:09
65
6:14
6:24
104
8:08
55
9:03
9:10
75
10:25
10:26
25
10:51
11:17
61
12:18
12:19
52
13:11
13:12
37
13:49
15:09
15
15:24
15:37
8
15:45
15:59
9
16:08
10
2日目
山行
7:37
休憩
0:51
合計
8:28
距離 13.6km 登り 993m 下り 1,263m
5:32
16
5:48
5:49
25
6:14
56
7:10
7:29
73
8:42
8:58
22
9:20
9:21
37
9:58
112
11:50
11
12:01
12:09
5
12:14
12:18
34
12:52
12:53
60
13:53
13:54
6
14:00
3日目
山行
7:23
休憩
1:49
合計
9:12
距離 16.7km 登り 853m 下り 2,401m
3:07
4
3:11
24
3:35
43
4:18
49
5:07
5:38
47
6:25
6:42
26
7:08
7:29
8
7:37
28
8:05
8:06
16
8:22
8:23
65
9:28
9:44
40
10:24
10:44
4
10:48
10:50
28
11:18
61
天候 晴れ時々曇り(3日間雨には降られず)
過去天気図(気象庁) 2025年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
Google mapの案内通りに行くと芝沢ゲートに向かう途中で通行止めにぶつかります。
光岳小屋のインスタで案内されている通り、上村小学校の手前で下栗の里方面に左折します。
また最後の1kmは未舗装路なので運転に注意です。
駐車場は金曜夜 23:30ごろの到着で空きは残り数台でした。
コース状況/
危険箇所等
基本的に危険な箇所はないです。本当に体力が試される登山道でした。
南岳〜聖平小屋間のルートで、両端が切れた幅の狭い箇所があるのでそこだけは注意が必要。
その他周辺情報 飯田インター近くの「殿岡温泉 湯元 湯〜眠」を利用しました。900円です。
2025年08月30日 15:27撮影 by  JAD-AL50, HUAWEI
2
8/30 15:27
2025年08月30日 16:20撮影 by  JAD-AL50, HUAWEI
1
8/30 16:20
2025年08月31日 09:00撮影 by  JAD-AL50, HUAWEI
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8/31 9:00
2025年08月31日 10:06撮影 by  JAD-AL50, HUAWEI
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8/31 10:06
2025年08月31日 10:36撮影 by  JAD-AL50, HUAWEI
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8/31 10:36
2025年09月01日 05:09撮影
1
9/1 5:09
2025年09月01日 05:31撮影 by  JAD-AL50, HUAWEI
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9/1 5:31
2025年09月01日 05:32撮影 by  JAD-AL50, HUAWEI
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2025年09月01日 05:33撮影 by  JAD-AL50, HUAWEI
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9/1 5:33
2025年09月01日 05:46撮影 by  JAD-AL50, HUAWEI
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9/1 5:46
2025年09月01日 06:09撮影 by  JAD-AL50, HUAWEI
2
9/1 6:09
撮影機器:

装備

個人装備
長袖シャツ 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 ザック 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 レジャーシート 地図(地形図) 計画書 常備薬 日焼け止め 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ストック シュラフ

感想

2泊3日の光岳、聖岳縦走。
この夏一番の挑戦となったこの山行は、これまでになく過酷だったと同時に大きな感動を味わい、そしてひたすら山と自分に向き合い続けた3日間となりました。

【Day0】
3日間で歩く距離は約45km、獲得標高は約4,000m、しかもシュラフや食料は全部担がないといけないからいつもよりザックが重い…。
今回の山行を計画しているときから、ずっとこの不安が焼き付いて離れない状況でした。
(しかも、直前まで小屋の予約が取れず、テント泊の予定だった)
そんな中、金曜日は仕事を早上がりして芝沢ゲートへ。
相変わらず栃木からだと6時間以上と遠く、到着する頃には24時近くになっていました。
空を見上げると、満点の星空が輝いており、翌日の晴れを確信しつつ不安はぬぐえないまま眠りにつきました。

【Day1 - 光岳へ】
標高がそんなに高くないからか、想定以上に寝苦しく、十分な睡眠がとれないまま朝5時にスタートしました。
最初から5kmのロード歩き、そして易老渡から一気に始まる急登。
寝不足、カロリー摂取にも失敗し身体に力が入らない、ザックもいつもより重い、そしてずっと抱えていたこの山行への不安が一気に押し寄せてきて、これまでに経験したことない程身体が動かず、登れなくなってしまいました。
相方に迷惑を掛け、何度も謝りながら、一歩ずつ足を前に出す…。それでも延々と続く急登に、「撤退」の2文字が常にチラついていました。
本当に申し訳ないと同時にこんな自分が情けなくてしょうがなかったです。
唯一の救いは、ずっと樹林帯だったので気温と湿度も低く、高温多湿による消耗がなかったことでした。

そんな状況でスタートから6時間、ついに易老岳に到着しました。
なんとかここまで到着して光岳小屋まで行ける見通しが立ったことで、精神的にはかなり楽になりました。
また、エネルギーも吸収されて、身体も動くようになりました。
ここから光岳小屋まではあと2時間ほどの道のりです。
展望がないのは相変わらずですが、岩稜帯や湿原など変化に富んだ登山道になり、気持ちを切り替えて登ることができました。
静高平の水場にでると、僅かながら水が出てました。
水を汲んで飲んでみるとさすが南アルプスの天然水、冷たくて甘くてとっても美味しいお水でした。

そこからさらに10分ほど進むと、光岳小屋に続く木道が現れます・・・!
スタートから9時間、ついにここまでたどり着くことができました。

小屋では早速コーラで乾杯。
この日飲んだコーラは今まで一番美味しいコーラだったかもしれない。
小屋は新しく綺麗で、カーテンで仕切ると個室のようになるベッドはとても快適でした。

1時間ほど休憩し、日没までまだ時間があったので山頂へ。
売店でTシャツと手拭いを購入し、この時点ではもうすっかり光岳色に染まってました。笑

山頂は小屋から15分ほどです。
噂に聞く通り何も展望がない山頂でしたが、リタイアせずここまで来れた自分に達成感でいっぱいでした。
すぐそばには展望台があり、山深い南アルプスの山々を見渡すことができます。
更に光石にも足を運びました。貸し切り状態だったので、誰にも邪魔されず、静かに今日の山行を振り返りました。

【Day2 - 光岳から聖平小屋】
昨夜は20時前には就寝。朝までぐっすり眠ったので体力も回復しました。
小屋でイザルガ岳から昇るご来光を見た後、本日の目的地である聖平小屋に向かって歩きだしました。
たくさん寝たので、昨日より何倍も身体の調子が良かったです。

易老岳まで戻り、そこから茶臼岳方面に向かいます。
希望峰につくと、目の前には茶臼岳、上河内岳、聖岳がどーーーーん!!と目の前に現れました!
とても迫力ある山容で美しかったです。
そして、茶臼岳〜上河内岳は楽しい稜線歩きを堪能しました。
稜線の先にずっと聖岳が見えているのですが、あんなに遠かった聖岳がどんどん近づいていくのです。
イメージとしては、天空の滑走路から見る槍ヶ岳に近いかも。
そんな素敵な稜線を歩きながら、「人間の脚ってすごい、一歩一歩踏み出せば無理と思っていたところにも行ける」…そんなことを思っていました。
特に、上河内岳から見た聖岳の迫力はすごかったです。(反対側は完全にガスってましたが)
なお、このコースの途中では茶臼小屋に立ち寄ることもできますが、私たちは立ち寄らずに小屋への分岐をそのまま通過しました。
あと、とにかく不安になるほど人がいない!日曜日にも関わらず、この日擦れ違ったのは僅か数パーティーほどでした。

この日は14時ごろ聖平小屋に到着しました。
ちょうどランチタイムが終わる直前でカレーを注文。(スタッフさんありがとうございました)
久しぶりの温かいご飯はお代わりしたくなるほど美味しかったです。

午後以降はずっとガスった状態が続いていたので、この日は山頂に行かず、翌朝アタックすることにしました。
山頂で使おうとここでも手拭いを購入し、19時ごろには就寝。

【Day3 - 聖岳の山頂へそして下山】
最終日。この日は2時過ぎに起床し、3時に出発。
聖平小屋から薊畑分岐までも100mほど登るので起きたばかりの身体にはキツイ。

薊畑分岐でザックをデポして、いよいよ山頂へ。
まずは小聖岳を目指します。
とはいっても、小聖岳まではまたしてもほぼ樹林帯。そして、ちょっと下ったりするもんだからここでも我慢が必要。
でも、ザックを背負ってないお陰で足取りも軽く、ペースも上がっていきました。軽いってすごい。
小聖岳に到着すると、満点の星空と、太陽の光でほんのり赤く染まりだした空、そして空に浮かぶ富士山が見えて、その美しさは目を見張るものがありました。
そして、まだ暗かったので下山時まで全容は分からなかったけど、目の前には聖岳の山頂が。
最後の一登り、ザレた岩場で滑りやすいですが慎重に行きます。

そうして登ること約50分、遂に山頂に到着です。
何とかご来光の時間に間に合ったので急いで奥聖岳方面へ。
すると、奥聖岳の先に美しいご来光と富士山のコラボレーションが!!
思い返せば、この2つを一緒に見るのは初めてだったかもしれない。
今まで沢山のご来光を見てきたけど、間違いなくトップ3に入る美しいご来光でした。
また、振り返るとここまで歩いてきた山々が太陽に照らされてはっきりと眺めることができました。
本当に、よくこんな遠くまで来たものだ。

そして、逆側には大迫力の赤石岳が。
いつか赤石岳にも行ってみたいです。(来年かな?)

とはいえ、山頂はどんどん爆風になっていくので、標識で急いで写真撮影をして下山しました。
せっかく持って行った聖岳手拭いもちょっと油断したら飛ばされそうなほど激しくなびいてました。笑

小聖岳までは3日間の行程がすべて丸見えだったので、この期間のことを振り返りながら降りてました。
初日の苦しかったことや何度も登りと下りを繰り返し、やっとここまで来た事…。
そんなことを考えていたら感極まって涙がでてきました(T_T)
そしてその涙をぬぐったらコンタクトが落ちてまさかの紛失!!ww
コンタクトは無事に見つかって事なきを得ましたが、下山に集中しなきゃと我に返りました。

小聖岳から見上げた聖岳も最高にカッコ良かったです。
その山容をしっかり目に焼き付けて、さらに進みます。

薊畑分岐で荷物を回収した後は、虚無の状態でひたすら下山しました。(ヒルに襲われないか不安でしょうがなかった)
易老渡〜易老岳のルートに比べたら変化がある登山道だけど、倒木がとても多くて特に苔平までは結構荒れている印象でした。
(逆に易老渡〜易老岳のルートは倒木はあったけどとても整備されていて綺麗だった)
膝を痛めながらとにかく下る。そうして2時間半ほどで西沢渡まで降りてきました。
聖岳と言えば西沢渡のゴンドラ!のイメージだったので、敢えて橋を使わず、ゴンドラで川を渡りました。
意外と私の腕力でも前に進むことができて、橋を渡るより遅いのは明らかだけど、アトラクション性もあってか3日間で一番テンションが上がったのではないかと思います。笑

その後はもうほぼ平坦な道になりました。
休業中との情報だった聖光小屋がなんと営業しており、ここでコーラ休憩をしました。
登山のときのコーラってなんでこんなに美味しいのでしょう…。
小屋の方もとても親切で良いリフレッシュになりました。
そこからさらに約1時間半、遂にゴール地点の芝沢ゲートまで戻ってきました!!
あ〜長かった!とにかく長った!!でも最後まである歩き切った!!!!
芝沢ゲートまでのロード歩きではタクシーと擦れ違う度に「金はいくらでも払うから乗せてほしい!」と散々文句を言っていました。笑

こうして2泊3日の縦走を無事に終えることができました。
百名山も、70座目:光岳、71座目:聖岳と2座登頂することがきました。

★★まとめ★★
南アルプス最南部は登山口までも山頂までもアプローチが長く、簡単には登らせてくれません。
でも、山深く、静かな山域だからこそ山とそして自分と向き合うことができた3日間でした。
これだけ辛さ、悔しさ、そして感動に味わう山行はなかなかないと思います。
もちろん反省点も沢山あるので、次回以降改善して、さらにパワーアップしたいです。
そして、相方さんをはじめ、この山行で出会ってお話させていただいた沢山の方々…本当にありがとうございました。

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