奥多摩駅~秩父主脈~瑞牆山荘ワンデイ
- GPS
- 32:00
- 距離
- 67.4km
- 登り
- 5,567m
- 下り
- 4,392m
コースタイム
- 山行
- 21:10
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 21:30
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
装備
個人装備 |
熊鈴
トレッキングポール
予備眼鏡
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感想
JR奥多摩駅〜雲取山〜甲武信ケ岳〜国師岳〜金峰山〜瑞牆山荘
距離67.41km累積標高6879m(上り)5666m(下り)トータル24時間
以下、つらつらと書いたので長文注意です。
先週、雨の金曜日に現場仕事で冷たい雨に打たれ、体調を崩し気味でした。
準備をしたものの、迷っていました。
家事やら子供の使い走りやらで一日過ごし、「寝だめ」も出来ない状況での「夜出発」。
この連休を逃すと後がない、、、仕事やらボランティア活動やらが続くのです。
この理由が決定的となり、準備もそこそこ、電車に間に合わなくなると、慌てて出発。
7月16日深夜JR奥多摩駅。他の客は家路へと急ぎ、ひとり取り残された感じです。
23時に出て、石尾根ルート暗闇をひとり黙々と進みます。
この道も今年でも3回目なので、ほとんど迷うことはありません。
また、夜なので、日中のように汗がだらだらという事もありません。景色はありませんが、、、。
鷹ノ巣小屋手前で何か明かりと赤いテールライト?
眠さでぼけたか?
紛れもない、それはナイトランナー?集団で、あまりに突然だったので追い越させてもらったのが、お礼を言うのがやっとでした。
どこまで行くのだろう?
心もちペースがあがります。(息も上がります)
七ツ石山からの下りで、久々に履いたノースの靴(ウルトラトレイル?)が全然グリップしてくれない事に気づきました。
ここのところ、アシックスのゲルフジを履いていたので、それとの比較になりますが。
無駄に足に力がかかってしまうので、これから先の長い道のりを考えると、トレッキングポールを持ってきて良かったと痛感しました。
雲取山(2017m)3:10到着。駅から4時間10分、
時折吹く風や獣の声以外は静寂に包まれ、東の空がうっすらと明るくなり、先ほどまで瞬いていた星も消えてきました。
三条ダルミから先は一部分を除きほとんどが未知の領域でした。
「すぐだろう」と思っていた飛龍権現がなかなか見えません。
明るくなってきてライト類もしまい込んだあたりでようやく到着。ライトをしまうのと同じタイミングでトレッキングポールを投入。
少し過ぎた水場でたっぷりと水分補給。
将監峠までの笹薮コースで、笹についた夜露で靴がびっしょりになってしまいました。
将監峠で一休み、
猛烈な眠気が襲ってきます。しかし、
じっとしていると、アブやらブヨやらが狙ってくるのです。
休息もつかの間、行動食を水分とともに胃に流し込み、そそくさと出発です。
そして、寝不足でぼんやりして、まき道ではなく、尾根道に入り、唐松尾山7:21登頂に至ります。当然一人。この間、まだ長い先を考えて既に悔やむ気持ちがいっぱいになってしまいました。そんな気持ちの中で一人のランナーとすれ違いましたが、なんだか不愛想な顔をしていたと思います(申し訳ありません)
笠取山下の水干への道のりで、すれ違った女性から「分水嶺の方ですか?」「ブンスイレイ?」聞いたことはあったが、ルートもなんとなく似たような?「違います、でも奥多摩駅からきました」「気を付けてください」なんともありがたい言葉でした。
水干(多摩川の源流)8:10.この辺りはやたら整備されている。そのベンチで一休み。が、すぐにアブに追い立てられる。この先あたりから徐々にすれ違う人が多くなってきた。(と、言っても数えるほど)
「小さな分水嶺」(多摩川・荒川・富士川)から雁峠へ下るが、
燕山への絶壁のような斜面が絶望的に行く手に立ちはだかっていました。
この頃より日差しが強烈なかんじになって肌を突き刺すかのようです。が、涼しい風が適度に吹き、心地よいです。
水を求めて雁坂峠小屋へ下り、誰もいなかったので指示通りお金を入れて水を汲もうとしたところ、小屋番が現れたので、ちゃんと払いましたと言い訳?して水を頂きました。
分水嶺レースが1日前に行われていたとのことで、その話を聞きました。
「下界はくもりのようだね」そう言いつつ、ジェイソンのようにいきなりチェーンソを響かせてビックリしました。
「草刈りの者に会わなかった?」そう言えば、雁峠からの登りで、草刈り機を持った清々しい若者すれ違ったなあ。おどおどしつつ話したら、「うん、良いペースだ」と満足げでした。
「金峰か、まだまだ先は長いね。気を付けて」
清々しく見送って頂き、小屋を後にしました。
峠までの登り返しを息を切らせて登ると、再び絶景が広がりました。
が、この先、雁坂嶺2289m、東破風山2260m、西破風山2317m、を越えていかなければ甲武信ケ岳には着きません。息も絶え絶えになりつつ、甲武信ケ岳直前にある甲武信小屋13:20ではジュースを飲もうと決めていたのですが、ポカリか茶しかなく、あきらめて水にしました。
と、そこで地震が。
大して揺れはしなかったのですが、宿泊客?が騒いでいました。
甲武信ケ岳(2475m)13:45誰もいなく、独り占め。
下りる途中、挨拶された方が、聞いてきたので「奥多摩駅〜金峰を目指してます」というと、「スゴイ!田中陽希さんみたいですね〜」眠くて心は折れまくってズタボロのぼろ雑巾風情ですが、、、。
ここからがひたすら長い、甲武信から見た時も国師までが絶望的な長さだった。「日が暮れるな」確信した瞬間でした。
水師、富士見、東梓と、「山」や「岳」の付かないピークを越え、国師ノタル(要するに国師岳との峠)から国師岳が勝手に近いと思い込んでいたら、次から次へとニセピークが現れ、「ああ、まだが」「これも違うの?」「いい加減にしろ!」「国師大嫌い!!」という感じで、ズタズタになりつつ、
国師岳(2591m)17:35当然独り占め!
山頂付近でクマ糞?発見
そそくさと下ります。
大弛峠への下りが、やたら整備された木階段となっている。くたびれた足には好都合ではあるが、、、
まだ大学生だったか、親と車で大弛峠まで来て、ここに登った。その時はまだこんなじゃなかったような、、、
と、あきれるほど長い階段の連続を下りつつ、とりとめもない過去の記憶を辿っていましsた。
大弛で休んでいたハイカー横目に金峰へ登り、今回最後のまとまった登りへ入ります。
最後という事で良いペースだと思います(自分では)。
途中でライトを準備して点灯して進もうとしたら至近距離で鹿の声が!
ここからが、今回最高峰であり、今山行最大のピンチ。
樹林帯をぬけると完全な闇夜のうえ、北寄りの冷たい風が激しく吹き付ける。
山頂付近の岩場はヘッドライトで照らしても踏み跡が判然としない。
何度か登っている記憶を辿るが頼りにならない。
金峰山(2595)19:44なんとかたどり着いた。誰もいるわけない。
過去には、小川山(廻り目平)で家族とキャンプし、キャンプ道具一式担いで登り、山頂で景色を眺めながらランチ(と言っても行動食)した暖かな記憶が懐かしいが、今は、闇夜、冷たい風が吹き付ける。
記憶と地図を交互に進む。旺文社の地図に【危険】マークがある場所でついに立ち往生。
金峰小屋へ下るルートがあまりにはっきりしていて、1回そちらへ進んでしまう。
登りかえし、反対側(地図には【山梨県側の断崖に注意】とあるのだが)を様子見たり、何度も何度も地図見て、少し戻って踏み跡を辿る、繰り返す。長野側から冷たい風が吹き付けるため、確認しずらかったのだが、ハイ松帯になんとからしきものを発見、本道にたどり着くことが出来、安心、が、岩稜帯が続き、気が抜けない。
突き当りで樹林帯に入り、ようやく安堵する。
金峰山のこのルートはもう、何度も来ている。
それなのに、闇夜の恐ろしさ。全くわからなくなる。記憶は曖昧なものだ。この後の大日小屋から富士見へ向かう分岐も、テントがあるのでむやみに明かりを照らせないという遠慮も手伝って、かなりロスした。
この下りは、大きな岩がゴロゴロ転がっていて普段でも歩きにくく、ライト照らしながらでは更に歩きにくく、下りでも走るなどペースアップが出来ない。金峰周辺で夜を迎えるのは得策ではない。好んでそうしたわけではなく、時間の想定が甘かった。
富士見平でようやく携帯圏内となり、家族に無事下山を伝え、23時、実に、出発してから丸1日かかって瑞牆山荘まで完走(歩?)しました。
が、これで終わったわけではなく、何もない、闇夜の地面で雨具を着こみ、エマージェンシーブランケットでビバークというオチがついた。
朝方冷え込み、あまり寝た気はしないが、起きていたという事もない。
朝、アリが服の下に入ってきて閉口した。
今回は、前の日寝ていない状態(普通に生活)で、夜間走行スタートというパターンでやってみましたが、
眠気から?判断を誤ったり、幻覚?見たり。
木や石や灌木やらが人に見えてしまい、良く見たら違ってた(笑)という事が実に多かった。
アブの羽音が人の声に聞こえたりの幻聴も?
この行程で靴下に穴が開き、靴にも!穴が開きました。靴は最後の闇の岩稜でやられたみたいです。薄い布の部分が破けて穴が開いてしまっています。通気性は抜群です(泣)
携帯(ソフトバンク)がほとんど圏外、電波の弱いところでは頑張ってしまい、電池消費が激しい。イザという時のために替え電池はあった方が良い。モバイルバッテリーだと重い!
計画もいいかげん、想定も甘く、後は惰性、根性(ほとんど残ってなかった)
なにやってんだろう自分。
眠いのか、体調悪いのかも判然としないなど、かなりやばい状況だったと思います。
これまでの山行の中でも5本の指に入りそうな(昔の冬山などの記憶は薄れてしまっているので)酷さでした。
駄文長文、最後まで読んでいただき有難うございました。
コメント
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凄いとしか言いようがありません
コメントありがとうございます。
アホとしか言いようがないですよね。
この後も、そんなことばかり続けてます、、、
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