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月曜日の13時20分頃に家を出て、約1200キロ離れた佐賀県の武雄市で洪水後の災害ボランティアをして来ました。高速料金はあらかじめ申請用紙をダウンロードして、必要事項を記入して高速道路の入口で見せれば無料となります(詳しくは https://www.saigaivc.com/freeway/)。
それで2年前の津久見の時は飛行機で行きましたが今回は車にしました。しかし流石に往復で約2400キロを一人で運転するのは疲れました(;´▽` 目が疲れるのと眠気で度々休憩を取ったり仮眠したので、到着は翌日の火曜日の11時20分頃。受付は11時までなので直ぐにボランティアセンター(以降は短縮してボラセン)に直行しました。受付時間は過ぎていましたが出発するチームがいてそこに混ぜてもらいました。
大きな農家さんで、床上浸水した為に使えなくなった冷蔵庫や棚等を搬出して、ごみ置き場に捨てるのがこの日の主な仕事でした。酒瓶や漬物も水に浸かって駄目になっており、それらも全て捨てました。家具なども水に長く浸かるとふやけてで全て捨てて下さいとの事でした。畳やフローリングの床も、今回の様な床上浸水した時間が長いと捨てる事になります。フローリングの場合は釘抜きの作業も必要で、それなりの時間と人手が必要です。
遅くても15時までにはボラセンに戻らなくてならないのに、ゴミの集積所が13時〜15時まで受付ないので(この2時間で中の整理)、13時以降は明日のゴミ出しの為に、納屋から捨てる物を道路脇に出す作業をし、この日は14時頃に作業を終了してボラセンに戻りました。
受付がまだだったので名前等の登録とボランティア保険へ加入して、車中泊ができる駐車場を聞いたところ、武雄温泉ユースホステルが素泊まりで良ければ、空き部屋が有れば無料で泊めてくれるとの事で、早速電話してみたところ泊めて貰えることになりました。車中泊用にマットも持ってきましたが、お風呂が有る宿に泊まれるならそれが楽です。火を使った自炊は不可との事ですが、大きな冷蔵庫と電子レンジ、お湯が自由に使えました。ボラセンから7キロ程離れた小山のほぼ上に建っており、1キロ程手前にはゆめタウンという食品スーパーを含んだショッピングモールが有るので、ボランティアからの帰りにその日の夕ご飯と翌日の朝ごはん、昼ご飯を買って帰る事が日課となりました。
ボランティアの受付時間は9時から11時なのですが、かなりの人で込み合うので平日は8時40分頃、土日は8時前には着く様にユースを出発します。 火曜日から日曜日まで作業しましたが、受付で1時間位は待たされました。被災者側の要望する作業内容と人数により、順番に前からチームを組んで出発します。毎回メンバーは異なりますが、前に一緒に作業した人を見つけると、ちょっと挨拶して情報を交換したりします。
作業先の家も要求される仕事も毎回異なりますが、内容は初日と同じ不要物を出して廃棄する作業や、畳や床板を出して床下の泥や水の汲みだし、家の中や庭の掃除などです。地元の方がボランティアに参加しているケースもあり、その方々と話したところ、ここまで酷くは無いけれども、30年前にもこの様な洪水は有ったそうです。その当時は、今回の様なボランティアが日本各地から手伝いに来るという仕組みがなかったけれど、村の青年団や消防隊がメインで作業したそうです。また各々の家にも若者がいたのでやれた様です。今ではどの家も年寄りばかりで青年団も人が少なく、昔の様にその地区の助け合いだけではやっていけなくなっているのです。
異常気象の頻度が増し、災害規模が大きくなった事が取りざたされていますが、少子高齢化と過疎化の問題と重なって大変になっていると感じました。実際の所、行ってみると空き家のケースも有りました。家主は高齢で施設に入っている等です。捨てておくと濡れた物がカビて異臭を放つ様になって、周囲の迷惑にもなるので廃棄するのです。廃棄する場合は家主さんに確認して捨てるのが原則ですが、家主さんすらいないというケースもあったのでは無いかと思います。
ユースに泊まっている方々は、ほぼ全員がボランティアで来た人たちで、数々の災害現場でボランティアをしてきたそうで、夜は談話室で食事をしながら各地のボランティアの状況を話していました。定年退職してフリーか、多少の仕事はしているけど自由がきく人たちで、災害ボランティアは半分趣味、半分生きがいという方々です。災害ボランティアの場合、スコップ等の道具の搬入や、ごみ化した物の廃棄などでトラックは必須ですが、ボラセンで用意できる台数に限りがあるのでどこも不足しています。そこで軽トラでボランティアに来る人も多くいます。中には水抜きに必要なポンプを個人で持ってきている人もいて驚かされます。ユースに泊まっている方々も、軽トラで来ている人が2,3割でした。
災害ボランティアの場合、高速代は無料になってもガソリン代は自腹ですし、車中泊で宿泊代をうかせても食費代はかかります。洗濯代や多少の物品代などの諸経費を考えると、節約しても長く現場にいて活動するほどお金が必要です。そういった意味では時間とお金のかかる趣味ですね。ただ日数で割って一日当たりで考えると登山よりはかかりませんが(ガソリン代もいれた総経費で、今回の七泊八日で3万円弱)(;^_^A
15時までにボラセンに必ず戻るという制約上、仕事の区切りもあって平均すると14時ころにはボラセンに戻っています。力仕事ですがこの時間だと日ごろより負荷が軽いのが少し問題です。津久見の時は早朝に走りましたが、今回はユースからボラセンまでの道が気に入ったのと、車道は渋滞するので(高速道路が武雄北方ICから先がまだ通行止めの影響だそうです)、ユースからボラセンまで7キロ程を歩いたり走ったりする事にしました。足元は安全靴なので重いためそこそこ運動になります。ボラセンに着いた時にはかなり汗まみれですが、1時間くらいは並んで待つので疲れは取れます。帰りは武雄の町を散策した後でスーパーで晩飯、朝飯、昼めしの買い出しで、7キロ〜10キロほど歩くので登山のトレーニングになります。
武雄市の図書館が TSUTAYA とのコラボ1号館とはしらなかったのですが、行ってみると大和市図書館を平面にした様で、ゆっくりくつろげる空間になっており、金曜日から帰りに寄るようになりました。帰り道は寄り道をしながら武雄の町の散策をしたので、短い間でしたが土地勘もそこそこついてこの町に愛着も感じました。
武雄の市街地は御船山の麓に広がっており、武雄から外に出た人が帰省した際に、船の形をしたこの特異な山が見えると帰ってきたと実感するそうなのでこの山にも登ってみましたが、頂上には大岩があって武雄市が一望できる良い展望所でした。ただ地元の人に登り口を尋ねても知らない人ばかりで、登る山では無く見る山のようでした。麓から30分で山頂まで登れるのに、道は草ぼうぼうで廃道化していました。短い区間に祠が2つ、山頂に1つあるのですが、お参りに来る人はめったにいないのでしょう。ユースのペアレントさんの話だと、前はもっと歩かれたそうなのですが道が滑りやすく、怪我人が何度かでてユースでも推奨しなくなったそうです。
4月に軽に車を変えたのですが、自転車が載せれる車高が高いNボックスにしたので、高速だと空気抵抗が大きい分燃費は少し悪いと思ったのですが、意外にも平均燃費は26キロ/リットル。これだと高速代が無料なら気楽にどこにも行けそうなので、災害ボランティアは僕の趣味にもなりそうです(;^_^A
Futaroさん、お疲れさまでした。
ボランティアの様子がよくわかりました。
意外と短時間なのには驚きましたが、その分、街の散策や
御船山登山等、気晴らし?運動もできてよかったですね。
過疎化の問題はほとんどニュースにならないので、
初めて知りましたが、どこにでも共通する深刻な問題ですね。
片道1200キロを軽で走るのは大変だったと思います。
明石に住んでいる私でさえ、九州まで車で行く気になれないのに。
Futaroさん、こんにちは。
shigetoshiさんのコメントとかぶりますが
詳細なレポート、とても勉強になりました。
ボランティアの方の動き、ニュース等では
こんなに具体的にはわかりませんし、少子化・過疎化
の影響の大きさがリアルに伝わってきます。
それにしてもバイタリティあふれるFutaroさん、
ボランティアのために九州まで車で往復とは!
九州はいつかゆっくり回ろうとかみさんと話しを
していましたが、ボランティアは意識の外でした。
お疲れ様でした。
shigetoshiさん、youtaroさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
shigetoshiさんがコメントしている様に、活動時間は意外に短いです。武雄市の場合は標準的だと思うのですが、9時からの受付の先頭で並んでも、その日の登録と説明を聞いて依頼内容によってグループを組み、作業依頼書に書かれている内容に応じた道具を取って依頼場所に移動します(近ければ歩き、遠ければ送迎車を利用)。現地に到着して作業を始めるのは9時30分くらいになるでしょうか。
休憩やお昼のご飯タイムを取って、15時までに帰って来るので14時30分位には仕事を終えるとすると長くても5時間位ですね。
先頭以外の方は順番が来るまで待ちますから、現場で作業開始までもっと時間がかかります。実際に援助希望者の家で作業する時間は、日に4時間〜4時間半位ですかね〜。
NPO法人は並ばないし、作業時間も15時に縛られてはいないので、そちらに所属した方が長く働けます。ただNPOは活動資金を得る必要があり、行政と委託契約したり寄付や賛助会員から会費をもらったりしているので、趣味より仕事になる様です。それらの資金集めの為に、実績をアピールする必要も有ります。
一般のボランティアで活動する場合、ボラセンで毎日並んでその都度前の方からチームを組んで作業するので、毎回メンバーが変わります。メンバーが決まるとボラセンの人がリーダーを決めますが、リーダはボラセンとの連絡が主で、作業のリーダというわけではありません。現場に着いてからは、依頼主さんにして欲しい作業を確認し、みんなで話し合って作業分担を決めることが多いです。もっともリーダが自分で手を挙げてなった場合、その人によっては作業分担まで行うことがありますが。。。
たまにNPOの人と同じ現場になることが有りますが、そうするとNPOの人が一般ボランティアの人たちも仕切って作業分担を決め、やり方がまずいと怒られたりします。NPOのカラーや個人の個性にもよるでしょうが、現場の雰囲気は変わりますね。ベテランのボランティアさんの中には、それが嫌いでNPOが仕切り出すとそこから退却して、他の被災地に移動するという人もいます。
僕的には少し現場での作業時間は短いし並ぶ時間が長いですが、趣味的な一般ボランティアで良いかなと思っています。NPOも経験してみたいとも少し思いますが。。。
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九州が故郷なので何度も帰っていますが、僕も今まで車で帰ろうと思った事は一度もなかったです。その点ではお二人と同じでした。今回は高速代が無料なので、初めて検討してやってみることにしました。やってみたら交通費が全然違うので、疲れますが次回からも車になります。九州が行けたので北海道も行けると思いますから、離島以外は日本全国どこでも行ける自信ができたのは大きいですね
Futaroさん、おはようございますっヾ(≧▽≦)ノ
あれから戻られたのだろうかと気になっていたところでレポートがアップされてたのですぐに拝見していたのですが、コメントが遅くなってしまって申し訳ありません💦1週間くらい滞在されたのでしょうか!?大変お疲れさまでした✨
現地の状況、ニュースで見るばかりではイマイチ実感がわかず、Futaroさんの詳細なレポを拝読してキュッと身につまされる思いでした💦なるほど、少子高齢化はこういった災害時にも影響してしまうのですね💦我が地元岩手も深刻で、雪が降ると両親は早朝からご老人のお宅を各自3件くらいずつ雪かきをして回っているのだそうです。雪かきは自宅だけでも大変な労力ですから・・・Futaroさんのレポートを拝見して思わず地元と重ね合わせてしまいました💦
しかし、時間が短めとはいえ1日働いて(濡れた畳なんて重たいでしょうに!!)運動量が少ない!!となるFutaroさんにさすが!!っと大爆笑です(笑)街を散策したり、山に登ったり♪(しかも狙わずかFutaroさんらしいほぼバリルート!!:笑)そうやってその街自体を好きになって!ボランティアでそんな愛着のある街が日本の各地にどんどん増えていったら素敵だなぁって思いました(≧▽≦)
他のボランティアさんとの交流も新鮮ですね✨ボランティアが趣味って素晴らしいです✨趣味にも妥協のないFutaroさんがボランティアを趣味にしたらすぐにニュースで話題になったようなスーパーボランティアさんになってしまいそうです✨
改めて、お疲れさまでした✨(≧▽≦)
chi-sukeさん、こんばんは。
実はもっといろいろ有ったのですが、個人が特定される可能性がある話はこういう場では書かない方が良いかと思いまして。。。ということで面白い話はここでは書かずに、一般的な話にしました。自分だけしか見れない日記で忘れないように書けたら良いのですが。この話は今度会った時に話しましょう。遅くとも丹沢24Hでは会いますよね
日記に書き忘れましたが、この9月2日出発の9日帰りの間に、今やこの様な災害が日本国中どこでもあり得る(多分世界中でも)ということを痛感した出来事がありました。
まず現地に着いたボランティア初日の火曜日の夜、下の娘から緊急避難警報のレベル4が出たので避難して下さいとのメッセージがスマホに届いたけど、どうしたらいいのかとLineで聞かれました。その日は妻と上の娘はそれぞれの用事で晩御飯は外で帰りが遅かったで下の娘一人だったのです。ちなみに横浜市はこの日、大雨で大規模停電が有りました
次が帰ってきた9月9日、台風が少し前に千葉県を直撃。実は兄が千葉県の君津市に住んでいるのですが、停電の為に電話が通じず大変でした
ところで岩手の話、chi-sukeさんのおとうさんらしいですね
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