ジャンダルム (上高地-天狗沢-ジャンダルム-奥穂高岳-パノラマコース-上高地)
- GPS
- 12:59
- 距離
- 25.3km
- 登り
- 2,560m
- 下り
- 2,556m
コースタイム
- 山行
- 9:04
- 休憩
- 3:53
- 合計
- 12:57
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
11:22 立川駅発 (あずさ13号松本行き) 13:46 松本駅着 14:07 松本駅発 14:37 新島々駅着 14:45 新島々バスターミナル発 15:50 上高地バスターミナル着 08/15(月) 09:30 上高地バスターミナル発 10:35 新島々バスターミナル着 10:53 新島々駅発 11:22 松本駅着 14:18 松本駅発 (あずさ76号新宿行き臨時列車) 16:38 八王子駅着 ※松本駅で松本〜上高地間の割引の往復切符(復路は7日間有効)を券売機で購入 ※お盆なのであずさの指定席は往復共に満席。行きは甲府駅からは座れました。 ※帰りは松本から臨時のあずさ。6両編成でホームに乗車位置が書いてないので、列車が入って来たらみんなして一斉に移動。。。もうちょっと構内アナウンスでちゃんと乗車位置案内して欲しい。でもみんなちゃんと座れてたので良かったけど、孫と一緒のおばあちゃんが凄く困ってて、聞かれた自分も分からなかったので申し訳なかったです。ちなみに臨時のあずさだった為、立川駅は通過。車内販売もなし。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ジャンダルムへの縦走路が危険なのは言わずもがなですが、パノラマコースも屏風のコルの先の急坂を過ぎるまでは中々ワイルドです。鎖は無く、古いロープなどか掛けられてますが、それ以外にも滑る場所がかなりあります |
その他周辺情報 | -お盆の為か松本駅の馬肉料理屋の新三よしはランチは営業しておらず17時から。。。 -松本駅の駅ビルMIDORの松本からあげセンターで1時間待って山賊焼き定食。量が滅茶苦茶多くて、食べきれない場合は、持ち帰り用の袋を頂けます |
写真
装備
個人装備 |
Salomonのトレランザック
アシックスのGel Fuji Racer
Finetrackの下着上下
速乾Tシャツとランパン
CW-Xのタイツ
ゴアテックスのレインウェア上下
ダウンジャケット
Petzl Tikka RXPのヘッドランプと予備電池二つ
地図
コンパス
日焼け止め
スマホ2台(GPS/地図/カメラ代わり)
ガラケー1台
モバイルバッテリー12000mAh
ポカリ1リットル
行動食
塩熱タブレット
エマージェンシーシート
|
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備考 | -このコースでヘルメットなしはダメですね。。。すれ違った人でヘルメットしてなかったのはトレランの格好の自分と、槍ヶ岳から縦走して来てた中国人の女の子二人組だけでした。今度ちゃんと買います。。。 -前日は上高地でテント泊。夏だからとシュラフ持ってこないで、ゴアテックスのシュラフカバーとインナーシーツで寝たけど寒くて、夜中ダウン着込んだけどまだ寒くて何度も目が覚めてしまった。。。マットもOMMのザック付属の簡易マットだけだったのは失敗。。。 |
感想
去年のお盆に単独で上高地から槍ヶ岳に登って大キレットを通過出来たので、9月に経験者の方に奧穂側からジャンダルムに連れて行って貰おうとしたのですが、開始早々、馬の背の下りでビビって撤退。。。
去年大キレットを越えた後に、北穂高小屋で会った登山客のおっさんに単独行で滑落したら誰も見つけてくれないぞ!とお小言っぽいことを言われてその通りとは思いつつも、今年こそジャンダルムに行きたいと思いチャレンジ。
馬の背の下りがダメだったので、今回は登りになる西穂側から。但し西穂山荘からだとテクニカルな区間の距離が長いのと、トレランの軽装で行きたいので、上高地にテントを張ったままにするには周回コースを組むしかない。なので岳沢小屋から天狗沢を登ることに。事前に調査した限りではかなりの急登だがトレイルランで持久力と脚力は鍛えてるので自分にはこれが一番のルート。
5時半前にテントを張っている上高地を出て岳沢小屋を目指すも身体が怠い。昨日生ビール2杯と缶ビール2本飲んだだけなのに二日酔い?それともシュラフなしで寝たから風邪?兎も角岳沢小屋まで行ってどうするか考えようと進みます。岳沢小屋でポカリを補給して行動食を食べている間も迷いますが、天気は良さそうだし、食べたら怠さがなくなって来たので、取り敢えず天狗のコルまで進むことに。岳沢小屋を出発すると、すぐ直後にも年配の夫婦が同じく天狗沢を登って来たので、他力本願で良くないですが、一人じゃないと少しホッとしました。ちなみにこの夫婦とはジャンダルムの頂上で一緒になりました。
天狗沢は3分の2は普通の登山道と変わらないですが、上部3分の1はガレガレ。ペンキ印も何度か見失いますが、事前の情報通り5分進んで次の目印が出てこなかったらすぐに戻って印を探してルートに復帰。上部3分の1の最後の天狗のコル直前は滑りまくって四つん這いで登りました。ここ下るのはほぼ無理なのでは?
天狗のコルに到着すると飛騨側が見えて久しぶりの3000m級の岩稜の高度感と風にビビって休憩と称して30分程停滞。風を避ける為、避難小屋跡でポカリを飲みながら下りようかと登って来た天狗沢を見るもとてもじゃないけど下りられない。。。
しかも無理して下りると落石しまくりで、後から来るであろう同時に岳沢小屋を出発した夫婦に迷惑を掛けるどころか怪我させかねない。進むのも退くのも地獄なら進むしかないと意を決してジャンダルムに進むことに。
丁度その時西穂からジャンダルムに向かう二人組か天狗のコルを通過したのでその二人に少し遅れて着いて行くことに。元々高度恐怖症なのですが、暫く進んだら高度感にも慣れて(麻痺して)普通に進めるように。途中で二人組にも追いついたら、先に行って下さいとのこと。遅いから後ろで良いですと言うものの、ヘルメットをしていなかったので、落石したらヘルメットしている自分達のが生き残れるから、先に行って下さいとのこと。
ということで先に進むと別の単独行の方に追いつく。その方の少し後ろについて暫く進むと若い女の子二人組みが座っている。自分と同じくヘルメットはしていないが、トレランではなく普通の登山者。日本語はペラペラだけどアクセントから多分中国の方。
聞くと手を怪我してしまい早く下りたいが、天狗沢から下りられるか?との質問。丁度登って来たので状況を説明。あまりにも急で下りるのはかなり危ないが怪我した状態で西穂に向かうよりはましな気がすると思うと伝え、最初の数百メートルの砂礫部分さえ過ぎればガレガレだけどそこまで厳しくなく、そこを越えればあとは普通の登山道と変わらないと説明。上高地から槍ヶ岳に登って大キレットを越えてここまで来たとのことなので、あと少しで西穂なのにもったいないと同情してしまいました。
二人の無事を祈りつつ進むと、単独行の方が戻って来て、ルートを間違えたとのことで、二人で戻ると、関西弁のいとこ同士の二人組と一緒になり、ここからジャンダルムまでは付かず離れずで4人で進みました。関西弁のお兄さんのほうが去年西穂から奥穂まで縦走したとのことで、この3人には本当に助けられました。この方々がいなかったらジャンダルムに登って無事奥穂にたどり着けなかったかも知れません。
肝心のジャンダルムには呆気なく到着。最初ジャンダルムだと分からずにそのまま巻いて通過しそうになったところ、奥穂側から来た人にジャンダルムがどこかと聞かれて、巻いた所がジャンダルムと分かって、すぐに戻ってジャンダルム頂上へ。ここで3人とまた合流して写真を撮って貰います。30分程写真を撮ったりSNSに投稿したりしてる内に岳沢小屋を一緒に出た年配の夫婦とも一緒になり、写真を撮ってあげました。地元松本の方でした。
まだロバの耳と馬の背が残っているので、ジャンダルムを後にして先に進みます。先に進んだ3人にもまた追いつき一緒に進むとヘリが近づいて来て、ロバの耳辺りでホバリングしてます。ロバの耳を下りて来た7名程度のパーティーとコルの手前ですれ違うのを待ってる間にヘリを見ているとなにやら引き上げてます。まさかとは思いましたが、奥穂に着いてから聞いたらロバの耳から滑落された方がいたとのこと。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160814/k10010635771000.html
昨年大キレットを通過した際もヘリが飛んでいて何かと思ったら、涸沢岳で20代の単独の鳥取から来た女の子が滑落されていました。自分もいつそうなるか分からないので日頃から練習に励み、常に気をつけて山に挑みたいと思います。
ロバの耳は垂直に登って行きますがそんなに怖くはなかったです。奥穂側から来たら怖いのかもですが。最後の馬の背も去年奥穂側から来た時はビビってギブアップしてしまいましたが、西穂側からは登りなのでゆっくり行けば大して怖くなく、途中で自撮りする余裕がある位、足場もしっかりしてました。
無事に生きて奥穂側に着いた時はホッとしました。その途端にガスってしまい、ギリギリのタイミングでロバの耳と馬の背を通過出来ました。奥穂ではここまで一緒だった関西弁のいとこ二人組と単独行の男性と4人で記念にそれぞれのカメラで写真を撮ろうと言うことで撮って貰いました。
そのまま穂高岳山荘へ行き、3人はここに宿泊。カレーとコーラで補給していたら単独行のかたと一緒になり少し歓談。その方は3時半に西穂山荘を出発したので穂高岳山荘まで9時間かかったとのこと。お互いの健闘と称え合い、無事の下山を祈って握手して別れて、自分は上高地へ向かいます。
上高地へはザイテングラードを下りてまずは涸沢へ。ここからはトレランのように飛ばせますが、他の登山者で混んでいる為あまりスピードが出せませんが、インドネシア人のガイドが物凄い勢いで登ったり下ったりして、お客さんを誘導してました。あまりの早さにトレランのレース出たら勝てるから出なよって声かけてしまいました。
涸沢からは去年は9月でも残雪で開通していなかったパノラマコースへ。地図上で破線ルートと言えどもジャンダルムに比べたら大したことないだろうと思ったのが間違い。鎖の代わりにロープが掛けてあったり、砂が滑ったりとアップダウンが屏風のコルまで続いて中々スピードが出せず、距離を嫌がらずに横尾経由にしておけばと後悔。屏風のコルを下ってる最中にまたヘリが。あとで調べたら奥又ルンゼでも滑落事故があったようです。
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20160815/KT160814FTI090014000.php
屏風のコルを過ぎたら誰もいない走りやすいトレイルなので飛ばします。途中で補給しようとSalomonのトレランのザックを開けると壊れ気味だったジッパーが完全に壊れた。。。応急処置をして15分程で出発。新村橋に着いたら17時半前。今度は小梨平キャンプ場の食堂のラストオーダーの風呂の時間が気になり始めたので先を急ぐ。急ぐが徳沢園のソフトクリームは外せないので10分程ソフトクリーム休憩。徳沢園からはもう平地なので飛ばしまくって30分で上高地の小梨平キャンプ場に到着して、ラストオーダーの5分前!
岩魚定食とビールでささやかにお祝いしていた所、前に座った少し年上の方がSPA TRAILのTシャツにさいたま国際マラソンのタオル。話しかけるとトレイルランナーで、夜中に上高地を出て、槍ヶ岳から大キレット越えて上高地へと一周して来たとのこと。自分は丁度1年前に同じルートをやった際は朝5時スタートだったんですが、時間切れで北穂高小屋泊になったので、夜中スタートすれば日帰りで一周可能なんですねと歓談。お風呂の締め切りもあるので食べたらテントに戻って荷物置いて風呂に入って汗を流してビール買おうとしたら売店は既に閉店してた。。。
ここまで読んで頂いた方、ありがとうございました。
ジャンダルムで転落死亡事故があったようです。チャレンジしたいですが、単独では勇気いりますね。
コメントと帰山祝い有難うございます。
写真にも写っていますが、ロバの耳を下りてる最中にヘリがずっとホバリングしていたので救助かと思ったのですが、残念ながら既に布に包まれた状態で引き上げられていました。丁度自分がジャンダルムの頂上に居た時に物凄い落石の音が二回したので時刻的にも恐らくそれがロバの耳から滑落した瞬間だったのだと思います。
自分はトレイルランがメインなので脚力と持久力は自信があるのですが、高所恐怖症ですし、クライミングなどの技術はないので、山岳部だった方に岩場で訓練して頂いたり、ボルダリングジムに通いましたが、数回だけで大したことはやっていないので単独で行くことには躊躇がありました。無事に帰って来られたのは単に運が良かっただけなのかも知れません。
反省点があるとすればヘルメットなしで行ったことです。北アルプスではヘルメットはもう常識のようですね。ジャンダルムへ向かう途中で会った方は、天狗のコルに居た男性と、途中ですれ違った中国人の女の子二人組の3名以外は全員ヘルメット着用でした。次回岩稜帯に挑む際はヘルメットを購入して行こうと思います。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160814/k10010635771000.html
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