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これを防ぐには、スキーアイゼンが有効です。私は昔々に谷川岳でこれを得意げに使って、しだいに傾斜が急になっていき、とうとう進退窮したことがトラウマとなり、あんまり使っていません。現在では使用者が増えているようですが、板がファット化してきたことも背景にあるのかな。自分ではスキーアイゼンよりもBDのウィペットを重視しています。下降やスキー脱いだ時でも役に立つので。
で、スキーアイゼンなしでトラバースでスリップした時には、最初の滑り出しで止めることが肝心です。他で聞いたことがないんだけど、刺したストックがアンカーになるようにスキーを動かす方法が有効だと思います。
昨日撮ってきた動画ですが、あんまり説明に理想的なアイスバーンではありませんでした。左手でカメラ握って、右足を撮ってなので、情報も貧弱ですみません。
スキーのエッジよりはストックの石突の方が確実に固い雪にささります。というか、ストックさえ刺さらない斜面なら、スキーでの通過は無理です。スリップ時に一番アンカー効果を発揮させるべきなのは、下側になった足の小指あたりです。ここに、スキー荷重直前にストックを刺しておくのです。スリップしてもストックで止まります。
動画では最初の方(6秒あたり)にその場面が出ます。スリップしやすいところでは、だんだん右手右足が同時に、左手左足が同時に前に出てくるかもしれません(笑)。
以下は補足
硬い斜面でのトラバースしつつの登高では、エッジを効かせるのか、シールを効かせるのかの意識の切り替えに注意。前者ならエッジをたてる、後者なら斜面にフラットに。中途半端にするとスリップする。
その際に、シールがどのように板を覆っているかを思い出す。シールが板からはみ出していても、思ったほどシールは摩耗しない。シールが一番激しく消耗するのはアイスバーンでシール付けたまま滑降するとき。
シールが板よりも狭い時は、早いうちにエッジのみでの登高、斜め方向への階段登高に切り替える。どちらの方法をとるにせよ、欲張って急角度での登高を行うことは慎む。滑落の危険性が増すので。
パーティの中で一番スリップしそうな者に対しては、熟達者がそのフォールライン上を斜上してサポートする。
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