日曜日でらいちょうバレースキー場から大品山ツアーを計画していたが、この冬最大級の寒波で暴風雪警報が出た状況で行くのを止めた。朝8時15分のラジオ番組が「ことばの泉」、アナウンサーが文学作品などの朗読で「日本語の美しさを音で伝える」ことを謳っている。
この日の朗読は加藤文太郎の「単独行」から。昭和11年の1月初め、天狗平から一ノ越、雄山、大汝山、戻って雄山谷源頭から龍王岳、鬼岳、獅子岳、ザラ峠、五色ヶ原、刈安峠を経て平の小屋までを一日で走破した部分だった。
加藤文太郎を主人公にした新田次郎の「孤高の人」は30年以上も前に読んだが、文太郎自身のこの本は、存在は知っていたが読んではいなかった。
今日の朗読部分を30年前に聴いてもさほど興味を持たなかっただろう。立山方面にはまだ行ってなかったから。ところが今日聴くと、全てが今の僕にはよくよく知ってる場所、特に龍王岳から五色ヶ原は去年の11月に一応雪山として歩いているので、情景が頭に浮かび、大変楽しく聴くことができた。
室堂から一ノ越まで1時間と聞くと僕らより速くもないかと一瞬感じたが、ノートレースの1月のことだ。この一日分の無雪期コースタイムは11時間位だが、厳冬期だからやっぱり凄い。
平の小屋は黒部湖のほとりに今はあるので、黒部ダムも黒部湖もない時代だから今の小屋とは違うんじゃないかと思ったら、朗読後の解説で「平の小屋は今も場所を変えて存在、夏の間だけ営業してます」と、知りたいことにも答えてくれた。
ちょうどスキーをキャンセルしてラジオをつけたら「単独行」とは、なかなか持っていますね。
昨日の三ヶ辻山の幸運がまだ続いているのでは?
僕も単独行は一応読破しましたが、Nishideさん同様に五色ヶ原は踏破前だったのでピンときませんでした。
改めて読んだら楽しそうですね。
山小屋事情もそうですが、当時の装備でそれだけのタイムで踏破してしまうのは驚異ですね。
先週末は、文太郎の故郷、浜坂からすぐ近くにある扇ノ山(おうぎのせん)に登ってきました。この山は文太郎自身が冬山トレーニングで頻繫に登っている山で、単独行にもよく出てきます。今回、少々、痛い目に遭いましたが、いい勉強になりました。文太郎に勉強させていただいた気分です
おまけに、今回は、『単独行』のひとつの章”初めて錯覚を経験したときのこと”において、あの加藤文太郎が遭難しかけた場所の近くでした
クマ
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